コレクションを狙うライバルが増えてきたから逃さないようにマーキングしないとね?
「コレクション…」
今日で教主が居ない日が3日になる。教主は仕事を貯めすぎたせいで今一気にやらないといけないことに追われ、部屋や教団に帰る暇もなく、仕事のある場所で寝泊まりしてるという情報が入ってくる。モナティアムは勿論、竜族の巣や魔女の国にも行っているらしく、また暫く帰ってこない事も分かっている
「コレクションが帰ってこないっす…私の、マヨの物なのに…」
マヨは誰も居ない教主の部屋で布団に潜り込む。使われてない日が続いてはいるが、そこに確かに居た教主の匂いがマヨの身体を包む
「すぅぅぅぅぅぅ…へへ。やっぱりコレクションの匂いは好きっす。後でまた1つ持って帰るっす。」
布団でポカポカと暖まっていると、部屋に見慣れない私物が置かれているのを発見した。以前訪れた時にはなかった代物だ
「むむむ、これは…あのエルフの前髪っす。コレクションも、エルフの物をコレクションしてるっすか?むむむむむ…こっそり取り替えてやるっす!」
マヨは自分の髪の毛を少しだけ切って、リニュアの髪の毛と交換する。そして、他にもある使徒の私物をどんどん取り替えていく
「ふん…私のコレクションにたくさん色んなマーキングがされてるっす。これは由々しき事態っす。どうしたら他の奴らにコレクションが狙われなくなるっすか…?」
相変わらず教主の匂いに包まれながら、着替えのタンスを漁って考えるマヨ。しれっと教主の服を上から被る
「最近は竜族の長とか言ってる奴がコレクションの近くに家を建てるとか言ってるっす。あいつはコレクションにかなり強気にアプローチするっすから、絶対に要注意っすね…」
マヨの頭の中では、自分のコレクションを狙う沢山の泥棒達でいっぱいだ。自分が最初にコレクションにすると決めたのに、後から沢山コレクションにちょっかいを出すなんて卑怯だとも思っている
「悪い虫が沢山付いちゃうコレクションも悪いっすからね…私が追い払わないといけないっす。もっと、私のコレクションって分かるようにしないといけないっすかね…幽霊との協力も視野に入れるしかないっす」
100日記念のような事をもう一度やるべきか考えていると、マヨの耳は足音を捉えた。妖精や魔女、エルフたちのような間隔が短くて軽そうな足音ではなく…唯一の人間教主の足音だった
「あれ!?不味いっす!コレクションに見つかるっす!」
急いでベッドの下に隠れたマヨが、扉に目をやると教主がすぐに入ってきた
「くぅ〜疲れたな。久々に帰ってきた…って、なんだ?めっちゃ荒らされてない?」
開かれたタンス、見覚えのない私物、ぐちゃぐちゃのベッド…うーん汚い。部屋こんな風にして出かけた覚えはないから、多分マヨかなんかが入って漁ったな?
「うーん…まぁベッドだけ一旦直して、今日はもう寝ようかな。よいしょ…」
綺麗に整えたらいい感じのベッド!疲れが取れるに違いないね
「ふぁぁ〜…あくびも出てきちゃうわ。じゃあもう仕事は終えたしおやすみ〜」
ベッドに入って深呼吸すると、自分以外の匂いがした。この甘い匂いは…エルフィンとか?妖精特有の砂糖の匂いだ…。でもエルフィンならもっと甘い匂いがするはずだからなぁ…深く考えるだけ無駄か。よし寝よう
「………グガーッ!」
「…寝たっすね」
ベッドの下から出てきたマヨは、長旅から帰って来てすぐに寝た教主の顔を覗き込む。いびきはかいているが、とても気持ちよさそうな眠りに入っている
「…はっ!そうっす、マーキングしてやるっす」
色んなライバルに取られないように、マヨだけのマークを残すことに決めた。寝ている教主に近づき、その顔をしっかりと直視する
「こ、これで私のコレクションになるっすからね…」
教主のほっぺに、ちゅーをした。恐らくまだ他のライバルはしてないであろう行為。マヨはしっかりと確認した後に教主の部屋を音を立てずに出ていった
終わり
教主ガチ恋勢マジ好き