昨日のライブを終え、次の日。
部室に向かっていると、とある人から声をかけられた。
「未来君、2人きりで話すのは久しぶりだね」
「美沙知先輩!はい、久しぶりですね」
「あれから、梢とはどう?」
「あの頃と変わってないですよ」
「良かった。それと最近、クラブに出入りしてる子いるでしょ?」
「はい、新入生が1人入りました、流石先輩、情報が早いですね」
「当たり前よ、なんだって生徒会長なんだから!」
「そうですね。それで話があるんですよね?」
「そうそう、その出入りしてる子が生徒会室までやってきてね」
「はい?」
さやかちゃんでは無さそうだし…花帆ちゃんかな…?
何の用があって生徒会室まで行ったのか分からないけど。
沙知先輩曰く、金沢駅に行くバスの本数を増やして欲しいと直談判しに来たの事。
そして理由を聞いたら、その方が楽しいからって答えたらしい
「花帆ちゃんらしいというか…」
「思わすびっくりしちゃったよね私も」
「沙知先輩の事なんで、そのまま追い出したのでは…?」
「おおー正解~流石、私が認めた後輩だよ~」
と言って頭を撫でようとしてくる沙知先輩なのだが…
「未来君、身長が高いから撫でられないよぉ~」
「撫でようとしないでくださいよ…」
「いいじゃん!母性が出ちゃったんだよ!」
「はいはい」
「めんどくさそうにしないで」
「それじゃ、僕は部室に行くのでここで」
「うん、話を聞いてくれてありがとね」
「いえいえ」
沙知先輩に手を振って、部室に向かい、部室に到着すると「
「先輩!入部届持ってきました!」
「ありがと、受け取っておくね」
さやかちゃんが居て、その手には入部届があった。
彼女から入部届を貰い、間違いはないだろうけど一応確認する。
「オッケーだね、これでさやかちゃんは正式にここのメンバーだね」
「よろしくお願いします!」
「さやかちゃんは綴理に教えて貰うって事でオッケーだよね?」
「はい!」
「うんうん、それじゃ詳しい説明は綴理からしてもらう事にするか」
「先輩がしてくれないんですか?」
「出来るけど、綴理にやって貰いたいって事だから気にしないで貰って、で、部活の事で困ったらなんでも聞いてくれたらいいからね」
「はい!ありがとうございます」
「綴理…色々と癖が強かったり…距離感狂ってるけど…さやかちゃんなら慣れたら大丈夫だと思うから、頑張って」
「はい!頑張ります!」
「綴理が来るまで暇だから、何しよっか」
「それなら、先輩の事知りたいです!」
「えっ?僕の事?」
「はい!」
「オッケー、綴理がやってくるまで話でもしよっか」
それからしばらくして、綴理がやってきて、さやかちゃんを連れて行き、僕1人となった。
*****
夕方、資材を取りに行っていた梢と花帆ちゃんが部室に戻ってきた。
「花帆ちゃん、その資材その辺に積み上げて置いて貰っていいからね」
「はい」
「ところで、これは何に使うんですか?」
「次のライブのステージを少しずつ準備しているの」
「ええ!?スクールアイドルって、そんな事までするんですか!?」
「それはもちろん、歌って踊るだけじゃなくて、その周りの事だって全部するのよ、新入生勧誘とかもね」
「ライブを見に来てくれる子は多いんだけど、いざ一歩を踏み出してくれる子は、案外いないのよねぇ」
「あなたの友達の村野さやかさんは、よく飛び込んできてくれたわ」
「後は綴理と上手くやれるかどうか、だけれど…」
梢の心配は分かる。
けど、心配しなくてもやっていけそうな気はするんだよねあの2人は
「心配しなくてもやっていけると思うけど」
「そうね、
「だね。それと、花帆ちゃんが手伝ってくれてるし、次のライブは大成功させないとね」
「そうね、次の新入生歓迎ライブはいつもより気合を入れてるの。日野下さんの為にも頑張らないといけないわね」
「そんな、あたしなんてぜんぜん、その、新しい事を始めるまでの、途中みたいな感じですから」
「そう、でも嬉しいわ、良い所を見せなくっちゃね、貴方にも。そして、その辞めたがっているっていうその子にも」
梢がそう言うと、花帆ちゃんは思いつめたような表情を一瞬だけした。
花帆ちゃんの友達…ここ辞めたいって思ってるのかな…それとも…
「はい、あたし、せめて一所懸命手伝いますね!」
「とっても助かるわ。まるでスクールアイドルのマネージャーさんみたいね」
「うんうん、そのままマネージャーやってくれると僕の仕事減るから助かるんだけどなぁ」
「未来?仮にも部長の貴方がそんな事言わないの」
「ごめんって…」
「あはは、先輩達って面白いですね」
「そんな面白いやり取りでもないでしょ」
「あたし、マネージャーをやりたいです!」
「うふふ、それじゃあまた、しばらくよろしくね日野下さん」
「はい!」
そして、花帆ちゃんは僕達に会釈をして部室から出ていく。
「未来、作曲は進んでる?」
「うん、希望通りに頑張って作ってる。それと言われてた事もやってるよ」
「ありがと、流石部長ね」
「任されてますから。後は花帆ちゃん次第かな」
-その日のとある寮のお風呂にて-
「花帆さん…」
「どうしたの?さやかちゃん?」
「夜空先輩って良い人ですよね」
「そうだね、未来先輩とっても良い人だよね」
「先輩って彼女さんとか居たりするんですかね」
「どうだろう…そういう話聞いた事ないかも」
「夜空先輩に直接聞いてみます」