Nightmares Never Die   作:山田夜守

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第11話血を伴う理想 a large bloody ideal

エドワード「ん?無線だ」

ダスク「なんかヘリの音みたいなのが聞こえねえか?」

 

ダスクがストライカーの射撃用の天井の穴から外を覗くと、後方上空に*Mi24ハインドが飛行していた。

*旧ソ連で開発された戦闘ヘリ、ここで使用されているのはMi24D

 

ダスク「おい!ハインドだぞ!」

???「「....こちら、Mi24D、貴公の正体を明かせ、over」」

ネロ「ハインド?なぜ、ソ連....いや、ロシア軍のハインドがこんな場所に?」

エドワード「....相手、ロシア語訛の英語だ。」

とりあえず、通信をしてみるよ」

エドワード「「....こちらM1126ストライカー、我々はbwss社のオペレーターである。

とある任務においてこの地域で活動している。

今度は貴公の番だ、正体を明してもらおう、over」」

???「「....了解した」」

 

そう言うと、正体を明かさずMi24はどこかへ飛び立ってしまった。

ケイン「何だったんだよあれ?とりあえず、交戦にならなくてよかったが」

ネロ「ロシアの*スペツナズの極秘作戦か何かもな....だが、妙だな。

こころなしか、正体を明かしたら、納得した様子だったな」

*ロシア語で特殊部隊の意味

 

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???「なるほど、暗殺者《アサシン》部隊の奴らだったのか....」

???「nightmareの捜索中だったのかな?」

???「まあ、そうだろうな」

???「......いずれまた、会うことになるだろう.....」

 

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カスパーは目を覚ました。

カスパー「....ん?眠ってしまっていたか」

エドワード「やあ、カスパー。

一大事によくもまあ、能天気に眠っていられるもんだ」

カスパー「え?何かあったのかい?」

ネロ「いや、別にお前は知らなくていい」

 

その後少し経って、妙に真剣な顔つきのカスパーにダスクが質問する。

ダスク「おい、カスパー、やけに辛気臭せえ顔だな。

どうかしたのか?」

カスパー「....いや、今回のnightmareの所業について色々考えてしまって。

あいつらの基地にたくさんのダイヤモンドがあった。

あれはつまり、よそ者の奴らがこの土地から奪ったものだろう?」

ケイン「...まあ、そうなるな」

 

カスパー「....僕はそういった不条理を受け入れられない。

あのダイヤモンドはここの国の人々のものだろう?

あのダイヤモンドや金鉱石を上手く活用すれば、この国の現状だって少しは改善すると思うんだ」

 

エドワード「残念だが、カスパー、これが現実なんだ。

君は資源の呪いという言葉を知っているか?

資源が豊富なほど、奪い合いになり、国の発展が阻害されるといったものさ。

それを今回のnightmareの男は巧妙に利用した。

漁夫の利を得たわけだな。

ここ、アフリカという土地はたくさんの貴重な資源が眠っているんだ。

しかし、それが原因でさっき言ったような出来事が起こる。

アフリカではそんな事例が無数に転がっているんだ。

そして、その資源を誰が手に入れるか、答えは強者だ」

 

カスパー「....アフリカの大半の国々は以前は植民地であったと以前、聞いたことがある」

ネロ「その通りだ。

とりわけ、この国の辿ってきた、運命は凄惨なものであり、収奪、搾取の連続だった。

アフリカ諸国は欧米から独立を勝ち取ることはできた。

これで強者からの軛を脱したように見える。

だが、今回の事例を見てみろ。

それは体裁だけの話で結局は搾取する仕組みが変わっただけで本質は変化してねえ。

強者が弱者を搾取するというのはいつの世でも、どんな場所でも変わらない事実だ」

 

エドワード「アフリカの旧フランス植民地の国々はCFAフランと言う通貨を使用している国が多い。

フランは昔のフランスの通貨だ。

だが、これはさっきの話を象徴するような話だ。

経済の血液とも呼べる通貨をフランスに握られ、そればかりか一定の額、フランスに収めなければならないなんていう規定がある。

これを収奪、搾取と言わずして何て言う?

さっきの言ったが、こんな事例に事欠かないぞ」

 

カスパー「....僕は認めない、そんな不条理を。

そのために僕は戦場カメラマンになることを決意した。

一人でも多くの人間にこの不条理を知ってもらい、世の中を是正するために!」

ネロ「.....なるほど、それが動機だったのか。

だが、それは茨の道だぞ。

志半ばで挫折する可能性が高い。

現実を受け入れることを俺は推奨する」

 

カスパー「いや、僕は決して諦めない。

大きな理想を持つと現実との差にもがき苦しむと聞く。

だが、僕は現実を受け入れるだけで、大きな理想がなければ進歩も成長もないと考えている。

理想を失い、停滞する、それこそが最大の過ちだと僕は考える」

 

エドワード「....そうか。

まあ、そこは君の好きなようにするといい。

行動できるだけ、君はすごい。

大半の人間は同情や綺麗事は言っても、変化を起こそうと行動することは稀だからね」

 

そんな大層な理想を掲げ、カスパーはこれからさらなる闇に誘われていくことになる。

しかし、彼はそのことを認識できてはいなかった。

 

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