蓮ノ空のアイドルクラブのマネージャーの話   作:桜紅月音

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44.一つ目の試練

 

部長の仕事はさやかちゃんに任せているので、梢の看病のために、薬を買う為と僕個人の用事で、金沢市内までやってきていた。

 

「しゃーっす!おねしゃーっす!花帆ちゃん、さやかちゃん、あともうちょい!」

 

「え、すごいね瑠璃乃ちゃん!こっちまだかなり残ってる!」

 

「あ、違う!ルリの充電!」

 

「大変じゃん!!!-ーあ、お願いしまーっす!蓮ノ空学院スクールアイドルクラブです!」

 

「う、うう…どうして、どうしてこんな、こんな」

 

「三人とも頑張ってるね」

 

「あっ、みく先輩!」

 

金沢市内を散策していると、チラシを配っていた三人を発見して声をかけた。

 

「見てください、さやかちゃん、可愛くないですか」

 

「うん、可愛いね」

 

「ありがとうございます//」

 

花帆ちゃんに言わされるように、僕が言うと、さやかちゃんは照れていた。

 

「この服、どこで買ってきたの?」

 

「買ってきた訳じゃなくて、梢先輩と一緒にお手伝いをした喫茶店の人が、すっごく似合ってるって言ってくれたんです!それで借りてきました」

 

「なるほどね、凄い行動力だね」

 

「っていうか、みく先輩に聞きたいんですけどいいですか?」

 

花帆ちゃんにそう言われて、僕は頷く。

 

「生徒会長っていつもあんな感じなんですか?」

 

「あー三つの試練って奴かな?」

 

「そうです!それでここで配ってるんです!」

 

「沙知先輩…楽しんでるなぁ…全く」

 

僕がボソッと言ったつもりだったのだが、さやかちゃんには聞こえていたらしく_

 

「楽しんでるんですか!?あれで!?」

 

「まぁ…三つの試練頑張って」

 

「ええ、みく先輩から何か言ってくれないんですか?」

 

「あの人にも色々と理由があるんだと思うし、僕は行かないといかない所があるから、ここらで行くね。チラシ配り頑張って」

 

僕はそう言って、三人から離れた。

 

 

 

 

 

 

******

 

「こんにちは~」

 

僕は、とある工房を訪れていた。

 

「あっ、みくさん」

 

「吟、久しぶり」

 

「はい、久しぶりです」

 

工房の定員さん_僕が、吟子と呼んでいるこの子は、百生吟子(ももせぎんこ)ちゃん。僕のおばあちゃんと吟子の祖母が同級生で、梢みたいな幼馴染の関係ではないけど、よくおばあちゃんの付き添いでこの工房に来ていた関係で、幼い頃からの知り合い。

すると、奥から吟子の祖母が出てきた。

 

「おや~未来君いらっしゃいやね」

 

「お久しぶりです」

 

「ええ~今日はどないしたん?」

 

「近くまで来たので顔を出しに来たんですけど」

 

「そうかい?家に上がっていくかい?」

 

「いえ、今日はこのまま帰ります」

 

「そんな…」

 

僕が家に上がっていかないと言うと、吟子ちゃんは悲しそうな顔をしていた。

 

「ごめんね…顔を出したかっただけだから…次、来た時はあがらせてもらうね」

 

「そうかい。その時はしっかりとしたおもてなしをしないとね」

 

「そこまでしていただく必要ありませんから…」

 

僕がそう言うと、吟子の祖母は店の奥へと消えていった。

 

「あっ」

 

「どうしたの?」

 

「今度、蓮ノ空のオープンキャンパスに行こうと思ってるんです」

 

「そうなんだ。蓮ノ空受けるの?」

 

「今の所はですけど、それで…」

 

吟はそう前置きを置いて

 

「良かったら、オープンキャンパスで案内をみくさんにお願いしたい…です…」

 

「何も無かったから大丈夫だよ」

 

「本当ですか!?」

 

「うんうん、学校内に居るから見かけたら声をかけてくれたら」

 

「はい」

 

「そろそろ帰るね」

 

「はい、また来てください」

 

「うん、またね」

 

吟に手を振って、僕は工房を後にして蓮ノ空に帰った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

******

 

「で、はぐらかされちゃった、と」

 

「というより、答えを言ってくれるつもりは無さそうでした」

 

「そっかー」

 

夜、梢を除いたみんなで集まっていた。

部長代理のさやかちゃんが、竜胆祭でライブを行う為の書類を出しに行ったら、沙知先輩が一年生三人に三つの試練を出してきたらしい。

 

そして、一つ目の試練が竜胆祭のパンフレットを配る事。それをなんと一日行ったらしい。凄いというか…花帆ちゃん達も良くやったよなぁ…

 

二つ目の試練は明日言い渡すと言われて、はぐらかされたの事。

それで最初の話に戻るという訳だが

 

「ボク、ちょっと行ってくる」

 

「待った待ったー言うまでもないけど、どこ行くつもり?」

 

「…邪魔しないでほしいって」

 

「そんなことだろうと思ったけども、こんな時間に生徒会室行ったって、誰もいないからね」

 

「…じゃあ、部屋」

 

「本当に行くの?綴理が、あの人の部屋に?」

 

慈がそう聞くと、綴理は黙ってしまい、何とも言えない空気が漂ってきた。

 

「あ、あの、今日の梢先輩はどうでしたか?」

 

「いやー、上がったり下がったりかな。少しでも熱が下がってくると、すぐ『そろそろ練習できそうね!』とか言い出すから、ベットに縛り付けてやろうかと思ったよ」

 

「あちゃー」

 

「でも、間に合ってほしい」

 

「なんとかなるよきっとね」

 

「梢だけいないとか、ありえないしね」

 

「…めぐちゃん」

 

「んー?」

 

「じゃあ、こんなことしててごめん」

 

「え、こんなことっていうのは、ステージ許可が下りないって話?」

 

「そー」

 

「…なに考えてんだろうね。あの人は」

 

「…それは、生徒会長がスクールアイドルに居た頃の話ですか?」

 

「そ、色々助けてもらったし?お世話になった恩もあるし?事情があったのも分かるけど…それでも、どうにもならない気持ちっていうのはあるしね、また、勝手に『こっちの方がいいでないかい?』とか、よく分からないこと考えてるんでしょ」

 

「めぐちゃん…」

 

「ま、色々とあったんだよ。色々ね」

 

「…分かったよ。ラブライブ!予選は、めぐちゃんのリベンジなんだ。絶対に邪魔させない!」

 

「そ、そうですよ!必ず許可をもぎ取ってきます!!」

 

「ま、そーね!梢の復帰もあるし、みんな頑張らないと大変だぞ☆ 私たちの目標なんだっけ?はい、リーダー代理さやかさん!」

 

「全員での、予選突破です」

 

「そーゆーこと。ま、だから、特にさやかちゃんは頑張ってよ!」

 

「はい…たぶん、生徒会長の言いたいことについては、わたしはある程度答えが返せるんじゃないかと思っているので」

 

「まじでー!?じゃあルリだけじゃん!ルリがめぐちゃんのリベンジに足引っ張ってんじゃん!」

 

「ああいやその、それで合っているかは分かりませんから!」

 

「うおーん!助けてくれー、ルリがお荷物はいやだー!」

 

「さっきまでお荷物(ダンボール)として運ばれたけど」

 

「そういうことじゃないやい!」

 

「もちろん協力するからね、瑠璃乃ちゃん!」

 

「おお、持つべきは友…」

 

「あれ、このお菓子」

 

花帆ちゃんとルリちゃんの会話に気を取られていたが、慈がそう言った時、慈が向いている方を見ると、見慣れたお菓子があった。

 

「あ、はい。さっき生徒会長に、お土産でいただいちゃって」

 

さやかちゃんがそう言うと同時に、慈はお菓子を取って食べて

 

「うーん…腹立つ味」

 




蓮ノ空、埼玉公演1dayのみだけですが、現地行ってきます!!!

Aqours 5th以来のラブライブ現地なので楽しみでたまりません!
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