蓮ノ空のアイドルクラブのマネージャーの話   作:桜紅月音

4 / 38
3.新マネージャー

 

昨日のライブを終え、次の日。

 

部室に向かっていると、とある人から声をかけられた。

 

「未来君、2人きりで話すのは久しぶりだね」

 

「美沙知先輩!はい、久しぶりですね」

 

大賀美沙知(おおがみさち)先輩、元々、スクールアイドルクラブに所属していたが、2年生の秋頃にクラブを引退し、今は生徒会長をやっている尊敬する先輩である。

 

「あれから、梢とはどう?」

 

「あの頃と変わってないですよ」

 

「良かった。それと最近、クラブに出入りしてる子いるでしょ?」

 

「はい、新入生が1人入りました、流石先輩、情報が早いですね」

 

「当たり前よ、なんだって生徒会長なんだから!」

 

「そうですね。それで話があるんですよね?」

 

「そうそう、その出入りしてる子が生徒会室までやってきてね」

 

「はい?」

 

さやかちゃんでは無さそうだし…花帆ちゃんかな…?

何の用があって生徒会室まで行ったのか分からないけど。

 

沙知先輩曰く、金沢駅に行くバスの本数を増やして欲しいと直談判しに来たの事。

そして理由を聞いたら、その方が楽しいからって答えたらしい

 

「花帆ちゃんらしいというか…」

 

「思わすびっくりしちゃったよね私も」

 

「沙知先輩の事なんで、そのまま追い出したのでは…?」

 

「おおー正解~流石、私が認めた後輩だよ~」

 

と言って頭を撫でようとしてくる沙知先輩なのだが…

 

「未来君、身長が高いから撫でられないよぉ~」

 

「撫でようとしないでくださいよ…」

 

「いいじゃん!母性が出ちゃったんだよ!」

 

「はいはい」

 

「めんどくさそうにしないで」

 

「それじゃ、僕は部室に行くのでここで」

 

「うん、話を聞いてくれてありがとね」

 

「いえいえ」

 

沙知先輩に手を振って、部室に向かい、部室に到着すると「

 

「先輩!入部届持ってきました!」

 

「ありがと、受け取っておくね」

 

さやかちゃんが居て、その手には入部届があった。

彼女から入部届を貰い、間違いはないだろうけど一応確認する。

 

「オッケーだね、これでさやかちゃんは正式にここのメンバーだね」

 

「よろしくお願いします!」

 

「さやかちゃんは綴理に教えて貰うって事でオッケーだよね?」

 

「はい!」

 

「うんうん、それじゃ詳しい説明は綴理からしてもらう事にするか」

 

「先輩がしてくれないんですか?」

 

「出来るけど、綴理にやって貰いたいって事だから気にしないで貰って、で、部活の事で困ったらなんでも聞いてくれたらいいからね」

 

「はい!ありがとうございます」

 

「綴理…色々と癖が強かったり…距離感狂ってるけど…さやかちゃんなら慣れたら大丈夫だと思うから、頑張って」

 

「はい!頑張ります!」

 

「綴理が来るまで暇だから、何しよっか」

 

「それなら、先輩の事知りたいです!」

 

「えっ?僕の事?」

 

「はい!」

 

「オッケー、綴理がやってくるまで話でもしよっか」

 

それからしばらくして、綴理がやってきて、さやかちゃんを連れて行き、僕1人となった。

 

 

 

 

 

*****

 

夕方、資材を取りに行っていた梢と花帆ちゃんが部室に戻ってきた。

 

「花帆ちゃん、その資材その辺に積み上げて置いて貰っていいからね」

 

「はい」

 

「ところで、これは何に使うんですか?」

 

「次のライブのステージを少しずつ準備しているの」

 

「ええ!?スクールアイドルって、そんな事までするんですか!?」

 

「それはもちろん、歌って踊るだけじゃなくて、その周りの事だって全部するのよ、新入生勧誘とかもね」

 

「ライブを見に来てくれる子は多いんだけど、いざ一歩を踏み出してくれる子は、案外いないのよねぇ」

 

「あなたの友達の村野さやかさんは、よく飛び込んできてくれたわ」

 

「後は綴理と上手くやれるかどうか、だけれど…」

 

梢の心配は分かる。

けど、心配しなくてもやっていけそうな気はするんだよねあの2人は

 

「心配しなくてもやっていけると思うけど」

 

「そうね、私達(僕と梢)みたいにね」

 

「だね。それと、花帆ちゃんが手伝ってくれてるし、次のライブは大成功させないとね」

 

「そうね、次の新入生歓迎ライブはいつもより気合を入れてるの。日野下さんの為にも頑張らないといけないわね」

 

「そんな、あたしなんてぜんぜん、その、新しい事を始めるまでの、途中みたいな感じですから」

 

「そう、でも嬉しいわ、良い所を見せなくっちゃね、貴方にも。そして、その辞めたがっているっていうその子にも」

 

梢がそう言うと、花帆ちゃんは思いつめたような表情を一瞬だけした。

花帆ちゃんの友達…ここ辞めたいって思ってるのかな…それとも…

 

「はい、あたし、せめて一所懸命手伝いますね!」

 

「とっても助かるわ。まるでスクールアイドルのマネージャーさんみたいね」

 

「うんうん、そのままマネージャーやってくれると僕の仕事減るから助かるんだけどなぁ」

 

「未来?仮にも部長の貴方がそんな事言わないの」

 

「ごめんって…」

 

「あはは、先輩達って面白いですね」

 

「そんな面白いやり取りでもないでしょ」

 

「あたし、マネージャーをやりたいです!」

 

「うふふ、それじゃあまた、しばらくよろしくね日野下さん」

 

「はい!」

 

 

そして、花帆ちゃんは僕達に会釈をして部室から出ていく。

 

 

「未来、作曲は進んでる?」

 

「うん、希望通りに頑張って作ってる。それと言われてた事もやってるよ」

 

「ありがと、流石部長ね」

 

「任されてますから。後は花帆ちゃん次第かな」

 

 

 

 

 

 

-その日のとある寮のお風呂にて-

 

 

「花帆さん…」

 

「どうしたの?さやかちゃん?」

 

「夜空先輩って良い人ですよね」

 

「そうだね、未来先輩とっても良い人だよね」

 

「先輩って彼女さんとか居たりするんですかね」

 

「どうだろう…そういう話聞いた事ないかも」

 

「夜空先輩に直接聞いてみます」

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。