ファイナルファンタジーVII ~とあるソルジャーの追憶~ 作:定泰麒
この窓から眺める景色は壮観だ。様々な家が光を放ち、それぞれの形に光っている。まるで地上にある星のようだ。この景色を見るのにどれだけの時間を要して特訓をしてきたことか……もはや覚えていない。
ここは、零番街と呼ばれる大都市ミッドガルの中央部に忽然とそびえたつ神羅ビルの49階。別名ソルジャーフロアと呼ばれている場所だ。
ここには、主にソルジャーしか入れることができない。そうつまり俺がこの場所にいるということは、俺がソルジャーであるということだ。ソルジャーとは、子供なら誰しもが一度はあこがれる職業だ。というのもソルジャーで最も有名とされている”英雄セフィロス”の数々の武勇伝は、子供たちにとってはまさにおとぎ話の主人公と等しい。しかしおとぎ話の主人公達と違うのは、彼が生きた伝説であること。4年前に死んだとされているが実際は、どうなのだろか? 少なくとも俺は、死んだと思っていない。理由は、彼が最強であるからというしょうもないことだが、しかしこれで通じるのが”英雄”なのだ。
俺もその”英雄セフィロス”に憧れ、ソルジャーになりたがった1人の子どもであった。というのも小さい頃俺には、兄貴といえる存在がいた。彼も”英雄”に憧れる1人だった。その人からたくさんの”英雄”にまつわる話を聞かされた俺は、必然的に”英雄”に憧れた。
そんな兄貴分的存在の彼は、13歳の時に家を飛び出して、ソルジャーになるために神羅カンパニーに入ったと思われる。そして1stソルジャーまで上り詰めたという話だが……今から4年前。彼が18歳の時、任務中に死んだらしい。奇しくも”英雄”が死んだ年と一緒だった。そして俺がちょうどソルジャーになるためにここへ来た年とも一緒だった。
彼とは、ちょうど入れ違いになった。彼が最後に行った任務場所に赴くときに俺は、入社してしまったようだ。彼と一緒に仕事するのが夢の一つだった俺には、死んだと知った時もの凄いショックだった。それと同時にこのソルジャーというモノがいかに命がけのモノなのかを知ることができた。
来年で俺も18歳だ。俺も家を飛び出したのが13歳の時で、親には何も言わずに飛び出してきてしまった。俺に勇気がないためいまだに音信不通の状態だ。そろそろ手紙でも書かないといけないなと思っているが中々書くことができない。いつ死ぬかもわからないというのに……
それにしてもソルジャーという仕事は、一体何なのだろうか?
”英雄”に憧れ入ったソルジャーになった俺だったが、今行っている任務はいわゆる富裕層の護衛や神羅カンパニーに対抗する勢力の殲滅がほとんどだ。時々、世界各地にある町や都市にモンスターを討伐しに行くが面白いとか楽しいとか思える任務はそれだけ。
なんというか”英雄”とは、思えないことばかりする任務が多すぎる。他にやるべきことがあるんじゃないかと思えて仕方がない。現実と理想は違うのだということをまざまざと見せつけられた。
しかし、ちょっとでもなんかできないかなとたまな休みには、ミッドガルに存在するスラム街へと赴きモンスターの討伐を行っている。まぁ俺がいくら倒そうがどこからともなく湧いてくる奴らだし、その数は数えきれないくらいに達するがやらないよりはという考えで……いや、ただの自己満足にすぎないか……
そうして今日も特に特別でない任務が始まる。
俺は、2ndソルジャーのファブル・ウェボラー
指導者であり、俺の兄貴分であった人の友人である1stソルジャーのカンセルさんとともに、今日もしょうもない任務に赴くのである。
この物語は、後にジェノバ戦役と呼ばれる戦いにおいて「ジェノバ戦役の英雄」と呼ばれる者達の1人になれなかったとあるソルジャーの物語である。彼が何をして、何を行いそして何を成すのか……物語は、ジェノバ戦役の1年前から始まる。
この物語は、原作のサイドストーリーという形で進行させていきます。なのでクラウド達は、登場しつつも…という感じでやっていこうと思います。
元々、にじファンで作家していましたが、この小説は、アットノベルス様とハーメルンに進出した作品の中で初出となります。もう何年も前から温めていた作品です。だからと言って、相当アイデアを入れ込んでいるという訳ではないので、そこはお許しください。
それとカンセルに関しては、クライシスコアにおいて登場するキャラクターです。実際にザックスさんの友達のソルジャーのようですが、作中では2ndとしかでてきていないです……すいません若干のネタバレになるのですが、クライシスコアの話が5年後に飛んだ時に生きているので、さすがに5年間2ndソルジャーはないだろと思いますので今回こういった設定にさせてもらいました。
あとこの小説自体単体で読めるように努力はしますが、できたらクライシスコアとFF7をやっていていただけると…もしかしたら楽しんでいただけるかもしれません。
後この小説には、FF7に登場する単語がかなり入ってくると思います。その際には、その単語の説明をあとがきもしくは作中にて入れる予定です。
あとがき長文失礼しました。
それでは、失礼いたします