3年F組!金ピカ先生!   作:【酒豪】御酒乱マン

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ギルガメッシュの千里眼
 あらゆる可能性の未来を見る事が出来る未来視。
 外部から干渉されれば見れなくなったり、その存在が死徒と呼ばれる吸血鬼などの場合も見えなくなる。
 更に、神などの上位存在ともなれば見られている事に気がつく為、迂闊に使う事はできない。
 それはそれとして、ギルガメッシュはそんな未来はありえないとして無視したり、慢心して使わなかったりするので、イマイチ効果を発揮しない能力。
 キヴォトスにおいてもそれは変わっておらず、見たいものだけ見て、見なくても問題ないと慢心してあまり使っていない。
 仮に指揮などで使うと、宝具やスキルとの相乗効果で味方全体の攻撃防御バフ+攻撃バフ+未来視による先読みによる完全回避になり、物理的に勝てる可能性が極々わずかにでもあれば勝利する状態になる。


4話 アビドス再始動

 本格的に冬になり、雪が降り始めた頃。

 ギルガメッシュが校舎でアビドスリゾート建設計画について、色々な事業を立ち上げる予算分配をしていると、ホシノとユメ、そしてノノミは見知らぬ銀髪の犬耳少女を連れて来た。

 

「なんだその雑種は」

「王様が知らないって事は、アビドスの子じゃないのかな?」

「我が認識しているのはあくまでもアビドスの為に働く臣民達だけよ。そして、そういう事ではないわ」

 

 少女の名は砂狼シロコ、記憶喪失で服もボロボロで雪が降る屋外にいては風邪を引くということで、ホシノ達が連れて来た。

 シロコには予備のアビドスの旧制服を着せた。

 ギルガメッシュはシロコを見て興味深いと言う表情を見せる。

 

「ほお、貴様は後悔の無い選択を心掛けると良い」

「?」

「なに、日々後悔の無いように生きる、それだけの事よ」

 

 ギルガメッシュにはあらゆる可能性を見通す千里眼があり、シロコの未来を見た。

 復興が全く進んでいないアビドスで人を拾ったり、黒いドレスを着てその人物に銃口を向けたり、仲間を次々と失って本人も砂漠で色彩と呼ばれるものに存在を反転させられてキヴォトスを滅亡させたり、ほとんどの世界線で不幸になるシロコを見て、気まぐれに心持ちだけはさせておこう少しアドバイスをした。

 シロコの方はこの教室の中で圧倒的な存在感を放つギルガメッシュが1番強いと感じとり、勝負を仕掛けて来た。

 

「私は弱いやつには従わない。勝負しろ」

「ほお、吠えるではないか」

 

 シロコは与えられた銃を構える。ホシノは夜の不良狩りの際のギルガメッシュを見ている為、勝負どころか児戯にすらならないと思い、止めようとするが、ギルガメッシュはホシノが言葉を発する前に静止する。

 

「所詮は幼童の戯れ、少し遊んでやろうというだけだ」

 

 シロコが動いた瞬間、天の鎖によって全身を拘束される。

 

「なにこれ」

「天の鎖、お前のように高い神秘を持つ者ほど効力を発揮する鎖だ」

 

 ギルガメッシュは立ち上がり、シロコの額にデコピンをする。

 その威力は児戯とは思えないほどの音と衝撃でシロコの頭が弾かれ、大きく後ろにのけざる。

 

「またいつでもかかって来るといい」

「良いんですか!?」

「野良犬には丁度いい躾になるだろう」

 

 

 

 

 

 

 翌日からシロコはギルガメッシュを観察して不意打ちをしようとする。

 しかし、早朝から重機を乗り回して作業を進め、昼食も重機を操作しながら済ませ、夜は騒音対策で重機を使わずに天の鎖を使ったりして建設作業をする。そのまま朝方まで働き、不良が問題を起こせばそれを倒しに向かう。

 

「あの人寝てない」

「1週間寝ずに働いて日曜日だけ休む、それを半年くらい続けてるからね。作業スピードが早いだけじゃなく、作業時間も普通の人の倍以上働いてるから、そりゃここまで一気に復興が進むよ。私達はもう少し休んで欲しいところなんだけどね」

 

 その後もシロコはギルガメッシュの様子を伺っていたが、ある時最初の勝負の時を思い出した。

 ギルガメッシュは椅子に座り、天の鎖に拘束してデコピン1発、仕事をしていない時間が短時間ではあるが生まれていた。

 そこで、シロコはギルガメッシュがいつでもと言ったので、お昼時や夕食時に勝負を仕掛けて働かせないという事を思いつき、実践した。

 当然本気で挑むが、天の鎖を避けられずにデコピンされ続けたが、数回やった時点でギルガメッシュはシロコの頭を軽く小突く。

 

「幼童が気を使うものではない、たわけ」

「ん、なら少しは休むべき」

「我は働きたい時に働き、休みたい時に休む、我が休みたいと思うように心掛けるといい。まあ、我を疲労させられる者などそうそう居ないがな!フハハハ!!」

 

 シロコはそれからギルガメッシュを疲労させる事を目的に、勝負を仕掛けるが常に勝負を仕掛けられると仕事が進まないので、ギルガメッシュは仕掛けられるたびにシロコを気絶させた。

 ホシノとユメとノノミはよくやるなと思いつつ、ギルガメッシュも特に不快に思ってなさそうなので遠くから眺めていた。

 

 

 

 

 

 

 そうして卒業の時期になり、ユメしかいないが、ギルガメッシュの趣味で盛大に卒業式を行うことになった。近隣住民も参加出来るようにして多くの人が集まり、卒業式なのか何かのお祭りなのか分からない状態になった。

 ギルガメッシュが来て約半年、ユメはこの半年が1番楽しかったと卒業生代表挨拶をし、しんみりとした空気に……なるはずもなく。

 

「卒業証書が金ピカですよ!?」

「フハハハ!!」

 

 ギルガメッシュが真っ赤なスーツに金の装飾品を身につけて卒業証書を手渡すが、卒業証書は金ピカの紙に黒字で文字が書かれ、卒業証書を入れる筒も赤と金色で派手の極みとなっており、しんみりとした空気をぶち壊して笑いが起きる。

 在校生代表のホシノも挨拶として、半年前の事を謝り、派手だし盛大過ぎではあったが、新たな門出という事もあって花火が打ち上がったりして、雰囲気はかなり違うが、それはそれで良い卒業式となった。

 

「最後に写真撮ろうよ!」

「既に準備はできておるわ!」

 

 そう言ってギルガメッシュとホシノ、そしてシロコは大きいサングラスをかけてマネキンのように斜に構えて黄昏ていた。

 

「卒業式の写真なのかブティックの写真なのか分かんないよ!?」

「ほお、ブティックなんて言葉を知っていたのか」

「よく失敗しちゃうけど、言葉は知ってるだよ!」

「フハハハ!!まあ良い」

 

 その後、校門の前で一緒に写真を撮り、ギルガメッシュが自信満々にポーズを決め、ユメとホシノが並んでその間にシロコがしゃがんで入るという、なんとも家族写真のような出来栄えにはなったが、盛大に開かれたユメの卒業式は幕を下ろした。

 

 

 

 

 

「まあ、ユメが進路などまともに考えてる訳もなく、我が作った新会社に入社する事になったのだがな。最後の最後までやってくれる阿呆め」

「ユメ先輩ですからね」

「ん、ユメはポンコツ」

「ユメさんの良いところでもあるじゃないですか。場が明るくなります」

 

 卒業式が終われば入学式の時期になる。

 シロコとノノミはそこで正式にアビドスの生徒として入学した。

 当然ながらギルガメッシュ主導で行われるので派手の極みであり、またしても真っ赤なスーツで登壇して緊張感も何もない、華美な入学式となった。

 

「今年こそ勝つ」

「頑張ってくださいね!」

「いやいや、のんびり行こうよ」

「新会社の設立、鉄道などのインフラ整備、ホテルの建設、諸々の前準備は済ませてある。今年から本格的にアビドスは活動を再開する。のんびりもしてられまい」

 

 結局ギルガメッシュは入学式までにリゾート化計画の前準備となる建物やインフラ整備、会社の設立などを全て完遂させており、もう完全に復興は終わっていた。

 

「立て直すだけでは意味が無い。そこから発展させ、頂点に立ってこそ、我が作る国に相応しいというものよ」

「まあ、これから始めるって感じだから新入生は2人だけだけどね〜」

「もう少し早く終わらせたかった所だが、まあ仕方あるまい」

 

 そうして全ての準備が整い、本格的にアビドスが始動した頃。

 カイザーと昔アビドスの没落に関わったネフティスグループは共に、なんとかしてギルガメッシュの事業に参入しようと画策していた。

 他の企業、他の学園から見てもアビドスの躍進は常軌を逸しており、没落して最早不毛の地となったアビドスをたった半年で他の学園自治区と同等かそれ以上まで復興させ、更にはアビドスを盛り上げる為の新規事業も打ち立て、初動の時点で全盛期に迫る勢いで大躍進を続けていた。

 

「あそこの事業に参入出来れば入って来る金はこれまでの比にならないのは明白。しかし、あそこのトップは……」

 

 カイザープレジデントはギルガメッシュにしてやられた事が半ばトラウマとなっており、参入出来れば間違いなく成功すると確信しているが、トップがギルガメッシュなので思うように足が進まず、営業にも行けていない。

 対してネフティスの方はノノミが入学した事を足がかりに、ネフティスグループ傘下の学園、ハイランダー鉄道学園による鉄道管理を申し出ていた。

 

「没落のトドメとなった貴様等を信用しろと?フハハハ!!抜かしおるわ」

「アレからかなり時間が経ちました。更なる技術革新、更にはハイランダーは多くの学園を繋ぐ鉄道としての実績もあります。名誉挽回の為にも」

「たわけ!貴様等の名誉挽回などどうでも良いわ!我は貴様等がアビドスの為となるかどうかを聞いている事が分からんか!アレから時間が経ち、技術の進歩し、実績もある、それは認めよう。だがな、アビドスは砂漠がほとんどを占める。そんな環境での鉄道運用に失敗したから貴様らも没落したのではないか!」

 

 結局、ギルガメッシュが話の主導権を握ったまま会議が進み、2ヶ月の仮契約で砂漠での運用実績を作り、2度の失敗までは許容し、3度目の失敗をした時点で契約は破綻。達成されればハイランダー鉄道学園による鉄道管理を任せるという話でまとまった。

 

 

 

 

 

 

 

 それから多くの企業がアビドスへの参入を希望したが、ギルガメッシュの基準に届かずに多くの企業が断念せざるを得なくなり、恩赦を受けてギリギリ仮契約まで結べたのは既にキヴォトスで広く普及しているハイランダーの鉄道事業、トリニティの菓子や紅茶の販売業者、ミレニアムの建設会社など、既に高い実績を持つものばかり。

 

「実績で選んだ訳ではない。高い実績を持つものは、それ相応の努力と信念を持って仕事をしているというだけのことよ」

「あっという間に人でいっぱいになりましたね」

「観光客もいっぱい」

「そろそろ、アイドル事業にも」

「それは貴様がやりたいだけであろう」

 

 ギルガメッシュとアビドスの3人は本格的に運用が始まったアビドスに残る、最後の問題の解決の為に砂漠に出ていた。

 最後の問題とは、カイザーなども過去に交戦記録がある砂漠の大蛇。ビナーである。

 

「アレの討伐を持って、アビドスは完全なる復活を果たす」

「でも、口から凄い高熱のビームを出すって」

「それはお前がユメに貰った盾で防げば良いであろう」

「防げるのかなって……」

「安心しろ、この我がついているのだからな」

 

 そう言ってギルガメッシュは千里眼によって見た場所に向かい、時間通りに地響きと共に地面から巨大な白い金属の蛇のような存在、ビナーが現れる。

 

「過去何度も取り逃した獲物、どの程度のものか見せてもらうぞ」

 

 ギルガメッシュは黄金の鎧に換装し、その手には王律鍵バヴ=イルが握られていた。




王の号砲《メラム・ディンギル》
 ウルク城壁からの遠距離爆撃。
 ギルガメッシュの財宝を装填して撃ち出し、着弾と同時に爆散させるというかなり勿体無い使い方をする事で威力を上げる。
 キヴォトスにはウルク城壁が無いので使えない、と言うわけでもなく、普通にゲートから城壁ごと召喚して発射してくる。
 ディンギルがアビドス砂漠に置かれているのを発見されており、その砲身はカイザー本社に向いているとかいないとか。
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