【青学三次】青学スパイ達の徒然なる日々【短編集】 作:VISP
【原作】青学スパイ総合掲示板【遵守】 Part○○
501:名無しの青学生
当方ブラマで活動中の闇商人系スパイ
報告書にも出したが、最近密猟されたと思しき動物や毛皮の売買が増加傾向にある
各自注意されたし
505:名無しの青学生
うえマジ?
509:名無しの青学生
自然保護区組は?あいつらの管轄だろ
512:名無しの青学生
竜系の奴が多いんだよな?
513:名無しの青学生
自然保護区で巡回バイトしてるけど、今の所監視カメラや各種センサーにそれらしい反応は無いぞ
516:名無しの青学生
こっちも同じ
あと密猟された動物や毛皮のサンプル見たけどうちや傘下校の保護区にいる動物と種類は一致してる
520:名無しの青学生
でもうちでやられた痕跡は無い
524:名無しの青学生
あーこれ山とか自治区の境界線跨いでるエリアの動物か?
それなら辻褄合うな
525:名無しの青学生
言うてそこまでしてやる価値あるかぁ?
529:名無しの青学生
コストとリターンが合ってなくない?
533:名無しの青学生
キヴォトスの野生動物、特に自然豊かな場所に生きてる奴らはもののけ姫に出てきてもおかしくない奴らばかりだからな
535:名無しの青学生
ロボット兵の対物ライフルを正面から弾く猪とかな
537:名無しの青学生
ドローン群を撃墜する鷹の話する?
540:名無しの青学生
一個中隊壊滅させたヒグマの話していい?
544:名無しの青学生
まるでモンハンみたいだなぁ(白目
545:501
ちなみに主な獲物は狸に狐、小型の猪に鹿、兎なんかだな
549:名無しの青学生
それ位なら問題は無さそうだけど?
551:501
青学自治区で捕獲した、青学の土地の神秘を宿した動物って謳い文句なんだわ
ものを知らんアホが買ってそこそこ利益が出てるらしい
554:名無しの青学生
???
556:名無しの青学生
バッカジャネーノ!
557:名無しの青学生
これは分からせる必要がありますねぇ…
561:名無しの青学生
学校っていうか統治機関としては犯罪者に舐められたらもう〇すしかないじゃんね
563:名無しの青学生
該当する保護区と隣接してる他の学校はどうなん?
566:名無しの青学生
当方傘下校スパイ
うちは弱小過ぎて漸く自治区の再開発始まったばっかでして自然保護区の方に注力する余裕がありません
大変申し訳ないです
568:名無しの青学生
流石末法銃社会キヴォトスだ!悪人が何処からでも湧いてくるぜ!
569:名無しの青学生
で、報復タイミングはいつ?
大人相手なら容赦いらんよな?
571:名無しの青学生
もう待ちきれないよ!
574:★ぐろぐろヘルメット団・団長
丁度今夜出所不明品のオークションがあるからそこ襲撃する予定だよ★
七武からの依頼だから動ける奴は参加してね!
577:名無しの青学生
うわ出た
578:名無しの青学生
団長!団長じゃないか!
581:名無しの青学生
この前スケバン代表のアケミの姐さんに殴られてなかったっけ?
582:★ぐろぐろヘルメット団・団長
ヘルメットが無ければ即死だった(震え声
ちょっと舐めた真似したスケバン分からせただけじゃんか!
586:名無しの青学生
いや流石に嵐の夜に一晩逆さ吊りはキツクない?
587:名無しの青学生
全員風邪ひいて寝込んだからまぁしゃあない
589:名無しの青学生
容赦無さ過ぎて草枯れる
592:★七武
という訳で臨時の依頼だ
今夜ブラマで開催する違法オークションを抑える
目的は青学自然保護区で密猟された動物の保護と犯人グループの捕縛だ
595:名無しの青学生
前者は兎も角後者はいない可能性は?
599:★七武
主催者がそこそこ名の知れた密猟グループである事は掴んでいる
多分そいつらが主犯
600:名無しの青学生
誰かに唆された可能性はあると
601:名無しの青学生
その辺はブラマ勢に任せよう
603:名無しの青学生
他の学校は動いてる?
604:名無しの青学生
茶会スパイだがそんな情報は来てないな
608:名無しの青学生
シスフも同じく
611:名無しの青学生
ゲヘナ風紀委員も同上
612:名無しの青学生
ヴァルキューレもだね
614:名無しの青学生
SRTだが、ブラマでの作戦行動の予定は無い
618:名無しの青学生
つまり比較的楽?
621:名無しの青学生
報酬美味しいし参加するわ
622:名無しの青学生
参加者は必要経費保障か
よし参加
625:名無しの青学生
言うても戦闘訓練で最低B評価持ちしか受け付けてないがな
628:名無しの青学生
最近金欠だからポチー
630:名無しの青学生
今宵、ブラマで血の雨が降る
633:名無しの青学生
まぁ巻き込まれるのは悪人と不良ばかりだし、運と行いが悪かったって事で
………………
某日夜、ブラックマーケットにて
連邦生徒会の手の及ばない、かつては自治区だった暗黒の無法地帯。
嘗ては単なるスラムだったここは原作のそれよりも縮小したものの、その分だけ闇は濃く、深くなった。
故にこそ青学生達はここに眼を付けた。
何があってもおかしくはない無法地帯ならば、スパイや工作員を配置するのに絶好の場所であると。
事実、学校に派遣されたスパイ達の脱出・離脱ルートの一つだったり、スパイ以外での他の勢力の非合法な動きを入手するための手段だったりと用途は多岐に渡る。
また、将来的に先生がやってくる場所でもあるため、先生を最低限でも監視、出来れば気付かれずに護衛できる程度の人員は必要でもあった。
そんな訳で青学はしっかりとブラックマーケットにもその手を伸ばしていた。
今回はそうして根付いた諜報網により、青学自治区産の野生動物及びその加工品の違法売買をキャッチ、主催側と客側の双方を一網打尽にすべく今夜開催される違法オークションへの襲撃作戦を開始した。
主戦力は青学所属、キヴォトス対策委員会の生徒達だ。
SRTに匹敵、一部では凌駕する程の優良装備に身を包む彼女達は青学でも特に危険な任務を担当する事で知られている。
デカグラマトンやDivi:Sionの調査、ゲマトリアへの戦力提供、他の不都合な非正規勢力への攻撃、時には治安維持部と合同で脱走者の捕獲をしたりとかなりハードである。
ヘルメットに内蔵された統合視覚増強システムにより、店から漏れる疎らな照明位しか光源の無いブラックマーケットの暗闇を問題なく行動していく。
既に現場周辺は他の人員によって警備に気づかれぬように封鎖され、余程の手練れでもなければ突破は不可能だ。
更に言えば地下を含む会場からの脱出ルートは既に神秘エコーロケーションで探知済みである。
現地の展開済みの人員は全員が通常の通信ではなく全て青学の神秘共有技術を介した神秘通信に切り替え済みだ。
更に都市部での非正規活動という事もあって、靴も足音のしないタクティカルブーツを使用している事もあり、その行動は荒事で鳴らしているブラックマーケットの住人達にすら全く気付かせていなかった。
『間も無く作戦開始。』
『最優先は主催者の確保だ。間違えるなよ。』
『時間だ。突入開始!』
会場の外にいた護衛の人員、監視カメラ、警報装置。
そうした防衛手段は全て無効化した上で店内の照明が一斉に消え、キヴォトス対策委員会が突入する。
ドアの破壊と同時、来場客と店員が慌てている内に関係者全てが速やかに拘束されていく。
中には抵抗した者もいたが、それらは速やかに制圧されて手際よく無力化していく。
本来ならばここにフラッシュバンやスモーク、制圧射撃も加えられるのだが、今回は捕らえられた野生動物の保護の観点から省略された。
『目標、オークション主催者が確認できない。控え室には空っぽのボディしか見当たらない。』
『神秘エコーを使う・・・見つけた。隠し通路N3に反応あり。』
『N3・・・なら闇商人スパイの奴が張ってる場所か。外の人員に通達しておけ。我々はこの場の制圧を維持する。』
『野生動物の保護を最優先。檻は開けるなよ、暴れられると面倒だ。』
『龍系生徒が来るまでは数の確認だけにしろ。』
こうして、オークション会場はその関係者と参加者、商品共々全てが捕縛された。
ただ一人、主催者を除いて。
「はぁ・・・はぁ・・・!」
人一人入る事すら出来ない、小さな通風口にて
頭部ユニット、その外殻を捨てて掌サイズの箱形ボディだけとなったロボ市民はそのボディに備わった小さな四足で必死に逃げていた。
この小さなボディ、これこそが主催者の本体だった。
オークションを主催する程のブラックマーケットの有力者であった頃の成金趣味丸出しのボディではなく、本体である矮小なボディのまま必死に逃げている彼はその電子回路でこれからの事を考えていた。
(置いてきたボディが見破られるまでは追跡は本格化しない筈!その前に予備のボディに移って逃げてしまえば誰もオレだと分からない!)
彼は過去、この手段で幾度も官憲やブラックマーケットのならず者から逃げ切ってきた。
キヴォトスという外以上に死が禁忌とされるこの場所では幾ら犯罪者や敵対勢力であっても殺しは基本御法度である。
うっかり殺してしまったかと敵が慌てている間に本体が逃げ、別のボディで別人としてやり直す。
どれだけ失敗してもまた一から別人として始められる。
勿論、その時のための資金や拠点は予め確保してある。
こうして彼は今まで幾度もやり直し、その度に成功と凋落を繰り返していた。
だが、やり直す度に成功の期間は長く、盤石なものとなっていた。
次こそは失敗しないと何度目になる誓いを電子回路内で吐き出しながら、今はただ必死に逃げ続ける。
(畜生、青学の動きが早すぎる!たかが動物を売っただけだぞ!?)
悪党らしい身勝手な思考回路と価値基準だが、キヴォトス基準であればそう外れてはいない。
これがゲヘナを始めとした治安の悪い自治区ならば特に注目される事もない小悪党の類いだったろう。
密漁した動物も絶滅危惧種でもなければ、特に価値の高いものではない。
ただ青学自治区内の自然保護区に生息していた、ただそれだけでしかない。
だが、ただそれだけの事が青学の目に止まった、止まってしまった。
生徒でもないロボ市民、それも犯罪に手を出して長いブラックマーケットの住人となれば青学が手心を加える事は決して有り得ない。
自治区内の正式な市民ならば法に則った扱いをしていただろうが・・・無法地帯の住人、それも生身でないとなればその末路は語るまでもない。
「はぁ・・・!よし、ボディ、は・・・」
通風口を抜け、予備のボディがあった小さなプレハブ倉庫へと入り込んだ主催者。
そのカメラの先には銃弾を撃ち込まれ、火花を散らしている予備のボディがあった。
バンッ!
「うわぁ!?」
驚きで足を止めてしまった主催者に容赦なく銃弾がプレゼントされた。
これにより主催者の小さな四つ足の内、右側の2本が損壊する。
「これでもう逃げられませんねぇ。」
「お、お前はぁ!」
にこり、と笑みを浮かべて小さな敗者を見下ろすのはスレで闇商人系スパイを名乗っていた青学生だ。
闇夜においては余りにも目立つ白一色のファー付きのコートにスーツ、同色の肌と長髪の少女がにこやかに、しかし一切温度を感じさせない碧眼を向けて告げた。
「やぁやぁ随分小さくなってしまったね。先日お会いした時はえらく恰幅の良いボディだったのに。」
「へ、日隈ココ!?お前gぷぎゅ!?」
「おっと、もう話さなくて良いよ。」
小さなボディがココの小さな、今の主催者からすれば大きな足によって踏みつけにされ、強制的に発言を中断させられる。
周囲には既に彼女の護衛達が周辺を警戒しており、どう足掻いても詰みだった。
「別に犯罪するなとは君達に言わないとも。でもねぇ、青学に喧嘩を売った時点で君の末路は決まっているんだよ。」
ギリギリと、徐々にココは足に力を加えていく。
もしこの主催者がまた逃げ果せていれば、今度こそ青学に多大な被害を齎していたかもしれない。
そうなる前にこの厄介な犯罪者を確保できた事は間違いなく+だ。
それはそれとして、余計な仕事を増やしてくれた愚か者への制裁と取り立てはしっかりと行わなければならない。
「君のその特性を先方はいたくお気に入りだ。売られた先でも精々有用なデータを吐き出してくれたまえ。」
(あ、ああああああ嗚呼嗚呼嗚呼AAaaa)
遂に耐えきれなくなったのか、バキンと小さな液晶に罅が入った。
こうして、ブラックマーケットではいつもの騒動がいつもより早く静かに終わった。
○日隈(へぐま)ココ
ブラックマーケットで活動中の青学スパイ。
金さえ貰えば何でも用意すると豪語する事で知られ、護衛の精強な傭兵達と共にブラックマーケットを渡り歩く。
特定の勢力に肩入れする事はなく、相手が生徒でも犯罪者でもヴァルキューレでも金さえ払うのなら取引する。
元ネタはココ・ヘクマティアル(原作ヨルムンガルド)
元ネタと似た名前と姿から「じゃぁ闇商人になってみよう!」とブラマで活動中のオレ達青学生。
ブルアカは余り知らないのでネームドの少ない場所を担当しようとブラマにいる。
実は電卓よりそろばん派。
なお、周囲の護衛達は彼女がブラマで拾った行き場の無い生徒達の一部であり、彼女に狂信的な忠誠と思慕を抱いている。
なお、捕まった主催者は青学で技術系部活に購入され、その機能を徹底的に解析される事となる。