??『あう〜♪ああ♪』
初夏のある日、庭先で一人の赤ん坊が虚空を見上げながら小さな掌を閉じたり開いたりして笑っている。側から見ればその赤ん坊が何をし、何に対して笑顔を向けているのか分からないだろう、だがその赤子にはハッキリと見えていた。自分の頭の上を飛び回る“ナニ”かを。
『蝿頭』四級にも満たないひ弱な呪いの精。
少年は蝿頭を見つけ彼等を相手に遊んでいたのだ。………しかし、少し様子がおかしい。
蝿頭1『ぐぎゃ〜⁉︎(涙)』
蝿頭2『だ、ダずけぇ〜(怖)』
蝿頭達は涙目になりながら必死に逃げ様としていた。
それは何故か?
??『きゃ❣️きゃ❣️』
幼い赤子が掌を開いた途端に蝿頭達が苦しみながら消滅していたからである。呪いを視認出来る者達が見れば一目瞭然、赤子の掌から微弱な雷が発生していたからで有る。呪いの発露、或いは無意識の術式の行使、本来、危険極まりない行為で有るが如何せん行使している者が余りにも幼過ぎた。
??『きゅ〜❣️』
幼獣が面白半分で獲物を弄ぶのと同じく、赤子は退屈しのぎと手の先から出る電気が面白く、つい調子に乗って遊んでいた。
蝿頭『ギャアァァァ〜‼️………』(しゅうぅぅぅ〜)
しかし、永久に蝿頭が居る訳もなく赤子の電撃を喰らい続けた蝿頭達は一匹残らず消え去ってしまった。
??『ゔぅ〜、嗚呼あぁ』
遊び相手が居なくなってしまいとうとう赤子は泣き出してしまった。
梅『あらあら、坊ったら泣かないのよ〜』
泣き声を聞きつけた母の梅が赤子を抱き上げあやす。
??『うぅ〜、アゥアゥ』
すると抱き上げられた赤子は途端に泣き止んだ流石は母で有る。父親の時はこうは行かない。
梅『よしよし、良い子ねぇ〜菅公(すがきみ)』
菅公『キャ❣️きゃ❣️』
母の梅に抱かれた菅公(2歳)は機嫌良く笑っている。
梅『あら、菅公ったらまた呪いを使ってたの?お目目が黄色くなってるわよ〜』
菅公『うぅ〜』
梅『あぁ、泣かないで 怒ってる訳じゃないのよ〜ヨシヨシ』
あやされる菅公の瞳は徐々に琥珀色から元の黒に戻っていく。何故、母の梅は息子が呪いを行使していた事に気が付く事が出来たのか?梅には呪いは見えない、だがその息子には呪いを行使した跡がハッキリと残っていた。それが目である、菅公の瞳は術式を行使すると琥珀色に変化する為、呪いを使った事が一発で分かるのである。
梅『こんなに早くから術式が分かるなんて、清原様の言う通りこの子に力をコントロールする術を教えてくれる先生が必要ね、さあご飯食べましょう 』
我が子の将来を思う母は今日も逞しい。
皆さんおはようございます。今回の投稿は主人公が初めて呪いを使う(無意識)シーンを書きましたが如何だったでしょうか?母親の梅の育児シーンと一緒に書いたため中々に書きづらかったです。後々、主人公の設定も書いて行くので其れ迄は分かりずらいと思う所も有るかも知れませんが忍耐強くお待ちください。文字数がギリギリになってしまい申し訳ありません
※話数の間違いが有りましたので訂正致します。