【青学三次】青学スパイ達の徒然なる日々【短編集】   作:VISP

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参考資料
Emmeria氏の青学生徒会
https://www.pixiv.net/artworks/120977608


その4の後

 青学自治区内 自然保護区にて

 

 「よーし、檻開けるぞー。」

 「気が立ってるかもしれないから車内から出るなよー。」

 

 先日、ブラックマーケットの違法オークションにて保護された野生動物は一部が自然に返される事となった。

 麻酔にて眠らされ、その後も鎮静剤を投与されていたものの、幸いにも用法用量を正しく守られていたのか、入念な検査の後も後遺症等は見られなかった。

 既に違法に毛皮へと加工されてしまった個体はお焚き上げされたものの、それ以外の個体は無事が確認された。

 幸いにも人間へのトラウマによる過剰な攻撃性の上昇等も見られず、問題なく自然に帰る事が出来ると判断された。

 ただ、生息地の記録こそ残っていなかった事から何処から放すかが問題となった。

 該当する動物の大まかな分布は分かっているのでそこに放す事が決定したが・・・何分広範囲だし、群れに合流できない可能性もあり、そうなると幼獣は直ぐに死亡する可能性があったため、そうした個体は動物園や牧場送りに決まった。

 それ以外の猪や鹿、兎等の害獣として駆除対象となる動物は検査後、紆余曲折の果てに農業系部活のオレ達による「害獣は○セ!」「農作物食い荒らすクソを何だって?」「農家の敵は○す」という意見により締められてお肉として関係者の食卓に載る事となったが・・・狸と狐は保護対象の動物なのでお肉にも毛皮にもされずに済んだ。

 なお、こいつらの生息域は被っているので一緒に返される事になった。

 作業を担当するのは自然保護区の巡回や管理業務のバイトをしている龍系の生徒と保険衛生局所属生徒である。

 

 「もう捕まるなよー。」

 「おい、この狸出て行かないぞ。」

 「狸だからなぁ。」

 

 解放と同時にダッと飛び出した狐に対し、何故か「狸はもう駄目です」みたいな眼差しで開け放たれた檻から全然出ない狸に困惑しつつ、何とか密猟被害の動物の解放というミッションは終了した。

 

 「んぁ?」

 「どうした?」

 「森の奥から・・・ヤバい、直ぐに退避するぞ!」

 

 やれやれ帰るか、という空気の中、不意に異変に気付いた龍系の生徒が声を上げた。

 

 「車出せ!奥から何か来てる!」

 「了解!全員乗車急げ!檻は放置で構わん!後で拾いに来ればいい!」

 

 その場の面々が乗車するとほぼ同時にハンヴィー(中古)が発車する。

 その直後、突如森の奥から木々を薙ぎ倒しながら巨大な猪が姿を現した。

 その全長、なんと5mを超えている。

 完全にもののけ姫の世界の存在であった。

 

 PUGYYYYYYYYY!!!

 

 「何アレ何アレ何アレ!?」

 「この辺の主!多分怒ってる!」

 「密猟者と勘違いしてるのか!?」

 「救援要請出せ!追い付かれたら終わりだぞ!」 

 

 先日、この辺の自然保護区を荒らしたであろう者達の存在を知るが故に生徒の一人がそう叫んだ。

 しかし、真実はとてもアレだった。

 

 「よく見ろ。勃○してるだろ?アレ私に発情してんだわ。」

 「ウッソだろオイ。」

 

 青学の龍系生徒に対し、野生動物は基本的に本能で実力差を感じ取って近付いてこない。

 その性質故に自然保護区や山岳での巡回・管理業務のバイトを受ける者が多いのだが・・・極稀にこうして森の主個体から求愛される事があるのだ。

 大体は必死に逃げて事無きを得るのだが、一部はこうして襲いかかってくる事もある。

 目をハートマークにして発情期真っ盛りの巨大猪は股間の『自主規制』を最大まで○起させながらハンヴィーを猛追していた。

 

 「おお、アレが猪の・・・ドリルじゃないな?」

 「S字状陰茎って言って先端だけだよ。雌の子宮頸管もそれに合わせた螺旋状の構造なんだって。マジドリルなのはエロ本かエロゲだけだって。」

 「言ってる場合かどうすんだよ!?」

 「つまりお前を置いていけば私らは助かるんだな?」

 「止めてよそういうの!マジで貞操の危機なんだからなこっちは!」

 「これ反撃していい奴なの!?」

 「一応野生動物だし・・・忌避剤投げる位じゃね?」

 「緊急時の正当防衛だから問題ねぇよ!猪だしな!」

 

 じゃぁ撃っていいなとばかりにハンヴィーの後部座席の面々がそれぞれの火器で射撃を開始する。

 しかし、神秘によって主個体まで成長したホグジラと言って良い巨大猪には神秘バフが乗っているとはいえアサルトライフルやハンドガン、サブマシンガンでは貫通力も火力も足りなく、僅かにその進行速度を緩める事しか出来なかった。

 

 「誰か爆発物持ってないのかよ!?」

 「獣除けの爆竹しかない~!」

 「対戦車兵器じゃないと無理だわコレ。」

 「足は緩んでるから射撃続行。目ぇ狙え目!」

 

 だが、青学生らの必死の努力にも関わらず、徐々にハンヴィーと巨大猪の差は縮まっていく。

 ハンヴィーは軍用車両として高い走破生を持つものの、やはり森林地帯のオフロードでは最高速度は出せない。

 だが巨大猪にとっては己の産まれ育った森であり、邪魔な木々は次々と砕いていく。

 このままでは追い付かれるのも時間の問題、そんな時だった。

 

 「「「「助けて~~~!!」」」」

 「はぁ!?」

 

 彼女らが来た方向とは別の森の奥、そこから同じくハンヴィーに乗った青学生らが必死に背後へと銃撃をしながら助けを求めてきた。

 

 「お前らは・・・山岳研究部!」

 「登山好きの連中が何してんのさ!?」

 「逃げてきたんだよ!お願いだから助けて!!」

 

 彼女らの背後、そこにはやはり全長4mは下らない狼が3頭もおり、山岳研究部のハンヴィーを猛追していた。

 こちらは分かりやすく肉狙いなのか、目が「オレサマオマエマルカジリ」と食欲全開の眼差しだった。

 どうやら部活動中に飢えた主個体の狼の群れに遭遇してしまったらしい。

 

 「そっちは・・・デカい猪ぃぃぃぃ!?」

 「丁度良い!こいつらをかち合わせるぞ!軌道を交差させるんだ!」

 「合点んんんんん!」

 

 状況を把握すると同時、提案された作戦に即座に乗る山岳研究部。

 こうした咄嗟の連携、というよりもノリの良さは実に青学生らしい。

 

 「次の窪地だ!合わせろ!」

 「分かったぁ!」

 

 森が開け、雨の後なら小さな沼地になるだろう窪地に出た。

 同時、左右から一瞬遅れて軌道を交差させる。

 すると2台を追っていた主達、巨大猪と3頭の巨大狼が互いにその存在を認知した。

 

 「GYAWN!?」

 「PUGY!?」

 

 だが、かなりの速度を出している物体は急に止まる事は出来ない。

 巨大猪と先頭を走っていた狼の1頭が派手に衝突してしまい、狼の方が質量差から跳ね飛ばされてしまう。

 驚きと物理的衝撃に猪が混乱する中、後続の2頭の狼が仲間を助けるべく猪へと襲いかかる。

 こうして、主達のヘイトは完全に目の前の敵へと切り替わり、ド派手な縄張り争いへと発展していった。

 

 「シャァ!畜生は畜生らしく畜生同士で仲良くなぁ!」

 「アホ言ってないで逃げるぞ!」

 「救難部が近くまで来てるって。合流すんぞー。」

 「私この辺の管轄外してもらうわ・・・。」

 

 こうして、不意に発生したカーチェイスは青学側の逃げ切り勝ちで終わるのだった。

 

 

 ・・・・・・・・・・・・・・・

 

 

 【雑談】青学生総合掲示板【何でも】 Part○○

708:名無しの青学生

と言うわけで帰ってきました

もう二度と保護区にいかない(震え声

 

712:名無しの青学生

救難部がいきなり出てったと思ったらそういう

 

713:名無しの青学生

やっぱキヴォトスおかしいって!

なんだよあのジブリ産巨大生物!

 

717:名無しの青学生

いや宇宙からの隕石かもしれない

 

721:名無しの青学生

BOWかもしれんぞ

 

725:名無しの青学生

UMAに決まってるだろjk

 

729:名無しの青学生

今時のjkはjkとか言わんぞ

 

730:名無しの青学生

デジマ!?

 

731:名無しの青学生

ふっる

 

735:名無しの青学生

おまいら少しは心配してやれよ

 

738:名無しの青学生

逃げ切れたから良いじゃん

 

742:名無しの青学生

にしても神秘って何で変な所で妙な反応起こすかな

 

744:名無しの青学生

神秘だからとしか

 

747:名無しの青学生

神話や伝承でも猪や狼はよく出てくるし、巨大生物は古今東西枚挙に暇はない

そうしたテクストが張り付いた結果がああした主個体なんだろうよ

 

748:名無しの青学生

で、対処はどうすんの?駆除?

 

749:名無しの青学生

市街地に降りてもこないし農作物への被害は保護区近くで限定的だしなぁ

 

750:名無しの青学生

いつも通りでしょ

巡回と罠増やして放置

 

751:名無しの青学生

流石は猪

ケルトやブリテンで英雄殺し回っただけはあるぜ!

 

754:名無しの青学生

害獣はコロセ

 

757:名無しの青学生

腹ぺこ共、今こそ出番だぞ

 

760:名無しの青学生

食べ放題で間に合ってます

 

763:名無しの青学生

猪とかジビエ肉は品質バラバラで癖も強いんだよなぁ

 

767:名無しの青学生

偶に目先の変わったものとかなら兎も角としてね

 

771:名無しの青学生

私のカブ畑を荒らした事忘れんぞ

 

775:名無しの青学生

で、主個体の推定討伐難易度は?

 

779:名無しの青学生

MBT級か?対戦車兵器以外は弾く感じからして

 

781:名無しの青学生

狼は猪よりも柔いが連携がな

 

783:名無しの青学生

主個体は基本放置の方針だぞ

 

784:名無しの青学生

主いると密猟者とか駆除してくれるし生態系安定するから手出し無用な

 

788:名無しの青学生

今回の密猟は見逃したみたいだけど?

 

789:名無しの青学生

何か他で陽動してたみたい

前に山火事騒ぎあったじゃん

 

793:名無しの青学生

アレか

え、という事は放火の犯人?

 

795:名無しの青学生

そっちは別口の何も知らん雇われだってさ

 

799:名無しの青学生

うわぁ

 

802:名無しの青学生

何はともあれ犯人はグループと顧客纏めて捕まったんだし後は司法委員会の役目でしょ

 

805:名無しの青学生

山林火災の懲役は他人の森林に放火した者は、2年以上の有期懲役に処する。

自己の森林に放火した者は、6月以上7年以下の懲役に処する。

前項の場合において、他人の森林に延焼したときは、6月以上10年以下の懲役に処する。

前二項の場合において、その森林が保安林であるときは、1年以上の有期懲役に処する。

 

808:名無しの青学生

ついでに言っておくと山火事は損害賠償あるからな

 

812:名無しの青学生

山火事を起こしてしまった場合、過失で森林を燃やした場合は森林法違反(50万円以下の罰金)

重大な過失により民家などに延焼させた場合は重失火罪(3年以下の禁錮または150万円以下の罰金)に問われる可能性がある

 

816:名無しの青学生

司法委員会乙

 

819:名無しの青学生

毎度の事ながらキヴォトス人の遵法精神ってさ・・・

 

822:名無しの青学生

言うだけ基本無駄

 

823:名無しの青学生

外の世界でもアホは何処にでもいたろ

こっちはあらゆる場所と階級にいると考えろ

 

825:名無しの青学生

トップや権力者がそれとか止めてほしいのですがそれは

 

829:名無しの青学生

ねーねー!真面目な話ばっかしてないで猪のドリルペニスについて語ろうぜ!

つ【猪主個体のご立派様の画像】

 

832:名無しの青学生

真面目な話が粉々で草

 

836:名無しの青学生

神秘共有使ってまで画像貼り付けるなよマジで!

 

838:名無しの青学生

先端だけ確かにドリルっぽいの草

 

841:名無しの青学生

それ以上はR指定板にいけ

つ【エロ】青学R指定掲示板【グロ】

 

843:名無しの青学生

ちなみに主個体って他にどんなのいるの?

 

845:名無しの青学生

今の所確認された事があるのは猪、狼、鷹、熊、鹿、狸、狐、猿、山椒魚、蛇、クジラ、シャチ

 

848:名無しの青学生

多い多い

 

850:名無しの青学生

どいつもこいつも通常の野生動物の範疇を超えた大きさや知能、特殊能力なんかを備えているぞ!

・・・加減してくれません?

 

851:名無しの青学生

今の所唯一の例外を除いて全て主個体は要監視対象で基本的に人工衛星やドローンで監視してる

 

854:名無しの青学生

でも空からじゃ見えない所も多いからやっぱり人がいるというね

 

856:名無しの青学生

要監視から討伐にシフトしたのって赤兜だっけ?

 

860:名無しの青学生

密猟者と言えど人の血肉の味覚えちゃったからねぇ

 

863:名無しの青学生

ロボとケモ市民とは言え惨かったな

 

864:名無しの青学生

縄張りを荒らした挙げ句自分を狙ってきた200人もの密猟者を返り討ちして一部捕食だもんな

マジで震えが来る

 

866:名無しの青学生

対戦車ヘリ3機と歩兵一個大隊動かして漸く撃破できたのはマジで怖い

 

870:名無しの青学生

龍系生徒がヘイトタンクしてなければマジやばかったな

 

871:名無しの青学生

あの時だけはオレらの中から遂に死人が出るかと思ったもん

 

875:名無しの青学生

まぁ勝ったけどさ

 

876:名無しの青学生

決まり手はドラゴンブレスでした

 

877:名無しの青学生

二度とやらん(口内大火傷)

 

880:名無しの青学生

炎で混乱させた隙に70mmロケット弾で仕留めたんだっけ?

 

881:名無しの青学生

30mmの直撃で死なないのマジでバグってたねアレは

 

883:名無しの青学生

全長10m自分の身長と同じくらいジャンプ!

大岩も片手で投げれます!

知恵もあります!

30mm機関砲の掃射だってへっちゃら!

犬よりも嗅覚鋭くて風下から奇襲します!

あのさぁ

 

884:名無しの青学生

端的に言ってモンスター

 

887:名無しの青学生

デカいのに早いから足止めるのが大変だったゾ

 

891:名無しの青学生

タッパとパワーには自信あったのに盾ごと殴り飛ばされたわ

 

893:名無しの青学生

まぁ火を恐れる獣らしい所が残ってて助かったけど

 

895:名無しの青学生

でもアレの子孫いるんだろうと思うと

 

896:名無しの青学生

次はAー10神出そう(迫真

 

900:名無しの青学生

航空部は基本主力のFー22と戦闘ヘリ以外は輸送用だぞ

 

903:名無しの青学生

そんな時こそ我ら複葉機愛好会へ!

 

904:名無しの青学生

複葉機で対地攻撃・・・ソードフィッシュ?

 

908:名無しの青学生

ヘンシェル Hs 123というドイツの急降下爆撃機があってだな

 

909:名無しの青学生

ポリカルポフ Po-2ってソ連の練習機/夜間爆撃機はその名の通り夜間爆撃でドイツを苦しめたのだ

 

910:名無しの青学生

ソードフィッシュは何でも出来る!

信頼性・操縦性・汎用性に優れ、複葉機時代の最後を飾った非全金属製軍用機の傑作なのだ!

 

913:名無しの青学生

なお性能はお察し

 

914:名無しの青学生

布張りだから被弾しても強度低下で分解しない

過去には175箇所も被弾しながら無事に帰還した例もある程

 

917:名無しの青学生

低性能なのに変な所で頑丈で動いてくれるのスコープドッグ染みてる

 

918:名無しの青学生

凄い納得感 »スコープドッグ

 

919:名無しの青学生

対潜レーダーを積んで潜水艦を撃沈した初の航空機でもあるぞ

 

922:名無しの青学生

なお制空戦闘

 

926:名無しの青学生

あだ名はストリングバッグ(網袋)

空中戦以外は何でも出来る汎用性=使い勝手の良さを何でも入る買い物袋に例えたという説と

帆布張りで張線が張り巡らされていることからという説の二つ

 

927:名無しの青学生

軽い!安い!何でも出来る!離発着距離も短い!ので空母艦載機にもなったしレーダーやロケットも積んで戦った

 

930:名無しの青学生

くっそ遅いのに旋回性能高くて狙うと逆に失速で墜落しかねないのよな

 

933:名無しの青学生

複葉機愛好会の面々がワラワラと来たな

 

937:名無しの青学生

いや私は飛行船研究部

 

941:名無しの青学生

私は航空部

 

944:名無しの青学生

私は飛行研究会だよ

 

945:名無しの青学生

ごめん»944知らんのだが解説頼む

 

948:944

翼持ってる種族の子達が「この翼で空を自由に飛ぶ」事を目標に研究してるよ!

目指せ人力飛行!

 

949:名無しの青学生

別名鳥人間コンテストの会

 

950:名無しの青学生

あぁ夏場に海に落ちてる奴ら

 

951:名無しの青学生

飛べてねーんじゃねーか

 

955:名無しの青学生

滑空なら得意な子は3km行けるよ

 

956:名無しの青学生

上空からの自由落下も自分で減速して着地できるよ

 

960:名無しの青学生

だからって空挺部隊扱いするのは止めてね!装備抱えるのキツいんだから!

 

961:名無しの青学生

結局飛べてないのでは・・・?

 

965:名無しの青学生

んだぁテメェ・・・?

 

968:名無しの青学生

いきなりキレてて草

 

 

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