蓮ノ空のアイドルクラブのマネージャーの話   作:桜紅月音

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6.ようこそ花帆ちゃん

 

「本日からスクールアイドルクラブに正式入部した、日野下花帆です!どうぞよろしくお願いしまーす!」

 

梢と花帆ちゃんのライブを終え、数日、花帆ちゃんが正式にスクールアイドルクラブに入部する事になった。

 

「ようこそ花帆ちゃん、では改めて部長の夜空未来です」

 

「歓迎するわ日野下さん」

 

「ようこそかほ。いやー良かったねえ、こず」

 

花帆ちゃんに対して僕達三人がそう言う。

 

「それはどういう意味かしら綴理」

 

「え、だって、毎日毎日、口を開けばかほが部に入ってくれたらいいのにって」

 

「言ってた言ってた」

 

「どうだよね~」

 

「ええそうね。部員が増えれば、活動の幅が広がるものね。後、未来、なんで乗っかるのよ」

 

「えっ?面白いと思ったからに決まってるじゃん」

 

「おお~みくがそんな事を言うなんて~」

 

「もう話をややこしくしないで貰っていいかしら…」

 

「あの…私の自己紹介は…?」

 

「あっ…ごめんね、さやかちゃん、してもらっていいかな?」

 

「はい。村野さやかです。ライブはまだやった事がないので、もしかしたら心掛けなどを花帆さんに教えて貰う事になるかもしれませんね」

 

「コツはね、楽しもうだよ!さやかちゃん!」

 

「あら、良い事を言うのね日野下さん。すっかり笑顔が輝いてるわ」

 

「そうだね、梢の教えの賜物かな」

 

「えへへ~まだ蕾ですけど、すぐに花咲いてみせますからね!そしていずれは、この学校を笑顔で満開に!」

 

「ええ、でもね、この学校で楽しくするのも貴方にとっては大切な事かもしれないけれど、何事も自分が楽しんでこそ」

 

「うんうん。だから花帆ちゃん自身の楽しみを見出す所からやってみるといいと思うよ」

 

「あたしの楽しさ…!!」

 

「分かりました!楽しい事大好きですから、頑張ります!」

 

「あ、でも、あたし…そしたら先輩達に我儘な事言っちゃいそうなんですけど…」

 

「平気よ。今更1人、面倒を見る子が増えたって」

 

「そうそう、そこにもっと面倒な子居るから気にしないで」

 

花帆ちゃんの事、完璧に理解した訳ではないけど、現状、もっと凄い面倒な同級生が居るから。

 

「どうして2人とも僕の事見るの?」

 

そして当の本人は分かっていないし

 

「手の子がかかる程かわいいって話」

 

「そうなんだ、僕可愛いんだ。って事はみくもそう思ってるって事?」

 

なんか想定外の言葉が飛んできた。

 

「思ってもいない言葉が飛んできた…」

 

「それで僕の事可愛い?」

 

「可愛いと言われたらそうなんじゃない?」

 

「ありがと」

 

こういう所も含めて、面倒なんだよな綴理

 

「ともあれ、遠慮せずになんでも言って頂戴。日野下さん。それであなたの心が花咲くのなら、お安い御用だわ」

 

「梢先輩~!」

 

花帆ちゃんはそう言って梢に抱き着く。

 

「あら、まあ」

 

梢にも可愛い後輩が出来て良かった。

 

「だったらあたし、やりたい事、もう決まってます!ライブです!ライブがいっぱいやりたいです!」

 

「あら、それがあなたの楽しい事?」

 

「はい!あのライブすっごく気持ち良くて、それにあたしのステージをみてくれた人達の笑顔も、ぱーっと輝いて見えたんです!まるで笑顔のお花畑が咲き誇っているみたいでした!」

 

「そうね、いいわ、だったらやりましょうライブ、スクールアイドルだものね」

 

「はい、この学校を笑顔にしちゃいましょう!ぱーっと!」

 

「それじゃあ早速、日時を決めて、中庭を予約してこなくっちゃね」

 

「どこに予約すればいいですか?」

 

「職員室で手続きしないと取れないよ。今から行けば今週のどこかは取れると思うけど…」

 

「分かりました!行ってきます!」

 

「ちょっと!?日野下さん?」

 

僕の言葉を聞いて、部室から飛び出すようにして出て行った花帆ちゃん。

 

「あの調子だと空いてる日にち、場所とか全部予約取ってくるかも…」

 

「流石にそんな事はないと思うけれど…」

 

「とりあえず僕達は練習行くね」

 

「うん、気を付けるんだよ綴理」

 

「大丈夫だよ~それじゃあ行こさや」

 

「はい!」

 

と言って綴理とさやかちゃんは部室から出ていく。

 

「それじゃ…僕は紅茶でも入れて休みますか」

 

「あら?偶には未来の入れる紅茶飲みたいわね」

 

「オッケー、今日は何にする?」

 

「そうね___」

 

それから僕と梢は紅茶を飲んで、花帆ちゃんの帰りを待つ事にした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*******

 

「ただいま戻りました!」

 

思っていたよりも早く帰ってきた。

 

「あら、早い。どう?中庭は借りられた?」

 

「はい!」

 

「いいわね、それじゃその日まで一所懸命、練習を」

 

「中庭だけじゃムリでしたけど。端っことか隅っことか合わせて、一週間借りてきました」

 

僕の予想が当たってしまった。

 

「これで明日から毎日ライブできます!」

 

「…一週間…!?」

 

「だから言ったでしょ…花帆ちゃんならやるって」

 

「…そうね…日野下さん…そんなにずっとライブするの?」

 

「はい!」

 

「どうして一週間も」

 

「それはもちろん!楽しそうだからです!」

 

まぁ…そうだろうね。

楽しければなんでも良しみたいな感じだから

 

「まぁ…やるのはいいけど…怪我だけはしないようにね…」

 

「はい!」

 

 

それから花帆ちゃんは本当に毎日ライブをやっていた

 

「ライブがいっぱいやりたいって言うのは、そのままの意味だったのね…」

 

部室で頭を抱えながらそう言う梢。

 

「僕は分かりきってたから怪我だけはしないでって言ったんだけどね」

 

「そのままの意味だと思っていなかったのだけれど…」

 

「学校を辞めたいって言ってた花帆ちゃんがあそこまで夢中になってるんだから、僕は止める気なんてないけどね」

 

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