蓮ノ空のアイドルクラブのマネージャーの話   作:桜紅月音

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59.作戦

 

梢が機会音痴を発揮した日の放課後、僕の部屋に集まったスクールアイドルクラブ一同。

梢が僕達に謝っていた。

 

「ごめんなさい…」

 

「ぜ、ぜんせん!がんばってくれましたよ!それもこれもぜんぶネット禁止令が悪いんですからね!?ね!?」

 

「ま、よーするに、ネットが学校の役に立ってるって思わせればいいんでしょ?だったらやることは決まってるんだよ」

 

「それって?」

 

「お金だよ、お金!」

 

指でお金の形を作って答えるめぐ…

 

「稼ぐんですか!?その、株とかで…!?」

 

「せったいやめたほうがいいよめぐちゃん!!ぜったいに向いてるわけがないよぜったい!!」

 

さやかちゃんが株と言った瞬間、ルリちゃんがそう言いながらめぐのことを揺らす。

 

「めちゃめちゃ言うじゃん、るりちゃん。じゃなくて、ほら」

 

「こないだの、オープンキャンパスの動画だ」

 

「そそそ、こいつを編集して、蓮ノ空の新入生募集の動画を作れば…来年からわーっと新入生が増えて、学校はいっぱいお金が儲かって、ネットすごーい!ってなるってもんだよ!」

 

めぐはそう言う。

 

「おお…お金はともかく、なんだがよさそうですね!」

 

「ルリ、めぐちゃんのことまだまだ甘く見てたみたいだよ…!」

 

「これが、ほんとに頭がいいってことなんだよ!あはは!」

 

すぐに調子乗るめぐ…

良い案だけど…

 

「だめかも、それ」

 

つづがすぐさま返してきた。

 

「どうしてですか?綴理先輩」

 

「屋根が足りない」

 

言葉足らずだけど、そういう事か

 

「はぁ?なに言って…」

 

「蓮ノ空って全寮制だから、部屋が足りないって言いたいんだよつづは」

 

僕がそう言うと、この場に居るみんなが気づいたようだった。

 

「足りない分は相部屋にしてさ!それでは足りなければ、食堂を布団でも敷いて寝かせればいいじゃん!」

 

「めぐちゃん甘かったよ。素直に負けを認めようよ」

 

めぐはなんて事を言うんだ。

新入生にそんな事をさせる訳にもいかないでしょうに

 

「つまり、まずは署名活動で寮の建て増しを要求するところから?」

 

「今年度中には終わりそうには、ないわね…」

 

「まぁ…無理だね」

 

「ぐぬぬぬぬ」

 

「でもでも~そーゆーこと、だよね?」

 

「なにがー?」

 

「えーと…めぐちゃんとか花帆ちゃんが言ってた通りさ?学校が『いえあ!ネット最強!』って思わないといけないのかなーって」

 

「ネットがあることが学校側の利益にならなくっちゃいけないってことね」

 

「それっす」

 

「そもそも蓮ノ空学院は、どんなことなら利益だと考えてくれるでしょうか」

 

「蓮ノ空学院は芸術・文化に秀でた学校で、毎年たくさんの賞を受賞している…だって。学校案内にも、いちばんにそれが載ってた」

 

「美術部とか書道部とか、吹奏楽部とか強いもんねー」

 

吹奏楽部、全国金賞常連校だしなー

 

「ってことは、やっぱりそっち方面ですよね」

 

「そっち方面……そっか、ネットを使って、賞を受賞…大会をネットで…一緒にやれば、どっちの問題も解決できる…かも!?」

 

花帆ちゃんが何かに気付いたみたい

 

「梢先輩、あの、ラブライブ!北陸大会のことなんですけど!」

 

「え、ええ」

 

「大会って、配信で参加できたりってしますか!?」

 

「それは…大会の会場に行ってライブをするんじゃなくて、スクコネの配信を使ってリモートで出場するってこと?」

 

「はい!」

 

「いいね、それ見たらおっけーくれるかも」

 

「ネットでしかできないことで、北陸大会を優勝出来れば…ネットの必要性は示せますし、きっと実績になりますよね?」

 

「それならいけそうだけど…でも配信するだけじゃだめだよね。配信でやる意味のあるライブをしなくちゃ!」

 

「配信でやる意味があること?そんなの、無限にあるよめぐちゃん!だって、配信超楽しいじゃん!」

 

「梢先輩!」

 

「…そうね、実現可能なアイディアだと思うわ」

 

こずはそう言って、僕の方を見てきた。

 

「じゃあ、ラブライブ!大会を優勝して、学校の『ネット禁止令』を廃止する。これでみんなの意見は良い?」

 

僕がみんなにそう問うと、みんなは首を縦に振った。

 

「こず」

 

「ええ、こほん…やりましょう、みんあ、来年度のスクールアイドルクラブをーー私たちを、この手で救いましょう」

 

『おー!!』

 

 

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