転生99回目のエルフと転生1回目の少女は、のんびり暮らしたい!   作:daisukenote3397

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第31話

 

ここは、ウエス国の森の中。

 

ライジンの電撃をまともに受けたフィーネは、ウエス湖の真ん中にある島まで飛ばされていた。バリアと咄嗟にとった受け身のお陰で、何とか無事だったが、ようやく意識を取り戻した。

 

「う....ん....。」

フィーネは身体を起こして首を振る。

「酷い目にあったわ。」

周りを見回すと、木々が鬱蒼と茂っている。フィーネが立ち上がると、そこには、バラバラになった小さな祠のような物があった。

「これは、祠?」

フィーネが、そう言うと祠が青白く光り、その光がフィーネの頭の高さまで上がってきた。

その光は、だんだんと人の形になって行く。

「また、厄介ごとが増えそうね。」

フィーネは、ため息をついた。

青白い光は、やがて子供の姿になった。

「おいらは、ハク。水竜だ。」

10歳くらいの男の子の姿で水のような透き通った青色の髪。綺麗な顔立ちだ。

「あなたが、水竜?信じられないんだけど。」

フィーネが言う。

「お前が祠を壊すから、眠りから起こされたんだ。何か用があるのか?」

ハクと名乗る男の子が怪訝な顔で聞く。

「もう、面倒くさいなぁ。私は忙しいから、後にしてくれる?」

フィーネが言うと、

「面倒くさいとは何だ!僕の祠を壊したのはお前だぞ!」

ハクが怒ったが、迫力が無い。

「祠を壊したのは謝るわ。忙しいからこれで。じゃあね。」

フィーネは立ち去ろうとする。

「待て!お前を助けてやろう。おいらは、魔神より強いからな。」

「とても、そうは見えないけど。まあ、勝手に付いてきたら?」

フィーネはハクの言葉を信じていないようだ。

「よし、決まりだな。おいらはお前を助ける。」

「はいはい。よろしくお願いします。」

フィーネは、ハクを無視して歩き出した。

「おい!待て!」

ハクが慌ててフィーネの後をついて行く。

 

 

 

 

一方その頃。

遺跡では、イブとビャッコの力比べが続いていた。

 

「ググググッ!」

「ヌヌヌヌッ!」

両者とも譲らない。力は互角のようだ。

「ビャッコ、おまえのボスは魔神なのか?」

イブが揺さぶりをかける。

「女神に答える必要はない。」

「だが、人を魔物に出来るのは魔神だけだ。ビャッコ、お前の存在こそが魔神復活の証拠!」

イブのライトニングが押し返して行く。

「流石は女神だな。お前の命が魔神様への手土産だ。」

ビャッコのダークネスが押し返す。

「やはりな。ならば、ここで負けるわけにはいかないな。」

イブは更に力を込める。

 

ヌヌヌヌッ!

「女神イブ。なかなかやるな。では、これならどうだ。ダークネスアロー!」

ビャッコから無数の黒い波動の矢が放たれる。

イブのバリアが弾き飛ばすが、数発命中してしまった。

「クッ!ぼくはこの程度じゃやられないぞ。」

イブのライトニングが更に力を増す。

「おのれ!まだまだ!」

ビャッコがさらに攻撃を続ける。

イブはジワジワとダメージを受けている。このままでは力尽きてしまう。

「ライトニングクロー!」

イブの攻撃がさらに強化された。ビャッコが押し負けている。

「ぼくは負けない!ウォー!」

ビャッコの両手を弾き飛ばした。イブの攻撃がビャッコの体に直撃する!

グァーーーー!

ビャッコの体が砕け散った。

「はぁっ....はぁっ....」

イブは、その場に座り込んでしまった。

「流石のぼくも、少し疲れたな。」

イブは気を失った。

 

 

 

 

 

その頃、

ウエス湖のほとり。

 

オルガがフウジンと、ゴブローがライジンと戦っていた。

 

「風よ吹け、ウインド!」

フウジンの魔法がオルガに襲いかかる。

「クッ。こんな風!」

オルガは風に耐えるが、その間にフウジンの剣が容赦無くオルガを切り付ける。防ぐだけで精一杯だ。

 

ゴブローは、ライジンと互角に近い戦いをしているが、やはり押されている。

「ゴブリンにしては、やるじゃないか。だが惜しいな。俺には勝てない。」

ライジンは余裕の表情だ。

「まだまだだ!」

ゴブローも攻撃をかわすのがやっとだ。

 

「そろそろトドメを刺させてもらうぞ。フウジン!」

「わかった!ライジン!」

フウジンとライジンが両手を伸ばす。

オルガとゴブローは身構える。

「サンダーウインド!!」

電撃を伴った竜巻がオルガとゴブローを襲う。

 

その瞬間、

巨大な水流が竜巻を打ち消した。

「何だ!何が起きた!」

ライジンが叫ぶ!

オルガとゴブローも、何が起きたのか分からず唖然としている。

 

「オルガ!ゴブロー!待たせたわね。」

そこに現れたのは、フィーネとハクだった。

 

「エルフ。生きていたか。その子供が助っ人か?舐められたものだな。」

「この子は、水竜のハク。こう見えて強いのよ。」

フィーネはライジンを睨みつける。

「フィーネ。何れにしても、あんたはここで死ぬ。残念ね。」

フウジンがニヤニヤしながら言う。

 

「面倒くさいけど、私はあなた達を倒す。」

「おいらも、なんかムカつくからお前らをやっつける。」

フィーネとハクが構えた。

 

「面白い、やれるものならやってみろ。」

「あんた達。本当に死んじゃうよ。」

ライジンとフウジンも構える。

 

 

いよいよ、戦いが始まろうとしていた。

 

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