蓮ノ空のアイドルクラブのマネージャーの話   作:桜紅月音

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#4 自分なりのやり方

 

「よーし、放課後だ!それじゃあさやかちゃん、瑠璃乃ちゃん、また後でね!」

 

 

「はい、いってらっしゃい」

 

 

花帆は、さやかに言い、吟子の居る一年生の教室へと向かった。

 

 

「おおー、花帆ちゃんメラメラしてんねえ」

 

 

「ふふふっ。ですね!」

 

 

一年生の教室に着いた花帆は、吟子の事を聞く。

 

 

「あ、ねえねえ、百生吟子ちゃんいるかな?もうどこかに行っちゃった? そっか、ありがとー!」

 

 

クラスメイトから情報を得た花帆は、そのまま彼女を探しに行く。

 

 

「昨日までの練習メニューは……こう、だから……ちゃんとしっかり、復習、を……」

 

 

彼女の姿は、中庭のベンチにあった。

吟子を発見した花帆は、彼女に声を掛けた。

 

 

「ぎーんこちゃんっ」

 

 

「うわああああ!」

 

 

声をかけられた吟子は、びっくりのあまり悲鳴を上げた。

 

 

「か、花帆先輩!?なにしとらん!?」

 

 

「しとらん?」

 

 

「な……なんでもない、です……ていうか、な、なに?部室には、今から行きます。けど」

 

 

「それより!今の手帳すごかったね!あたしの言ったこと、ぜんぶメモってくれてたの!?」

 

 

花帆は、吟子の手帳に書かれた文字を見て、喜び吟子に聞く。

 

 

「〜〜っ! そ、それは!」

 

 

花帆に見られたくなかったのか、吟子は顔を紅くしていた。

 

 

「そりゃ、スクールアイドルの先輩からの、お言葉、だし……」

 

 

「吟子ちゃん……かわいい!」

 

 

「は、はあ!?て、ていうか!なんなの!なんなんですか!いっつも距離が近い、ですけど!」

 

 

「ええー?そんなことないよ。ふつーだよー」

 

 

「そういうの、困る……」

 

 

「えっ、嫌だった!?ごめんね!」

 

 

花帆は、吟子に謝る。

 

 

「〜〜っ、そうじゃなくて……。その………。私………。今まで、年の近い人と、あんまり仲良かったことなくて……」

 

 

「そうなの?」

 

 

「地元でも、じいじ、ばあば……年配の方とは、楽しくお喋りできるんだけど。みくさん以外に同年代の友達とか、いないし……作り方も、わかんないし……」

 

 

「そっかぁ。だったら……うん、決めた!あたしが吟子ちゃんのお友達になるよ!」

 

 

「え?……は?」

 

 

花帆の言葉に、吟子は戸惑った。

 

 

「それは、どういう……?」

 

 

「友達みたいに接してもらえばいいからさ。そうしたら、吟子ちゃんとも、もっと仲良くなれるでしょ? あたし、吟子ちゃんのこともっと知りたいんだ!」

 

 

「ほら、まずはやってみて!」

 

 

「そう言われても……………」

 

 

「じゃあじゃあ、試しに『花帆ちゃん』って呼んでみるのは?あ、敬語もなくて大丈夫だよ!」

 

 

「先輩……それは、さすがに……」

 

 

「もう一声!」

 

 

「……か、花帆先輩」

 

 

「うんうん」

 

 

「もう、なんなんですかこれ!芸の世界において「上下関係は絶対」っていうのが、伝統なのに!」

 

 

「あたし、そういうの知らないし! あ、でも、吟子ちゃんが嫌だったら、無理矢理とは言わないからね?吟子ちゃんの気に入るやり方でいこうね。あたし、吟子ちゃんのことをしっかり考えるから!」

 

 

「あーもう!ぐいぐい来すぎ!わかった、わかりましたから!でも、花帆先輩呼びまで!それでいいですよね!?」

 

 

「うん、わかった!ありがと!」

 

 

「ヘンな人……なんでそっちがお礼言うんですか……」

 

 

「ほら、部活いきますよ!部活!」

 

 

「えへへ」

 

 

「…………今度は、なんですかー」

 

 

「なんだか、吟子ちゃんとちょっと仲良くなれた気がして、嬉しいなーって」

 

 

「む、むう……………」

 

 

「これからも吟子ちゃんのこと、ずーっと見てるからね!」

 

 

 

 

 

 

 

*******

 

二人は、屋外練習を行い、体幹トレーニングをするために室内に戻ってきた。

 

 

「それじゃあ、次はプランク!まずは20秒から、やってみよ!」

 

 

「あの、前から思ってたんですけど……もう少し厳しくても大丈夫ですよ?」

 

 

「えっ?」

 

 

「初心者だから、手加減してくれるのは、わかりますけど……。筋トレは、ひとりでもそれなりにはしてましたから」

 

 

「そ、そんな…………あたし、入部したばかりの頃は、なんにもできなかったのに!」

 

 

吟子の言葉に、花帆はショックを受ける。

 

 

「………やっぱり20秒にしときます?」

 

 

「いえ!だったら、あたしの限界値まで……!」

 

 

二人でプランクを始めた。だが

 

 

「あ、あれ……………?」

 

 

花帆は、吟子に持続勝負で負けた。

 

 

「あれあれ!?もしかして吟子ちゃん、あたしより体力ある!?」

 

 

「花帆先輩……………だ、大丈夫ですよ。今回は、その、たまたまだから」

 

 

「トレーニングにマグレはないんだよお! じゃあランニング!ランニングで勝負!」

 

 

「どうして勝負になってるんですか!?」

 

 

「ほらよーいどんー!」

 

 

「なっ。こら! せこいー!」

 

 

「ふふっ……。さすが花帆。どうやら、もう大丈夫そうね」

 

 

「そうだね」

 

 

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