旧型サラミスで生きる1年戦争   作:カズkaz

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いよいよ舞台はサイド7ノアに移ります。
前話で壊滅してしまったジオン部隊。ところが実は1隻だけ、その所在が分からない艦がありました。一体、その艦はどこへ行ったのか?

では、29話どうぞ。


29話 運命の日

「中佐どの。どうやら、キールとザトペックの2隻はやられたようです。敵はやはりロングランスだと。」

 

ファルメルの艦橋に戻ると、艦長を任せているドレンが開口一番にそう告げてきた。どうやら別動隊から報告が届いていたようだ。とはいえ、あまり嬉しい類いの報告でないことは今の一言で分かってしまった。

 

「そうか。2隻ともルウム戦役以来の古強者だ。ある程度、戦力を引き付けて善戦してくれると思ったが、予想より遥かに撃破されるのが早いな。しかし、敵がロングランスやそれに類する強敵の場合は無理をせず、撤退するように、と指示を出していたはずだが、なぜ沈められるまで戦闘を続けたのだ?地球軌道でも戦力を撃ち減らされている。1隻たりとも無駄にはできないのだが。」

 

「レーザー通信が途切れ途切れでしたので推測も入りますが、どうやらパイロットの新兵が引き際を誤り突っ込んでいったようです。後退命令を聞かずにロングランスへ突っ込んで行ったと。」

 

「まさか、ジーンたちか。あれほど無理に突っ込まず敵を引き付けるだけで良い、と指示を出したというのに。」

 

「囮部隊は無理をせず、連邦部隊を引き付けたら撤退せよ。MS部隊も距離をとって威嚇するだけで良い。でしたな。おまけに損傷して帰還が難しい場合は降伏せよ、とまで話されていましたからな。しかし新兵はなんと言うか、連邦を甘く見すぎていますね。」

 

シャアのすぐ横に漂ってきながら苦々しげに言うドレン。確かに新兵はプロパガンダ放送を真に受けてか連邦軽視が著しい。今から自分達がしようとしている潜入工作などとても無理だ。だからこそ、潜入組のファルメルには古参兵や精兵を集めたのだが。ロングランスはドズル中将も名指しで撃沈を求める大物だ。こちらに迫ってきているなら、急がなければならなくなったな。

 

「ドレン、少しばかり難しい要求をする。」

 

「はっはっはっ。中佐殿のご指示はいつもですよ!お任せください。」

 

軽快に笑い飛ばしながらも顔は笑っていない。職人気質のドレンのことだ。瞬時に気持ちを切り替えたのだろう。

 

「潜入の予定を早める。本来ならドズル中将からの援軍を待ちたかったがロングランスが後方から迫ってくるならのんびりはしていられん。ファルメル単艦で仕掛けるぞ。私も出る。艦はいつも通り貴官に任せて良いか?適度に連邦の哨戒部隊を引っ掻き回してくれ。直掩はデニムとスレンダーをつける。くれぐれもキールの二の舞にはなるな。」

 

「では、中佐殿はあの4人を連れて?」

 

一息でそういったシャアに、慎重に確認をするドレンだか、答えは分かっているのだろう。ニヤニヤしている。

 

「ああ。そのつもりだ。」

 

「まったく、ドズル中将もとんでもない援軍をくださったものですな。ガトー中尉もライデン大尉もルウムの英雄と呼ばれる方です。それぞれのペアとなるパイロットのお二人も凄腕だと言うじゃありませんか。しがない艦乗りの私からすると、とてもとても相手にはしたくないですな。」

 

「それだけの戦力差があるのだ。正直にいうとドズル中将があの2人を送り込んで来てくれなければ、指を咥えて見ているだけになっただろうな。まぁそれだけでもV作戦とやらの情報はいくらかは手に入れられただろうが。2隻も味方を沈められたのだ。こちらもやり返してやらねば気が済まん。」

 

手早く指示を出しながらも早くも身を振り返し、艦橋を出るシャアだったが、パイロット控え室に到着すると4人のベテラン、いやエースパイロットが待ち構えていた。

 

「シャア中佐、友軍はどうでしたか?」

 

長い銀髪を後ろで括った強面の男が問いかけてくる。

横にいる副官のラズロ少尉も気になるようだ。

 

「残念だがガトー中尉、キールは沈められたようだ。ザトペックも同様だと。あちらのパイロットたちが無理に突っ込んでいったらしい。」

 

「なんとっ!キールのシュワルツ少佐には良くしていただきました。相手はやはりロングランスですか?もしそうならばなんとしても仇を討たねば。」

 

「おいおい、ガトー中尉、俺たちの任務は連邦の殺し屋を撃破することじゃないぜ。目的は連邦が開発してるっていうMSについて調べることだろう?」

 

激昂するアナベル・ガトーにそう声をかけたのはやや年嵩の金髪の男、ジョニー・ライデン大尉。優男に見えるが、ルウムではマゼラン1隻とサラミス2隻を沈めた凄腕だ。隣に座るホペック中尉もルウムでサラミスを2隻、レパントを1隻沈めている。

 

「ライデン大尉の言う通りだな。我々はこれから予定を早めてサイド7のバンチ1コロニーノアへ潜入する。あのコロニーの中で連邦が何かしらの新兵器を開発していることは半日ほど前に入港したあの目立つ新型艦からも明らかだ。そして戦争の経過を考えればそれはV作戦と呼ばれる連邦のMSである可能性が高い。新兵器の情報、もしくは成果物の奪取、それが無理でも破壊工作をすることは戦争の趨勢さえ決めかねない大事だ。ロングランスに対する怒りは一時沈め、任務に集中してほしい。」

 

そう伝えると悔しげな表情を隠さないガトー中尉。やれやれ直情型とは聞いていたが、これは予想以上だな。

 

「とはいえ、気持ちも収まらんだろう。ガトー中尉とラズロ少尉は潜入後の撹乱を任せる。ライデン大尉とホペック中尉は私と共にコロニー内の開発区画へ潜入してくれ。」

 

「はっ、失礼致しました。公国のため、必ずや!」

 

パイロット達は簡潔にその後の予定を打ち合わせると、それぞれの乗機の整備へと分かれていく。その後ろ姿を見ながら、シャアもまた愛機たるザクIIS型へと向かっていく。

 

「そうとも。それぞれがそれぞれの思惑のもとで動く。果たして戦争を生き残るのはジオンか、連邦か、それとも私か。楽しみだな。」

 

そう誰にも聞こえない呟きを残しながら。

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

第41-1任務部隊がデトロイトと分かれ、サイド7の管制宙域外縁に待機していた第41-2任務部隊と合流したのは9月16日の0700のことだった。レーザー通信でやり取りしたリヒャルト少佐からの報告によれば、第22任務部隊と連携してサイド7の管制宙域外縁をなぞるようにしながら対角線上を巡視していたが、ムサイはおろかMSの姿も確認できないらしい。ホワイトベースは既に9月15日0100にノアの極秘基地側のベイへ入港。V作戦の機体や装備、開発資料の積み込みを開始しているとのことだ。

本来なら処女航海を終えた(しかも大気圏離脱を初めて行った)ホワイトベースの点検・整備が済んでから積み込んで行く予定だったのを、オレの助言で入港と同時に開始するようにパオロ艦長が強く求めたらしい。またテム・レイ主任にもその身の安全確保や、家族が人質とされる可能性について改めて伝え、ホワイトベースでのジャブローへの移動に家族も同行させることを提案したようだ。

 

「了解した。ただし、我々が迎撃したジオン部隊は明らかに戦力を偽り、時間稼ぎを目的とした部隊だった。おそらく、戦闘のどさくさに紛れたジオン部隊。それも主力となる強力な部隊が必ずこの近くに潜んでいるはずだ。デトロイトを分離した分、艦載機のローテーションは厳しくなっているが警戒を厳としたい。また、第22任務部隊にもブルグミュラー01がノアを出港したら護衛部隊として共にルナII方面へ帰還してほしい旨、伝えておくとしよう。」

 

リヒャルト少佐からの報告を聞き、簡単に今後の予定を伝えるとリヒャルト少佐も深く頷いている。

 

「ビダン少尉を呼んでくれるか?想定される敵部隊の対応について改めて話しておきたいことがある。参謀長とハイネ航空長もだ。」

 

「艦載機の発艦ローテーションは組めていますので、直ちに!ビダン少尉もガンキャノンとガンタンクの整備は済んでいるはずですからすぐに来れると思います。」

 

「よし。艦長室で話そう。航海長、副長が戻るまで指揮を預けるぞ。」

 

当直の担当になっている航海長へ声をかけると、笑って頷いている。

 

「お任せください。もし、第22任務部隊かノアコロニーから通信が入った場合は艦長室へお繋ぎします。」

 

「ああ、よろしく頼む。では行こうか。」

 

今のところ敵がまだ来ていないと言うのなら、今のうちに今後の確認をしておきたい。時間はあまり取れないだろうが、場合によっては原作のようにガンダムを出す必要だってあるかもしれないんだ。改めて詳細を確認して指示しておきたい。

 

「済まないな、ビダン少尉。まだ細かな調整が終わっていなかったのではないか?」

 

艦長室に急ぎ足で入ってきた少尉に対し、オレが声をかけると少尉はハッとしたように壁の手すりを掴み、体の動きを止めると敬礼をしてきた。

 

「はっ。いえ、ガンキャノンもガンタンクもそれほど激しい動きはせずに済みましたので、出撃後の整備もどちらかと言うとパイロットからの要望をもとにした再調整がメインでしたから。部下達もかなり慣れてきましたし、テストパイロットたちも皆、ベテランですので無茶な要望はあげていません。ノア到着までに無理なく終えることができています。」

 

「そうか、それは良かったよ。今のテストパイロット達はおそらく、今後のMSパイロットの養成に際しては教官となる人物ばかりだ。機体の特性や限界を把握しておくことは大切だしな。と、今日はその話ではなく。今後の戦闘の経過について、君にも知っておいてほしいと思ったのだ。」

 

「はぁ。具体的にはどのような?」

 

「プロトガンダムを出すことになるかもしれん。」

 

「っ!!ですが、以前の戦闘前には隠すべき、と仰っていましたが?」

 

予想外だったのだろう。驚いたように質問してくる少尉。そうだな。確かに以前の状況ではそう伝えていた。

 

「そうだな。あの時点ではまだジオン側にV作戦の詳細を知られるわけにはいかなかった。だが、状況が変わった。ジオンの部隊がこのノア近傍に既に潜んでいる可能性が高い。しかもノアにホワイトベースが入港するところも恐らくは観られただろう。ジオンは既にノアで何らかの兵器開発が成されていることには気付いている。そうなれば次の手は潜入か、破壊工作か。どちらにしてもV作戦の開発機体を見られる可能性が高い。そうなれば秘匿する意味もないし、何より囮を使ってまで潜入させるとしたらかなりのエースだろう。戦力を出し惜しみするわけにも行かん。」

 

「な、なるほど。では出撃の準備をすすめておきます。」

 

「よろしく頼む。念のためだ。武装は全てすぐに使えるようにしておいてくれ。」

 

「えっ、そこまでですか!?では機載レールガンも?」

 

ギョッとしたビダン少尉が問いかけてくる。あー、あれか。確かにあの装備もあることを忘れていたな。

 

「さすがに使うことはないとは思うが、一応あれも使えるようにしておいてくれ。」

 

「了解しました。楽しみですね!」

 

「あっ、いや。使うとは限らないからな?って、おーい、ビダン少尉!?」

 

最後まで聴かずに行っちまった。まぁ、見るからに使えそうにない装備だったから、まともに試験せずに仕舞い込んでたもんなぁ。(ちょうど搬入が地球軌道に向かう直前だったから、ってのもあるのだが。)

やはり新装備をちゃんと使えなかったのが不満だったのか?にしては浮かれてる感じだったが。

 

「司令もお優しいですなぁ。少尉のためにわざわざ機載レールガンまで使用許可を出されるとは。」

 

「ん?リューネブルク参謀長、どう言うことだ?」

 

ニヤニヤと笑いながら話しかけてくる参謀長に、オレは意味が分からず問いかけるが、その返事はなぜかハイネ航空長から返ってきた。

 

「あれ?もしかして司令、知らずに許可を出されたのですか?あの機載レールガン、ビダン少尉がうち(第41任務部隊)に来てから開発を進めていた兵器ですよ?」

 

「え?てことは、少尉のあの反応は自分の開発した兵器が使われるから、ってことか?」

 

「はい、恐らくはここ一番の重大な局面で司令に自分の働きを認めて貰えたと思ってるんでしょうね。まさか司令がご存知無かったとは・・・」

 

え、ええー。まさかそんなそれであんなに嬉しそうな笑顔で跳んでいったのか?うーん。皮肉屋なのかと思っていたが、案外純粋と言うか、技術屋ってそういう奴ばかりなのか?

 

「まぁ、少尉のやる気が出ているのなら良いことではないですか。もし、司令の想定されたようなジオンのエース級がノアに来ているとするならば、対抗策はひとつでもふたつでも多い方が良いでしょうから。」

 

まとめるようにリューネブルク参謀長が言うと、ひとまずこの場での会話はお開きとなった。各自でジオン部隊が来る想定で準備を進めていく。その様子を指揮官席で確認しつつ、オレはふと気になったことをリューネブルク参謀長に質問した。

 

「参謀長、すまないがノアコロニーの基地司令部にコロニー内部への通用口のセキュリティレベルがどうなっているか確認してくれないか?もし、ジオンがコロニー内部への潜入を試みるなら、作業用の小型ハッチを利用する可能性もある。念のためだが気になってな。」

 

「小型、というと工事点検用ハッチなどですか?確かにボール用の中型ハッチ等もありますが、作業服用の小型通用口まで確認を求めるので?」

 

「ああ。さすがに無いとは思うが、ジオンがノアコロニー内部でのMS開発状況の確認だけを目的とする場合だと小型通用口から人員のみを送り込んでいることも考えられるからな。セキュリティレベルを上げていれば基本的に外部からの操作で通用口を開けることは不可能になる筈だが。」

 

そう参謀長には理由を説明するが、それは理由の全てではない。原作ではシャアの部下達は外部から中型ハッチを操作して内部に潜入していた描写があったからだ。万が一、この世界でもそうされていたら既にノアコロニーの内部にジオンが入り込んでいる、何て事態も考えられてしまう。

 

「分かりました。念には念を、ですね。すぐにレーザー通信で確認をしてみます。」

 

そう返事をすると通信科員のもとに移動してコロニー司令部と通信を始めた参謀長。しばらくやり取りをしていたようだが急に慌ただしくなった。何か確認をしているようだが、口調が厳しい。まさか・・・・

 

「司令!ビンゴです!2時間ほど前にノアコロニー第3大陸部の中央付近、S32小型ハッチが外部操作で解放されています。その後、S32最寄りの作業管理室よりの操作でS03中型ハッチも解放された痕跡があると!中型ハッチのセンサー記録には全長20メートル弱の機体が4機、通過したログも残っています。間違いなくMSです!」

 

報告と共にメインモニターにもそのログが映し出される。カメラのログは残っていない(おそらく管理室からの操作で消されたのだろう)が、ハッチの通過センサーのログだけでも機体サイズに該当するのはザクIIしかない。

 

「なっ!?2時間だと!?そんなに前に解放されたのに今の今まで気付いていなかったのか!?何をやってるんだ、基地司令部は!?」

 

「どうやら、MSが入り込むのを警戒していたようで中型ハッチ以上のみを監視していたようです。ただ、作業室からの操作で解放したので通常のメンテナンスだと考えていたようです。怠慢ですな。」

 

呆れたような参謀長の声を聴きながらオレはすぐに指示を出す。

 

「任務部隊にアラート発令!第一種戦闘配置だ!ノアの基地司令部と第22任務部隊にもコロニー内部へのジオン部隊侵入を知らせ、戦闘配置を求めろ!」

 

ミカサ艦橋に初代ガンダムで馴染みのアラート音がなる。通信科が慌ただしく連絡を始め、砲術長や航空長も戦闘配置の指示を出し始めた。

 

「航海長、進路をノアコロニーへ取れ!管制宙域へ踏み込んで構わん。開発区側の極秘ベイ側まで部隊を寄せるぞ!僚艦にも伝えろ!」

 

「アイサー!第2戦速でよろしいですか?」

 

「第3戦速だ!可能な限り迅速に部隊をベイに張り付けたい!」

 

「え、あ、アイサー!す、推進材をかなり使いますが、よろしいですね?」

 

「構わん、急げ!」

 

オレの返事に航海長もやや慌てながらミカサを変針させ、各艦に進路と速度の指示を伝えていく。加速度と共に窓の外の星が急激に後ろへ流れていくのを観ながら、次は航空長へも指示を出す。

 

「航空長、艦載機のうち、セイバーフィッシュは全機を出撃、ノアコロニーの外周警戒に当たらせろ!ガンタンクとガンキャノンもベイに付け次第、コロニー内部へ送り込む。ガンキャノンにはガンダムの盾とライフルも装備しろ!」

 

「アイサー!ガンダムは艦に残すのですか?」

 

「もし、ジオンが潜入から強襲に切り替えたら、母艦が襲ってくるかもしれん。手元に置いておき、対応できるようにしたい。」

 

「了解です!直ちに!」

 

ノアの基地司令部からはまだ異常の報告はない。こちらからのレーザー通信にも返事を返してきているから、おそらくまだコロニー内に入り込んだ(と思われる)ジオン部隊は偵察をしているか、もしくは襲撃の準備段階だろう。こちらから戦力を差し向けてコロニー内で戦闘状態に入らせて拘束、もしくはコロニー周辺を封鎖して出てこられないようにすれば時間を掛けて殲滅も可能なはずだ。たとえシャアだとしても第22と第41の2個任務部隊で押し潰してやる。

そう考えていたオレに、通信科員が声をかけてきた。

 

「あの、コープ司令。第22任務部隊から映像通信が入っています。お相手はあちらのトライン司令です。」

 

「なに?メインモニターに出してくれ。」

 

そう返事するとやや乱れつつもメインモニターには灰色の髪を律儀に制帽で押しつつみ、敬礼をする姿が映し出された。

 

「第22任務部隊のアーサー・トラインです。コープ司令、お忙しいのにすみません。だだ、ジオンがコロニーに侵入とはどういうことですか?本艦、ミネルバのレーダーでは敵艦の姿は見つけられておりませんでしたので、教えていただきたくて。」

 

慌てたように話しかけてくるトライン中佐。確かルナIIで聞いた噂じゃ面倒見の良い人物だが苦労性だと言っていたか。確かにそんな感じがするな。

 

「トライン中佐、突然のご連絡で驚かれたようですね。すみません。実はコロニーのハッチが外部操作で解放されMSらしき機体が複数、既にコロニー内部へ侵入したようなのです。おそらく、ジオンの潜入部隊にもう入り込まれています。こちらは直ちに基地側のベイを封鎖します。第22任務部隊にも管制宙域での警戒を厳にしていただきたいのです。」

 

「な、なんと!それは確かに。分かりました。我が隊のセイバーフィッシュも直ちに全力出撃に掛かります。」

 

手短に状況を確認するとすぐに第22任務部隊も動き出してくれたようだ。苦労性なだけあって、突発的な状況への対応には慣れているのかな?だが、すぐに動いてくれたのは有り難い。

トライン中佐と通信を終えたところで、今度はノアコロニーの基地司令部から緊急でレーダー通信が入った報告が来た。

 

「やれやれ、今度はなんだ?基地司令部はなんと言ってきている?」

 

通信科の兵に確認しようとすると、やけに慌てている。どうした?

 

「は、それが・・・。コロニー内部でザクIIを確認。襲撃を受け、被害が出たと。更にホワイトベースからあちらのガンダムが出撃したとの事です。」

 

「なっ!?!?」

 

原作の流れは止められなかったのか!?

時刻はU.C0079年9月17日0700だった。

 

 




はい、ということで29話をお送りしました。
投稿まで非常に遅くなり申し訳ありません。言い訳させていただくと、仕事が忙しくなったことに加えて、1度は8割程まで書いていた文章を手違いで消去してしまい、書き直すのに非常に時間を必要としていました。

それにしても長かった(笑)
ノアを舞台とした原作の第1話(の途中)に到達するまでに29話も使ってしまいました。

そしてジオン側の援軍はソロモンの悪夢さんと、深紅の稲妻さんでした。ちょっと強化しすぎた?
ちなみに、ジークアクスでも戦犯扱いされていたジーン曹長は前話にて降伏しています。もしコープ司令が降伏したパイロットの名前を見ていたら気付けたかもしれません。

また、前話で既に姓のみ出ていた第22任務部隊の司令官は、他作品の某惑星強襲母艦の副長さんでした。個人的に好きなキャラクターなので登場させることにしました。立場的にはジオン側の方が合っているのですが、いかんせんあの性格だとジオンでは日の目を見る事がなさそうなので、連邦軍人とさせていただいています。

追記)投稿後、読み返していたところ冒頭のジオン側の会話で矛盾がありました。訂正させていただきます。
訂正前→ファルメル直援デニムとスレンダーと表記した部分と、アナベル・ガトー中尉とラズロ少尉と表記した部分とあり。
訂正後→ファルメル直援はデニムとスレンダー
アナベル・ガトー中尉とラズロ少尉はコロニー内での撹乱戦闘任務
とさせていただきました。また、本文には記載していませんがファルメルはコムサイを除いても6機のMSを搭載可能で、今回の作戦では更に露天係止で1機を搭載しています。
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