本当にありがとうございます!
やべえ、こっちも本気で書いちまうかも......
『ううっ....やめてよ』
『やーい!泣き虫優美子!』
『泥団子なんて作ってだっせーの!』
『やめて!』
それは私が頑張って作ったものなの返して!
『へへん!ほら、パス!』
『それ一番きれいに作れたの!返して!』
『うるせえ!』
『きゃ!痛いよ!』
『アハハ!また泣いてる!』
髪...掴まないで...!痛いよ...
『へへんだ...ほらパス...』
『やめろ!』
『え...』
赤いマント...?それに黄緑色のサングラス....
『その子泣いてるだろ!返してやれよ!』
『嫌だね!』
『おい、お前すみれ組の海斗ってやつだろ!いつもかっこつけてる変なやつ!』
『なんだ、お前のその恰好!かっこわりい!』
『なんだと!これはヒーローのせいそうってやつだぞ!』
ヒーロー...!
『ってそんなことより、女の子を泣かす悪い奴め!この正義の味方、海斗レッドが成敗してくれる!とりゃあああ!』
『ごめん。団子、割れちゃった...』
『ううん。助けてくれてありがとう』
あのいじめっこたちは赤いマントをつけた男の子から逃げていったけどあーしの泥団子は結局半分に割れちゃったんだよね...あれ結構頑張って作ってたんだけどな
『あのさ...泥団子、今から作らない?』
『え...』
『もうこれは割れちゃったし...今度は誰にも割られない大きくて泥団子を作ろうよ!ボク、こう見えて泥団子作るの得意なんだ!』
その男の子はあーしの手を掴んで走っていく
『ま、まって!』
『そうだ、名前!僕、黒崎海斗!君の名前は?』
『三浦優美子...』
『優美子ちゃん!それじゃあ、ゆーちゃんだね!』
これがあーしと海斗との出会い。ひらひらと舞う赤いマント、今思うとかなり変な形のサングラス、太陽のように笑うアイツの顔、アイツの手の温もり......その全てを私はまだ忘れることができないでいた
『ねえ...』
『ん?』
『どうして、助けてくれたの?』
『 』
「そこ、動くなよ....!」
「二ャア...」
「大丈夫...だいじょ~ぶ...」
放課後、アイツは木に登り降りられなくなった子猫を助けようとしていた
「ほら、ゆっくり...そう、その調子だ」
「二ャア...アア!」
「やばっ...!」
「あの馬鹿...!」
子猫はゆっくりと海斗に近づくけど途中でバランスを崩して落下した。でもアイツは自分をクッションにして子猫を助ける...うわ、背中から思い切りいった.....あれ絶対痛いっしょ...
「海ちゃん!大丈夫!?」
「いって~!背中打ったけどコイツは無事だぜ、めぐ姉」
「もう...無茶するんだから」
「二ャア♪」
「ふふっ、くすぐってえよ」
ほんそれ、アンタはいつも誰かを助けるために全力になりすぎる...昔からほんっとに変わってない。アンタのそんなところが
「...ムカつく」
アンタのその変わんなさに引き換えあーし.........私は醜く変わってしまったのだと痛感してしまうから
海斗side
「いや、見事に晴れたな」
「だね」
ゆーちゃん...失敬、優美子とのトラブルから翌日、今日は昨日とうってかわりめちゃくちゃ快晴だ。ていうかちょっと暑い
「そういえば昨日のアレックスの新作見たか?」
「見た見た!すごいかっこいいよね。でも値段がね...」
アレックス、俺と彩加がよく見ているスポーツブランドだ。そこのSNSが昨日新作の発表をしていてなその中でもスポーツシューズがめちゃくちゃカッコイイ!だが値段が終わってる...シューズ一つに12万はやべえ。社会人の皆様や富裕層の方々だったら苦でもないかもしれないが俺たちはそのどちらでもない。というより俺に至ってはじじいの賄いにあやかっている男だ。そんなに余裕はない
「まあ俺たちは控えめに生きていこうぜ」
「そうだね」
こうして俺たちは雑談しながら教室の入っていくのだった
「お前ら!二人組作れ!」
「さて...」
体育の授業、俺たち男子はサッカーとテニスから選択でき俺はサッカーを選んだ。理由?単純にサッカーの方が得意だからだよ。中学、サッカー部だし。サッカーを選択した時、彩加がちょっと悲しい顔をしていたことはどうか気のせいでありますように
「伊佐山、組もうぜ」
「悪い海斗、もう三笠と組んでるわ」
「そうか。じゃあ、大和田」
「どこにやってんだ!」
「貴方がとろいだけでは?」
「もう半沢と組んでるし...じゃあ近藤は...アイツ休みじゃん」
ってことは俺、余りかよ。しゃあねえ
「先生、俺余ったんで一緒にやってもらっていいすか?」
「ああ、いいぞ。ん、アイツまだ組んでないんじゃないか?」
「え?」
先生が指を指した方向を見るとそこには眼鏡をかけ白髪の大柄な男子が一人サッカーボールを持って突っ立ていた。なんだ、いるじゃん。なんで俺見落としてたんだ?
「そんじゃあアイツと組みますわ」
俺は白髪の男子に近づく
「なあ」
「はっ、はい...」
なんで怯える?なんかやったか俺?
「お前もう誰かと組んでるか?」
「い、いえまだ...」
「なら俺と組もうぜ。俺まだ組めてねえからさ」
「は、はい。ぜ..ぜひお願いしましゅ」
しゅ?まあとりあえずこれでパートナーゲットだ
「初めましてだよな。俺、黒崎海斗。お前は?」
「我...じゃなかった...材木座義輝でしゅ...です...よろしくおねがいします」
「おう、よろしくな。材木座」
こうして俺と材木座は二人でパス回しをしていくのだった。だがその間俺たちは一言も話すことはなかった。いや、一応何度か話しかけていたのだがいつも二つ返事が返ってくるだけだった.......馴れ馴れしくしすぎたか。そしてパス回しやドリブル練が終わり試合に移る
「いけ、海斗!」
「任せい!」
「来いや!黒崎!」
うわっ、ゴール守ってんの現サッカー部キーパーの佐々木かよ。どうするアイツからゴール取るのめちゃくちゃムズイぞ...
「そんなん知るか!ぶち抜いてやるぜ!」
「.......ッ」
よし、股開いたな!
(股ががら空きだぜ!食らえや!)
俺は思い切り佐々木の股の間にボールを蹴る
「甘い!今のはわざ.....と....」
ふりをした
「隙あり!」
そして隙だらけになった右にボールをぶちこむのだった
「しゃあああ!」
「ナイス、海斗!」
「あの佐々木を破ったぞ!」
俺は集まってきたチームメイトにハイタッチをしていく
「ほら、材木座も!」
「う、うむ」
そしてそれが決定点になりこの試合は俺たちの勝ちということになった
「負けたよ、黒崎」
「今回はな」
「お前、やっぱサッカー部に入ってくれよ。葉山とお前、ついでに戸部がいればもう敵なしだろ」
「ちょいちょい、俺はついでってなによ~、それひどくね?」
チャイムもなりテニス選択のやつらもこっちに集まってきた
「でも確かに隼人君と海斗君、そして俺がいればもう敵なしっしょ」
「大げさだな。でも黒崎、本当にサッカー部入らないかい?君がいれば頼もしいんだけど」
「俺、バイト戦士だし部活に入っても幽霊部員になるのがオチだからやめとくわ」
「そうか....残念だ」
「おーい!」
「彩加、それに比企谷!」
比企谷は俺の声に小さくだが手を挙げ応えてくれた。知り合って数日どうやら少しは距離が縮まったらしい
「そんじゃあ俺、いくわ」
こうして俺は二人に近づきそのまま一緒に教室へと戻るのだった。どうやら今日の授業で彩加と比企谷は一緒にラリー練をしたらしい
「比企谷君、すごいフォームが綺麗なんだよ」
「へえ、じゃあ今度の昼休み一緒にテニスやろうぜ。彩加も俺以外ともやってみたいだろし」
「いいね、それ!比企谷君、どうかな?」
「....やる」
「やった!」
こうして俺たちは比企谷とテニスをする約束を取り付けることに成功する
翌日
「というわけよ」
「なるほどな」
いきなりこんな会話を聞かされてもわかんないと思うから簡単に説明するぞ。彩加が悩んでいるところを結衣が発見。彩加が悩みを打ち明け結衣が奉仕部に連れていく。そして奉仕部が彩加の依頼を受理し昼休み、このテニスコートに雪ノ下、結衣、比企谷、彩加、俺の5人が集まっていた
「ごめん、海斗。いいかな?」
「全然かまわねえよ。むしろお前の悩みが解決するのに俺だけじゃあ限界があっただろうしな」
この3人の知恵を借りられるのはでかい。もしかしたら何かいいアイデアが思いつくかもしれない
「それで奉仕部の皆さんよ。彩加を強くするにはまずどんなことをするんだ?」
「それは至極単純なことよ」
雪ノ下の案か...正直3人の中で一番期待できる。一体どんな妙案を
「死ぬまで素振...」
「よーし、いつも通り軽い筋トレとランニングから始めよう!」
「ちょっとどういうつもり?」
「その言葉そのまま百パーセントお前に返すわ!彩加の体をぶっ壊す気か!?」
人間の体はある程度の破壊だった再生することができる。だがある一定のラインを超えると再生はできなくなり二度と運動ができなくなっちまう!そんなことこの雪ノ下ならわかってるはずだろ、ていうか右手に持ってるその本なんだよ?
「彩加の練習に付き合う気がないなら出てってくれ。彩加は部の為に強くなろうとしてんだ、そのための練習を本の片手間でやられても困る」
「私は彼に依頼を受けた。だから私はここにいる義務がある。そしてその依頼の中には私が共に練習することは含まれて...」
「結衣、無理に彩加のペースについていこうとするな!比企谷、悪いんだけどこれに水入れてきてくれねえか?中にスポドリの粉入ってから」
「わかった」
「助かるわ。.....あ、悪い聞いてなかった」
「貴方ね...!」
「よくよく考えてみればお前にトレーニングメニューを作るのは難しかったか」
「は?」
「え、だってお前運動部入ったことないだろ?そんな奴にいきなり運動部のメニュー作れって言っても無理に決まってるか」
そう考えるとさっきのメニューにも納得だ。運動部の経験0の人間ならまあ仕方ないか
「あまり私をナメないでくれるかしら?」
え、なんでテニスラケット持ってるの?
「構えなさい。その考えすぐに改めてさせてあげるから」
「いやだよ。俺、アイツ等のこと見ないといけないし」
「その心配はないわ。すぐに終わるから」
ええ...もしかしてコイツ、プライド高いの?ていうか全然引き下がる気配がないし
「はあ、彩加、結衣!一回集合!」
「はあ、はあ、はあ....」
「どうしたの?」
「今から俺と雪ノ下でゲームをしてみるからそれを見学してくれ。もしかしたら得られるものがあるかもしれない」
「わかった」
「それと結衣、そろそろ比企谷が戻ってくるからアイツから水筒貰ってしっかり水分補給するんだ、いいな?」
「はあ、はあ、はあ、う...うん」
「わるいな、待たせて、サーブはどうする?あと点数」
「貴方からでいいわよ。ハンデをあげる。ポイントはそうね、7ポイントマッチはどうかしら?」
「わかった。それじゃあよろしく頼む」
そうして俺はラケットとボールを持ちコートの中に入るのだった。突然のことで頭が追いついていないがあれほどの自信だ。きっとこの試合で高い技術を見せ彩加の成長に
「はあ、はあ、はあ、そんな、ありえない...!」
「ええぇ...」
「ゲームセット、7-0で海斗の勝ち....」
結論から言おう、ぜんっぜん彩加のためにならなかった!いや、最初の方はすごかったよ、危うく失点するところだった。でも俺が打ち返すたびれ雪ノ下の動きは鈍くなっていきそのままゲームセット。結果、彼女の言う通りこのゲームは3分と言う短い時間で片がついてしまった
「圧倒的じゃねえか」
「あはは...これ、私たちいるかな?」
「雪ノ下...大丈夫か?」
「はあ、はあ、はあ....」
聞こえてない。いや俺に返事する余裕もないくらい疲れているのか
「失礼するな」
「くっ...!」
俺は疲れている雪ノ下をベンチまで運ぶ
「ほらこれ、スポドリとレモンキャンディ。この水筒まだ口付けてねえからそこは安心していい。その...しっかり水分取って休めよ」
「覚えて...いなさい...この屈辱は必ず...!」
「あとやっぱりメニュー作んの手伝ってくれねえか?」
「それは...同情...かしら?」
「違うって...なんでお前はそんな捻くれた考え方すんだよ。小じわ増えんぞ」
「余計な...お世話よ...!」
こいつの体力は並み以下。でも確かに技術はあった。最初の方は思わず失点してしまうんじゃないかと思ったぐらいに
「俺の技量だけじゃやっぱり彩加を今以上に強くすることはできない。だからお前の技術と知恵を貸してくれないか?そしたらきっともっといいメニューができると思うんだ」
「..............」
「頼む。俺のためでもなく彩加のために」
雪ノ下はレモンキャンディを口に入れそのままスポーツドリンクを飲みその数秒後立ち上がる
「貴方たちがいつもやっているメニューを教えてくれる?そこから改良点が見つかるかもしれないから」
「.....おう!」
そこから俺と雪ノ下は共同でメニューを作り、残りの3人はひたすら壁打ちや筋トレ、ラリー練習といった基礎をやってもらっていた
「私は特別な練習をしていないの。できるようになるまでひたすら繰り返す。非効率に見えてこれが一番の近道だと私は考えているわ」
「なるほどな」
どうやら先ほど彼女が考えていたメニューは自身の経験から来ていることらしい。なんか悪いことしちまったな、それを頭ごなしに否定するなんて
「別に悪いと思わなくても結構だわ。私の練習方法が全人に合うとは思わないし」
「え?」
「貴方、顔に結構出やすいタイプなのね」
「そうか?」
マジか。というかコイツってやっぱり人のこと結構見てるよな
「そろそろ昼休みも終わりね。黒崎君」
「うん?」
「連絡先もらってもいいかしら?私なりにメニューを考えてみるから意見が欲しいの」
「オッケー」
こうして俺は雪ノ下の連絡先をゲットした。そして昼休憩の終了のチャイムが鳴り今日の所は解散するのだった
戸塚彩加side
授業も終わり、部活も今日は休みのため僕は海斗と一緒に帰る
「今日もありがとう、海斗」
「気にすんなよ。俺がやりたくてやってることだな」
「それでもだよ。もし海斗がいなかった僕はいまごろ...」
「だったら次の大会では賞を取ってくれよな。それでチャラってことで」
「...うん!頑張るよ」
次の大会で賞か...中々難しいこと言ってくれるけどこれまで協力してくれた君の為に頑張るよ
「お、悪いメール来たわ。......雪ノ下からだ」
「......雪ノ下さんから?いつのまに連絡先交換してたの?もしかして、二人って」
「違う違う。ほら、俺とアイツでいま練習メニューを作っててな。どれどれ」
一体どんなメニューを作ってるんだろう。もしかして超スパルタだったりして.....
「なるほどな...じゃあこれにこうして.....」
「ねえ、海斗」
「ん?」
ずっと聞きたかったんだ
「どうしてここまでしてくれるの?」
「どうしてって....」
どくん、どくんと僕の心臓が早くなるのを感じる
「そりゃあ友達だからに決まってんだろ」
「......友達」
そっか、友達か......
「どうした?」
「う、ううん!ありがとうね、僕海斗と友達になれてよかったよ!」
「俺もだ!」
「それじゃあ僕、こっちだから」
「おう、また明日な!」
「うん、じゃあね!」
そう言って海斗は自転車をこいでいくのだった。そんな海斗の背中を僕は見えなくなるまで見つめる
「ただいま...今日も汗かいたから先お風呂入っちゃうね」
家に帰り僕はすぐに洗面所に入る。少し汗臭くなった服を脱ぎ僕は鏡で自分の顔と体を見る
「本当に女の子だったらな...」
もし僕がこの見た目どおり女の子だったら海斗は振り向いてくれるのかな?もし僕が女の子だったら......
「好きって君に伝えられたのに...海斗......好きだよ」
「びゃっくしょん!」
「てめえ、唾が料理の中に入るだろうが!」
「ちゃんと入らねえようにしたわ!.....なんだ、誰か俺のうわさでもしてんのか?」
「二ャー」
「ちょっと待っててな。これは混んだらお前の分も持ってくるから」
読んでくださりありがとうございました!
まさかまさかの戸塚、海斗のことLOVE!
そしてこのことを海老名は感じ取っており日々妄想にふけっているそうです。
楽しそうですね~