トリッカル お前が教主になるんだ   作:アイド

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ヴィヴィって近くにいると普通は水銀中毒になっちゃうから、教主様が水銀中毒にならないのが分かって近くに居ても大丈夫な拠り所になっているといいなと思いました
1人は、寂しいもんな


ヴィヴィがやって来たぞっ!

「オ〜ッホッホッホ!また来ましたわ!」

 

「やぁヴィヴィ。もしかしてまた掃除しに来たの?」

 

「ええ。教主様は放っておくと埃まで溜め込んでしまいそうですからね。定期的に私が掃除しておかないといけませんの」

 

「うーん…そんな汚いかな?」

 

「あのエルフの方よりかは全然マシですが…やはり、部屋の隅やベッドの下に埃はありますわ。そういう所は見逃せませんの」

 

「そっか。掃除してくれてありがとう。こんな風に定期的に来てくれるから掃除もサボり気味になっちゃうんだよな」

 

「教団のトップに立つ者として、少しだらしないのではありませんこと?全く、ダーヤ様と比べて…私が居ませんとダメですのね」

 

「そうかもしれないな。しかしそうだなぁ…そうだ。最近は仕事もそこそこ緩いし、たまには竜族の巣まで遊びに行くのもいいかもな」

 

「あら、私の所へ来てくださいますの?」

 

「うん。だって来てもらってばっかも悪いし、たまには私がヴィヴィの所に行こうかなって。私はヴィヴィの近くに居ても体調を崩さない数少ないやつらしいしね?」

 

「えぇ。出会った時を振り返ると、教主様も体調を崩すものだと思ってましたわ。しかし、いつまで経っても他の者の様にくしゃみが出たりしませんので。掃除も実は、何か秘密があるのかと思ってここに来てましたの」

 

「そうなんだ?それで何か分かった?」

 

「ええ、よく分かりませんでしたわ。ですが少なくとも、教主様は私の拠り所だと分かりましたわ。きっと、教主様の様な存在が居なければ、私はもっと荒んでいたと思いますの」

 

ふ〜ん…1人は寂しいもんな。こうして定期的に来てくれるのも、寂しさを紛らわせる為に来てるのかもしれない。ヴィヴィの体質上、簡単に外に出るわけにもいかないしな…

 

「にしても、ここまで面倒見がいいと私のお母さんみたいだな!もしくはお姉ちゃんとか?」

 

「…ええ。そうかもしれませんわね。ですが、私は教主様を父のように感じていますわ」

 

「えぇ…私別にお父さんみたいな事した記憶ないけどな…」

 

「行動だけに父性が現れる物でもありませんわ。どんな問題を抱えていようと、教団の使徒ならば受け入れる気持ちの良さ。皆の父と言っても過言ではないと思っていますわ」

 

そんな風に思われてたんだな…なんかちょっと感動したかも

 

「しかし、一部の方にとってはもっと違う感情を抱いているようですが…それは私には関係ない事ですわ」

 

「違う感情か〜。まぁどんな感情を向けられていても私は私だから、とりあえずは受け入れてみる所から始まるかな?」

 

「…ダーヤ様が教主様を気に入る気持ちもわかりますわね。さて、掃除は終わりました。チェックして頂いてもよろしくて?」

 

お、もう終わったんだ。信頼出来る綺麗好きだからチェックする必要もないと思うけども、して欲しいならするべきだな

 

「うーん…完璧!ピッカピカだ!流石ヴィヴィ!」

 

ヴィヴィの頭を撫でてやると、恥ずかしそうにする

 

「やはり慣れない物ですわね。誰かに触れられるなんてあまりありませんもの…」

 

「色々調べるためにヒルデが検査で触るくらいだろうしね…やっぱり、他に人とも触れ合いたいとか思ったりする?」

 

「ふむ…少し考えてみましたが、今の私は教主様とこうして触れ合えるだけでいいですわ。何より、この暖かさは教主様にしか出せない物だと感じていますの」

 

「そう?褒められて悪い気はしないね。ヴィヴィもこうして来てくれてありがとう。綺麗好きなヴィヴィにやってもらうだけで、私も快適な空間で過ごせているよ」

 

「教主様も随分私の扱い方が上手になりましたわね。おだてる言葉は嫌いじゃありませんわ」

 

「ヴィヴィは私によくしてくれるやつだし。あ、ほらこれもずっと使ってるよ」

 

この銀の盃結構いいんだよね。かっこいいし、なんか秘密のワインみたいなのが凄い似合う感じだから夜に使ってるよ

 

「私の贈り物、使って下さってるのですね。手紙と一緒に送ってよかったですわ」

 

「うん。私の為に作ってくれたんだろ?なら使わないとね」

 

アサイドを発現した時、大事な記憶を封印して開けたくないような雰囲気を見せた時から、私はなるべくヴィヴィには優しくしてるつもりだ。割とお気楽なエーリアスの中で、こんなにも悲しそうなのは…なんか私がもやもやしちゃうからね。気にかける余裕があるなら気にかけるよね

 

「心地良い時間とは、何とも早く過ぎる物ですわね…もうこんな時間になってしまいましたわ」

 

「あれ?もうこんな時間か。帰りはどうする?」

 

「私1人で大丈夫ですわ。では、また来ますわ…いえ、教主様が来てくださるんでしたわね?」

 

「うん。じゃあ気を付けて帰ってね。せめて出口までは送って行こうか」

 

「では、私の手を取って下さいます?」

 

「はい。じゃあ行こうか〜」

 

私はヴィヴィの小さな手を取って、教団の出入り口まで送った。最後までヴィヴィは楽しそうな顔をしていて、私としても良かったなと思える日だった

 

おわり




ヴィヴィはいいぞ
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