転生99回目のエルフと転生1回目の少女は、のんびり暮らしたい!   作:daisukenote3397

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第30話

 

ここは、ウエス国の森の中。ウエス湖のほとり。

 

湖水浴に来ていたフィーネたちをフウジンとライジンが襲撃した。

フィーネはライジンの電撃で遠くに吹き飛ばされてしまった。

 

「ライジン!あなた達にリリィは、渡さない!」

スザクが叫ぶ。リリィは、スザクに抱きついている。

「何と言おうと娘は頂く。スザク。」

ライジンはスザクを睨んだ。

スザクがイブにアイコンタクトして何かを伝えた。

「スザク!大人しく娘を渡しなさい。そうすれば、許してあげる。」

フウジンが冷たい目で言う。

「リリィは、渡さないわ。イブ!お願い!」

「わかった。テレポート!」

イブは、リリィと手を繋ぎ、モックやドンキーと一緒に何処かに瞬間移動した。が、リリィが抱きついていたスザクも消えてしまった。

「おい!スザクまで行っちまったぞ!」

ゴブローが叫ぶ。

「仕方ない、2人で何とかしよう。」

オルガが剣を構える。

 

「テレポートか。まあ、想定内だ。まずは、お前達の相手をしてやろう。」

ライジンが剣を構えた。稲妻のような形の変わった剣だ。

「仕方ない。相手するわ。弱そうだけど。」

フウジンは、細身のしなる剣だ。

「よし!オウガ、行くぞ!」

「おう!」

ゴブローはライジン、オウガはフウジンと、戦いが始まった。

 

 

 

 

その頃、森の中の丸太小屋。

 

テレポートの魔法で、イブたちが現れた。

「リリィ、モック、ドンキー、家の中に隠れるんだ。」

「わかった!」

イブの指示に、リリィ達は従い家の中に隠れた。

「すぐに戻らないと!」

スザクが焦っている。

「よし、すぐに戻ろう!」

イブが魔法を唱えようとした、その時。

 

「逃しはしませんよ。」

ビャッコ一味が現れた。

「ライジンの読み通りだな。」

ゲンブがニヤニヤしながら言う。

「スザク。決着をつけよう。」

ホウオウが剣を構える。

 

「私はホウオウと決着をつける。イブはあとの2人をお願い。」

スザクも剣を構えた。

「わかったぞ。スザク、死ぬなよ。」

イブは、そう言うとスザクから離れた。

「場所を変えるぞ、ビャッコ!テレポート!」

イブの魔法で、ビャッコとゲンブも一緒に瞬間移動した。

どうやら遺跡のようだ。

「クク。女神よ。ここで決着をつけよう。」

「ビャッコ、お前のボスの事をたっぷりと聞かせてもらうぞ。」

イブが構える。

「光よ、出よ!ライトニング!」

光の矢がゲンブに襲いかかる。

ゲンブは防ぐ間も無く直撃を食らってダウンしてしまった。

「流石は女神、ゲンブ程度では相手になりませんね。私は簡単には行きませんよ。」「ダークネス!」

ビャッコの手から黒い波動が一直線に放たれる。

「光よ、出よ!ライトニング!」

イブの手から光の矢が放たれ、真っ直ぐに飛んでいく。

2人の真ん中で、光と闇の魔法が激突した。力は互角のようだ。力比べが始まった。

 

 

 

 

一方。丸太小屋の近く。

 

カキンッ!

スザクとホウオウが刄を交わしていた。

鍔迫り合いが続く。

「姉さん、今なら間に合う。足を洗って!」

「スザク。考え直すのは、あなたよ。今すぐに娘を渡しなさい。」

「それは出来ない。お願い、こんなことは辞めて。」

「......」

ホウオウは剣を振りかぶり、スザクに切り掛かった。

「姉さん!」

スザクは、それを交わしていく。

「もう遅いのよ!」

ホウオウは、手を緩めない。

「まだ、間に合うわ!」

スザクが押されている。

 

「スザク!あの方には、逆らえない!」

ホウオウの刃がスザクを襲う。

「?!」

スザクの左腕を切り付けた。

かなり出血している。

「姉さん。私の顔を、眼を見て。まだやり直せる。」

スザクは、左腕を押さえながらホウオウに向かって訴える。

「......スザク、あなたはあの方の恐ろしさを知らない。私は逃げられない。」

ホウオウが、そう言うと体が変化し出した。

背中から羽が生え、身体は筋肉質に、元の体格の2倍ほどの大きさになった。

「姉さん!何をされたの!」

スザクは涙を堪えながら叫ぶ。

「私は魔物になった。もう後戻りは出来ない!」

ホウオウが素早く襲いかかってくる。

間一髪でスザクは交わしたが、鋭い爪で傷を負った。

「姉さん!やめて!まだ間に合うわ!」

スザクが叫ぶが、ホウオウは攻撃をやめない。

ホウオウの鋭い爪が、容赦無くスザクの体を切り裂いて行く。

 

「残念だけど、これで終わりよ。」

ホウオウは、そう言うと、スザクにトドメを刺そうと、腕を振り上げた。

スザクは覚悟を決めて、眼を閉じる。

 

その時、

 

「やめてーーーー!!!!」

丸太小屋の二階の窓からリリィが叫ぶ。その瞬間、リリィの体から青白い光が放たれ、ホウオウの方に向かって行った。

 

「何だ!?これは!」

青白い光に包まれたホウオウは燃え尽き。最後は元の人間の体に戻った。

「姉さん!」

スザクは、駆け寄りホウオウの体を抱きしめた。

「スザク、真っ直ぐに育ったな。」

ホウオウはそう言ってスザクの涙を

拭い、そして、意識を失った。

 

リリィは、何が起きたのか分からず、ただ茫然としていた。

 

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