ハスターなオリ主とジョジョ3部   作:ラムセス_

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予定より早いが書けたので。


宿命の対決①

 

 ゆっくりと塔を登っていく。

 

 先ほど、承太郎たちとも合流できたから俺たちは一安心だった。

 彼らも無事にダービー弟を打倒できたとのことで、これで全戦力が揃ったことになる。

 

 ジョセフさんが屋敷の数少ない窓から外を覗いた。

 

「昼か。まだ日は高い。油断せず陽の光を入れるように壁に穴を開けてゆこう!」

「雑魚吸血鬼によると、この上の塔にDIOの寝室があるらしい。2階は俺たちが探したがどこにもいなかった。DIOがいるとすればそこだろうぜ」

 

 承太郎君達は俺たちの一階での追いかけっこの間、軽く二階を探索していたらしい。

 そこにDIOがいないとなると、あとは外から見えているふたつの塔の上、三階以上にいるということになる。

 

 塔とやらの片方に到着する。

 慎重に、大きな石造りの螺旋階段を全員で登っていく。

 

 凄まじく広い居城だ。

 塔の内部も大金持ちの屋敷のエントランスほどに大きく、階段が上へと続いている。

 

 ゆっくり、ゆっくり。

 階段を登り切れば。

 

 絵画の飾られた部屋の跡が、そこには広がっていた。

 真実だったのかもしれない。

 中央には棺が一つ、打ち壊されて粉々に砕けてしまっている。

 天井は破壊され、部屋には日の光が燦々と差し込んでいた

 

 まるで古代の遺跡のように、そこだけ緑が芽生えて苔むしている。

 

 その中に人、光を浴びて佇む長い金髪の男がいた。

 

「ようやく来たか。遅かったな」

「DIO…なのか……!?どういうことじゃ!太陽の中でピンピンしておるだとっ!?」

 

 DIOは青ざめた肌に白い衣装を纏い、俺たちを泰然とした仕草で歓迎したようだった。

 

 なるほど、トト神の予言通りの奇妙な姿だ。

 俺がスタンドの解析をしようと目を向けた、次の瞬間。

 

 俺の目の前に瞬間移動し、DIOはせせら笑って口を開いた。

 

「目障りな神もどきは後だ。この星からご退場願おう」

 

 とん、と俺の体にDIOのスタンドが触れる。

 

 言葉と共に、俺の存在が世界より強制的に排出される。

 これはおそらく管理者権限に近いシステムだろう。

 閉じた世界の外に放り出される。

 抗ってもよかったが、下手にそれをすると世界にダメージを与えかねなかったのでおとなしく受け入れる。

 

 これはおそらくこの世界の神の権能だろう。

 権能を小さな生命に分け与えてまで俺との直接対峙を避けたかったらしい。

 

 具体的には「分かつ」権能だろう。

 権能とはスタンドの持つような「ルール」の最終形態。

 より極まって洗練され、広く世を支配する力である。

 

 この神は「分かつ」能力を持って内と外を、死者と生者を、変えられぬ運命とそれ以外を。

 「分かつ」ことで世界を成り立たせていたのだ。

 

 小粒だがいい権能だ。

 

 ちなみに、俺の権能は「移動」。

 一般的に俺ことハスターの権能は風と言われるが、移動の解釈の一つでしかない。

 エントロピーとも言われたりするかもしれない。

 

 排出直前、俺は承太郎君にマーキングを施した。

 権能はより出力の強い権能の前には無力だ。

 「移動」の権能を持つ俺からすれば、まあ。

 語る必要もないことだろう。

 

 体ごと放り出され、俺は外宇宙をゴロゴロと憮然と転がっていく。

 しかし、いいところで強制退場させやがって。

 絶対この世界の神のテコ入れだろ。ふざけてる。抗議メール入れて別垢で星1評価連投してやる。

 

 そのようにプンプン怒っていると、すかさずニャルがやってきて俺を回収。

 よしよしとブスくれ触手ボールこと俺を宥めて言った。

 

「お疲れ様です。しかし、なんですかあの羽虫。うざ。貴方をこんなふうに雑に扱って。ちょっとシメます?」

「シメるけど待ってね。星は壊さないでね。うーん、どうやって入ろうかな」

 

 承太郎君のマーキングがあるから入ること自体は楽だが、変に穴開けたら害虫が来そうだしな。

 集めてた運命の縄があるからそれで穴を作っても戻れるけど、戻ったらまた帰れなくなってしまう。

 

 やっぱりニャルのやってたように、狭い隙間に手突っ込んで化身を降ろすのが一番楽だろう。

 大きい隙間は……と、ゴソゴソしていたらニャルが声をかけてくれた。

 

「ここ、おっきな隙間ありますよ。触手の一本ぐらいなら突っ込めます」

「お、ありがと、さすがニャル!じゃあここから…よいしょ。狭い……入っ、入った!よし!!」

 

 俺の礼にニャルは触手を全部ざわざわさせたようだ。

 「まあ我が友のためですからね。多少のわがままはこうして対応できるわけです」と照れくさそうに胸を張った。

 

 優しくて良いニャルだ。

 これで羽虫を潰そうとしなければもっといいのだが、それは高望みだろう。

 

 送り込んだ触手からぬるりと中を覗く。

 

 そこでは、予言通り俺のいないままに激闘が続いていた。

 

 

 

 

 

 

 黄衣ハスタがはじめの一撃で外に弾き出されてから。

 ペースは終始DIOの方にあった。

 

「ははははは!!!ンッンー、効かんなぁ。軟弱。あまりに軟弱だ」

「馬鹿な…私の炎をここまで受けておいてなお…」

 

 鉄すら瞬時蒸発する炎の中、DIOは高笑いした。

 スタープラチナの拳を受けて小揺るぎもせず。

 この燦々と差し込む真昼の光の中、波紋のこもった一撃を受けてなお健在。

 散弾銃の如きエメラルドスプラッシュを手の一振りで打ち払い、高笑いする。

 

 ジョセフが奥歯を噛み締めて叫んだ。

 

「奴の能力はなんなんじゃ!あまりにも強すぎる!」

「アヌビス神いわく願いを叶える類の…青天井の能力じゃねぇかって話だ!っくそ、奴の能力は時間停止じゃなかったのか!?」

「一度散開しておいたほうがいいでしょう!ここにいてもなぶり殺しにされるだけだ!」

 

 アヌビス神はその学習が故に、相手の能力の大まかな部分を察することができる。

 このわずかなやり取りの間だけでも、DIOのザ・ワールド・オーバーヘブンの能力がどれほど強大かは理解できた。

 

 アヌビス神が歯軋りして吐き捨てる。

 

『学習できる範囲を超えている!これでは私は切れん!』

「おいっ、マジかそりゃ!?」

『これは我が主人の言っていた「後押し」を受けていると考えたほうがいいだろう』

 

 「後押し?」と問いかけ直そうにも、DIOが気まぐれに放つ攻撃のみで対処が精一杯。

 悠長に聞いていられる状態ではなかった。

 

 この均衡が続いているのはDIOの側が遊んでいるからにすぎない。

 瞳から極寒の液体を飛ばす攻撃程度ならばポルナレフとアヌビス神で防ぐことができる。

 

 だが、その膂力と防御力に任せて殴られれば無様に吹っ飛ぶしかないだろう。

 

 DIOが悠然と手を広げて声を張り上げた。

 

「愚かなるスタンド、アヌビス神よ。今なら我が元に戻るのを許そう。お前の仮初の主人は消えた。どうだ?」

『………』

 

 ポルナレフが狼狽えて、DIOがその表情をさらに邪悪に歪める。

 しかし、アヌビス神はポルナレフのスタンドを通して、静かに喋るのみだった。

 

『断る。ただ外に投げ出した程度であの方を無力化したと思うなら、それは大きな間違いだ』

「ほう………世界の外で何ができるというのだ?」

『如何様にもできるだろうよ。あの方は本物の神なのだから』

 

 貴様は偽物だ。DIO(神)と名乗る愚かな吸血鬼。

 

 その答えはDIOの機嫌を著しく損ねたらしい。

 

 伸ばしたDIOの手をアヌビス神が全力の「学習」成果でもって切り落とした。

 だが、その代償は高くついた。

 

 アヌビス神はザ・ワールド・オーバーヘブンの能力を受け、次の瞬間刀身の半分を失い、残った方も刃をボロボロにされていた。

 

 ポルナレフが「アヌビス神ッッッ!!!」と絶叫する。

 

「哀れなものだ。彼我の力量差も分からんとは、所詮は博物館の骨董品ということか」

「てめぇ……!!」

「次は貴様だポルナレフ。その愚かさを十分に味わっ、」

 

 ドゴォ、と重たい肉の軋む音。

 ついで石の壁にDIOの体が吹っ飛び、派手に瓦礫を散らばらせる。

 

 DIOの横っ面を、スタープラチナの拳が撃ち貫いたのだ。

 

 ザ・ワールド・オーバーヘブンによる無敵性の付与にあぐらをかいていたDIOはその力に対応できず、壁へと叩きつけられた。

 

 己がダメージを受けていることに信じられないDIOは、呆然と目を見開いて承太郎を見る。

 承太郎は帽子を下ろし、不敵に言い放った。

 

「テメェがチンタラしてくれたおかげで、ようやく分かったぜ。学習か。俺のこれはそんなお利口なもんじゃねぇが、方針は近かったってことか。黄衣の野郎、分かってて黙ってやがったな」

「馬、鹿な…何をした、貴様……!」

「俺の能力はテメェみてーなクソ野郎を超えるためにあるってことだ。差し詰め、『スタープラチナ・オーバーヘブン』ってとこか」

 

 承太郎の背後に立つスタープラチナが、燃え立つような色合いで揺らめいている。

 

 その能力は対抗。

 気に食わないと思った相手のその上をゆく、理不尽な現実への対抗心が形となったスタンド。

 

 DIOのそれを超えるべく形作られた、奇跡の形。

 

「テメェの能力は真実の書き換えってやつだろう?思った通りに物事を捻じ曲げる。それで無敵ごっこたぁ、チンケな吸血鬼もいたもんだぜ」

 

 DIOはゆらりと起き上がり、人の意地を嘲笑った。

 

「ふん……猿真似如きで私が超えられるものか。私は今、神を超える力を持っているのだ。それを示してやるとしよう!」

 

 二人の目が合う。

 ようやく宿敵を見定めたように、確かな敵意が今。

 

 ぶつかり合った。

 





・無制限ザワールドオーバーヘブン
神の後押しでバカスカ打てるオーバーヘヴン。
全部の攻撃に耐性盛って無敵モードにした。
強いが、旧支配者と権能対決できるほどの出力はない。
概念対決初級編ぐらい。

・この世界の神
パニクってボタン連打して気付いたらチャートが崩壊してガン萎えしてる。
DIOが勝利する→使徒が生まれない→この世界の壁がなくなる→メガトンコイン。
しかもハスターもニャルもまだこっちを見てる。
あっ入ってきた!また入ってきた!!!(パニック)
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