もしかしてお前らちょっとメンドくさいな?   作:鴨凹

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お待たせしました!




でもすみません、今回はマジで導入回なんで話が進みません。自分でも書いてて虚無ってました。



では気を取り直してスタートです!





伸ばした、取った、拒んだ

「あとはクルトンを入れて....完成!」

 

朝、6時30分。俺はいま雪乃宅のキッチンで「かぼちゃとほうれん草のミルクスープ」を作っていた。かぼちゃもいい感じに柔らかくなったしこれならアイツも問題なく食えるだろ

 

「おはよう....」

「おはようさん。ちょうど朝飯が出来上がったとこだ。顔洗ったらすぐに食えるぞ」

「いい匂い。これは?」

 

雪乃は鍋をのぞきこむ

 

「”かぼちゃとほうれん草のミルクスープ”」

「すぐに顔を洗ってくるわ」

 

昨日よりだいぶ足取り軽くなったな。でも病み上がりが一番あぶねえって言うし一応はちみつレモンも作っておいてやろ。そうこう考えていると顔と髪を整えリビングに戻ってくる

 

「熱いから気を付けて食えよ。あとこれは昨日のはちみつレモンと薬のセット」

 

雪乃は机の上に置かれたスープをゆっくりと食していく

 

「朝からこんな美味しいものをありがとう」

「そんなに褒めたっておかわりしか出てこねえぞ」

「なら褒めた甲斐があったというものね」

 

雪乃は空の器を俺に手渡す

 

「そういえば俺、今日の午後まではここにいるから」

「それは悪いわ。完治とまでは言わないけどだいぶ良くなったし。もう大丈夫よ」

「俺の目の前倒れた奴がよく言うぜ。お前の大丈夫はあんまり信用ならねえ」

「う”っ」

 

はは、どうだ?俺の正論パンチの威力は

 

「でも貴方、大丈夫なの?出席とか」

「平先に連絡したら了承してもらったし今回は特別な事情として欠席扱いにはしないとさ」

 

ほんっといい担任を持ったもんだよ

 

「ならお願いするわ。さっきああは言ったけどまだ体がだるくて...」

「お前、昨日の本心はどこいった?」

「あう....」

 

俺は雪乃の額に冷えピタをはっつけるとなんとも気の抜けた声をあげるのだった

 

「ねえ、海斗君」

「ん?」

「............一つ聞きたいことがあるの」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡side

 

 

「と、いうわけで今度の文化祭にはあの”カーネーション”が有志出店で参加することになった」

「カーネーションってあの.....!」

「世界一のレストラン.....ミシュランの三つ星を7年連続で取っている....」

「そのカーネーションがうちに来るってマジやばくね!?」

 

朝のホームルーム。いつもは俺含めて全員が眠そうに聞いているが出てきたワードと話がすごすぎて朝からお祭り騒ぎになっている。戸部なんていつもの3倍は”べえ、べえ”言ってる。かくいう俺も最近、海斗の飯を食ったおかげで多少グルメになったのかいつにもましてちょっと、ほんのちょっと浮足立っている

 

「だが残念ながら全員が食べられるわけではない」

 

平塚先生の言葉にクラスの雰囲気が一気にどんよりする

 

「抽選で生徒と教員含めて100名だけらしい。そのためもしカーネーションの料理を食べたい者はこの紙を記入し職員室のボックスに入れてくれ」

 

そういい先生は応募用紙を全員分配っていく。....だが

 

「あれ....先生。応募用紙一枚足りないみたいなんですけど....」

「ああ、黒崎の分は気にしないでいい。そのまま比企谷にまわしてくれ」

 

そういえば

 

「先生。黒崎君は?」

「アイツは今日は休みだ。体調を崩したらしい」

 

俺の心を代弁した女子の質問に先生は答える。体調不良か....アイツでもそうなることがあるんだな

 

「海斗君でも風邪とか引くんだ~」

「かーくんのことなんだと思ってんの?」

「でも戸部の言うとおりちょっと意外だったな。ほら黒崎って健康優良児のイメージがあるから」

「海斗....大丈夫かな?」

「海君....」

「...........」

 

すげえな。アイツ一人休むだけでこんなに教室って静かになるんだな。戸塚と由比ヶ浜はわかりやすく表情を暗くしてるし、それに顔には出していないが三浦も川崎どこか退屈そうだ

 

「.........まあ、それは俺もか」

 

こうして今日はいつも以上に長く感じられた授業を終え放課後、俺は文実が行われる会議室に足を進める

 

「それで今日はどうしたんですか雪ノ下陽乃さん?」

「め、めぐり、なんでフルネームで呼ぶのかな?いつもみたいに陽さんって...」

「私いつもこんな感じでしたよ~」

「目が笑ってないよぉ....」

 

なんか魔王が詰められてる....!

 

「その.....ごめんなさい!外部の人間が茶々入れて委員会をかき乱してしまって本当にすみませんでした!この償いはこの残り数日の働きでして....させていただきます!この度は本当に申し訳ございませんでした!!!」

「うわあ...すごい綺麗な90°の謝罪~」

「さすが大学生....!大人だ」

「さすが大学生...」

「さすが!」

「ちょっと!そこのギャルちゃん二人と木戸君、絶対馬鹿にしてるでしょ!?」

「「してません~」」

「してません。ただ僕たちを踏んできた場数が違うのでその場その場の対応が非常にうまいなと心のそこから思っただけですよ。いや、さすが大人ですね」

 

あの魔王が涙を浮かべながらめぐり先輩に泣きつくが彼女は無反応。というかすごい笑顔....目笑ってねえけど

 

「はあ....あれ、そういえばあの委員長ちゃんは?」

「それが今日も予定があるからって...」

「ええ....いくらなんでもそれはやばいね。私ですら休む日と出る日をローテーションで回してたのに」

「そのことを貴方がしっかり伝えればこんなことになっていなかったのでは?」

 

同感だ

 

「木戸君....相変わらずパンチライン、エグイね。...それにしても私の発言があったとはいえあれからまったく来なくなっちゃうとはね」

「はい。それに関しては私も反省しています」

 

雪ノ下さんもめぐり先輩もため息をつく

 

「今日は海ちゃんも雪ノ下さんもお休みだから来てほしかったんだけど....連絡しても電話に出ないし」

 

雪ノ下も休みなのか.....

 

「あ、」

「やべっ....!」

 

雪ノ下さんは俺を見つけるともうダッシュでこっちに近づいてくる。だが俺は冷静に極めて冷静に....

 

「すみません!俺も今日用事あるんで帰ります!」

「ちょ...比企....!」

 

扉を勢いよく閉める。どうだ、冷静だったろ?別に、俺いま走ってなんかないし?ちょっと足を高速で回したい気分だっただけだし?それよりも

 

「もしもし...由比ヶ浜」

『ヒッキー!アタシもちょうど電話かけようと思ってたところなんだ』

「お前も...?」

『えっとね.....』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「すっげえ....」

 

俺と由比ヶ浜はいま雪ノ下が住んでるというマンションに来ていた。俺はそのマンションの立派さに言葉を失ってしまう

 

「ヒッキー、早くいこ?」

「おう...」

 

エントランスに入ると由比ヶ浜は慣れた手つきで部屋番号を入れていく

 

『はい』

「ゆきのん、来たよ!」

『結衣さん、それに比企谷君も』

「ああ」

『ほら言ったろ?アイツ等なら絶対来るって。クッキー大量に作ってて正解だったな』

 

由比ヶ浜から聞いた時はなんかの冗談かと思ったがまさか本当に雪ノ下のところに海斗がいるとは。よく雪ノ下も許したもんだ

 

『来てくれてありがとう。いま開けるわね』

 

その声と共に扉が開く。それにしても

 

「ゆきのん、なんかアタシが思っていたよりもずっと元気そうで安心したよ」

「まだ見てもいねえのにか?」

「声だけでなんとなくわかるじゃん」

「もしかしたらサボりか?」

「ゆきのんが?ありえないよ、ヒッキーじゃあるまいし」

 

おい、こら。誰がサボったって?俺はいつも真面目に過ごしてるだろうが。由比ヶ浜との他愛のない話はさておきエレベーターは目的地の15階にたどりつく。エレベーターの扉が開くとそこには一人の見知った野郎が立っていた

 

「おす、お疲れさんお二人とも!」

「海君!休むって連絡もらったときは本当に心配したんだから」

「悪い悪い。ほらあがれよ、雪乃が待ってるぜ?」

 

ここはお前んちじゃねえだろ。しかもいつの間に雪ノ下を名前呼びにしてるし。俺たちは海斗に案内され部屋の中に入る。するとそこには机の上にティーカップを並べている雪ノ下がいた

 

「お前、準備は俺がするっていったろうが」

「ごめんなさい。貴方一人に全部やらせてしまうのは申し訳なくて」

「いいんだよ。俺が好きでやってることなんだしな。そんなことよりお前はこっちだろ」

 

海斗が俺たちに指を指すと雪ノ下が近づいてくる

 

「今日は来てくれてありがとう。ここに座ってくれる?」

「うん」

「っす」

 

俺たちがソファに座ると雪ノ下は机を間に俺たちの真正面に座る

 

「お待たせしたな、3人とも。俺特製ミルク&ココアクッキーだ。それとこっちはホットミルク」

「わああ!すごい美味しそう!」

「......ゴクッ。確かに上手そうだが体調の悪い人間にクッキーって大丈夫なのか?」

「さっき熱測ったら平熱だったから大丈夫だろ」

「ええ。それにもう体のダルさもほとんどないし明日から普通に登校できると思うわ」

「よかった~」

 

由比ヶ浜は安心したように息を吐くと同時に腹からも息を吐く

 

「あ.....////////」

「ふふっ」

「ゆ、ゆきのん!いま笑ったでしょ!?」

「ええ。結衣さんはとても素直だなと思って」

「もう......へへっ」

 

雪ノ下の変化に由比ヶ浜も気づいたのか軽く笑みをこぼす

 

「ほら冷めないうちに」

「うん!いただきます!」

「.....いただきます」

 

うまい......優しいバターとココアにこのホットミルクがとてつもなくあう。それにこの甘さ

 

「はちみつか」

「大正解!ほらホットミルクとはちみつの相性は最高だろ?それに雪乃の体力回復....つまり美味さと健康を同時に得られる一石二鳥ドリンクと言うわけだ」

「美味しい!外、ちょっと冷えてたからすごく温まるよ」

「これ....」

 

俺たちがクッキーを堪能しているとき雪ノ下はあるものを発見する

 

「もしかしてパンさん?」

「おう。雪乃たしかパンさん好きだよな?だから作ってみた」

 

海斗はパンさんの形をした型を見せつける

 

「....ありがとう。とても素敵ね、食べるのがもったないわ」

「いやいやそんなもんいつでも作ってやるから食ってくれ。ていうかこの型やるよ」

「私は貴方のクッキーが食べたいのだけれど」

 

デレのん....ここに爆誕。ちょっとかわいいじゃねえかこの野郎

 

「ねえ、ヒッキー」

「ん?」

 

由比ヶ浜が俺に耳打ちをしてくる

 

「ゆきのん、明るくなったよね」

「そうだな」

 

少なくともいまは海斗に対してはだけなんだろうが素を見せれている感じがする

 

「やっぱりすごいなあ....」

「ああ」

 

俺はあいつのことを”太陽”と表現したがまさか本当に雪を溶かしちまうとはな

 

「そんじゃあ俺はここで。3人とも、また学校でな」

「え、海君もう帰っちゃうの?」

「ああ。じじいの店に行かなくちゃならねえからな。もう行くわ。.........雪乃」

「............」

 

雪ノ下は海斗の自分の胸を叩く仕草を見ると深く頷く

 

「................」

「................」

「................」

 

沈黙。それが俺たち3人を支配する

 

「ゆ、ゆきのん。そういえば文実っていま大丈夫なの?ヒッキーから話を聞いたんだけど」

「この前と比べたらだいぶ進んだわ。でも正直まだ遅れている」

「ならアタシも手伝う!クラスの方は妃菜たちのおかげでだいぶ進んだし」

「....ありがとう。すごく心強いわ」

「.........!任せといて!泥船に乗ったつもりでいてよね!」

「大船な。沈没から逃れてやっと助かるってのに肝心なレスキュー隊が泥船に乗ってきてどうするんだよ」

「あ、あはは.....そうそう大船大船」

「はあ....」

 

雪ノ下は頭を抑えながらため息をつくが口元は少し笑っていた

 

「それで今日はどうしたんだよ?俺たちのことを呼び出して」

「..............」

 

そう。今回俺たちが雪ノ下の家に来たのはただのお見舞いじゃない。彼女から話があるから来てほしいと言われたから来たんだ。だが呼び出した本人は俺の言葉を聞くと机の上に置いてあった手が震えさせてしまう

 

「いや....まあ後ででいい。とりあえずまずは目の前のクッキーを全部食べ終わってから」

「ゆきのん」

 

 

由比ヶ浜を震える雪ノ下の手を優しく握る

 

「大丈夫。ゆっくり....ゆっくりでいいんだよ?」

「結衣さん.....」

「ゆっくりでいいからアタシ、ゆきのんの話聞きたいな。ヒッキーは?」

「......そうだな。せっかく家まで来たんだ。招いた側としてなんか適当な小噺頼むわ」

「比企谷君....」

 

我ながらひねくれた発言に笑っちまうそうだ

 

「........あの時」

 

あれから数分後、雪ノ下は口を開く

 

「去年の入学式の日.......」

 

ああ、その話か

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海斗side

 

「ありがとうございました。またのお越しを~!」

 

ふう....これで今日は店じまいだな

 

「看板しまってくる」

 

俺は外に出て店の看板を店の中にしまう。するとポッケに入ってた俺のスマホの通知音がなる

 

「結衣から?」

 

LINEを開くとそこには一枚の写真が送られてきていた

 

「結衣と雪乃、目元赤すぎだろ」

 

八幡、少しはこっちむけ。でもいつもよか表情が明かるいか

 

『私は結衣さんと比企谷君の友達でいる資格があると思う?』

 

ほらな。俺の言う通りだったろ?お前ら3人の間に何があったか知らねえけどあの二人は間違いなくお前のことを友達だと思ってるよ。つうか見ればわかんじゃん

 

「アイツ、そういう意味では鈍いよな~」

「こんばんは。いま大丈夫かい?」

 

俺が独りごとを言っていると背後から声をかけられる

 

「すんません、今日はもう店じまいでして....貴方は」

 

 

 

 

 

「ジェラードさん、ですよね?」

「覚えててくれて嬉しいよ海斗君」

 

ジェラードさんは懐からあるものを取り出す

 

「今日は別にここに食べに来たわけじゃない。ただこれを君に渡しに来ただけだ」

「これは?」

「この度君たちの文化祭で出店させてもらうことになった。それはその店の整理券だ」

 

ジェラードさんの店はどうやら抽選制らしく100人にしか料理を振舞わないらしい

 

「いいんすか?俺だけなんか特別扱いみたいになってるけど」

「実際特別扱いしているからね。なにしろ君は.......麗奈先生のお孫様だ」

「.........!」

 

麗奈先生.......ってことはこの人が!

 

「ぜひ食べに来てくれ。最高の一品を君に送ろう」

 

ジェラードさんはそのまま俺に背を向け帰っていく

 

「ああ。楽しみにしてる」

 

先生か........

 

『ばあちゃん....』

『なぜだ....なぜこんなことになったんだ....!』

『どうやら麗奈さんの生徒が.....』

 

ばあちゃん、あの人なんだな

 

『海斗........ね?』

「ああ、絶対行ってやるよ」

 

俺は渡されたカードをポケットにしまい看板を店の中にしまうのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

八幡side

 

「今日ってなにをやるの?」

「昨日話しただろうがスローガンを決めんだよ」

「もし早めに決めることができたら今までの作業の続きを。結衣さんは私のサポートをお願い」

「了解!」

 

放課後、俺たち3人は文実に参加するために会議室まで歩いていた。ん?急に仲が深まりすぎだって?昨日のうちになにがあったんだよ?悪いが言えない、というか言うつもりはない。昨日の話は俺たち3人の間に留めることにした。海斗にだって言うつもりはねえぞ

 

『それでも私は....貴方達と一緒にいたい.....!』

 

絶対な。

 

「あーしのこと忘れんなし!」

 

悪い、3人じゃなく4人だった

 

「優美子さんも私のサポートを。もし余裕ができたら他のところを手伝ってくれる?」

「オッケー」

 

三浦は右手でオッケーマークを作る

 

「それにしても昨日は驚いたし。アンタから助けてほしいって連絡が来るから何かと思った」

「ごめんなさい」

「謝んなっての。あーしは頼ってくれて嬉しいって言ってんの」

「きゃ...!」

「優美子!ゆきのん、病み上がりなんだから!」

 

3人の女子のキャッキャウフフを見ている内に会議室にたどりつく。そこには雪ノ下さんに平塚先生、葉山、そして木戸先輩をはじめこれまで助っ人として頑張ってきてくれた生徒がいた。.....相模を含めるいままでさぼってきた生徒もな

 

「じゃあまだ来てない人もいるけど始めようか」

「ええ~。そうなんだ~!」

 

おい、めぐり先輩呼んでんぞ。はやく号令しろよ

 

「相模さん、みんな揃ってるよ?」

「は、はい。すみません」

 

めぐり先輩は少し声を低くして呼びかけると相模は焦ったように委員長の席に、雪ノ下の隣に座る

 

「それじゃあ委員長、号令を頼む」

「わかりました。それじゃあ雪ノ下さん、お願い」

「いやいや委員長は貴方なんだから貴方がやらないと。ほら委員長としてビシッと号令頼むよ」

 

雪ノ下さんは笑顔で相模にそういうと相模は慌てた様子で立ち上がる

 

「え....あ、はい!それでは委員会を始めます!えっと...本日の課題...じゃなかった議題なんですけど...今日は...文化祭のスローガンを決めたいと思います」

 

ビシッとは程遠い号令で委員会がスタートし様々なスローガンがホワイトボードに書き込まれる

 

「ああいうのちょっといいよな」

 

なになに?”one for all”はっ、いかにもお前らしいな葉山

 

「ふっ、そんなこと簡単だろ。一人に傷を負わせてソイツを排除する。一人はみんなのために。よくやってる...痛って!」

「ヒッキー、ひねくれてる暇がったら考えて!」

「ほら見なよ周りの目、ちょっと引いてんじゃん。あーしも引いたけど」

 

あのなお前ら。いくら俺のマインドが素晴らしいからってふでばこで叩くんじゃねえよ

 

「僕は面白くて好きだよその考え。ちょっとクスってきた」

「お前、なに食ったらそんなひねくれた考え浮かぶんだよ....」

「炭とか?な~んて....」

「ああ、炭なら1学期に食ったな」

「「....マジかよ」」

 

神戸と赤川は俺を見て引く

 

「誰が炭だ!」

「え、犯人結衣ちゃんなの?」

「あ.....!」

 

馬鹿め。自ら名乗りをあげてどうする

 

「うう~!」

「あんまり結衣をいじめてやんなし。最近は少しずつ炭....うまくなっていってんだから」

「優美子?いまなんて...」

「あ、あーし思いついた!」

 

三浦は逃げるように前にスローガンを書きに行く。だがそれ以降誰も前にはいかずただただ時間が過ぎていく

 

「それじゃあ最後にうちらから!」

 

相模はホワイトボードに「絆~ともに助け合う文化祭~」というスローガンを書き終わると自信満々の表情でこちらを見てくる。だが正直に言うぞ

 

「ありえねえ~」

「.....なにかな比企谷君?なにか変だった?」

「いや別に」

「なにか言いたいことがあるんじゃないの?」

 

ああ

 

「それはある」

「へえ~。なに?言ってみなよ」

「じゃあ遠慮なく」

 

大丈夫だ由比ヶ浜。そんな心配そうな顔でこっち見んなよ

 

「まあ単純に”助け合う”ってどの口で言ってんだって思っただけだ」

「は?」

「いやだってそうだろ?碌に委員会に参加してないやつらが”助け合う”ってどんな笑い話だよ。お前の場合、”助けてもらう文化祭”の間違いだろ」

「.........ッ」

 

相模いや今までサボってきた奴が俺をにらみつけてきやがる。でもな雪ノ下や真面目にやってきたやつら、海斗を含めた助っ人の奴らのことを考えると

 

「なんだよ?何か間違ってること言ってるか俺?なんだったらいまここで俺が考えたスローガン発表してやってもいいぞ?」

 

自分でも不思議だった。なんで俺はこんなに怒ってる?なんで他の奴らの為にこんな表立って......

 

『俺たちもう友達だろ?』

 

ああ、お前の影響か

 

「”人~よく見たら片方楽してる文化祭~”ってのはどうだ?会心の出来すぎて恐ろしいわ」

「アハハ..アッハッハッハ!馬鹿だ、馬鹿がいる!もうっ最....」

「「雪ノ下さん、これ以上うるさくするんだったら追い出しますよ」」

「だ、だって~」

「姉さん、少し黙って」

「.....ごめんなさい」

 

雪ノ下は鋭い眼光で雪ノ下さんを黙らせる。口元隠してるけど

 

「比企谷、説明を」

「人と言う字は人と人とが支えあってとか言ってますけど片方寄りかかってんじゃないすか。誰か犠牲になることを容認してるのが人って概念だと思うんですよね。だからこの文化祭、文化祭実行委員会にはふさわしいんじゃないですか?」

「犠牲と言うのは具体的になにを指す?」

 

そんなん決まってんだろ

 

「馬鹿な提案に乗ったやつらのケツを拭いた人たち」

 

これ以外になにがある?真面目になってきた奴を蔑ろにし海斗たちを巻き込んだ。雪ノ下に至っては体調まで崩してる

 

「そ、そんなふざけたスローガン、認められるわけないでしょ!」

「”ふざけた”?なにそれ~?」

「一番ふざけてんのはサボってたアンタらっしょ」

 

黒枝と河野が相模の発言に噛みつく

 

「確かに比企谷の言うタイミングも態度もあんまりよくないけど言ってること自体は間違ってないから」

「まあでも~今はスローガンを決める時間だから~とりあえず進めようよ。”今は”ね」

「それもそっか。副委員長、どう思う?比企谷のスローガン」

「そうね.....とてもユニークで独創的ではあるけどもちろん却下で」

「そりゃ残念」

 

俺が座ると三浦、由比ヶ浜、赤川は呆れたような顔を浮かべ、神戸が小さく拍手を送る

 

「今のは中々かっこよかったよ比企谷君」

「...どうも」

「もしかして今のってゆきのんのために...」

「違う」

「アンタいいとこあんじゃん」

「ちげえっつってんだろ」

 

俺はただ俺の仕事をぶん投げたアイツ等のことが気に食わなかっただけだ。そう、絶対そうだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海斗side

 

「ばっくしょん!」

「なにそのくしゃみ?」

「わからねえ、誰かが俺の噂でもしてるのか?」

 

今日は俺たちのバンドのリハーサルの日。そのため俺たちはいま体育館で各々楽器の準備をしている

 

『悪い。リハの日、一日間違えてた』

『........そう』

『本当に悪いと思ってるからその顔はやめてくれ。終わったらすぐにそっち行くから』

 

雪乃に委員会を手伝ってほしいって言われてオッケーを出した俺が昨日の今日で委員会を休むというポンコツをしちまったがどうか許してほしい。まあゆーちゃんも結衣も手伝いに行くって言ってたし大丈夫だろ

 

『絶対よ?....』

「はあ....申し訳ないことしたな」

「何を落ち込む必要がある?このリハを早く終わらせれば済む話でないか!」

「足、ぶるっぶるの奴に言われてもな」

 

俺、あんな綺麗に震えている足始めて見た

 

「な....!こ、これは武者震い.....でぁ!」

「いくらなんでも震えすぎ。こっちまで緊張移るんだけど。ほら」

 

川崎が向いた方向には深呼吸をしている彩加の姿があった

 

「.............」

 

まったく今から緊張してどうすんだよ.....

 

「どれにするか......」

 

俺は悩みながら顔をほぐしていく......よし、あれに決めた

 

「彩加、こっち見ろ」

「....なに、海斗.....ぶふっ!」

 

彩加は俺の編顔を見た瞬間、思わず吹き出してしまう

 

「ふふ..アハハ...やめて...よ!かい...ふふ..アハハ!」

「戸塚、もう少しボリュームぼふぉ!」

 

平先にもウケたことだし。ついでに川崎と義輝にも餌食になってもらう(?)。この変顔にはある秘儀がある、それを食わらせてやる

 

「秘儀ジャックポット」

「ぶっ!」

 

この変顔のまま高速で反復横跳びするこの技で川崎は撃沈する。でもすげえな義輝のやつ微動だにもしてないじゃねえか

 

「すげえじゃん、お前。まさか眉一つ動かさないやつなんて初めてだぞ」

「..............」

「義輝?.........気絶してる」

 

こうして義輝が目を覚ますまで俺たちのリハは伸び委員会の手伝いにはいけなかった。ちなみに俺はこのリハが遅れた罰として平先と川崎、そして雪乃から拳骨を食らう羽目になったのだった

 

 

 

 

 

 

 

「まだ痛え....」

「あれは海斗が悪いよ」

「でも緊張ほぐれただろ?」

「それはそうだけど....」

 

帰り道、俺はいまとある場所にたどりつく

 

「ただいま」

「おかえり~..って海斗君!」

「お久しぶりっす、おばちゃん」

 

ある場所とはそう彩加の家。どうやら今日話したいことあるみたいでお招きされたというわけだ

 

「もう海斗君来るなら先に言いなさいよ。晩御飯多めに作ったのに!」

「いやいや長居すんのも悪いんですぐ帰りますよ」

「そう?じゃあまた今度一緒にご飯食べましょう。腕をふるうから!」

「楽しみっす」

「じゃあお母さん。僕たち部屋にいくね」

 

おばさんとの挨拶も済ませ俺たちは二階の彩加の部屋に入る

 

「ちょっと待ってて。飲み物だけもらってくる」

「おう、サンキュー。.......それにしても」

 

俺は彩加の部屋についている窓ガラスを見てため息をつく

 

『いいから出てこいって言ってんだ!この野郎!!!!!』

「はあ....いま思うとさすがにあれはやりすぎた」

 

いや彩加を部屋から出すためとはいえ窓ガラスを突き破るのは絶対やりすぎた。それになんだよいいから出て来いって.....あの時の彩加にとってそれがどんだけ難しかったか.....

 

「はあ....」

「またため息ついてる」

 

彩加はお盆を床に置きそのまま俺の隣に座る

 

「僕の部屋に来たら必ずため息つくんだから」

「仕方ないだろ....」

「何度も言ってるけどもしあのとき海斗がここを突き破ってくれなかったら僕はずっとあのままだったんだから」

「そうは言うがな....」

「この話はもうおしまい!はい、これ麦茶と唐揚げ。お母さんが少しでも食べてって」

「マジか!ありがてえ!」

 

そうだな。いつまでも引きずっててもしゃあねえもんな!俺はおばさんの唐揚げを口の中に放り込むのだった

 

「そんでうめえ!」

「ふふっ。もしよかったらもう少しもらってこようか?」

「いや。お前と親父さんの分が減っちまうからいいよ。それより話ってのはなんなんだ?」

「あのね......」

 

彩加は曰く今日のリハが終わったあと小野寺からバンド名を決めてほしいと言われたそうでその相談を今日俺にしたかったとのことだった

 

「それだったら俺以外にも相談した方がいいんじゃねえか?」

「実はもう3人にはもう話してあるんだ。あとは海斗の賛成を得られれば決定なんだけど」

「そうだったのか....」

 

多分俺が雪乃に小言を言われてるときだろうな

 

「それでバンド名はいったいなんなんだ?」

「うん......」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

彩加side

 

『いいから出てこいって言ってんだ!この野郎!!!!!』

 

あの時、割れた窓ガラスの破片に月の光が反射して海斗自身と差し出してくれた右手はとても輝いていて

 

『来い、彩加!』

 

その手は僕を光に導いてくれた。そんな君とこの文化祭で最高の思い出を作れるんだ。そして....

 

『てめえら!これが最後の曲だ!後悔のねえように思いっきり死ぬ気ではっちゃけやがれ!』

 

僕も海斗のようなライブができるように願いをこめて.......

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

海斗side

 

「それではこちらを今年のスローガンとして決定します」

「”千葉の名物、踊りと祭り!同じ阿保なら踊らにゃSing a Song"か.....」

 

次の日、俺はちゃんと今回こそはちゃんと!文実に出席している。ありがたいことに彩加と川崎も一緒だ。いやでもまさか.....

 

『...............』

『...............』

 

放課後になった瞬間、雪乃がF組に来るとは思わなかった

 

『さあ、いきましょうか?』

「海斗、震えてるけど...大丈夫?」

「ああ」

「いやでもあれはポンコツしたかーくんが悪い」

「同感」

 

ゆーちゃんと川崎の鋭い一撃が俺に突き刺さる

 

「相模さん、順次スローガンの入れ込みをした方が」

「あ、うん。では入れ込みをお願いします」

「じゃあ俺らも作業開始するか」

 

俺、彩加は八幡、赤川、神戸、義輝がやってる記録事務の手伝っていく

 

「よろしく」

「おおこれは頼もしい助っ人のご登場だ」

「そうだな。戸塚が来てくれるのは心強いな」

「おい、俺は?」

「「リハの日を一日間違えたあげく雪ノ下(さん)との約束をすっぽかしたやつが心強い訳ないだろ」」

「ぐっ....八幡....」

「はやく作業始めろ。ばかいと」

「うぐっ....よ、義輝」

「口を動かす暇があるのならとっとと手を動かしたらどうだ?」

「サイえもん~みんなが俺をいじめるよ~!」

「うわあ!?」

 

俺は涙をちょちょぎらせながら彩加に抱き着く

 

「ちょっと...海斗....//////」

「サイえもん、いやだったら遠慮なくぶっ飛ばしてもいいんだからな?」

「いや別にいやってわけじゃ.....」

「サイえもん、ほらこのシャーペンでぶすっと...」

「それはさすがに危なすぎない!?ていうか海斗もだけどサイえもんってなに!?」

「記録雑務、仕事をしなさい」

 

雪乃が書類の束を持ってやってくる

 

「特に海斗君。昨日約束を反故にしたあげく未だに書類に手を付けず泣きじゃくるなんて余程余裕があるのね、すごく頼もしいわ」

「目、笑ってないですけど」

「ふん..........頑張って」

 

雪乃は机の上に小さな袋を置き元居た場所に戻っていく。袋を開けてみると中にはチョコマカロンが入っていた

 

「律儀なやつ.....」

「チョコマカロンか....へえ」

「なんだよ?」

「いや、なんでも。ほらこの書類よろしく」

 

神戸はニヤニヤしながら俺に書類を渡す。なんだってんだよ....あ、

 

「やらねえぞ」

「いらねえ」

「僕も」

「一個でいいから欲しい....」

「指くわえながらそれ言うとさらに情けなく見えるからやめてくれ。見るに堪えん」

「いくらなんでも言い過ぎだろう!?」

「みんな、そろそろ本当に真面目にやろ?雪ノ下さん達すごい目でこっち見てるから.....」

 

わあすごい、ゆーちゃんと雪乃と結衣がすっごいこっち見てくる♪目線だけで俺たちのこと殺せるんじゃねえか?こうして3人の鋭い視線を浴びた俺たちは真面目に本当に真面目に書類に向き合うのだった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

???side

 

「終わった終わった~!なあ、この後近くのドーナツ屋行かねえか?」

「行く~!」

「僕も!」

「あーしも行く。川崎はどうする?」

「悪いけどアタシはパス。今日はちょっと妹の迎えに行かないといけないから」

「我も今日は帰還する。この後、倒すべき強敵と相まみえなければならないからな」

「そっか。雪乃は?」

「え.....」

「ゆきのんも行こうよ~」

「....そうね。同行させてもらうわ」

「やったね、ヒッキー!」

「待て。なんで俺も行くことになってんだ?俺は....」

「八幡もよかったら行かない?最近あまり話せていなかったから.....」

「さあ行こうぜ戸塚。ドーナツが俺たちを待っている」

「...俺もいいかい?」

 

黒崎君を中心に彼らは歩いていく。その雰囲気はとてもいいもので誰もが笑顔を浮かべていた。それに比べて私たちは

 

「あの比企谷とか言うやつなんなの?ほんとキモイ」

「それと黒崎。マジで余計なことしてくれたよね。おかげでアタシたちの面目まるつぶれじゃん」

「.............」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『よろしくな、相模。頼りにしてるぜ』

『うん、よろしく』

 

あの時、

 

『相模さん、あの書類終わった?』

『ごめんなさい、まだ』

『はあ.....早くしてよね』

『.........はい』

『そんな言い方ねえだろ』

 

私のそばには太陽がいた

 

『黒崎君...』

『ほら半分貰うぞ。安心しろ、めぐ姉と木戸先輩にびっちりしごかれたから役に立つと思うぜ?』

『....うん、ありがとう...!』

 

彼と一緒にいると安心した。私が困っていると笑顔で手を差し伸べてくれた。でもそれと同時に

 

『相模さんってさ、いっつも黒崎くんにおんぶにだっこだよね』

『それ俺も思ってた。いくら学生のイベントとはいえさすがにあそこまで仕事できない奴がいると正直な......』

『................』

 

私の無能さが浮き彫りになっていった。だから

 

『よ、相模。今日もよろしくね』

『..............』

『......相模?』

『.....ない......で』

『え?』

『私のそばにこないで!』

 

だから........

 

『相模、どうした?俺なんかしちまったか?』

『.......ごめん、今日はもう帰る』

『え、ちょっと待てって!』

 

だから........

 

『結衣ちゃん.....』

『さがみん?』

『ちょっとお願いがあるんだけど』

 

だから私は黒崎君の手を拒んだ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

でも私は

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『ほら後ろ乗れよ!今日中にポスター全部張り終わっちまおうぜ!』

『海君!はやいはやい!!!はやいって!うわああ!?』

『あ..........』

 

彼の温かさをもう一度感じたかった。だから私は最後の最後に再び文実になった

 

『...............』

『それでよ安藤のおっさんが』

『それ本当?にわかに信じがたいんだけど』

『いやマジだって!』

 

黒崎君は友人と談笑しながら教室に入ってくる。彼の姿が目に入った私は椅子から立ち上がり黒崎君の元まで歩きだした。

 

『黒....ッ』

『黒崎!神戸!ちょっと来てくれ!!!』

『なんだようるせえな』

『お前らいま暇だよな!?外のオブジェぶっ壊れたから手伝ってくれ!』

『どっからどう見たって暇じゃねえだろ!俺らいまから委員会!!!ほかあたれ。ていうか厚木のおっさんは?』

『オブジェ運んでたら腰やった!』

『中年おやじ....だから日ごろから運動しとけって言ったんだ。はあ、わかったよ』

『仕方ないな。城廻先輩、そういうわけなんで僕らちょっと遅刻します』

『待っ....!』

 

黒崎君は私が伸ばした手に見向きもせずそのまま教室を出て扉をしめてしまう

 

『............』

『すみません、遅れました。あれ相模さん?確か相模さんって由比ヶ浜さんと変わったんじゃなかったけ?』

『うん....色々あってね。でも今日から復帰したの』

『............チッ』

 

私の前に立つ男子生徒、確か名前は森....

 

『由比ヶ浜さんのままがよかったのに』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「..............」

「み....な.......」

「はあ.....」

「南!」

「.....!な、なに?」

「いやだから黒崎とあの陰キャ、本当に余計なことしてくれたよねって」

「......そうだね」

 

私は前を歩く黒崎君の背中から目を逸らし彼女たちと歩いていくのだった

 

「................」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『はやく来てくれ!』

『あのね、そんなに急いでると人にぶつかるよ......海斗?』

『いや、いま相模になんか呼ばれたような.....』

『相模さんに?う~ん、気のせいだと思うけど一応戻ったら?』

『そうだな。じゃあアイツに遅れるって』

『黒崎!神戸!なにチンタラしてやがるんだ!?早く来い!』

『あぶな....!馬鹿!そんなに引っ張ったら危ないでしょうが!』

『わかった!わかったから手放しやがれ!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして時はすぎ

 

「あ~、あ~......よし!」

「気張れよ。めぐ姉」

「すう....うん!」

 

めぐりは深呼吸をして海斗にグットポーズを見せそのまま舞台の中央へ足を進めていく。それ同時に八幡が10のカウントダウンを開始する

 

『3,2,1.........』

 

そしてそのカウントダウンも終わるとめぐりは深呼吸をし

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「お前ら!文化してるか!?」

「「「わあああああああ!」」」

「千葉の名物!踊りと!」

「「「祭!!!」」」

「同じ阿保ならおどらにゃ!」

「「「シングアソングゥウウウ!!!」」」

 

 

 

 

 

総武高校文化祭、開幕

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここは学校関係者以外禁止のはずだろう?」

「そこに関しては安心してよ。さっき僕の恩師からお許しが出たからさ」

 

総武高校の屋上。ただならぬ雰囲気の中笑顔を浮かべる赤髪の男性と白髪の男性が向かい合っていた

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

【挿絵表示】

 

 

 

 

「ふん、だとしても私は君と話す理由も余裕もないのだがな」

「つれないな~。僕たち結構付き合い長いと思うんだけど」

「ジャパニーズ腐れ縁とやつだ」

「まあいろいろ、あったからね」

 

赤髪の男性はわざとらしく自身の眼鏡に触る

 

「.............」

「そんな怖い顔しないでよ。僕は君を責めるために呼び出したわけじゃない」

「ならばなぜ?」

「一つ伝えておきたいことがあってね」

 

赤髪の男性は白髪の男性に近づき肩に手を置く

 

「あの子は....僕の息子は君が思っている以上の子だよ」

「.............」

「だからせいぜい腰を抜かさないよう気を付けて、ジェラード」

 

言いたいことを言って満足したのか赤髪の男性はジェラードから離れ屋上をあとにする

 

「................」

『いつかあなたのお店ができたら私の可愛い孫と一緒に行きたいわ』

『はい!ぜひ食べに来てください!最高のおもてなしをさせていただきます!』

 

ジェラードは目を閉じ懐かしく暖かい時間に思いを馳せていた

 

「麗奈先生.......」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 




ジェラード
Picrewの「立ち絵風男子メーカー」でつくったよ! https://picrew.me/share?cd=BdLUcxrxYv #Picrew #立ち絵風男子メーカー #ぴくるー

赤髪の男性
Picrewのhttps://picrew.me/share?cd=uRalgHkGm3 #Picrew #ぬるめーかー
を使用させていただきました





読んでくださりありがとうございました!
次回より本格的な文化祭編スタートです、そしてこの後の体育祭変なんですが



やります!やらせてください!!!そのためにわざわざアマプラでアニメタイムズ入ったし...........
それとチョコというより茶色のマカロンの意味、よかったら調べてみてください!
あと呪術〇戦、変顔って調べてみてください。その作品の主人公の変顔を海斗は戸塚達に披露してました


ではいつものいきましょう!マル秘エピソードのコーナー!!!

っていきたいんですけど実はこのコーナー結構、頭ひねっててその.......
正直ネタ切れです。なんで皆さんの力を貸してほしいです!!!

https://syosetu.org/?mode=kappo_view&kid=346086&uid=424708

上記に質問やリクエスト(必ず応られるわけではない部分はご了承ください)

もう欲しがりと言われてもお気に入りの数が減ってもいいので言うのですが小説を書いてて一番やり甲斐を感じる瞬間が読者の皆様との交流です。だから感想も質問もじゃんじゃん送ってきてほしいです!よろしくお願いします!!!!!

「欲しがりだな」
「欲しがりめ」
「うわ、いい年したおっさんのかまちょってキツ」

お前らに言われるのは容認してねえ!ていうか優美子、発言には気をつけろよ?私、君をメインヒロインから降格

「あ?」

なんでもないです。

あ、ではまた次回!


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