頭脳派たちよ、ようこそ実力至上主義の教室へ 作:NO NAME NO LIFE
「Dクラスを分断して、片方を俺たちのバックとするんだよ」
伊吹が、そんなことが可能なの?と聞くが、俺はまぁ見てろって。と答え、その場で作戦を語った。
ーー翌日。Dクラスにて。
今日は中間考査も終わり、いよいよテストが返される日です。私、神崎直はテストに自信がありましたが、HRで茶柱先生が衝撃の事実を語ります。
「先日、うちのクラスの須藤がCクラスの龍園に暴行を振るった。龍園は和解金として、500万PPを要求している。今回の場合、被害者の龍園が許してくれなかったら校則違反で、須藤は退学してしまうから注意しろ」
なんと言うことでしょう。須藤くんが退学してしまうかもしれない事態になるなんて。しかし、私たちのクラスのアカギさんは淡々と述べました。
「須藤、お前本当はやってないんだよな。大丈夫だ。俺が証拠を掴んでやる」
アカギさんには珍しく、須藤くんを庇うような発言をしました。みんなも、アカギさんが言うなら……と納得しかけたところで、思わぬ人物が口を開きます。
「みんなごめん。私は反対かな……」
それは櫛田さんでした。櫛田さんはいわゆるクラスのマドンナというやつで、クラスからの人気も十分にありました。そこで、櫛田さんは自分の論理を展開します。
「だってここで龍園グループの和解条件を蹴ったら、龍園グループを敵に回すことになっちゃうでしょ?今は絶対敵は少ない方がいいんじゃないかな?」
それにアカギさんは、舐められれば学年中を敵に回すかもしれないと返しました。アカギさんの意見にも櫛田さんの意見にも納得した人が多く、クラスはアカギ派と櫛田派で二分割されてしまったのです。一体これからどうなってしまうのでしょうか?
ーー3日後
私、櫛田は焦燥に駆られていた。何故なら、アカギからクラスリーダーを奪うチャンスと思い、500万PPを用意しなければならなくなったからだ。そんなPP用意できる訳がない。そんな時、問題の龍園が現れた。彼は頬にテープを巻いてるが、それほど深い傷には見えなかった。
「よぉ櫛田。俺はお前と契約をしにきた。と言っても、契約だからお前にもメリットはあるがな」
どう言うことだ?と疑問に思うものの、その疑問に答えるように龍園が口を開く。
「櫛田、俺はお前と同盟を結びにきた。」
「メリットは何?」私は聞くものの、龍園は即座に答えた。
「まず、俺たちのメリットとしては、他クラス全体を味方につけてるCクラス唯一のグループである二階堂グループの優位性を無くしつつ、お前と同盟を結ぶことで勢いを取り戻せる。お前のメリットとしては、500万PPをお前に預ける。それをそのまま返せば、お前はクラス内でも確固たる地位を築ける。そして最後にお互いのメリットだが、俺たちはどっちもアカギグループを敵に回してる。俺に関してだが、アカギはおそらく俺がお前と同盟を結びたいことに気づいてた。しかしアカギも自身に楯突く人物、つまりお前の存在がいるとわかってながら誰かわからなかった。だから俺が須藤に嵌めたのは見逃してくれたんだ。そして、それと同じ理由でお前はいまアカギに『自分の害となる人物』と認識されてる。つまり、俺たちの同盟は協力してアカギを倒す同盟でもあるってことだ」
なるほど、これなら同盟を組むことに私も劉淵もメリットがありそうね。信用できるわ。
「それじゃあ、いつに同盟を組んでることをバラせばいいの?」
「それについてだが、俺から同盟のルールを決めておきたい。
1つ目、お互い隠し事はなし。情報は全て共有する。
2つ目、お互いが別グループとしてアカギを倒す戦略を考える。アカギからしても、まとまった一つのグループより、2つのグループを同時に相手する方が大変だろ?
3つ目、2つ目のルールは出来る限り隠し通す。隠してるからこそ真価を発揮するんだ。
4つ目、2週間後、夏休みに入る1週間前にPP提出を学校が見届けるのだが、そのタイミングで俺たちが用意したPPをお前が俺に返す。同盟の存在はこの後成立したと情報操作する。
5つ目、夏休みに入るタイミングで、同盟の存在を明かす。おそらく、例の思考力を試す試験は夏休みに始まるからだ。
この同盟のルールでいいか?」
なんて具体的な契約なのだろうか?これを即興で考えたと思うと恐ろしくなる。私は「むしろありがたいくらいの好条件だわ」と言って、同盟を成立させた。これならアカギをクラスのリーダーから下ろし、私がクラスリーダーになるのも時間の問題かもね。私は内心ほくそ笑んでいた。
ーー2日後
俺、斑目貘は計画のため桃喰綺羅莉を呼んでいた。
「あらら。私を読んで何の用かしら?」
「俺とお前、情報を賭けてギャンブルをしないか?」
綺羅莉は驚いた様子を見せたが、一瞬で思考を切り替えて質問した。
「確かに、渡久地グループの情報がわかるのは魅力的だけど、私が勝てるとは思えないわね。あなたが絶対勝つギャンブルだとか、有利なギャンブルとかを強制される可能性があるし」
俺は綺羅莉が乗ってくれるよう、事前に考えていた内容を話す。
「そのための対策として、お前の信用できる人物と俺の信用できる人物、両方が指定された日時に指定された場所へと集まり、立会人両者が納得できる内容のギャンブルを即興で考え、その場でルール説明をする。なお、道具などを使う場合はその場でコンビニなどで新品を買う。そして、そのルールが対戦する俺ら両者が納得するルールならゲームが開始する。これなら、どちらかが有利なゲームにはならないだろ?」
綺羅莉は少し考えた後、日時と場所を指定した。
「のったわ。日時は来週の金曜の放課後。場所は私の寮でいいわよね?」
俺は当然了承した。俺の計画のために。