イメージとしてはイギリス系の士官を考えています。更に現代日本人の感性を持つ彼がどうやって生き延びようとするか。第3話を良ければご覧ください。
戦術コンピューターを呼び出したオレはまずはミカサと、僚艦ヤハギ、ウィンチェスターの状況を確認した。
物資、弾薬、酸素と水も定数以上に積み込み済み。医療物資も同様だ。訓練艦のような使い方の他に、高速輸送艦のような仕事もやらされていたのでもともと物資を多めに積み込んでいたのが大きいだろう。
「更に先行量産艦としての利点として、エネルギーキャパシタと、ジェネレーター出力が通常型の約1.75倍か・・・」
あまり意識したことはなかったが、これはかなり大きな利点だよな。
エネルギーキャパシタは機関から出力されるエネルギーを一時的に蓄え、瞬間的に大出力を出す際に安定的な出力を可能とするものだ。もともと長距離からの攻撃も想定していた設計時のサラミス型ではこのような大出力を利用したレールガンを多数搭載していた。ミカサも砲門数は減ったが未だレールガンを搭載しているのはこうした理由があったからだ。またジェネレーター出力の高さは主砲のメガ粒子砲の威力や射程に影響する。
これは各種試験を行うことを想定していたからこそ、量産艦より良いものが選ばれ搭載されていたからだろう。
「さて、これらを活かすとすれば、どうするか・・・」
いささか行儀が悪いかもしれないがレーションを頬張りながら作戦を考える。
知っている知識からすると、ルウム戦役では当初砲撃戦を優位に進めていた連邦軍が、MSによる奇襲を受けて総崩れとなり、三々五々に撤退することになったはずだ。
前半の砲撃戦では後陣の我々が矢面に立つことはないだろう。むしろ奇襲を受ける時に後方から襲われたらやられる可能性が高い。それでなくても同じく後陣のコロンブス改装型の戦闘機母艦が狙われることだって考えられる。そこの対処だってしなくてはならないだろう。
「さて、砲撃戦では後陣から参加することは考えなくていいから、MSに襲われてからのことを考えるだけでいいはずだ。対空砲が少ないこと、レーダーからの情報が役に立たない中で左右や下方からの攻撃に対処するにはどうすればいいか。」
戦時改装を受けた通常型のサラミスなら左右舷側の艦橋からの目視確認やカメラでの捕捉等も出来るが、如何せんミカサはそれが出来ない。一応は簡易設置型の監視カメラなどは取り付けられているが、通常型に比べれば性能は天と地の差だ。
「やはり単艦で防御を考えても限界があるよな。下に回り込まれたら手の打ちようがない。」
艦橋に居た時から考えていたことだが、長距離戦重視だったミカサでは、近距離で縦横無尽に動けるMSとの相性は最悪だ。まぁ、通常型サラミスでもMS相手は無理があるだろうが。
「単艦で無理なら僚艦と連携するしかないよな。」
戦術コンピューターに打ち込んだ素案を見返しながら、オレは戦隊の防御案をどう部下達に伝えるかを考えるのだった。
主人公コープ少佐の知識はオリジン版を観たことがあるのと、あとはSNS等で断片的に初代版を観たことがあるくらい、という想定です。
作者も同じような知識なので書きやすいかな、と考えています。