蓮ノ空のアイドルクラブのマネージャーの話   作:桜紅月音

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60.ネット禁止令発令

 

作戦会議を終えたスクールアイドルクラブのみんなは、それぞれユニットに分かれて話をしていた。

 

「配信ならできて、会場だとできない演出って、どんなのがあるんでしょうか」

 

「うーん…ロケーションとか、かな」

 

「なるほど、確かに、蓮ノ空の校庭でライブをするのは、シチュエーションとしても気持ちよさそうですね!」

 

「すごい雪に埋まって、動けるところだけで表現する。うん、会場じゃできない」

 

「できませんけど!できないからなんなんですか!?」

 

「そこで大爆発が起きて、全部の雪が水に、雫に変わって弾けるんだ。一瞬で、燃え盛る熱いステージになってーー」

 

「お外でも危なくてできませんよ!」

 

「みくならオッケー出してくれる」

 

「みく先輩もオッケーは出してくれませんから!」

 

 

 

綴理ワールド全開のDOLLCHESTRA、一方でみらくらぱーくは_

 

 

 

「スクコネでライブを配信するのって、実際メリットあると思うんだよね」

 

「ってーとー?」

 

「だってほら、会場だと見に来れない人もいっぱいいるでしょ?めぐちゃん推しのみんなは世界各地にいるんだから! そんな、すべての人がリアルタイムで応援してくれるとか、これはぜったい盛り上がるってわけだよ!」

 

「確かに。会場の控え室までダンボールハウスもってくのしんどみだけど、配信ライブなら開始一分前まで充電切れてていいんだもんね!」

 

「そうだね、それすっごく後ろ向きに前向きな意見だね!」

 

 

 

そして、場所は変わってスリーズブーケ_

 

「…」

 

『こんにちは!蓮ノ空学院スクールアイドルクラブ、日野下花帆ですっ!!』

 

花帆はスマホで過去の自分の配信を見ていた。

 

「そろそろ練習を再開しましょうか。花帆さん?」

 

「あっ、ごめんなさい!」

 

「なにを見ていたの?スクコネ?」

 

「あの、えっと、サボってるわけじゃなくて…」

 

花帆はそう言って、再びスマホの画面に目を落とした。

 

「うふふっ、花帆さんも、ずいぶん応援してくれる人が増えたわね、こまめに配信を続けてきたものね」

 

「は、はい。そうです。そうなんです。いろんな人が、応援してくれて、でも、『ネット禁止令』が校則になっちゃったら、もうみんなに会えなくなるのかなあ…って」

 

「…そうね」

 

「ネット配信で北陸大会に出るぞ!って思ってから、改めてよく考えてみたら…あたし、今までなんとなく『ネット禁止令』ってどういうものかわかってなかったっていうか。スクコネが使えなくなっちゃうなんて困るよ~ぐらいの気持ちだったんですけど…でも、昔の動画を見てて、思ったんです」

 

「スクコネには、あたしがスクールアイドルクラブに入ったばかりのつぼみだった頃から、ずっと見守ってくれてた人がたくさんいて……あたし、あんまり歌もダンスも、トークだって上手じゃなかったのに、 いっぱいコメントくれたり、応援してくれたりして………スクコネが使えなくなるってことは、そんな人たちとの繋がりが、ぜんぶ無くなっちゃうかもってことなんですよね」

 

「…ええ、そうよ。だからそんなことは、させない。大切な場所を守るために、がんばりましょう。みんなも、きっと同じ想いよ」

 

 

 

-翌日-

 

「朝からミーティングって、珍しいなあ…どうしたんだろう…。ふぁぁ…」

 

朝早くから蓮ノ空の全生徒が集められた。

 

「ーーとなりましたのでーー」

 

「むにゃ、むにゃ…」

 

「というわけでーー本日から蓮ノ空学院では、ネットが禁止になりますので」

 

「…ふぇ?」

 

「みなさん、この機会に勉学に集中して、実り多き学園生活を謳歌してくださいーーとのことですーー。以上ーー」

 

寮母さんから発せられた言葉に、あちこちから悲鳴の声があがった。

 

「ネット禁止令ってまだだったはず…?」

 




埼玉へ行ってきます!

(台風の予想進路気にしてたのは内緒ね)
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