イザベル「......あなた、嘘をついてはいませんか?」
ネロ「......嘘?」
イザベル「先程の男も神の愛を知りませんでした。
そして、嘘をついている証拠として、長髪の彼は拳銃を私に向けました。
さあ、どうなのです?」
ネロ「................」
イザベル「答えてください。
あなたは嘘をついていますね?」
ネロ「さっきの奴やこいつは必要悪で神から与えられた試練と言ったら?」
イザベル「その解釈もできないことはないですが、あなたたちがそんな男と同行していることが不自然です」
ネロ「では、どうしろと?」
イザベル「証明してください。
あなたたちが神の使徒であることを」
ネロ「神に背いたあいつを君の目の前で殺しただろう。
それが、証明さ」
イザベル「では、彼は?」
ケイン「やっぱ、こいつ殺そうぜ」
イザベル「.........神の使徒がこのようなことを申しますか?」
ケイン「ジャンヌ・ダルクでも気取ってんのか?お前?」
イザベル「気取りではありませんが、私は聖ジャンヌ・ダルクを敬愛しています」
ネロ「わかった、認めよう。
我々は確かに神の使徒ではない」
イザベル「........では、あなたたちの目的は?」
ネロ「単刀直入に言えば、君の言う新生人類を探して仲間にすることさ。
協力的な新生人類をな」
イザベル「........非協力的な場合は?」
ネロ「殺す。
それが、ここにいる俺達の役目だ」
イザベル「私のことも殺すのですか?」
ネロ「それは君次第だ。
君が協力的であれば、俺達の仲間に迎え入れる」
イザベル「なぜ、新生人類を仲間にしているのですか?」
ネロ「危険なやつをできるだけ排除して俺たちの身の安全を守るためだ。
それと同時に隠匿という目的もある。
nightmareを一般の人間社会に認知されることを防いでいるんだ。
君もある程度のことを知ってしまった以上、野放しにはできない」
water9「ちなみにだが、我々から逃げるといった選択肢を取るのはおすすめしない。
世界中のどこへ行こうとも、我々の追跡から逃げられると思わない方がいい」
イザベル「.........わかりました。
納得はいきませんが、あなたたちに協力しましょう。
私はここで死ぬわけにはいかないのですから」
ネロ「そうか、それは良い返答を聞けた。
では、君には我々の本社に出頭してもらおう。
今現在、家族などはいるのか?」
イザベル「........いえ。
母親や兄弟すでには他界していますし、父親は......
そして、結婚はしていません」
ネロ「......なら、心置きはないな。
まあ、仮にいたとしても、縁を切ってもらうことになっているがな。
そして、これから君はこの世には存在していないことになる」
イザベル「........ええ、構いません。
あなたたちにもいたのですか?家族が」
ネロ「家族か.......そんなものは俺にはない。
ここにいる全員がない、もしくは決別した。
だから、ここにいる。
あと、協力するにあたって君に伝えておきたいことがある。
君は新生人類と呼んでいたが、俺達はnightmareという呼称を用いている」
イザベル「nightmareですか......わかりました。
最後に一つ、nightmareとは神の使徒でないのなら、何なのですか?」
ネロ「わからない。
それを解明しようとしているのが、我々の組織だ。
名前を「black warrior holdings」と言う。
俺達が所属しているのが、そのホールディングス内の一企業「black warrior security service」だ」
イザベル「.......わかりました」
ネロ「よし、君には俺達に同行してもらおう。
ではnightmareの死体を回収課に引き渡して、本社に帰投するとしようか」
ネロは回収課を要請すると同時にLeitzにもイザベルのことを紹介し、本社に連れてくるように司令が下った。
そして、ケイン以外のメンバーは名前を明かした。
nightmareの二人の死体の回収はイグアスが来た。
イグアス「よお、お前ら。
ん?誰?その可愛い子?」
イザベル「ええ、これから本社に同行するところです。
あなたもこの方たちと同じ会社に所属を?」
イグアス「そうさ。
厳密には違うんだが、同じホールディングス内には属しているぜ。
こいつらとは頻繁に任務を一緒に行っているんだ。
お名前は?よかったら、今度俺とお茶しねえか?」
イザベル「イザベル・エスクーロと申します。
ええ、構いませんよ。
ええっと、あなたのお名前は?」
イグアス「イグアス・ソンブリオさ」
イザベル「イグアスさんですね。
あなたが神を信奉する方であれば」
イグアス「神?ああ、俺は敬虔なカトリック教徒さ」
イザベル「同じ宗派に属していらっしゃるのですね!ぜひとも今度、お話したいです!!」
イグアス「もちろん!もちろん!」
エーリヒ「.......お前、敬虔なカトリック教徒だったか?」
イグアス「しっ!余計なことを言うんじゃねえ!
一応、うちの家系は代々カトリックだ!!」
イザベル「何をこそこそ話しているのですか?」
イグアス「いやいや、何でもないよー。
じゃっ!また今度ね~、イザベルちゃ~ん」
water9「あいつ、男の私には目もくれなかったな」
ネロ「ひでえ野郎だな。
water9、あんたはこれからどうするんだ?」
water9「ああ、私も一度、本社に戻るとするよ。
今回の任務はすでに達成しているからな」
ネロ「なら、俺たちと一緒に帰るとするか」
暗殺者《アサシン》部隊のメンバーは自分たちの乗ってきた車両にイザベルとwater9を載せて空間に向かった。
ネロが運転する車に乗ったイザベルはネロから質問を受けた。
ネロ「ところで、君、神の愛を知らない輩を断罪しているとか言っていたけど具体的にはどんな奴を断罪しているんだ?」
イザベル「今回のような民族浄化をしていたり、人々を不当に虐げているような者たちです」
ネロ「........いつから、そんなことを?いつnightmareに?」
イザベル「ここ数年です。
nightmareには西暦2000年代に入ってからなりました」
ネロ「なるほど、確かに最近だ。
うちがどおりで君のことを捕捉していなかったわけだ。
君が信心深いのは結構だが、さっきのあいつの前ではキリスト教関係の話題を出すことを気をつけてくれよ」
イザベル「....なぜ、彼はあのように?」
ネロ「まあ、色々過去に事情があったんだ」
イザベル「.....なるほど」