その後、梢と合流することが出来た僕は、梢と一緒に綴理の元にやってきた。
「綴理!!」
「…こず…みく」
「…話が、あるの」
息を整えながら言う梢
「…なに、ボクにも話すことは、なくはないけど。さっきと変わらないよ」
「まぁまぁ、梢の事聞いてくれないかな綴理」
「みくがそう言うなら」
僕がそう言うと、綴理は梢の言葉を聞いてくれるようだった。
「綴理の言う通りだったわ」
「じゃあ…どうするの、行くの?その学校に」
「…勘違い、していたの」
「…」
「私にとって、大切なのは立派なスクールアイドルになることで、ラブライブ!優勝で、伝統ある蓮ノ空学院スクールアイドルクラブを守ること。だから、スカウトを受けるつもりはないし…勝手に、振り付けも変えたのだと」
「さっきまでそう言ってたよ」
「そうね。だからそれが、私の勘違い、でも、違ったって、分かったの」
「こず、さっきから、なにを」
「ねえ綴理。私ねーーあなたと離れたくなかったのよ」
「…えっ?」
「スクールアイドルクラブに入って、すごく楽しかった。尊敬する先輩が居た。楽しい仲間がいた。たとえそれが欠けていってしまっても…出会った時から憧れていた、あなただけは残っていた」
「えっ?」
「なんの取り繕いもできない、これが私のほんとう。私自身も気づいていなかった、本当の気持ち」
「こず…でも、きみは」
「スカウトの話には、乗らないわ。さっき言った理由は忘れて。今から伝える理由だけを、聞いてほしい」
「私はただ…あなたたちと離れたくない。あの時、綴理と…離れたくなかった。だから、どこにも行きたくない」
「ーー私の夢はもう、私だけの夢じゃない。貴方達と一緒に叶えたい夢。だから、ここで夢を叶えたい」
「それが、こずの、本当…?」
「今までずっと、何も言わなくてごめんなさい。何も言えなくてごめんなさい」
「…貴方に言いたい事、言わなきゃいけないこと…今の今まで、気付いてもいなかった。どうかしら」
「きっと私の気持ちに、もう嘘はないはず…だと、思うけれど」
そう言って、梢は綴理の前に立ってそう言う。
「…ん、こずの気持ち、ようやく聞こえた」
綴理はそう言って、梢の頭を撫でながらそう言った。
梢の気持ちが綴理に伝わったようで良かった。
「…そう、それなら、良かった」
「ごめんね、こず」
「貴方が謝るようなことは、なにもないわ」
「んーん…ボクね、こずが何かを隠して予選に出た事だけは、分かってたんだ」
「聞けば、良かった。ちゃんと、ボクも、聞けば良かったな」
「そうだね…あの時色々とあったけど…聞くべきだったね僕も」
綴理に続いて僕はそう言った。
「…そう」
「…言えば、良かった。たとえ、わがままだったとしても」
二人のやり取りが終わろうとしていた時、どこからか花帆ちゃんとさやかちゃんの声が聞こえてきた。
「あら…かすがいだわ」
「かす…?」
「そこで区切らないでほしいのだけれど」
「綴理…」
「ん、ボクが悪いの?」
「二人ともこっちよ」
梢がそう言うと、二人は僕達の前までやってきて
「お待たせしました。貴方達のおかげで、もう大丈夫!って…大丈夫に信用が無かったわね。困ったわ、なんて言えばいいのかしら…」
梢がそう言って困っていると、花帆ちゃんは笑って言った。
「あはは、分かってますよ梢先輩!!先輩方が揃って大丈夫ってことですよね!」
「本当に良かったですーー綴理先輩がなかなか見つからなくて、本当にどうしようかと」
「ごめんね、ボク、もう元気」
「心配をかけてごめんなさいね。本当にありがとう」
「うん、二人ともありがとう」
「えへへ」
「…はい」
「でもきっと最高のパフォーマンスが出来そうだよ」
「そうね。今なら、あの曲も完璧に踊れる気がする。だってーー今の気持ちは、みんなとひとつだもの」
「よし…じゃあ、うまくまとまったところで!梢先輩、気合入れなおしましょう!」
花帆ちゃんがそう言うと、梢は僕の方を見ながらこう言った。
「私?…今私がやるのは、気が引けるのだけれど」
「ん?なんで僕の方を見ながら言うの?」
「だって…部長なのだし」
「いやいや…こういう時は梢の出番でしょ」
僕がそう言うと、さやかちゃんが声を出してくれた。
「だからこそ、いつも通りにやりましょうよ」
「ん、信じてる」
「分かったわ。じゃあ…明日からは改めて撫子祭に向けて、全力で練習するわよ。撫子祭を観に来るたちに、みっともないスクールアイドルクラブなんて見せられないーーいいえ、貴方達と一緒に、最高のライブがしたいからよ!」
「よく言ったよ梢」
「もう//」
そして、問題が解決したみんなは無事にライブを成功させたのだった。