最後に俺たちはいつでもアンタの味方だぜ?
そんじゃあ、本編スタートだ!
彩加side
「ようこそ、俺の第二の家へ」
「「...............」」
僕と三浦さんは海斗にお呼ばれして彼の家でお泊りをすることになった。けど指定された集合場所は海斗が住んでいるアパートとは離れていてその近くには大きなタワーマンションが建っていた。そして僕たちはそのまま海斗とに案内されるままにそのタワーマンションに入っていき25階までエレベーターまで登り今に至る
「か、海斗....ここって」
「ああ、ここは俺と両親が元々住んでいた部屋なんだよ。まあ、もっとざっくり言うなら俺の別荘みたいなものだな」
「別荘.....」
すごい....リビングだけでも僕の家より大きんじゃないないかな.....
「こんなにいい部屋に住んでんのになんでわざわざアパート借りたん?」
「寂しがり屋なゆーちゃんならわかると思うけど一人でこの部屋で過ごすとマジで寂しいぞ?それにここから総武って意外と時間かかるしな」
「確かにここに一人は確かに寂しいかも.....」
三浦さん、寂しがり屋なこと否定しないんだね。でも海斗言うとおりここで一人は寂しいな
「海斗のご両親って」
「どっちも海外。俺が小学生の頃からだな。でも最近母さんが帰ってきて久しぶりにこの部屋で過ごしたんだよ」
「楓さん帰ってきてたんだ。はあ、あーしも会いたかったな」
「母さんも会いたがってたよ。あ、ちょっと待ってろ確かこのへんに.....あった」
海斗は上品な赤色の布で包まれている箱を三浦さんに渡す
「これって?」
「母さんからゆーちゃんへのプレゼントだと」
「わざわざあーしに?ありがとうって楓さんに伝えておいてくれる?」
「オッケー」
「楓さんからのプレゼント....というか楓さんあーしのこと覚えててくれたんだ」
「当たり前だろ。俺たちと三浦家で何度一緒に出掛けたよ」
「そういえばそんなことも...」
「ん”ん”!」
一応、僕もいるんだけどな。
「悪いな、彩加。昔話でつい盛り上がっちまった」
「ごめんごめん」
三浦さんのその顔、絶対悪いと思ってないでしょ
「ほらそこのソファでくつろいでてくれよ、いま麦茶持ってくる」
「ありがとう」
海斗は僕たちに冷たい麦茶を渡す
「そんでな今日の晩飯なんだがな...二人ともピザ好きか?」
「うん。好きだよ」
「あーしも。最近食べてなかったけど」
「ならよかった。実は今日はなピザパーティーをしようと思ってるんだよ。各々が好きな具材を選んで好きなピザを作るんだ」
「面白そう!」
「だろ?そしてこれがその食材だ。好きなモン使ってくれ」
海斗が大きな冷蔵庫を開けるとその中にはびっしり食材が入っていた。しかもどれも僕たちがいつも食べているものよりちょっと高いやつ
「母さんが張り切りすぎて買いすぎちまったんだよ。一応かなりの量じじいの店にあげたんだが結果がこれだ」
冷蔵庫の中を見わたしていると僕の目にある赤い何かが入った瓶が映る
「ああ、これか。ほら」
「これって...ケチャップ?」
「そうだ。このケチャップ、なんと俺たちが育てたトマトで作ったものなんだぜ」
「へえ...!」
「ほら食べてみろよ。あ~ん」
「あ、あ~ん/////.....ん!美味しい!」
「だろ?これも俺たちの努力の結晶だな!」
なんか自分たちで作ったっていうこともあって市販のケチャップよりもおいしく感じる。それに海斗からあ、あ~んってされちゃった///////
「ほらゆーちゃんも食べてみろよ。あ~ん」
「......あ~ん//////」
.......まあ、そうだよね
「そんじゃあさっそく作ってくか!」
「「うん!」」
こうして僕たちのピザパーティーが幕を開けるのだった
「「「完成!」」」
あれから30分後、僕たちは各々のピザを作り終えた。3人とも個性が出ていて見ていてとても面白い
「せっかくだし一人ずつ発表していかない?」
「お、それいいな!」
三浦さんの提案で突如始まったピザの発表会。トップバッターはどうやら海斗が務めるみたい
「じゃーん!これが俺のステーキピザだ!」
海斗が作ったのはピザ生地の上にステーキの肉を何枚も敷いてあってさらにその上からチーズ、細かく刻んだソーセージ、ケチャップを乗せたピザ
「なんというかいきなりすごいのが出てきたね」
「かーくん、いくらなんでも男の子すぎない?」
「こういうのでいいんだよピザパーティーなんざ。それに俺の好きなモンがいっぱい乗ってんだまずいわけがねえ」
でも海斗の言う通りすごく美味しいそう
「それじゃあ次は誰が行く?」
「はーい。あーしがいく」
「なあ、彩加。なんか甘い匂いしねえか?」
「言われてみれば確かに」
「じゃん!これがあーしが作ったスイーツピザだし!」
三浦さんが作ったのは生地の上にマシュマロやプリン、そしてバニラアイスとたくさんのフルーツが乗ったピザだった。すごく女の子らしくてとても美味しそう。でも.....
「「いきなりデザート!?」」
「さっき好きなピザ作れって言ったしょ?」
「別に文句言うわけじゃねえけどせっかくだったらケチャップ使ってくれよ」
「...........ッ!」
あ、いま気づいた顔してる。でも三浦さん冷蔵庫中であのプリン見つけた瞬間すごい食い入るように見てたもんね
「ゆーちゃんあのプリン見かけた瞬間、すっごい見てたもんな」
「う、うっさい!ほら、つぎ戸塚!」
「うん」
僕は机の上にピザを置く
「僕が作ったのはポテトとコーンのチーズピザだよ」
「「............」」
ふかしたじゃがいもとコーンを混ぜたものをピザ生地に塗ってその上にチーズとケチャップをトッピングしたピザ。二人と比べたらシンプルだけど我ながらうまくできた一品だ
「どうかな?」
「彩加....」
「ど、どうしたの!?」
か、海斗....いきなり肩を掴んで...それに顔が近いよぉ
「これ今すぐ食ってもいいか?」
「え、うん、いいよ」
「いただきます。ほら、ゆーちゃんも」
「...いただきます」
海斗と三浦さんは同時に僕が作ったピザを頬張る。
「「うめえ!/美味しい!」」
「うわ!びっくりした」
「彩加、このピザめちゃくちゃうめえよ!正直食べる前からうまそうだなって思ってたが想像通りいや、想像以上にうまいぞこれ」
「シンプルだけどめちゃくちゃ美味しい。戸塚、アンタすごいじゃん」
「ありがとう」
確かに自分でもうまくいったかもって思ったけどここまで好評だと思わなかったな
「なあ、これの作り方教えてくれよ。そんでもし彩加がよければこのピザ、店で出してもいいか?もちろんレシピ代は渡すから」
「そんなのいらないよ」
「いやこんないい料理のレシピをくれるんだ。何かお礼しねえと気が済まねえよ」
う~ん、こうなった海斗は頑固なんだよな~。別に大丈夫なのに.........あ、だったら
「...だったらさ、今度の文化祭で一緒にライブしてほしいな」
夏休みが終わるとすぐに文化祭がある。前までの僕だったら人前に出て楽器を弾いたり歌ったりすることなんて絶対になかった。でも去年の文化祭で
『てめえら!これが最後の曲だ!後悔のねえように思いっきり死ぬ気ではっちゃけやがれ!』
トリを務めた海斗たちが本当に楽しそうにしているのを見て漠然としてるけどなんかいいなって思ったんだ
「ライブ?,,,おお、いいぞ」
「な....!」
「やった!約束だよ!」
二つ返事で了承してくれたこことに驚いたけど....でも嬉しいな
「じゃ、じゃああーしもアンタたちのグループに...」
「え?でもゆーちゃん葉山たちとライブやるんだろ?兼任はさすがにキツイだろ」
「う”っ....なんで知って」
「戸部が言ってた。そんで”今年は俺たちが大トリをもらうっしょ!”って宣戦布告された」
「戸部...殺す...!」
三浦さん...ちょっと怖いよ
「でもかーくん去年3回ライブやったじゃん!」
「軽音部の足立が文化祭マジック狙いの告白で惨敗してメンタルやられてなきゃ俺だって3回も出てないって」
「アイツ、なにやってんの?」
「足立君...だからあのとき泣いてたんだ」
足立君、軽音部に所属しててメインボーカル兼ギターを担当していた子。でも去年の文化祭でとつぜんライブをボイコットして海斗が代わりに出たけどまさかその裏にそんな真相があったなんて....はあ、足立君の気持ちちょっとわかるな
「それで足立が好きなやつって誰だったん?」
「海老名さん」
そうだったんだ...でも確かに足立君、眼鏡をかけた子がタイプだって言ってたかも
「ああ....そっか...ごめんそれは無理だわ。多分脈なしだったと思う」
「ええ..結構言うじゃん」
「別に足立に落ち度があるわけじゃなくて...とにかく妃菜は無理。例え隼人が告白しても絶対無理」
どうしたんだろう?何か意味ありげな表情を浮かべるけど
「そっか...まあ足立の終わった恋愛は置いといて。彩加、夏休み中にやりたい曲を決めといてくれ」
「わかった」
「あ、そうだ!だったらキーボードであーし入るし!別に2曲ぐらい覚えるのなんて苦じゃないし」
「三浦さん」
「え....?」
「そうそう。え~だってお前京ちゃんと一緒によくピアノ弾いてんじゃん.....」
僕たちが話してると海斗は誰かに電話をかけていた。しばらくすると海斗はガッツポーズをとり表情が明るくなる
「サンキュー!そんじゃよろしくな。じゃまた学校で......彩加、キーボード川崎がやってくれるってよ!」
「川崎さんが?」
「ああ。そんでベースは平先、ドラムは義輝誘ってみるわ」
「材木座君ってドラムできるんだ」
「この前アイツと一緒に秋葉原に行って二人で電子ドラムのゲームをやったんだけどよアイツ相当うまいぞ」
材木座君そんなに上手なんだ。.....それより海斗、いつの間に材木座君と仲良くなったの?一緒に秋葉原に行ったんだ....羨ましい
「羨ましい....!」
三浦さんに至っては口に出てるし
「よしこれでメンバーは仮決定したな。だからゆーちゃんは葉山たちと頑張れ」
「...............」
「............ゆーちゃん?」
「フン!」
「ああ!俺のピザが!?」
三浦さんは怒りをぶつけるように海斗のピザをものすごい勢いで食べていく
「かーくんの馬鹿.......」
海斗side
「さすがに腹いっぱいだ....」
「もう入らないよ」
「しばらくピザ食べれない...というか絶対太ったし」
大丈夫だろ。元々ゆーちゃんスタイルいいんだし。けどしばらくピザは食べたくねえってのは同感だ
「少し休んだら風呂洗ってくるわ。沸けたら先ゆーちゃん入ってきちゃえよ」
「わかった」
「そのあと、彩加、俺の順で...」
「だったら海斗、僕と一緒に入ろうよ。ライブのことでちょっと思いついたこともあるし」
「........!」
「いいぞ。じゃあゆーちゃんが上がったら俺も一緒に」
「待った」
俺の言葉を遮りゆーちゃんが待ったをかける
「あーしも一緒に入る」
「「え?」」
「...............」
「...............」
「..........せめえ」
ゆーちゃんの説得もかなわず結局3人で入ることになった風呂。確かにこっちの家の風呂はでけえほうだがさすがにバスタブに3人はせめえって。しかも
「ど、どしたんかーくん?体びくびくしちゃって」
「.....なんでもねえ」
おめえのやわらけえのが俺の背中に当たってんだよ!クソ、やっぱり無理にでも説得しておくべきだった...!あ、一応言っておくが全員水着は着てるぞ?彩加には俺のスペアを貸した
「ほら...ちゃんと肩までつかりなよ。じゃないと体冷えちゃうでしょ?」
「いやいい」
肩までつかると色々やべえんだよ。お前のが俺の頭にいく。そんで.....
「...彩加、お前はいつまで俺の腹筋触ってんだよ」
「え...えっとその....いつみてもすごいなあって思って」
お前、この前の林間学校の時も触ってきたよな。いや別にいいんだけどちょっと.
「........ッ」
「あ、」
「彩加、その触り方はやめてくれ....!くすぐったい」
指でなぞんな。くすぐってえだろうが
「ふ~ん..どれどれ...うっわすっごバキバキじゃん」
「ゆーちゃん....やめろ」
「本当にすごいな....僕もいつかこうなれたらな」
「おい...!いい加減に...ンンッ」
「「........ッ」」
「~~~~~~//////////」
やっば変な声出た///////////
「...ごめん」
「調子乗りすぎた」
「おい、なに口元抑えて震えてやがる.....!笑ってんのがバレバレだぞコラ....!」
「いや別には笑ってるわけじゃ....」
「はあ...もういい。俺、体洗うからそこでくつろいでてくれ」
恥ずかしさもあり俺はバスタブから出て髪と体、あと最近戸部からおススメされた洗顔で顔を洗う。お、この洗顔めちゃくちゃスースーして気持ちいいな
「はい、次どうぞ。右がシャンプーで左がコンディショナー、そこの赤い入れ物がボディソープで棚に置いてある青いのはトリートメント....あとそのビンはボディスクラブ...」
「女子力高っ。てかこれ全部有名どころのものだし」
そうか?別に美容にそこまでこだわってるわけじゃねえけど整えておいて損はないだろ。あとこういう系は全部母さんが勝ってきてるものだからブランドとかよくわからん
「あとこのシャワー色んなモードに切り替わるから好きに使ってくれ」
「...なんでもあるなあ、このお風呂。今度から自分の家のお風呂が物足りなくなっちゃうかも」
そう言って彩加はバスタブから出て体を洗い始める。そして十数分後、彩加はシャワーを浴び終わりゆーちゃんと交代する
「ねえ、かーくん」
「ん?」
「髪洗ってほしいな」
「な.....!」
「いいぞ」
「え!?」
まったく昔からゆーちゃん俺に髪洗わせるの好きだよな。そしてこの後のドライヤーまでがセットなんだよな
「でもコンディショナーとトリートメント、あと体は自分でやれよな」
「ええ~ま、いっか」
俺はシャンプーを3回プッシュしゆーちゃんの髪を優しく洗い始める
「かゆいところはありませんかお嬢様?」
「んんっ。今のところ大丈夫だけどもうちょい強くしてもいいよ....ああ~、そうそうイイ感じ。ん、すごい気持ちいい」
「それにしても髪伸びたなゆーちゃん、こりゃ毎日手入れすんの大変だろ」
「別に。もう何年もやってから慣れたし」
めぐ姉も平先も大変だ~とか..髪乾かすのに10分以上かけてるとか言ってたけどやっぱあれだなこういうところにこだわりを持てる人って素直にすげえな。俺なんて髪乾かすのにたぶん数分もかかんねえぞ、髪短いし
「かーくんはさ...この髪どう思う?」
「どう思うって?」
「かーくん的にロングとショートどっちの方があーしにあってるか聞いてんの」
ええ、どう答えても角たちそう...
「彩加はどう思う?」
「僕は」
「いまあーしはかーくんに聞いてんですけど?」
「...どうしても答えなきゃだめ?」
「ダメ」
う~ん....あんま人の髪の長さについて考えたことねえんだけど。まあ、でも
「俺はどの髪型のゆーちゃんも好きだよ」
「........ッ」
長かろうが短かろうがハゲだろうがアフロだろうが髪色を変えようがゆーちゃんはゆーちゃんだし。それに大前提として多分だけどゆーちゃんは美少女だからどんな髪型でも似合う
「ふ、ふ~ん////////なんていうか曖昧な答え」
「うるせえな」
「ああ!急にお湯被せんなっての!............どんな髪型のあーしでも....フフッ」
ゆーちゃんの髪も洗い終わり俺たちは風呂を出る。というか俺たち風呂に一時間弱いたのかよ......
「ちょっとのぼせちゃったかも」
「そりゃそうだ。あ、だったら彩加が持ってきてくれたアイスいま食っちまおうぜ」
「「賛成!」」
ありがたいことに彩加はでけえアイス、ゆーちゃんはジュースを持ってきてくれたんだよな。別にお土産なんていらなかったのに。でもありがとうな
「ほらよ」
「ありがとう」
「あれ海斗のは?」
「安心しろ、ちゃんとある」
もちろんそのままでも美味しいだろうが俺はこうやって食べるのが好きなんだ
「どうだ、俺特製コーラフロートだ!」
しかも俺が使ったのはゼロコーラ。これによりコーラの味をあじわいつつアイスの甘さも十分に堪能できるってわけだ。ちなみにこのコーラフロートはじじいの店で350円で売ってるから来てみてくれよな
「わあ...!」
「かーくん、またそうやって一人だけ」
「安心しろ。今回はちゃんとの分もつくってあるから」
あの林間学校のカレーで俺だけフルセットで食ったら雪ノ下とゆーちゃん、結衣からマジで冷たい視線...結衣に関しては頬を思い切りむにむにされたからな....今回はそんなことないように人数分作らせてもらったよ。でもあれな二人はアイスも食ってるから量は少なめだぞ
「じゃあせっかくだし乾杯するか」
「うん!あ、せっかくだから写真撮ってもいい?インスタに載せてもいい?」
「いいぞ」
「ちょっと待って!あーしいますっぴんだから...」
「そっか。じゃあ俺と彩加だけで撮るか」
「そうだね。じゃあ海斗こっち来てくれる」
「おう」
俺は彩加の肩にコーラフロートを持った手を回す
「........顔が当たって///////////」
「どうした、めっちゃスマホ震えてね?」
「い、いやなんでもないよ!ごめんね、実は僕自撮りってあんまりしないから慣れてないんだ」
え、二人で福島行ったときめちゃくちゃ撮ってじゃん。そういえばあの時もプルプルふるえてたっけか
「俺が撮ろうか?」
「お願いしていい?」
「任せろ。つっても俺もあんまり内カメで写真撮らねえから腕の保証はできないけどな」
彩加からスマホを受け取りシャッターボタンを押す。すると
「あーしも入るし!」
「あぶねっ!」
寸前でゆーちゃんが俺たちの間に割り込んでくる
「ゆーちゃん、いきなり割り込んで来たらあぶねえだろうが。それにさっきはすっぴんがうんぬんって言ってたじゃん」
「別に。写らないとは言ってないし」
「まったく。おい、彩加濡れてねえか?」
「大丈夫だよ。それより海斗の方は」
「俺の方はまったく問題な...あ、彩加悪い」
やっぱりちょっとこぼれちまってたか。彩花の頬に少量のアイスがついちまってる
「あ.....////////」
「ほら取れた」
俺は彩加の頬についてたアイスをそのまま口に運ぶ。そんでやっぱ美味いなこのアイス
「ほい、これウエットティッシュこれで頬ふけよ」
「...........ありがとう」
彩加は頬を拭きウェットティッシュを捨てた後、脱力したようにその場で横になる。しかもなんか唸ってるし
「どうしたんだあいつ?」
「さあ?」
「まあもう22時だしな。彩花もちょっと疲れたのかもな」
ちょっと早いけどそろそろ寝るか。そんで
「ゆーちゃん、口元アイスべっとりだからちゃんと一回口元洗った方がいいぞ」
「拭いてよ」
「その量はさすがにウェットティッシュじゃ限界があるって」
どんな食い方すればそんなべったりつくんだよ。幼稚園児か
「じゃあ俺布団持ってくるから歯磨いててくれ」
「それじゃあ電気消すぞ」
「うん」
「オッケー」
布団を敷き、歯も磨き終わった俺たちは布団の中に入る
「今日は誘ってくれてありがとう。すごく楽しかったよ」
「あーしも。この夏休みのいい思い出ができた」
「そう言ってくれてよかったよ」
俺も色々ハプニングはあったけどすげえ楽しかった。定期的にこうやってお泊り会開催してもいいかもな。今度は八幡たち奉仕部の奴らとか誘ってみるか
「そしてね夏の思い出づくりの一環でさあーしもう一個やりたいことがあるんよね?」
「やりたいこと?」
「花火大会行きたい」
花火大会か。あと数日で開催されるやつか....そういえば郁恵ばあちゃんから貰った券もあるからちょうどいいな
「それじゃあ一緒に行くか」
「うん!」
「彩加もよかったら一緒に行こうぜ?」
「...............」
「彩加?」
なんでそんな足をばたばたさせてんだ?
「いや戸塚はその日予定が入ってるんよね」
「そうなのか?」
「そう。ほら、毎年総武から地域貢献として屋台を出すことになってるじゃん」
「ああ、そうだったな」
うちの高校は毎年の花火大会で屋台を出すことになってたな。去年は演劇部でりんご飴売ってた
「それで今年はテニス部が屋台を出すことになったんだって」
「そうなのか。それじゃあ仕方ねえか」
「はあ、ツイてないなもう」
「まあまあ、そんなに落ち込まないで。途中でアンタたちの屋台寄って差し入れ持って行ってあげっから」
「.......ありがとう、三浦さん」
「気にすんなって」
花火大会...そういえば中学のときにめぐ姉と一緒に行った以来だな。いや一応去年は行った行ったけど安藤のおっさんの焼きそばや手伝ってたから花火を見ることはなかったな
「それじゃあどうする?現地集合にするか?」
「いや、ここの駅で待ち合わせしようよ。せっかくの花火大会なんだから一緒にいる時間...増やしたい...じゃん」
「それもそうだな。じゃあこの駅で電車乗って行くか」
「うん」
こうして俺たちは横で頬を膨らませている彩加を横目に床につくのだった。まああれだ、来年、来年は3人で行こうぜ。それにちゃんとお前たちの屋台に寄るからそれで許してくれ
『や~い、女男!』
『お前、女みたいだな!』
『男のくせにかわい子ぶるのやめてくれない?キモイ』
かわい子ぶってなんか.....僕はただ普通に
『なあ、お前って本当に男なのか確かめさせろよ』
やめて、こんなこと...!
『うわっ、こいつ見た目のわりにすげえの持ってんじゃん』
『ていうかお前の体エロッ、俺これでも全然いけるわ』
『お前、何言って....っておいコイツテント張ってやがる!』
『マジかよ!お前、もしかしてそっち系かよ』
『いやこれは仕方ねえって...戸塚が特別なんだよ』
一人の男子生徒が僕に向かってあれを向けてくる。気持ち悪いし酷い匂い......そしてそのあと僕は
『ねえ....』
「どうしたっ.....ぐっ...!」
僕はいきなり殴り倒されて3人の女子生徒に囲まれる
『アンタのせいでキョンちゃん振られてんだけど?どういうつもり?』
『な、なんの話?』
『お前が恭一郎にすり寄ってから降られたって言ってんだよ!あ?』
『そんなこと...僕はそんなことして....う”ッ』
『はあ...うっぜなんで恭一郎はこんなやつがいいの?そんでなんで私がふられなきゃならないわけ!?』
キョンと呼ばれた女子が僕のお腹に蹴りを入れる。それに便乗して取り巻きの女子たちも僕に暴行をふるい始める
『あ、やっば誰か来る!』
『ねえ、ねえキョン!誰か来たから!』
『チッ、これで終わったと思うなよな。これからこうしてやるから覚悟しろよ』
そう言って3人は去っていく
『だ、大丈夫?』
『君は.....』
『と、となりのクラスの梶原連之助....その、なにか物音が聞こえたから』
これが僕と
親友だった梶原君の出会い。そして
『戸塚ぁ....なんでだよ。なんでわかってくれなんだよ!?君には僕しかいない!僕だけが君をわかってやれるんだよ!』
『お前は彩加のことをなにひとつわかっちゃいねえよ』
戸塚彩加という人生の歯車が回りだした瞬間でもある
「......久しぶりにみたなこの夢」
夜中の3時、僕は見慣れない布団で目を覚ます。僕の隣には海斗とライバルである三浦さんが寝息を立てている
「はあ.....」
さっきまで楽しかった時間が全て塗りつぶされてしまったみたいに僕の気持ちは沈んでしまっていた
「大丈夫か?」
「え......?」
僕がため息をついたあとその数秒後に安心する声が僕の耳に響く
「海斗...ごめん起こしちゃった?」
「いや俺が勝手に起きた」
そう言って海斗は僕を支えソファに座らせる。そして暖かいホットミルクを僕に渡してくれる
「ありがとう」
「気にすんな」
何があったかを聞くわけでもなく海斗は僕の隣に座りホットミルクを飲み始める。こういう海斗の気遣いも彼の魅力の一つだ..もっとも本人は気を遣ってるつもりもないんだろうけど
「おお、すげえ綺麗じゃねえか」
「本当だね」
海斗が指を空に向けるとそこには大きな満月があった。高いところという場所もあるのかいつもより大きく見えた。そういえば
『こんな中途半端な僕なんかもういない方がいいんだよ!そのせいで海斗は』
『ごちゃごちゃうるせえ!』
あの時、君は僕の部屋の窓をベランダから蹴破って無理やり入ってきたんだよね。確かあのときもこんな風な満月だった
「安心しろ」
海斗は僕の手を優しく握る
「俺がいる」
「......うん!」
ああ、やっぱり好きだなあ。いつか...いつかこの気持ちを君に
海斗side
お泊り会から数日後
「花火大会ってこともあってやっぱりすげえ人の量だな」
俺はゆーちゃんと約束していた集合場所にいた。17時集まりのつもりが16時30分に着いちまってた
「俺もかなりはしゃいでるってわけか。七緒のばあさんにお願いして浴衣までもらっちまったし」
浴衣のレンタルショップを営んでいる七緒のばあさんに今日のことを伝えるとありがたいことに無料で譲ってもらった。曰くこの前のラジオ体操のスタンプ係を変わってもらった礼とのことだった
「あのぐらいのこと別に気にしなくてもいいってのに」
「かーくん...?」
「おお、早かったなゆーちゃん」
声が聞こえ振り返ってみるとそこには水色の生地に種類はわからねえけど白い花が刺繍されている浴衣を纏っていた
「その浴衣すごい似合ってる」
「ありがと...かーくんも似合ってるよ///////」
ちなみに俺のは黒の浴衣に灰色の帯で締めたものだ
「そんじゃあさっそく行こうぜ」
「うん」
こうして俺たちは花火大会の会場に向かっていくのだった
次回、花火と二つの恋
おまけ
朝、7時30分
「おら、起きろ~。朝ごはんできたぞ」
海斗は寝ている二人を起こす。二人は寝ぼけながらも洗面所へと向かい顔を洗いリビングに戻ってくる
「おはようさん」
「おはよ~」
「おはよう、すごいいい匂いだね」
二人が机の上を見るとそこには目玉焼きとハム、みそ汁、白米、3人で作ったトマトを使ったサラダ、そしてグレープフルーツが乗っていた
「和洋ごっちゃになって悪いな」
「いや全然!むしろ朝から豪華だね」
「あーし、いつもパン一枚とかだから...はあ、なんか自信無くす」
3人は椅子に座り手をあせたあと食事を開始する。彩花は目玉焼き、優美子はみそ汁を最初に口に入れる。そして第一声で思わず
「「結婚して」」
と本音があふれでてしまったという。ちなみに
「黒崎、お前は年上との結婚は視野に入れてるか?」
とある事情で海斗の朝食を食べた平塚静は海斗の肩をつかみまっすぐかつ真剣な眼差しで海斗に質問したらしい。というのはまた別のオハナシ
読んでくださりありがとうございます!
そして7月投稿できませんでした!8月2話投稿するんでしばかないでください!
それじゃあいつものいきましょう”マル秘エピソードのコーナー”!
マル秘エピソード
楓が送った優美子宛てのプレゼントの中身、実は海斗を落とすための勝負下着だったようです。しかしほとんど紐かつあるべき場所に布がないためしばらく身につけることはないようです。ちなみに色はガーネットです
マル秘エピソード2
海斗と材木座の二人で秋葉原のメイド喫茶で飯を食ったそうです
「メイドさん、絵も料理も美味かったな」
「我一人の時はメイドからチラシをもらえないのになぜ黒崎と一緒にいる時はもらえるのだ....!くっ、やっぱり顔なのか!?」