綴理に全力で協力する方向で話を纏めた僕達二年生は、次の日、花帆ちゃん達一年生に話をするのだった。
「というわけで!ラブライブ!地方予選の前に、オープンキャンパスをスクールアイドルクラブが支配するよ!」
「支配ときましたかー」
「ラブライブ!に準備は大事。でも…来年から来る子たちのために、頑張れることがあるなら、ボクはスクールアイドルとして、全力でやりたい」
「だから、スクールアイドルクラブ独自のおもてなしを考えたいってこと。纏まったら、綴理実行委員様がちゃんと会議で通してくれるってさ!」
「はい!とっても良いと思います!あたしたちに出来ることがあるなら、なんでも言ってください!」
「ん、ありがと…さやは、どう思う?」
綴理はそう言って、さやかちゃんの隣に立った。
「え、わたしですか?」
「うん」
「すごいと言え…ちょーすごいと言え…!」
何やってるんだろう慈は…
「なにしてんのめぐちゃん」
ルリちゃんに突っ込まれてる…
「もちろん、なんであれ綴理先輩のやりたいことを叶えるため。誠心誠意協力させていただきます」
「…ん」
「だーもう!すぺしゃるわんだほーつづちゃん!とか言えばそれで全部解決なのに!」
なんか慈が暴れ出した。
言いたい事は分かるけど…なんかそのさやかちゃん
「そのさやかちゃん、るりじゃね?」
ルリちゃんに言いたい事を取られてしまった。
その通りなんだけど
「オーキャンってさ、もともとから参加するつもりだったって、この前に梢先輩は言ったたケド。それと、めぐちゃんたちの言うことって何が違うの?」
「私は、会場で行われる部活紹介の時に、ライブをやろうと思っていたのだけれど…綴理の気持ちを受けて、少し考えたのよ」
「あ、もう何かアイディアがあるんですね!」
「よし、それじゃあ昨日夜通し考えたーーというか綴理が9割考えた案を披露しようじゃないか!さあ、綴理さん、どうぞ!」
慈に話を振られて、綴理はその流れのまま答えた。
「…ツアーガイド」
「ツアーガイド、ですか?えっと、観光バスとかに居る、あの?」
「そう、オープンキャンパスでやるイベントのブースに、みんなを連れて行く人。それをスクールアイドルクラブから出していこうかなって」
「バス1台に一人ペースならぎりぎり回るかなって思ってるんだよ。そのへん、実行委員の綴理なら提案も通せるし。ずっとついてくるガイド役が、その一日の楽しさを左右すると言っても過言じゃないからね!」
「そうやって案内した中学生のみんなに、最後にライブを見せたいんだ」
「話して、仲良くなって…キミたちを一日エスコートしたのは、こんなにカッコかわいいスクールアイドルなんだぞーって最後に見せるんだよ!」
「わぁ…!あたし、絶対ガイドの時に言います!最後楽しみにしてて、って!それ、すっごく良いです!」
「なるほどなー!ちょー面白そう!ちょー面白そうだけどもー…!へへっ…もってくれ…ルリの充電…!」
「その時は、助けに行ってあげるから頑張ろうね」
「はいっ!その時は頼らせてもらいます!みくパイセン!」
花帆ちゃんとルリちゃんには好評みたいだな。ツアーガイド。
「ツアーガイドの時にどれだけ期待を持たせられるかは、みんなの頑張り次第よ、もちろん私も含めてだけれど。でも…今のみんなならきっと、うまくやれると思うわ」
「ん、全部成功したら、すごく良い一日になると思うんだ」
「はい!」
みんなが賛成の方向で話が進んでいる中、さやかちゃんが質問をしてきた。
「先輩方で考えたというアイディアは、素敵なものなので、わたしも、お任せいただけたなら、その仕事も全うできるように尽くしたいと思ってますよ!ただ…綴理先輩は大丈夫ですか?実行委員と、こちらでも忙しくて。もし必要なら、いつでもわたしはーー」
さやかちゃんは綴理の心配をしていただけだったか。
「大丈夫、ボクは、頑張れる」
「そうですか…」
綴理にそう言われて、落ち込むさやかちゃんと綴理の間に慈が入った。
「まあまあまあまあ、私もついているから心配するんじゃあないよ!どーんと綴理に任せて、たまには素直に綴理を応援したりんさい!」
ナイス慈。
「めぐちゃん何キャラ!?」
「よーっし…当日に向けて、来た子たちを楽しませられる何を考えてきます!がんばろ、さやかちゃん!」
「…はい、そうですね。せっかくの催し、わたしも成功させたいです」
「ん、じゃあ、こずとみく、ひとことどうぞ」
なんかこっちに話を振られた。
「ここは綴理が言うべきじゃないかしら…今回主導するのは、あなたなんだから」
梢の言う事に僕はうんうんと頷く。
「!じゃあ…スクールアイドル、やるぞー!」
『おー!』
******
そして、やってきたオープンキャンパスの日。
天気にも恵まれ、晴天だった。
一年生、二年生それぞれ分かれて、中学生を待っていた。
「んー!!良いっ天気っ!今日は最高のイベント日和って感じだね!」
「天気予報もばっちり快晴よ。最後のライブも、素敵なものに出来そうね」
梢の言う通り、僕も確認したけど、この後の天気は大丈夫の事だった。
気掛かりがあるとすれば、トンボが低い位置を飛んでいる事くらいかな。
「ふっふっふ、全員めぐちゃんにメロメロにしてやる…!来年の新入生はぁ、全員めぐともだよっ☆」
「目標は高いことに越したことはないけれど」
「そこ別に梯子外さなくてよくない!?」
「実行委員のみんなが、このあとはスクールアイドルに集中していいって言ってくれたよ。ボクの人望だね」
「自分で言っちゃだめなのよ。それは」
「むずかしい」
「よーっし、全員めぐ友作戦決行!ライブまでにみんなの気持ちを盛り上げて、最後にどかんとときめかせちゃうぞ☆」
「蓮ノ空学院スクールアイドルクラブとして、この学校を魅力的な場所だと証明してみましょう」
「ん」
「お、かわいいのがいっぱい来た来た」
慈がそう言うと、バスが到着して、中学生がこちらに向かって歩いて来た。
「ふふ、腕が鳴るというものよ」
「よっし、やりますか」
「じゃあ、はじめよう」
『ようこそ、蓮ノ空学院へ』
この後、それぞれのグループで蓮ノ空を紹介するみんな。
僕はというと_
「ここ。おすすめ。しゃしん、じゅう。ふうけい。きれい。いじょ」
今にも充電が切れそうなルリちゃんに付き添っていた。
「ここ風景綺麗だから、写真自由に撮って貰って大丈夫」
「ふぃー…。ぽてっ」
ルリちゃんは、地面に倒れてしまった。
「今のうちに1パーセントでも充電するんだ…!わーおそらきれいだなー。きれいか?なんか雲多くね?」
ルリちゃんがそう言って、僕も空を見ると、確かに雲が多かった。
すると、パシャリと写真を撮る音が聞こえた。
「うぉまぶしっ!?えっ?いや写真自由って言ったけど!ルリをだと思わないじゃん!」
どうやらルリちゃんを撮った子が居たらしい。
「…んぇ?あ、そうそうそうそう!こうしてね。転がるとね。お空近くてきもちーんだー」
ルリちゃんがそう言うと、寝そべる子が現れて、みんなまで真似し始めた。
僕もルリちゃんの隣に寝そべることにした。
「…そう。…これもね、蓮ノ空のエモみ。みんなもうよく分かってる」
その後、雨が降らないか心配してたんだけど、その予想は当たってしまい、雨が降り始めてきてしまった。