オリキャラの遊戯王伝記~Ritual War~   作:しがなくない

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強さとは

先日の事件から数日後、ユウキは王城に来ていた

 

「おおユウキ殿。いらっしゃっていたのか!」

 

「ああどうも、王様」

 

遊記は大広間で国王と対談していた

 

「今日は時間を作ってくれてありがとう。急だったろう?」

 

「いやいいよ。それで?何か様か?」

 

「ああ、実は君に頼みたいことがあるんだ」

 

「頼みたいこと?」

 

「私の娘に、デュエルを教えて欲しいんだ」

 

「娘…ああ、王女か」

 

「そうだ。お主のデュエルの腕を見込んで、娘に稽古をつけて欲しいんだが…」

 

「別にいいぞ」

 

「そうか、やはりだめ…今なんて?」

 

「別にいいぞ。ていうか俺でいいのか?もっと他にいないのか?」

 

「あ、ああ…構わない。というか、君以外の適任はいない。よろしく頼む」

 

「おう」

 

そう言って遊記は大広間を離れた

 

〜〜〜

 

「・・・お、ここは・・・」

 

遊記が城内を歩いていると、場内にある庭についた

生垣が高く聳え立っていて、素人目で見ても十分に手入れされていることがわかる

 

「これどこから入るんだ…あ、あそこか」

 

遊記は庭に入る道を探すと、少し進んだ先に入る道が見つかった

 

「…ん、いた」

 

庭に入ると、テラスでお茶をしているメリッサと、近くで佇んでいるメイドが1人いた

メリッサは気難しい顔をしていて、何かを悩んでいるようだった

 

「…よし」

 

遊記は気付かれないようにそ~っと近づいて、メリッサの後ろで…

 

「わっ!」

 

「ひああぁぁ!?」

 

大声を出したら、メリッサが飛び上がって驚いた

 

「な、なに…ってユウキ・カミサトぉ!?」

 

「よっ」

 

遊記はテラス内に入った

 

「ふぅ…久しぶりだな。元気か?」

 

「げっ、元気も何も、いきなり何よ!?びっくりしたじゃない!?」

 

「元気なさそうだったからな。ちょっと驚かせてみた」

 

「ぜんぜんちょっとどころじゃないわよ…はぁ。それで、一体何しに来たわけ?」

 

「ああ、お前の親父さんから、お前を強くするように頼まれてな」

 

「パパから…?」

 

「…すみません、少々よろしいでしょうか」

 

遊記とメリッサが話していると、横からメイドが入ってきた

 

「・・・えーっと、どちら様?」

 

「・・・私のメイドよ、名前は・・・」

 

「…お初にお目にかかります、メリッサ様のメイドの『マルガレーテ』でございます」

 

「お、おう。俺は…」

 

「ユウキ・カミサト様ですね。存じ上げております」

 

「あ、そう…こいつからか?」

 

「はい、そうでございます」

 

「それで?どうして割り込んだんだ?」

 

「はい。・・・正直なところを申し上げますと、ユウキ様にお嬢様を教えることができるかどうかわからないのです」

 

「ああ、そうか。それについては大丈夫だ、何度か経験はある」

 

「・・・なら、本日は私もその様子を見て構いませんね?」

 

「おう、構わん。んじゃあ早速始めるか」

 

「さ、早速!?」

 

「おう、デッキ見せてみろ」

 

「え、ええ…」

 

そう言ってメリッサは自分のデッキを取り出した

 

〜〜〜

 

「…やっぱ装備魔法使うんなら『アームズ・ホール』とか『武装鍛錬(ギア・ブリード)』欲しいな…あとは耐久するために『威嚇(いかく)する咆哮(ほうこう)』とか『(ひかり)護封剣(ごふうけん)』とか…」

 

「そ、そんなカードないわよ…」

 

「えー?権力とかでなんとかならないのか?」

 

「そもそもそんなカード聞いたことないわよ!?」

 

「しょうがないな…試しにレンタルしてやるから」

 

「持ってるの!?」

 

「ほれほれ、これ抜いてこれ抜いてこれ入れてこれ入れて…」

 

「あーもう私やる!私やるから!」

 

メリッサは自分のデッキと遊記から渡されたカードを、試行錯誤して自分のデッキに組み込んだ

 

「…驚きました。ちゃんと先生できるんですね」

 

「おう、言ったろ?経験あるってな」

 

「…」

 

(私たちの知らないカードを事も無げに取り出し、そしてメリッサ様に渡す…危険人物として見るべきか、それとも心強い味方として見るべきか…まだ判断材料が足りないですね)

 

そしてメリッサはデッキを整理し終え、に目配せをした

 

「…紅茶を淹れてきます」

 

そう言ってマルガレーテは庭園を離れた

 

「…しかし、見事なもんだな、この庭園は…よく手入れされてるようだ」

 

「それはそうよ。専任の庭師が手入れしているんですもの」

 

「ふーん…」

 

「…」

 

遊記が庭を見渡してると、メリッサが口を開いた

 

「…ねぇ、ユウキ・カミサト」

 

「遊記でいい」

 

「…ユウキ、この前の、お父様とのデュエル…」

 

「ああ、あれか」

 

「…あの、お姫様のカード…見せてくれない?」

 

「姫…ああ『白銀(しろがね)(しろ)のラビュリンス』か。ほれ」

 

遊記はデッキからカードを1枚取り出して、メリッサに手渡した

 

「・・・」

 

メリッサは手渡されたカードをじっと見た

 

「…今でも思い出すの、ユウキの出したこのお姫様を…」

 

「それほどか?」

 

「それほどよ!…とっても凛々しくて、高潔で、自信満々な表情…」

 

(思ったよりポンコツなことは言わないでおこう…)

 

「…ねぇ、ユウキ。一つ、聞きたいことがあるの」

 

「なんだ」

 

「…なんで、あなたはそんなに強いの?」

 

「強い?」

 

「ええ。…話は聞いているわ。その、プロリーグとか…Aクラスに入ったみたいね」

 

「まぁな」

 

遊記は先日、プロリーグでAクラスの最下位と勝負して、Aクラスに昇格していた

 

「それで、その…あなたの出ている試合をなん度も見返したのだけれど、わからないこともあるの」

 

「わからないこと?」

 

「…その、あなたっていろんなデッキを使うじゃない。なんでかしら?」

 

「簡単だ、その方が楽しいからな」

 

「楽しい…?」

 

「おう、俺がいろんなデッキを使うのは…まぁ、使えるってのもあるが、その方が楽しいからだ。いろんなデッキを使えば…というより、いろんなカードを使えばその分色々な戦い方が思いつくしな。トライアンドエラーって案外楽しいものだぞ」

 

「と、トライアンドエラーって・・・」

 

「組み込んでみたけど案外相性悪かったりな。よくあるんだよ。むしろその方が多いね」

 

「いやいやいや…け、けど。楽しむことと強くなることになんの関係が…」

 

「関係ありまくりだ。お前、嫌でつまらないことを長く続けたいか?」

 

「それは…そんなの、嫌だ」

 

「だろ?長く続けるのなら、相応の気持ちが必要だ。それが楽しみならなお良し!」

 

「…」

 

メリッサは、遊記の笑う顔を見て思わず目を瞑ってしまった

 

「…どうした?」

 

「いいえ、なんでも…太陽と重なって眩しかったのよ」

 

「そ、そうか?」

 

「そうよ。・・・そ、それで…その、私は、ユウキみたいなことはできないわね…」

 

「どうしてだ?」

 

「だって、デッキは複数使えないし、対戦相手だって、気軽に…」

 

「ん?デッキの数はともかく、対戦相手の方はできるじゃないか」

 

「いや、できないわよ。だって…私、王女だから、みんな私に気を遣って…」

 

「いやいやいや、それこそ何言ってんだ」

 

「どういうこと?」

 

「俺がいるだろ?」

 

「俺…ユウキが?どういうこと?」

 

「最初に言ったろ?お前の親父さんに頼まれて教えにきたって。多分何回か教えに来ると思うから…その時なら、思う存分相手してやるよ」

 

「…そ、そう?」

 

「おう」

 

メリッサは遊記の顔をじっくりと見た

 

「…その、いいのね?」

 

「おう、何度でも間違えろ。いくらでも付き合ってやるからな」

 

「…そ、そう」

 

メリッサは顔を離して、一息ついた

 

「…こ、ごほん。なら、そうね…ユウキ、思う存分相手してもらうわよ?」

 

「おう、喜んで」

 

(…お父様には感謝しかないわね。こんな…強くなるのにこれ以上ない人を寄越してくれたもの。期待に応えなければいけないわね…)

 

メリッサは心の中で、強くなることを決意した

 

「…ああそうそう、俺からも一つ言っておくことがある」

 

「?」

 

遊記の言葉にメリッサは疑問符を浮かべた

 

「…お前が俺を実験台にするんだ、俺もお前をデッキの実験台にするから、よろしくな?」

 

「…え”っ」

 

メリッサは遊記の言葉に顔を引き攣らせた

 

(…わ、私・・・生きて帰れるかしら…)




はい、というわけで投稿です。
今回はデュエル無し回でした。
この世界での遊記の弟子がまた1人増えましたね(笑)。彼女はこれから強くなるでしょう。いやほんと、魔改造…
さてさて、どうなることやら…未来の自分に投げましょう
そして活動報告にて、デッキテーマのリクエストボックスを開放しました。ルール等も記載しているので、みなさまのアイデア、どしとしお待ちしています!
ということで、それでは。

何もない休日、街を歩いていると、何やら不穏な気配が…
次回、『始まり』
「計画は、ここから始まる…!」
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