蓮ノ空のアイドルクラブのマネージャーの話   作:桜紅月音

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電車に乗る際、ホームで点字ブロックから外に出る際は気をつけましょう。

それで最寄路線が事故りましたからね。


46.竜胆祭とラブライブ予選

ラブライブ!予選も兼ねた竜胆祭当日がやってきた。

 

「みく先輩…来ませんね…」

 

「大丈夫、あの人が約束を破るなんてやらないから」

 

舞台裏で、僕は椅子に座って沙知先輩がやってくるまで待機中。

すると、外の方が騒がしくなってきた。

 

「すまない、待たせたね」

 

「約束時間ギリギリですよ…沙知先輩」

 

「あはは、ごめんね」

 

「生徒会長…」

 

「それじゃあ、見せてもらおうか」

 

「はい!」

 

さやかちゃんはそう言って、ステージの方へと歩いていき、さやかちゃんが作ったソロ曲の『Runway』を流した。

 

数分後、この曲を作った理由、さやかちゃんが竜胆祭の準備でぶつかった壁について話し始め、観客に挨拶をして、ステージ裏で着替えて、六人で再びステージに立った。

 

10月末という事で_ハロウィンを意識したステージ、衣装にさせて貰った。

 

「未来はやっぱり梢を見てるのかい?」

 

「何言ってんすか…みんなを見てるに決まってるじゃないですか。全く…後輩を揶揄うのも程ほどにしてくださいよ」

 

「あはは」

 

僕が呆れ半分に言う一方で、沙知先輩は笑っている。

本当にこの人は…

 

その後、ユニット毎にライブをして、次はいよいよラブライブ!予選用のライブなんだけど…

 

「…うむ、みんなに期待されている限り、それを成したい。だからキミは、スクールアイドルをやっている」

 

「はい、わたしは誰かが期待してくれるから、スクールアイドルをやりたいと思うし、やりたいと思うんです」

 

さやかちゃんと沙知先輩とステージの許可を貰う為の話し合い。

 

「…その気持ちは伝わったよ。十分にね」

 

「でしたら…わたしからは、それだけです」

 

「なるほど、なるほどねぃ」

 

「あの!合格貰えますか? さやかちゃん、今回ほんっとーに頑張ってたんです!!梢先輩とみく先輩がいない穴を埋めてくれて、練習もみんなの分までスケジュール管理してくれて!」

 

「そーですよ!そのうえライブやって答え見せるっつって、実際めっちゃ良かったし!それは生徒会長も見てた通りで!」

 

「おふたりとも…」

 

花帆ちゃんとルリちゃんからの応戦の声に感動するさやかちゃん。

 

「…合格、合格か…くくく」

 

「えっ?」

 

「なーっはっはっはっは!!」

 

「また悪い笑い声だ!」

 

「おいおい、そもそもなんのための試練だったい、さやか」

 

「えっ、それは…ステージの、使用許可…です。えっ、あ、じゃあ」

 

「ようやく気付いたね。ね、沙知先輩」

 

「そうだね。あそこであたしに啖呵切った時点できっとーー答え見つけたんだって、分かってたしねぃ」

 

「…な、なんだあ」

 

「まーでもそうさね、良いよ、言っておこうじゃないか改めて。ーーさやか、第三の試練合格!!」

 

「…は、はあ」

 

「気の抜けた返事だなぁ、まあ、それもしかりか。なーっはっはっはっは!!」

 

「う、うおおおおムカつくうううううう!!」

 

「この人やっぱり悪役だよー!!べーだ!」

 

「あらら、ごめんごめん、からかいすぎたかな」

 

「先輩…揶揄うのも程ほどにですよ…」

 

「あはは…沙知先輩」

 

「ん…?」

 

「ありがとうございました」

 

「…あはは、瑠璃乃や花帆みたいな反応が当たり前だと思うけどな」

 

「いえ…わたしに足りないものが何なのか…一年生に足りないものが何なのか…今回のことで、よく分かった気がします」

 

「…ま、それを見つけたんだとしたらそりゃキミのもんさ、あたしには関係ない。もうスクールアイドルクラブじゃないからね」

 

「だとしても、先輩にはかわりませんから」

 

「…そっか、参ったねどうも まー頑張れ。ラブライブ!、楽しみにしてる」

 

「はいっ。それでは、失礼します。沙知先輩」

 

「…なあ、さやか」

 

「はい?」

 

「キミの、みんなの期待に応えたいという意志は伝わった。でも、そのために選んだのが、どうしてソロライブだったんだい?」

 

「それは……」

 

「そういえば」

 

「わたし、期待に応えたかったんです。その重さ・・が欲しかった。誰かの気持ちを背負っていることが、わたしにとっての力になる……そう気付いたんです。だから」

 

「…ステージ上で一身に期待を浴びることが、1番分かりやすかった、か。なるほど、なるほどねぃ」

 

「はい」

 

「ん、実際凄く…そう。きらめいていた。時間を取らせたね、綴理たちのところへ帰るといい」

 

「…はい。ありがとうございました。沙知先輩」

 

さやかちゃんは沙知先輩にお礼を言って、花帆ちゃんとルリちゃんの方を向いた。

 

「あれっ?」

 

「ルリちゃん…充電切れたみたい…」

 

「…ふふっ。いきますよ」

 

さやかちゃんは、花帆ちゃんとルリちゃんを引き連れてステージの方へと向かっていった。

 

「ほんと、良い景色だねぃ」

 

「ええ、何回見ても良い景色です」

 

 

 

 

 

-寮内-

 

「えーと…みんな、改めて言わせてもらえる?この度は大変ご迷惑をおかけしました」

 

梢がそう言って頭を下げた。

 

「えー、いえいえそんな!風邪はどうしようもないですって!」

 

「どうしようもなくなんてないわ。自己管理が甘かった証拠。とてもではないけど許せた話ではないもの」

 

「うわー、ストイック」

 

「今に始まった話じゃないから…慣れたというか…」

 

「梢先輩マジリスペクトっす。マネできる生き方の気がしねーっす」

 

「なんですかその口調…」

 

梢の生き方にルリちゃんが感激を受けていた。

 

「とにかく!ごめんなさい!」

 

そう言う梢に綴理は『ん』と言って返した。

 

「いや、ん、って、受け取っていいの?この謝罪。次からは私たち風邪も引けなくならない?」

 

「受け取らないと、こずうるさいし」

 

「まあ、それもそうか。じゃあ梢を黙らせるために受け取ろう!」

 

「このふたりは…!」

 

「まあまあまあまあ!結果的に、ライブは大成功だったわけですし!!」

 

今にも手を出そうな梢を花帆ちゃんが慰める。

 

「そう、ね。それに関しては、さやかさん」

 

「え?あ、は、はい」

 

「ありがとう。あなたのおかげよ」

 

「!」

 

「あーうん、それはほんとにそう。ありがたやー、さやかさまー」

 

「おつかれ、おつかれ、さやかさま」

 

なんで拝むようにして言ってるんだ…

 

「ちょ、え、あの、どういうことですか!?」

 

二人の言動に困惑するさやかちゃん

 

「どういうも何もないよ!さやかちゃんがリーダー代理してくれたおかげで助かったのはほんとだから!」

 

「花帆さん…いえ、こちらこそありがとうございます」

 

「あれ?ルリたちのお礼も素直に受け取ってくれてもいいんだが!?」

 

「拝みを素直に受け取ったら神様か何かみたいじゃないですか!」

 

「ありがとうアマテラスさやか神」

 

「神様か何かになっちゃってます!」

 

三人のやり取りを見て、僕と梢は微笑む。

 

「梢先輩の居ないところで、色々あったんですよ」

 

「そうね。その話は、あとで聞かせてちょうだい。楽しみにしてるから」

 

「はい…それで、あの、聞きたいことがあるんですけど」

 

「なあに?」

 

「生徒会長と、先輩たちの関係がちょっと気になって」

 

「慈と綴理の反応でそう思ったのかな?」

 

僕がそう言うと、どうやら図星だった。

梢と目を合わせて、梢が口を開いた。

 

「まあ、ね。もうじき、あの人がスクールアイドルクラブを辞めてから1年、かしら、みんなあの人のことが好きだったから、辞められて悲しかったのよ」

 

「…」

 

「でも、そうね。逆に言うなら、きっとあの人、久しぶりに後輩ができて楽しかったんだと思うわ。そろそろ、私たち…向き合う時が来たのかしらね…」

 

梢がそう言うと、綴理の表情は曇っていた。

 

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