なんかおもったよりご好評いただけたので続きです
300:幼馴染ウマ娘
も、もらって来ちゃった……お兄ちゃんの枕……
301:名無しのウマ娘
う、うわああああああ!?
302:名無しのウマ娘
やったああああ!
303:名無しのウマ娘
いけるの!?
304:名無しのウマ娘
お、落ち着くのよ。落ち着いてまず枕を検分するの……
305:名無しのウマ娘
お兄ちゃんの反応は!?
306:名無しのウマ娘
本当にいったああああ!
307:名無しのウマ娘
【朗報】幼馴染ウマ娘なら枕を手に入れることができる
前提条件がひどい…
308:幼馴染ウマ娘
ど、どどどどーしよう!?
お兄ちゃんの枕が! お兄ちゃんの………あわわ
309:名無しのウマ娘
え? というか交換したの?
310:幼馴染ウマ娘
交換、した
311:名無しのウマ娘
うわああああ!?
312:名無しのウマ娘
幼馴染ってだけで勝ち組なのか…
313:名無しのウマ娘
中央のトレーナーになってくれる幼馴染なんて夢でしかいないよ
314:名無しのウマ娘
自分が中央にいるだけでもけっこうな確率なのに…
315:名無しのウマ娘
力、富、名声、全てを手に入れたウマ娘。
彼女は言った「幼馴染と枕を交換しましょう」
316:異次元の逃亡者
いいですよね、お兄さんの枕……
317:幼馴染ウマ娘
>>316 いいですね……
あの、同室の子の目が痛いんですけど……
318:名無しのウマ娘
(トレーナーの匂いがする枕を持ってるウマ娘がいたら)それはそう
319:名無しのウマ娘
交換できちゃったかあ
320:貴婦人
なるほど、そういうことでしたのね。
寝具はともかく、交換するというのは良いアイデアですわ
321:名無しのウマ娘
あっ
322:名無しのウマ娘
もうちょっとバレないコテハンにしてあげて!?
323:名無しのウマ娘
だ、大丈夫だよ貴婦人ちゃんの同室はそんなにまだ有名じゃな……私は知ってるけど
324:名無しのウマ娘
私も知ってる
325:名無しのウマ娘
有名だよね、幼馴染ちゃん……スカウト断りまくったってそういうことだったの
326:幼馴染ウマ娘
えっ、待って匿名だよね!?
なんで皆分かっちゃってるの!?
327:貴婦人
あら…?
328:名無しのウマ娘
残念、同室の人でバレてる
329:名無しのウマ娘
有望株だーって言われてたもんね、幼馴染ウマ娘ちゃん
330:名無しのウマ娘
貴婦人ちゃんが有名人すぎた
331:名無しのウマ娘
だ、大丈夫。私たちは味方だよ……ちゃんと進捗教えてくれれば!
332:名無しのウマ娘
脅されてて芝
333:名無しのウマ娘
これは芝
報告楽しみにしてるね!
334:幼馴染ウマ娘
貴婦人さん…!
335:貴婦人
ほほほ
336:名無しのウマ娘
笑ってる場合か…!?
337:名無しのウマ娘
ま、まあ元々バレバレな人もいるし…。
338:面白い稲妻
ウチらは相談のためにあえて分かりやすくしとるだけやからな…?
匿名はきっちり守らんとアカン
あと分かっても黙っといてやれや
339:名無しのウマ娘
はーい
340:名無しのウマ娘
へーい
341:名無しのウマ娘
ほんにゃかふんにゃか
342:名無しのウマ娘
わかりましたー
343:名無しのウマ娘
ちくわ大明神
344:名無しのウマ娘
オッケーです
345:名無しのウマ娘
いやオッケーじゃないが!?
346:名無しのウマ娘
誰だ今の
347:名無しのウマ娘
どっち…?
348:名無しのウマ娘
なんか野生のフクキタルさんいなかった?
349:幼馴染ウマ娘
と、ところでその……
もしかして私、お兄ちゃんの枕で寝ないといけないんですか…?
350:名無しのウマ娘
うん
351:名無しのウマ娘
当たり前だよなぁ!?
352:名無しのウマ娘
お前が始めた物語だろ
353:名無しのウマ娘
明日からクラスメイトが男の匂いをさせながら登校してくるのか…。
354:幼馴染ウマ娘
ね、寝れないよぉ……
あ、でも寂しくないかも………
355:異次元の逃亡者
お布団もオススメですよ
356:名無しのウマ娘
多分トレーナーさんも苦しんで? ると思うよ。たぶん。
357:名無しのウマ娘
トレーナーさんも枕で悶々としてそう
358:名無しのウマ娘
これは……どうなる?
359:名無しのウマ娘
貴婦人ちゃん、一回同室ちゃんと枕で二人きりにさせてあげたら?
360:貴婦人
もう枕を抱きしめて寝てますわ
幸せそうな顔ですこと
361:名無しのウマ娘
うわあああああああ
362:名無しのウマ娘
羨ましいぃぃぃっ
363:名無しのウマ娘
私たちも幼馴染でイケメンなトレーナーが欲しかったよぉ…。
364:名無しのウマ娘
贅沢は言わないから専属のトレーナーさんが欲しい…。
365:名無しのウマ娘
まだ結婚してないトレーナーさんって誰がいるっけ?
366:名無しのウマ娘
専属契約って大体そういう意味でしょ
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ジェンティルドンナの手で、みしりと携帯端末が音を立てた。
ジェンティルドンナは、言わずと知れたトリプルティアラウマ娘である。ジェンティルドンナは敗北を知らない。が、『専属契約ってそういう意味でしょ』という言葉には敏感であった。
最初は頼りなかったトレーナーも、今では(ヒトにしては)力と自信を身に着け。自分こそがジェンティルドンナに相応しい(トレーナーだ)と言ってくれた。
最近ではその実績から他のウマ娘も担当して欲しいと求められているが。
「………ほほほ」
意識して笑みを浮かべる。
焦らずとも、客観的な評価としてトレーナーの周囲に自分以上に魅力的な女性はいない、はずだ。
もちろん自分からアプローチすればトレーナーは受けてくれる(と、信じている)。が、アプローチはトレーナーからしてほしい、というジェンティルドンナの小さな?乙女心がそれを許さない。
視線の先には、幸せそうな、だらけきった顔で自分のトレーナーの枕を抱きしめて眠る同室のブエナビスタの姿。
「……ぇへへ………お兄ちゃぁん………しゅき……」
スッ、と引き出しを開けて取り出すのはケースにしまった鉄球。
今のジェンティルにはぴったりの負荷となる――――トレーナーから贈られたもの。
……冷たい。そして、鉄の匂いしかしない。
………もしかして。私は恋愛において、この同室の後輩に劣っている…?
もちろん強者はこの程度で焦ったりはしない。
己のトレーナーの謙虚さは美徳だと思っている。己に相応しい力を身に着けようと努力してくれている姿は他の有象無象が気にならなくなるくらいに輝かしい。
だが、しかし。
…………なぜあの子はあんなに幸せそうで、私は鉄球なのか。
ジェンティルドンナは自問する。
これでいいのだろうか、と。
私が遅い? スローリー?
決して羨ましいわけではない。だが、後輩に後れを取るなど許されることなのだろうか。
強者とは、敗北を認めて即座に巻き返せるものではないだろうか―――――。
幸せそうな同室者をよそに、その日ジェンティルドンナは寝不足気味になった。