蓮ノ空のアイドルクラブのマネージャーの話   作:桜紅月音

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プロローグ

-中3秋-

 

「私、蓮ノ空に行く事にしたわ」

 

「蓮ノ空って山奥の所の?」

 

「そう」

 

目の前に居る女の子は、乙宗梢(おとむねこずえ)以降梢

幼稚園から腐れ縁である。

 

「それで、未来はどこ行くの?」

 

梢が言った未来というのは僕の名前である。

未来と書いてみくると呼ぶ。

 

「えっ?僕?」

 

「未来じゃなかったら誰になるのよ」

 

「すまんって…」

 

「まぁ…いいけど、それで行くのよ」

 

「うん。京都の音楽学校に行こうかなって」

 

こう見えて僕、音楽をやっていて、いろんな楽器に触れてきた。

また、梢も音楽一家に生まれ、幼少期から様々な楽器(ギター、ピアノ、フルート、サックス)などの習い事をしていた。

 

「それなら…一緒に蓮ノ空に行かないかしら?」

 

「でもさ…あそこって寮生じゃなかった?」

 

「そうだけど…京都だって寮では?」

 

「いや…一人暮らしするから…」

 

「未来が一人暮らし…想像が出来ない…」

 

「おい」

 

失礼な事を言わないでもらって…クラスの人達よりは料理が出来るんだぞこっちは

 

「そういう訳だから、蓮ノ空も考えておいて。それじゃ、また後で」

 

そう言って梢は去っていく。

本当に進学先どうしよう…

 

 

 

*****

 

-高1の春-

 

「未来も蓮ノ空にしたのね」

 

「まぁ…お前が心配だから」

 

「どっちかというと、未来の方が心配なのだけれど」

 

「はいはい、そういう事にしておいて…」

 

桜が咲き、暖かい春風が吹く4月、僕と梢は、蓮ノ空学院に入学していた。

梢から無理やりに渡されたパンフレットの通り、山の奥にあった。

バスも週に1回、学院による金沢駅との往復バスが出ている他、路線バスが何本か出ているらしい。

ここは、京都に比べたら少ないけど…

 

「未来の部屋に毎日遊びに行くわね」

 

「いやいや…男子寮と女子寮別れてるっての」

 

「そんなに離れてはないわよ」

 

「そういう問題ではなくて…」

 

寮に関しては、許可を貰えば寮生同士や客を呼んでのお泊り会もできるし、消灯時刻と就寝点呼があり、寮母が規則にうるさいため点呼の代返は大変だとか…また、扉越しに声が聴こえるからといって廊下で騒ぐのは憚られているとか。

それでもWi-Fiがあるから、PCで遊べるのは有難い所である。

それはさておき、こいつ()は、僕の部屋に侵入する気満々で居るのだが…異性の部屋に入るのは事前に申請が必要との事

そりゃそうである。好き勝手にやりたい放題する人もいるだろうし

それでも、ラウンジは申請は必要ないのでラウンジで会う事が増えるだろう。

 

「ルールだから仕方ないけど…」

 

「ラウンジでこうやって話せるんだから充分でしょ」

 

「未来は寂しくない訳?」

 

「中学とあんまり変わらないから…なんとも思わないかな」

 

「未来の馬鹿」

 

「はぁ?」

 

僕に馬鹿と捨て台詞を吐き捨てて、梢はそのまま女性寮へと歩いて行く。

 

「大変そうだね」

 

そんな僕に声をかけきたのは、髪は白く、紅色のインナーカラーが入っていて、ショートにしている女の子だった。

 

「君は?」

 

「僕は、夕霧綴理 君と同じ1年生」

 

「挨拶をしてもらったらこちらもしないとだよね。僕は夜空未来(よあみくる)よろしくね」

 

「じゃ、みくって呼んでいい?」

 

「みくって…初めて呼ばれたよ」

 

「えぇ!?本当に?」

 

「うん。大体はみくるとかみくるっちとか多かったからね」

 

「それじゃ、僕が初めてを奪ったんだ」

 

「うん…なんか嫌な言い方だなぁ」

 

「僕の事は綴理って呼んでくれていいからね」

 

「オッケー綴理、これからよろしくね」

 

「うむ」

 

それなら、梢と綴理はスクールアイドルクラブというものに入ったらしい。そして、梢に引っ張ってる形で僕も入る形になっていた。

それなら、色んな事があった。楽しい思い出や悲しい事…

 

その中で事件が起きたりと、まぁ事件に関してはまた機会がある時に話せればと思う。

 

 

-高1の冬-

 

寮暮らしにも慣れて、スクールアイドルクラブでの活動も半年と少しが過ぎた頃、部活で作業をしていると梢に声をかけられた。

 

「私達ってかれこれ10年以上の付き合いじゃない?」

 

「そうだね」

 

「そろそろ良いと思うのよ」

 

「えっ?何が?」

 

「私達…恋人関係にならない?」

 

そう言われた時、作業をしていた手が止まった。

 

「なんで?」

 

「好きだからよ。それ以外に理由なんている?」

 

 

梢に告白されて、僕達は恋人関係になったのである。

 

 

 

 

 

 

 

そして、また春がやってきた

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