ファイナルファンタジーVII ~とあるソルジャーの追憶~ 作:定泰麒
今日の任務は、俺たちソルジャーが所属している神羅に反抗する勢力の殲滅だ。過激派の反神羅組織といえば、誰もが『アバランチ』を思い浮かべる。しかし現実問題、反神羅組織は『アバランチ』だけではない。このミッドガルに数限りなく存在している。その中で最も人数が多く、最も神羅に対してダメージを負わせているのが『アバランチ』というだけだ。
そして、その多くの反神羅を掲げる人達は、過去に神羅によってなんらかの被害を受けた人達がほとんどなのだ。そんな彼らを殺すことが俺にとってはいたたまれない。だがしかし、彼らを殺さなければソルジャーや神羅兵といったものだけでなく、一般の人まで彼らのテロに巻き込まれ命を落とすことになる。そうなってしまえば、いくら騒ごうが後の祭りだ。実際にテロに巻き込まれ天涯孤独になってしまった人たちを何人も見てきた。中には、赤ん坊もいたし、右足と左足が吹き飛んだ女の子も見た。
そうさせないためにも、俺たちは彼らを殲滅させる必要がある。それが永遠に続く悪いスパイラルだとわかっていてもだ。
今回の反神羅組織の潜伏場所は、参番街スラムの元々車なんかを造ったり、整備していた工場とのこと。今は、移転し使われていなかったためテロリストがアジトとして使っているとのことだ。
『アバランチ』ほど大規模な組織ではないため、神羅兵20人と俺と同じ2ndソルジャー2人と1stソルジャーのカンセルさんの4人で任務を行うことになった。
1人のソルジャーに対し5人の神羅兵という構成だ。ちなみにこの作戦では、ソルジャーのサポートが神羅兵の役割であって、主にテロリストを殲滅するのはソルジャーの役目だ。だから最初に1stであるカンセルさんが突入後。俺たち2ndが次に突入し、殲滅。逃げた敵を回りにいる神羅兵に殺させるのが任務だ。
実は、こういったソルジャーが中に突入しサポートは神羅兵という作戦パターンがほとんどだ。理由は、簡単。それは、ソルジャーというものがあまりにも強すぎるからである。
ソルジャーとは、いわば強化人間に近い。魔晄というエネルギーを浴び、身体能力を飛躍的に上げさせた人間。それがソルジャーだ。その能力は、ゆうに人のそれを超えている。少なくとも神羅兵10人分が3rdクラスと考えていいだろう。だが2ndクラスは、神羅兵50人程度ぐらいある。1stに至っては、まさに計り知れない。つまりむざむざ神羅兵100人をテロリスト100人にぶつけるよりも、ソルジャーを4,5人送った方が戦力が減らないという考え方なのだ。
そして、今回はタークスからの報告によると敵の数は50人程度とのことらしい。かなり少ない数だ。鉄でできた巨大な門を開け、山積みになったスクラップを超え、地下にいると思われるテロリストを殲滅が今回の詳しい任務だ。
まず間違いなく門を開けたら20~30人は、敵がいるだろう。そして確実に音が上がり、地下から敵が来る。まぁ最終的に殲滅しなければならないのでどこからこようが構わないが、できるなら早く終わらせたい。
カンセルさんは、神羅兵を工場の回りに配置しだした。ということは、もうすぐで作戦開始ということか。そして兵士達が配置へ着くと俺たちソルジャーに聞こえるぐらいの声で、さっさと終わらせようというとにかっと笑い、工場へ突撃しに行った。
工場から銃声と叫び声が聞こえ始めた。それが聞こえると同時に俺たち2ndの面々も、工場に突撃した。
俺の武器は、いわゆるレイピアという剣を両手に持った二刀流だ。その得物を使って目の前にいる銃を持ってこっちに向かって撃ってくる奴らを魔法やこのレイピアを使って殺す。中には、剣で向かってくるものもいるが所詮素人。ガードなど一切せずに避けてレイピアを首や心臓といった急所に突き刺す。
そしていつの間にか戦闘……いや、虐殺は終わっていた。俺以外の2ndの2人はどちらが多く殺したかを競い合っている。俺は、それを横目に見つつも自分のソルジャーの血にまみれた制服を見てなんとも言えない感覚に浸るのである。
そして後片づけを神羅兵達に任せ、報告書を書きにソルジャールームに引き上げる。もちろん報告書を書く前にシャワーを浴びることを忘れない。そして支給されているマテリアや報酬をみて喜ぶのである。
最近は、こういった一日がほとんどだ。前は、任務終わりに仲間たちと馬鹿みたいに酒を飲んでいたがそうすることさえつらくなった。だから任務が終わると特にこれといった寄り道もせずに八番街にある我が家へ帰る。
だけど、今日はちょっとしたいつもと違うことがあった。今日は任務がいつもより少しだけ早く終わり、少しだけ早く家に帰ることができた。そして八番街にある広場を横切ろうとした時のことだった。
「すいません。お花いりませんか?」
とてもきれいな声だった。俺は下を向いて歩いていたのだが、ふと声を掛けてきた人の方を見上げた。声と同じでとてもきれいなお姉さんという感じの人だった。その人は、籠に一杯の花を詰めて花を売っていた。
「入ります! 全部ください!」
俺は、無意識のうちに値段も聞かずについ言ってしまった。理由がどうしてかはわからない。彼女がきれいだったからか、花がきれいだったからか、それとも何かほかに……
俺に花を売ろうとした女性は、ちょっとだけびっくりした顔をしていた。だがその顔は、どんどん嬉しそうな表情に変わっていった。
「ありがとうございます。お花一個1ギルですので30ギルになります!」
俺は、懐から財布を取り出し30ギルを彼女に渡した。
「どうもありがとうございました。また買ってください」
「はい。また機会があったら買いますね」
それだけ言って、両手いっぱいに花を受け取るとまた家への帰路に着いた。そして、家にあった適当な容器に花を植えた。この花の名前は、なんていうのかさえわからなかったけどこれに水をやることが毎日の日課になった。
『アバランチ』とは
死によって生命が持っていた知識が星に蓄えられていき、それが生み出すエネルギーによって新たな命が生まれていくという考え方がコスモキャニオンで研究を続けている学者達によって作り出された。これが星命学(せいめいがく)である。星命学においては死によって蓄えられた知識が生命の源であるとされ、結果としてこれを横取りすることになる神羅カンパニーの活動を批判する根拠にもなっている。
星命学に影響され神羅の活動を批判するようになった人たちの中から、徒党を組んで過激派テロ組織のような活動を行う者も現れた。一時は多数の組織が積極的に活動していたが、現在はアバランチ以外はなりを潜めている。
なお、本作に登場するアバランチは明確に環境テロリスト集団であり、数々の過激な手段をとっている。『BC FFVII』の時代に存在した反神羅組織「アバランチ」にあやかって、バレットが命名したものである。過去に存在した「アバランチ」の本拠地はコスモキャニオンであり、星命学の影響を受け神羅への攻撃を行っていた。
星命学の信奉者によって結成された反神羅組織。魔晄を吸い上げて星の命を削る神羅を倒すべくタークスと幾度となく激突する。潤沢な資金(提供者はルーファウス)の下にアバランチ兵と呼ばれる私兵を組織、反神羅の大勢力としてテロリズムを行う。なお、アバランチは『FFVII』でも同一の活動内容をする組織として登場するが、『BC FFVII』のものとは組織の連続性がない。『FFVII』のアバランチは『BC FFVII』のアバランチに倣って名づけられた。
簡単に言うと、過激なテロ組織。
『タークス』とは
正式名称「神羅カンパニー総務部調査課」。神羅の精鋭部隊であり、ソルジャーとタークスのスカウト、情報収集や暗殺などあらゆる任務を遂行するエリート部隊である。外見は黒いスーツ姿と一般人と変わらない軽装備であるが、さまざまな武器や体術を駆使して任務を遂行する。
以上、ウィキペディアから抜粋。
ソルジャーの強さを神羅兵に例えてますが、これは完全に作者の見立てです。実際は、わかりません。すいません。
後、最後に登場した花売りは、あの人で間違いないです。
これ以後何度か、出しますが…深くかかわらない方向性です。