部隊一同は、ルエストの町へ到着し、以前と同じメンバーが、ジェームズがいる建物に再度入った。
そこでは再び握手を交わし、話し合いに移った。
ネロ「ただいま帰還いたしました」
ジェームズ「お疲れ様でした。
損害の方は問題ありませんか?
重症を負ったものがいるなど...」
ネロ「ええ、お陰様で全員無傷です」
ジェームズ「それは何よりですな。
頼もしい限りです」
ネロ「そちら側については襲撃などはありませんでしたか?」
ジェームズ「ええ、目立ったことは起こっていません。
それにしても、我々の護衛を担当してくださった彼の
精神力と言いますか...胆力には感心させられましたな」
エドワードが話題を切り出した。
エドワード「早速ですが、本題へ移行しましょう。
この地図をご覧ください。
ここの印の場所に基地があり、先の鉱山襲撃の首謀者が出入りしているという情報を得ました」
ジェームズ「なるほど、そうですか...
して、現在は次なる計画を考案中であると?」
ネロ「ええ、暫くの間、基地の様子の監視、偵察を行い、情報を収集し、絶妙と判断したタイミングで、基地を孤立させる前提で奇襲をかけたいと考えております。
先程多少の偵察を終えましたが、まだ攻撃するにはいささか準備不足かと...」
ジェームズ「あなた方は奇襲がお好きなようですな」
ジェームズが軽く茶化す。
ネロ「ええ、そうです。
こういった露払いのような役目は我々の十八番とも言えますね」
それで、今回のあなた方の護衛には彼をつけたいと思います」
エーリヒ「私におまかせを」
ジェームズ「おお、頼もしい限りです。
ぜひとも、よろしくお願いいたします」
ネロ「では、再度、任務を続行しに向かおうと思います」
そう言うと、ネロとエドワードはエーリヒを残して、ストライカーに戻った。
ストライカーにはイヴァンが戻ってきていた。
それを確認するなり、ネロが口を開いた。
ネロ「イヴァン、戻っていたか。
今回はお前には一足先に現地に向かってもらい、基地の監視、偵察任務を担当してもらいたい」
イヴァン「...了解した。
...得物はどうする?」
ネロ「そうだな。
ヘリを破壊してもらいたいからな、今回は*ヘカートあたりでどうだ?
だが、それだけでは心許ないからな、何かしらのライフルを一丁持っていくといい。
そこの選択はお前に委ねる」
イヴァン「...ヘカートか。
了解した。
...ライフルに関してはドラグノフでいくとしよう...」
ケイン「*バレットの方がいいんじゃね?」
イヴァン「...如何せん、アメリカ製の武器は性に合わないんでな...」
*フランスで開発された、PGMヘカート2対戦車ライフル
*アメリカで開発された、M82バレット対戦車ライフル
ここで、ネロが各々の役割について説明を開始する。
ネロ「イヴァンはさっきの説明通り、監視、偵察についてくれ。
ダスクは*スポッター役、カスパーは二人に付き添ってnightmareの同行を補足しろ。
エドワードは部隊の通信の仲介役、誠士郎はエドワードの護衛に専念してくれ。
そしてハンヴィーを二台、手配したからな、エドワード、三人の現地までの送迎を頼む。
んで、その後は安全な場所を発見して、誠士郎と二人で任務を開始しろ」
五人は相槌を打った。
*スナイパーの援護役
ネロ「俺とケインは二台目のハンヴィーでエドワードの運転する車両を追っかけ、少し後方で待機だ。
俺が最適と判断した瞬間にイヴァンたちに合流して、基地に襲撃をかける。
では、任務を開始してくれ」
ネロが号令をかけると、指名された五人はストライカーを降り、ハンヴィーが用意されている地点へ移動し、ハンヴィーで基地を囲んでいる森の手前まで移動を開始した。
カスパーが不安気な表情を見せていると、ダスクが声を掛ける。
ダスク「よお、カスパー。
絵に描いたように、緊張した様子じゃねえか」
カスパー「ああ、うん、そうなんだ」
ダスク「安心しろ。
俺がついている、俺のことは守護神と呼んでもいいぜ」
誠士郎「...お前は守護神と言うよりも、戦闘狂の方が妥当だろう」
ダスク「おいおい、お前らが辛気臭えから、俺が鼓舞してやっているんじゃねえかよ」
エドワード「まあ、歩く鉛玉にはそういった役割は似合っているけどね」
再びいがみ合いが起こる。
そうこうしている間に基地を囲む森の手前に到着した。
エドワード「よし、ここら辺だな。
三人とも降りていいよ。
カスパー、無線機をくれぐれも忘れないように」
三人は基地が見渡せる位置まで移動すると、イヴァンがLP/OPの位置を設定した。
イヴァン「...ここなら、基地が一望できるな。
よし、開始するぞ」
イヴァンはヘカートの*バイポッドを立てて、スコープを覗く。
ダスクは所持していた*M240を脇に置くと、双眼鏡を覗いた。
ダスク「カスパー、nightmareの位置はわかるか?」
カスパーはプロヴィデンスを発動させた。
ところが、nightmareのオーラは確認できなかった。
*スナイパーライフルなどに取り付けられた二脚
*ベルギーで開発されたFN MAGマシンガン、M240はアメリカでの採用名
カスパー「....nightmareがいない」
ダスク「おいおい、まじか。
前回は確かに基地内にいるのを確認したんだよな?」
カスパー「ああ、間違いない」
ダスク「...確かに、傷の野郎は確認できねえな。
建物内にいる可能性は捨てきれねえが、ここはカスパーを信用しよう」
イヴァン「....いや、恐らく、建物内にもいないようだ。
もしかしかしたら外出中かもな」
ダスクは無線で連絡を行う。
ダスク「「....paradox、こちらfrontline。
基地内にnightmareが確認できない、over」」
エドワード「「....こちら、paradox。
aquilaに指示を仰ぐ。
しばし待たれよ」」
エドワードはその頃、安全な場所にハンヴィーを停車させていた。
そしてネロに連絡を取り、指示をもらい、ダスクに伝えた。
エドワード「「....frontline、こちら、paradox。
aquilaはそちらに向かい、合流するとのことだ。
それまで待機せよ、over」」
ダスク「「....了解」」
ダスク「ネロたちがこっちに来るらしい。
それまでここで偵察を行えだとよ」
しばらくした後、ネロとケインがカスパーたちのもとへやって来て、合流を果たした。
ネロ「予想以上に早い合流になったな。
それよりも監視、偵察の首尾はどうだ?」
ダスク「とりあえず、目立った動きはねえな。
nightmareがいねえのは誤算だったが。
基地内の人数は二十人、ヘリは三機、軍用車両は六台、その他、運搬用トラックなんかが四台だ」
ネロ「心得た」
カスパー「ん?三機?以前は四機だったような...」
ネロは顔色を変えた。
ネロ「何だと?それは本当か?」
ネロがめずらしく、少し動揺した様子を見せた。
カスパー「いや、どうだったか記憶が定かじゃない」
ネロ「...いや、ok。
いい作戦が思いつきそうだ。
カスパーの不確かな記憶をアテにした一か八の賭けだがな」
そう言うとネロは不敵な笑みを浮かべながら作戦を考案し始めた。