ネロがジェームズに任務を達成し、ルエストの町へ帰還する旨を伝えると、各々は二台のハンヴィーに乗り込んだ。
そしてルエストの町へ到着すると、ジェームズのいる建物に再びネロとエドワードが訪ねた。
ネロ「ただいま戻りました。
任務の方もつつがなく、無事、達成することができました。
ジェームズ「なんとお礼を言ったらいいか...。
それにもう一つ、感謝申しあげたいことがございます。
実はここが民兵の襲撃を受けましてな。
しかし、彼が身を挺して守ってくださったお陰で、我々は一命を取り留めました」
ネロ「それは災難でしたね...
ご無事でなによりです。
そして、一つお伝えしたいことが。
ザイールの抵抗の裏にとある資源開発系企業が暗躍していました。
恐らく「Lanuit de Gaulle」と言う企業かと」
ジェームズ「!それは本当ですか?」
ネロ「ええ、その名前でしたね。
ご存知なのですか?」
ジェームズ「ええ、以前はこの業界ではそれなりに名の知れた企業でしてね。
昔、アフリカの旧フランス植民地の国々で活動していることは知っていましたが、今現在、そのような活動をしていたとは....。
社長が死んで以来、もっぱら経営が傾いたとの噂でしたがね」
ネロ「.......そうだったのですか。
その社長の名前というのを伺っても?」
ジェームズ「エマニュエル・ソンブル」と言う男です。
随分前に亡くなっています。
企業名になっている通り、シャルル・ド・ゴールを心底、敬愛していたようです」
ネロ「左様でしたか、いずれにしても、あなた方の鉱山の警備については後任にしっかりと引き継ぎますので」
そう言うと、エーリヒを伴って、二人は建物を後にした。
別メンバーはすでにストライカーに乗り込んでおり、カスパーは眠ってしまっていた。
エドワードは少しPCで調べ物を始めた。
そして調べごとが済むと、運転を開始した。
ネロ「やっと終わったのか。
よし、キンサシャ空港に向かってくれ」
エドワード「今回のnightmare、エマニュエル・ソンブルについて、少し経歴を洗ってみたんだが、確かに30年くらい前に死んだ扱いになっていた。
まあ、当たり前の話だが、周囲から不自然に思われないように死んだことにして、本人はアフリカでこうして隠れて活動していたわけだ」
ネロ「本人の経歴は?」
エドワード「フランス出身で第二次世界大戦で陸軍に従軍している。
ドイツ軍にフランスが占領された後も、レジスタンス活動に参加、その後、インドシナ戦争やアルジェリア独立戦争にも参加している。
軍を辞めた後は*市民行動サービスに参加、そして同時期に父親の遺産、アフリカの旧フランス植民地の利権なんかを継承している。
そして企業名をLanuit de Gaulleに改称、1980年代に死んだことになっている。
ここから先はさっき言った通りだな」
*かつてフランスにあったシャルル・ド・ゴールを支持する者たちによって結成された私兵組織
ケイン「....そういや、ド・ゴールとか言ってたな。
気持ち悪い屁理屈並べ立てやがって...
本当に吐き気を催す野郎だったぜ」
エドワード「なんて言っていたんだ?」
ケイン「思い出しただけで動悸がするほどだ、人は運命の奴隷だのなんだの....」
エドワード「ああ、宿命論というやつだな。
恐らく、ギリシア神話か、宗教改革の時期の神学者、ジャン・カルヴァンから影響を受けたのだろう。
よし、これ以上はこの話は止めておこうか」
ケイン「....そうしてもらえると助かるぜ」
ダスク「ド・ゴールか、俺は実際にこの目で見たことがあるぜ」
エドワード「僕はないな」
エーリヒ「....俺もないな」
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エマニュエル・ソンブルは幼少期、とある体験をした。
彼は崖から落ちた時があった。
幼少期の子供であれば、打ちどころが悪ければ即死するほどの高さであった。
しかし、彼は幸い、打ちどころがよく、軽症で済んだ。
その後、15歳の時、彼は登山をした。
そこで大規模な雪崩に見舞われた。
しかし、一緒に登山をしていた彼の友人は深刻な負傷を負ったが、彼はこの時も極々、軽症で済んだ。
この時彼は、自分には何か特別なものが宿っているのではないかという疑問を抱いた。
そのような疑問を証明するため、彼は本を読み漁り、ギリシア神話、そしてジャン・カルヴァンの予定説によって運命は最初から決まっているといった思想に傾倒していった。
その後、彼は大きく心がときめく、そして彼の疑問を証明するかのような存在を知った。
それはシャルル・ド・ゴールであった。
シャルル・ド・ゴールの人生は波乱万丈そのものであり、だが、それでも彼は死ななかった。
1940年、フランスがドイツに占領された後もド・ゴールは自由フランスを結成し、ドイツと徹底抗戦の意志を見せた。
エマニュエルはこれを目撃した時、そして彼ががド・ゴールのこれまでの経歴を知った時、感銘を受けたと同時に、エマニュエルの疑問は確信へと変わり、以降、彼はシャルル・ド・ゴールの信奉者となったのだ。
1944年にエマニュエルはパリでレジスタンス活動中に、死亡してしまう。
だが、そこでも彼の確信を裏付けることが起こった。
なんと死亡した後、nightmareとなって復活したのだ。
それも人間とは一線を画すような力を与えられて。
死の淵を彷徨った瞬間、エマニュエルはとある体験をした。
夢のような空間で死神のような存在と出会った。
そこでエマニュエルは選ばれた存在であり、強い運命の持ち主であること、特別な力を与えられること、永遠にも等しい命を与えられることを告げられた。
nightmareとなった後、彼は強靭な運命を持つものとしての振る舞い、責務というものを定め、実行していった。
ドイツ兵1「クソ、カエル野郎はどこだ!?」
ドイツ兵2「まだ、近くにいるはずだ!
それよりもあいつの動き、何か変じゃなかったか?
常軌を逸していると言うか....」
ドイツ兵がとある住居内を探索中、突然、天井から縄が垂らされ、ドイツ兵の首に縄が巻きつけられ、吊るし上げられた。
ドイツ兵1「うがぁあああ!!!」
エマニュエル「ふはははは!
どうだ?キャベツ君たち?俺の強靭な運命に抗えるか?」
すかさず、もう一人のドイツ兵が*MP40でエマニュエルを撃ち抜くが通用しない。
ドイツ兵2「.....なぜ効かない....?」
そしてエマニュエルは手にしていた*M1カービンでもう一人のドイツ兵を射殺した。
*ドイツで開発されたサブマシンガン
*アメリカで開発されたセミオートライフル
第二次世界大戦後も、彼は自らの責務を実行し続けた。
冷戦期、アメリカとソ連という二つの勢力が席巻する世界でもその二つの勢力に迎撃せず、独自のスタイルを貫こうとしたシャルル・ド・ゴールへの敬愛をますます強めながら。
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一同が空港に向かう途中、とある無線がストライカーの無線機に届いた。