Nightmares Never Die   作:山田夜守

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第2話未知なる邪悪 the unknown evil

ネロたち、暗殺者《アサシン》部隊はアメリカの資源開発系企業「Stars Level」の護衛、警備という名目、口実でnightmareの捜索及び抹殺といった本来の目的を隠し、この国コンゴ民主共和国を訪れていた。

 

落ち合う約束のあった町「ルエスト」に着くなり、ストライカーを停車させた。

ネロ「よし、Stars Levelの奴らと話し合いに行くのは俺とエドワードと...

あとそうだな...エーリヒ、お前も念の為来てくれ。

残りの奴らは悪いが、ストライカーで話し合いが終わるまで待機していてくれ」

そう言うとネロたちは車を降り、Stars Levelの所有する建物を訪ねた。

 

建物の見張り「止まりなさい。

あなた方の素性と目的は?」

ネロ「ああ、我々はそちらの依頼を承った民間軍事会社、bwss社の者です。

目的はそちらの依頼内容の詳しい話し合い、そして再確認の場を設けたく、伺った次第です」

建物の見張り「そうでしたか。

失礼致しました。

それではご案内いたします」

部隊は見張りに案内されて建物の二階に上がり、ある部屋に通された。

見張りは部屋のドアをノックし、ある男がドアから顔を覗かせた。

 

男「やあやあ、お待ちしておりました。

私、そちらに依頼させていただいたStars Levelのジェームズ・スミスと申します。

本日はよろしくお願いいたします」

ネロ「カール・ルイスと申します。

こちらこそ、よろしくお願いいたします。

では早速詳しいお話を伺いましょう」

 

ネロは偽名で自己紹介をすると、握手を交わし、ネロたち三人は部屋に入り、椅子に腰をかけた。

室内には武装したものが数名おり、物々しい雰囲気であった。

ジェームズとネロたちは机を挟んで向かい合うようにして会議を始めた。

 

ジェームズ「では、間髪入れず本題に入りましょう。

あなた方は今回、おおよそ何名の武装した警備員を連れてきたのです?」

ネロ「八名です。

他のメンバーは車で待機中です」

 

ジェームズが怪訝そうな表情で質問する。

ジェームズ「...お言葉ですが、いささか戦力不足では?

その人数で鉱山の警備を行えるとは到底思えませんが...」

ネロ「ご安心ください。

我々は先遣隊と言いましょうか、調査目的で訪れたのです。

後任はそれなりの信頼に足る規模ですよ。

それとなぜ今回我々に依頼をなさったか改めて伺っても?」

 

ネロたちが訪れる以前、とある*PMCがStars Levelの経営する鉱山などの警備を担当していた。

しかし、そのPMCは多くの犠牲を払うことになったとある事件によってStars Levelの警備から手を引くことを決定せざるを得なくなっていた。

*民間軍事会社の略

 

ジェームズ「左様でしたか。

理由はですね、以前我々、Stars Levelの警備を担当していたPMCがですね、とある民兵たちの襲撃によって多数の犠牲を出しましてね、撤退せざるを得なくなりまして。

それでこの業界で、実績の名高いあなた方グループに依頼した次第です」

 

エドワードが口を開いた。

エドワード「その民兵というのの概要を伺っても?」

ジェームズ「最近活動を活発化させている「ザイールの抵抗」と言う反政府系の民兵組織のようです。

不可解なのはですね、以前は全く眼中に入らないほどの組織だったのですが、ここ最近急激に増強されていることです」

エドワード「なるほど、確かにそれは不可解ですね。

ここは誰か有能な人物が組織に加わった可能性があると考えるのが妥当でしょうか」

 

ジェームズ「ええ、その通りです。

そのことを裏付けるように彼らの装備を確認したところ、*P90やハンヴィーなどといった西側の武器が多かったです。

脆弱な資金しかない組織が高価な西側装備を手に入れられるとは到底思えない。

それなりの資金力や欧米の国々にコネクションがある人物が組織に加わり、武器を調達し、組織を拡大させているのかもしれません。

彼らの鉱山襲撃時の戦術についても巧妙と言う他ないものであり、それもその誰かの入れ知恵でしょう」

*ベルギーで開発されたサブマシンガン

 

以前からこの民兵組織に不可解な点があるといった情報提供をbwss社はStars Levelから受けており、このことにnightmareが関係しているのではないかと言う推測を立てていた。

ネロは待ってましたと言わんばかりに口を開いた。

 

ネロ「そこで我々、先遣隊の出番です。

頭数だけを揃えて警備を厳重にしたところで、再び大きな犠牲を払うことになるでしょう。

そのような対症療法ではなく、その未知の存在を叩くといった根本を断ち切る解決方法が賢明だと我々、bwss社は判断しました」

 

ジェームズは納得した表情で口を開く。

ジェームズ「なるほどそうでしたか。

先程は差し出がましい発言をしてしまった」

エドワード「いえいえ、こちらこそ急遽決定したことでして、お伝えできなくて、申し訳ありませんでした。

ところでザイールの抵抗の根城についてはご存知ですか?」

ジェームズ「ええ、それについてはすでに把握しております。

ここからそれなりに東に行ったところに「セコ」と言う町があります。

そこを彼らの拠点にしているようです」

ザイールの抵抗の拠点についても以前から知っていたものの、再確認のために改めて質問した。

 

見張りの者が地図を持ってきて机の上で広げてみせた。

そしてジェームズは「セコ」の場所を指さした。

その場所はやはり以前、エージェントたちが行方不明になった地域とも概ね一致していた。

 

ジェームズ「それで、どのようにザイールの抵抗に探りを入れるおつもりなのか、教えていただけますか?」

ネロ「それについてはセコに乗り込んで直接民兵の口から吐かせるといった強硬手段、端的に言えば奇襲しかないと考えています」

 

ジェームズ「それはあまりにも危険すぎるのでは?

ザイールの抵抗はそれなりに規模が膨れ上がってきており、装備面も充実しておりますぞ」

エドワード「ご安心を。

そのための我々なのですから。

では、吉報をお待ち下さい」

ネロ「しばらくの間、ルエストを留守にします。

ですが、あなた方の身の回りの安全のために一人護衛をつけましょう」

 

そう言うと三人は不安そうなジェームズを横目に、建物を後にし、ストライカーに乗り込んだ。

そしてネロがイヴァンを指名し、建物に残した。

 

ネロ「おし、東の町、セコに向かうぞ。

エドワード、運転を頼む」

ストライカーはセコに向けて発進を開始した。

このとき、カスパーの心はざわめいていた。

これはまたあの、身を刺すような感覚が襲ってくると予想したからであった。

 

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