マチュ「ナニコレ」ヒゲマン「放熱板です」 作:グリムリーパーRS
イズマ・コロニー某所
商業港近くのとある倉庫をその夫婦は訪れていた。
「本当にアマテがここにいるのかしら……?」
「あの子が指定した場所だ。地球でもなんとかやっていたみたいだし信じてみようじゃないか。」
「でも人の気配もないし、お世話になっている人がいるとは言っていたけれどあの子の面倒を見られる人がこんな場所を用意するかしら?」
「……まあ、アマテのメッセージにも『少し怪しい見た目の倉庫だけど安心して』って書いてあったし」
「そうかもしれないけれど―」
ガチャリ
「万が一ってことも…ある……」
ガチャリ?
会話に夢中で一旦スルーしかけたが確実になにかの音がした。100%ドアの音だった。
おそるおそるそちらの方を向くと……?
「お母さんもお父さんも声大きいって。中まで声聞こえて……って」
倉庫の中から出てきたのは愛娘。突然一年半以上もの間離れ離れになった我が子との対面に夫婦は思わず飛びつく。
「……久しぶり。お母さん、お父さん」
「ほんとにあれだけでよかったの?」
「うん。スマホで話はしてたし。それに今はヒゲマンからの仕事もあるし、いつか自由に会える手立てをヒゲマンにも作ってもらえるしね」
倉庫から少し離れた場所。ニャアンの心配にマチュは軽く答える。
あの場はシャリアが用意した場所の上、人払いは済ませている。だが、それこそ先ほど母の言っていた『万が一』という可能性もある。
「まあ、そりゃもっと直接話したい事はあるよ。沢山心配も迷惑もかけちゃったしね。でも今じゃないってだけ。今生の別れって訳でもないし」
「ええ、そうです。それに今回の作戦が失敗したらそれこそ会っている状況ではなくなってしまうでしょうから」
「ヒゲマン盗み聞きしながら現れないでよ。ザべも」
「いや…すまない、たまたまなんだ」
エグザベ・オリベ。ジオン軍の少尉であり、近衛隊長や
「えーーーっ!?ザべとツーマンセル!?」
「ええ。今から行うのは生身での調査ですから」
「私には連携の取れる
「そうです。それにエグザベさんがマチュになにしでかすかわかりません」
女性陣にボロクソ言われる挙句
「失礼な!僕がアマテに手を出すわk「ロッカー」ぐっ」
「ひげまーん!ザべがいやらしい目で見てくるから変わってー!」
「まだ根に持っているのか君は……」
(マチュが9:1で悪い)エグザベ、アマテロッカー連れ込み事件をいまだにネタにされる可哀そうな男だ。
「残念ですがマチュ君、ニャアン君。意地悪ではなく意図があってこの割り振りをしているので少しの間我慢してください」
「もし、なにかされそうになったら?」
「その時は私を呼んでください。」
「貴方まで彼女たちの味方なんですか!?」
頑張れエグザベ・オリベ!今の流れを本気にしているのは君だけだ!…多分。
「さて、私たちは動きのあったグループの本拠地を探りに来た訳ですが」
「何もありませんね」
舞台は変わり、オフィス街の奥まったエリア
「本当にここなんですか?」とニャアン
「ええ。情報提供者は確かにこの建物だと」とシャリア
「その人、信頼できる人なんですか?」
「もちろんです。こういった仕事をしているといろいろ縁ができますので
。とりあえず何か残ってないか少し調べてからマチュ君達に合流しましょう」
シャリアは手早く放置された椅子や机を調べ始める。ニャアンもそれに続いて調べ始める。が、比較的まんべんなく調べる彼女に比べてシャリアが一部しか見ないのは特に強いニュータイプ能力故からだろうか。
昼の時間帯にもかかわらず薄暗いビルの中。静寂が支配する中……
「ニャアン君は私を疑っているのでしょう?」
物を漁る音だけが返ってくる。
それを『返事』として捉えたからなのか、『心を読んだ』からなのか彼は続ける。
「君とは少し話をしたかった。が、なかなか二人で話す機会がなかったので今回の一件のついでではありませんがいい機会だと考えまして」
「……マチュは少しあなたを信じすぎてる」
映画のように黒で挟まれた視界が彼を捕らえる。
「今回の『連邦の反ジオンの一部組織がなにかを企てている』ってのも納得できない。だって、サイド6って中立国でジオンとも地位協定を結んでますよね」
シャリアは答えない
「どの勢力とも関りが薄いこのコロニーにそんなのがいるとは思えない。……何を企んでいるんですか?」
シャリアは答えない
「あ、おいしそう。このアイス奢って」
「……仕方ないな。」
時は少しさかのぼりマチュとエグザベ。
「いいか?俺たちは兄弟の体で難民街の偵察に行くんだからな?」
「わかってるよ。
「そうだ。いくら『兄弟』を演じるといっても気を抜いちゃダメだぞ」
「わかってるよ。」
さて、先ほどまで昔のことでネタにしたりされたりしていた二人ではあるが
「ザべ兄どこか行きたいところある?」
「んーマチュが行きたいところに着いてくよ」
「誰かいないのか?」
「ちょっと道に迷っちゃって」
「最近、軍警の見回りが厳しくないか?原因とかわかるか?妹だけでも逃がしたいんだ」
「この辺でモビルスーツ見ませんでしたか?昔クランバトルでポメラニアンズってところが使ってたみたいな。そう!あれ!で、どこかで見かけてたら多分盗まれたうちのものだと思うんですけど」
本当の兄弟のような連携で情報を集め始める
マチュの物怖じしない気質とエグザベの生真面目な性格がうまく噛みあい本当の兄妹に見え、相手の警戒を解くのだろう。
「やるじゃんザべ兄!」
「マチュもな」
そう、まるで本物の兄妹のように
…
……
…………
「ねえザべ」
「ああ、マチュ」
「「『迷った』な」ね」
どこからどう見ても一般人が立ち入れないコロニー外殻エリアだ
「ザべが適当な知識で進むからじゃない?」
「マチュが『こっちに何かある気がする!』って一人で行くからだろう?!」
「じゃあその時点で止めればいいじゃん!?」
「止まらなかったろ君!」
うん、本当に兄妹みたいなペアだ
お互いガンガン噛みつくことができる相手がいなかった故の反動だろうか。かなり上手に噛みあった。あってしまった。
「はぁ、とりあえず落ち着こう。電波がつながらない今僕たちが争ってもしょうがない」
「まあ、それはそうだけどどうするのさ」
先に矛を納められたマチュは不完全燃焼ながらもおとなしくなる。こういった時に冷静になれるのがエグザベであり、それができつつあるのが今のマチュだ。
「とにかくコロニーの中心部だな。上に行こう」
「その道がないから困ってるんじゃん」
「どこかにはあるはずだから探そう」
「あの、もしかして道に迷ってますか?」
気配はなかった
「そんなに怖がらなくてもいいですよ」
周囲の観察を
(アマテも気づいている…!なんだ?!この気配!)
「中に戻りたいんですよね?でしたら道を知っているので付いてきてください」
「え、い、いいんですか?」
「うん、僕も戻るところだったからついでにね」
「あ、ありがとう。えっと……」
「ん?あぁ、失礼しました名前も名乗らず」
「僕の名前はファースト。よろしくお願いします」
という訳で2話です
やはり二次創作では二次創作でしかできない事をすべきだと思うのです
はい、その結果がこれです
深夜テンションみてぇな作品には深夜テンションみてぇな作品をぶつけんだよという事で
それとこの作品にはやりたい事が2つほどあり、それを軸に作られています
それが完遂できるよう頑張ります
どうかお付き合い下さいませ