ボンゴレ10代目の孫、雄英ヒーロー科に入る 作:息抜き型のんびり屋三太郎
祖父、沢田綱吉はマフィアのボスであると同時に、『伝説の
超常黎明期。『個性』を『異能』と読んでいた時代に人々を守り、社会を裏から支配しようとする者達に制裁を与えているうちに、表社会からは人々を守る英雄、裏社会では恐怖で支配する『魔王』なんて言われ恐れられていた。実際は自分の手の届く範囲で守ろうとした結果らしい。
僕が中学2年生の時だ。『伝説の
当然だ。じいちゃんの治めている
それにじいちゃんも80を過ぎて大分体にガタが来てたらしい。どう見ても20後半とか30くらいの見た目だとしても、中身の方にガタが来てたということだ。
そこで、じいちゃんは何を思ったのか、次期ボンゴレのボスボンゴレ11代目に僕を指名した。父さんではなく、僕に。
当時、何も聞かされてなかった僕は、父さんの選んだ別の後継者候補と戦うことになったし、その後、継承式で裏社会を支配するべく立ち上がったのっぺらぼうと戦ったりもした。
仲間がいなければ確実に負けていた戦い。それも何とか乗り越え、中学校最後の1年、僕は盛大に迷っていた。
そう、進路だ。
並盛町の住人の約9割は並盛高校へと進学する。理由は単純だ『
だが、並盛高校へと進学すれば、並盛町における生活は安定したものになり、就職先も保証される。至れり尽くせりとはこのことだろう。
また、この町において、ほかの町と違うところもある。それが、『ヒーローがいない』というところだ。
伝説の
警察も風紀財団の息がかかっているため、ほぼ手出しができない……そう、つまり、町ぐるみの犯罪みたいなことになっている。
と言いたいところなのだが、ヒーロー活動をしている訳ではなく、ただボランティアをしている最中、暴徒に襲われそうになったから、自衛で個性を使わず制圧を繰り返しているうちに、個性で暴れることに虚しくなった『
だけど、1つ問題がある。それが
「……ヒーロー免許取っておかないと、オール・フォー・ワンとの戦いに備えられない……気がする」
そう。去年、確実に倒した……いや、倒したつもりだった。なにか、嫌な予感がする。それだけだ。奴が生きてる気がするという直感。
……超直感というボンゴレのボス特有の超感覚で何となく、胸がざわつくのだ。まだ、終わりじゃない。始まりですらないみたいな感覚があって。
だから、なにか対策をと考えていたのだけれど、オールマイトとかの実力者をこちら側に引き込むしかないように思う……
僕の
「はぁ……ほんと、嫌になるなぁ……この感覚」
「どしたの? ツグ。進路とかで迷ってるの?」
「姉ちゃん? 勝手に入ってこないでって前から言ってるのに」
「いいじゃない。姉弟なんだし」
「よくはない」
自室でうーんうーんと唸っていると、いつの間にか入ってきていた双子の姉、沢田
「それにしても、そのブラッド・オブ・ボンゴレって大変なのね。勘が鋭すぎて未来予知に近くなってるんでしょ?」
「らしいよ。じいちゃんよりも超直感の感覚? 能力? は高いらしいし、お陰でリングなしでも大空、晴、雷は使えるし」
「ブラッド・オブ・ボンゴレ様々ね……で、そのブラッド・オブ・ボンゴレ的な直感だと進路はどうするのが正解だって言ってるの?」
「……雄英ヒーロー科」
ボソリと聞かれた問に答えると、姉ちゃんがものすごく嬉しそうな表情を見せる。
「いいじゃない! いいじゃない!! 行きましょう。雄英。あたしも受けるから!」
「……はぁ……まだ確定じゃないのに……」
でも正直、受けてみたい気はしている。並盛町の外、ヒーローが普通にいる町。
そういう経験を積むのだって大事だと思うのだ。