Xeno Archive Ⅲ HALO&OUROBOROS/ ゼノアーカイブ   作:思想世界

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読んでくれた方本当にありがとうございます

心の支えになってます...!

誤字修正の方大変感謝します。


第二話 交差Ⅱ

 

 

二つの世界が再び重なる...。

 

 

 

しかし、『オリジン』無しにどうやって二つの世界を重ねるのか?

 

 

 

別に『オリジン』という物はあくまで保護装置に過ぎない。

 

 

 

性質の異なる二つの世界の『対消滅』を防ぐ為の保護装置。

 

 

 

ならば、代わりになる強い存在が必要になる。

 

 

 

「そうして、このキヴォトスに白羽の矢が立ったという訳だな」

 

 

全身を白い祭服に包んだ者達が、遠くの次元から重なり静止した世界を眺めていた。

 

「...........」

 

「だが、今世界は今静止している。」

 

「既にキヴォトスはこの交差の中に加わっている筈だ。」

 

「何故、新しい世界へ変化させられない?」

 

「.....そう焦るな、無名の司祭とやらよ。」

 

 

『交わり』を観測していた無名の司祭の後ろから、黙り続けていた人物がゆっくりと口を開いた。

銀髪で紫色のオーラを角の様に放出させている。その姿には、今にも崩れそうな老いを感じさせられる。

 

 

 

「其方がこの方法を扱えば、『永遠の世界』を創り出せると教授したのだろう、『ゼット』。」

 

 

「何か、此処に足らぬ物があるというのか?」

 

 

 

「まだ『因果の流れ』を掌握していない。故に今世界は静止し動く事はない。」

 

 

「そういうことなら、話は早いというものです。」

カツ…カツ…………

 

 

 

「さっさと3つの世界を掌握して、メビウス(私ら)の駒にしちゃおーよ!」

カッ…カッ…

 

 

ゼットの更に後ろから、強硬な体格を持つ男と、華奢な体の少女がゼットに歩み寄る。

 

 

「ゼット、其方の同胞か?」

 

 

「嗚呼…来ていたか、ワイ、エックス。」

 

 

 

「私には何が起こっているのか検討が付いておりません。ですが、好都合ということだけは分かります。」

 

 

 

「ねぇーゼット、この白い奴ら誰?」

 

 

「この者らは無名の司祭…我らと同じく永遠を望む同胞だ。」

 

 

ワイという男は、無名の司祭をゆっくりと見つめ、観察した。

 

一方エックスという少女は、まるで興味を示していないようだった。

 

「我らの悲願は達成されるも同然」

 

「忘れられた神々の世界を我らの元に取り戻す時」

 

「だが、手始めは実験から始めさせて貰おうか…」

 

 

ゼットが手を翳すと、ワイ、エックスも同調し手を翳す。

 

 

「交わりし世界の因果を我らの手に…」

 

 

完全に重なり合えず静止した世界が再びお互いの方向へ動き始める。

 

しかしその時。

 

「っ!何者だ!?」

 

「む............?」

 

メビウスでも、無名の司祭でも無い、長髪の少女が歩み寄った。

 

「邪魔者が入った様だな。」

 

 

「やるよ、ワイ」

「邪魔されては敵いませんからね。」

 

エックスとワイは少女に距離を詰め、排除しようと仕掛ける。

 

しかし、突如少女に張られた球状の盾を張り、接近を防いだ。

 

「何コレ、壁?」

「唯の介入者..という訳では無さそうですね...興味深い..」

 

 

突如現れた長髪の少女を見た無名の司祭達は、ゼットらとはまた異なり、焦りを感じた。

 

「もしやあの少女は...!」

 

「あの箱の主か?」

 

「この空間に介入出来るような者は奴以外に有り得ない。」

 

「何?あのガキ有名人なの?」

 

「ゼットよ、予定を早めるべきだ。」

 

「嗚呼、私にとっても不都合なものを感じた。」

 

 

無名の司祭によって交わった世界の因果の掌握を急かされたゼットも、このイレギュラーな状況に冷静沈着な彼にとっては珍しく少し動揺していた。

 

 

(この感覚は..因果の内には居るが触れられないような苛立たしい感覚)

 

「このキヴォトスを見守る存在として、私には私の出来る事を果たさねばなりませんので...」

 

 

「何ずっとブツブツ喋ってんの?ウッザ。」

 

 

「...エックス!」

 

 

少女は板状の白い何かを取り出すと、その瞬間その場にいるもの達を押し出す様な波動が少女を中心に溢れ出した。

 

 

ブォオオオオオォオォオオ

 

 

「うわッ!?何..コレ!?」

 

「くっ..近づけさせないつもりですね..」

 

「一体何なのだ、この波動は?」

 

「あの箱にこんな能力は備わっていない筈だ」

 

「もしや、この空間を逆に利用したか?」

 

一人の司祭が、少女の放つ力を分析し始める。

 

ゼットらは兎も角、無名の司祭達にはこれに対して対抗する手段が無い。

 

「無名の司祭...貴方方の居るこの空間は『ナラム・シンの玉座』の様に不安定であらゆる次元の解釈が交わる場所。故に本来この世界には存在しない『メビウス』の存在か確立されたのでしょう...」

 

「...我らが復活したのも..次元の僅かなズレの中に無名の司祭らが干渉を試みた結果という訳か..」

 

「多くの生徒達が過ごすキヴォトスを..私にも守る義務がありますから」

 

少女がそう言うと、箱からの波動は力を増す。

 

「ぐっ...力を完全に戻せてはいないとは分かっていたが、押されている..」

 

ゼットらと無名の司祭達を波動の力で抑え込むが、ゼットらも抵抗せずという訳にはいかない。それぞれの力を掛けて押し返す。

 

しかし、突如波動の力は弱り、抑える力は殆ど無くなってしまった。

 

「...ぐっ.....うっ...」

ドサッ

 

力を使い果たした様に、少女は倒れてしまった。

 

「変な力で吹き飛ばそうとしやがって..唯の脅し?」

 

「..ッ!ゼット!」

 

「ワイ、もう遅い...」

 

ワイは少女の目的に気づくが少し遅かった。世界はメビウスが因果を完全に掌握する前に、一体となってしまった。

 

「時間を稼ぎ、メビウスに因果を操作されぬ様にする為に己が命を..?」

 

「理解出来ぬ。」

 

「愚かな真似を。」

 

膝から崩れた少女は、最後の力を振り絞り立ち上がった。

 

「...私に出来るのは..これだけです..

 

後は...“彼ら”に委ねます...」

 

少女はそう言うと、光の粒子となって消えてしまった。

 

 

 

「してやられたな、メビウスらよ。」

 

「案ずるな...決して想定していなかった訳ではない..」

 

 

「因果を掌握できるまで、少しずつ干渉を繰り返す..でしょう?」

 

「ああ...この膨大な因果を野放しにするのは余りにも無駄が過ぎる..」

 

 

 

「必ず因果を我らの手にする..」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

..........

......

 

「後は....お願いします....

 

 

先生...

 

 

 

そして....

 

 

 

ウロボロス...」

 

 

 

 

 




交わった世界。

この世界が行き着く運命は?


とまあ堅くやってますが結構大変でした。
次回を待って頂いてる方がいると非常にありがたいです。

感想や評価などもお願いします。
今後の作品の為に参考にします。
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