世紀末ヒャッハー伝説 〈汚物は消毒だァ!!〉 作:ヒツジ(ラム肉
第1話:ヒャッハー、荒野に立つ
ヒャッハー!
世紀末世界において最も信用ならない存在――
それは理性を持った狂人である!
秩序を語る者は死に、
常識を信じる者は消え、
最後に残るのは暴力だけ。
これは荒野を爆走し、
熱湯を撒き散らし、
誰よりも楽しそうに暴れ回る男の物語。
名を――ヒャッハー!!
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荒野は乾いていた。
空は白く濁り、
大地は深くひび割れ、
風は砂と錆の匂いを運んでくる。
都市は崩れ、
文明は風化し、
かつて世界を支配していた理屈はすべて死んだ。
法律。
倫理。
平和。
そんなものは遠い過去の幻。
この世界で通用する理はただひとつ。
力。
奪う者だけが生き残り、
躊躇した者から消えていく。
それが世紀末。
――その時だった。
地平線の彼方から異様な音が響く。
バララララララララ……
爆音。
エンジン音。
だが違和感があった。
無駄に騒がしい。
無駄に荒々しい。
無駄に自己主張が激しい。
静寂こそが支配者である荒野において、
あまりにも場違いな存在感。
やがて姿を現す。
黒塗りのバイク。
溶接跡だらけの装甲板。
継ぎ接ぎの外装。
明らかに過剰な改造。
実用性など考慮されていない。
合理性など存在しない。
だが――異様な迫力だけがあった。
そして。
「ヒャッハー!!」
荒野を引き裂く絶叫。
存在そのものが騒音のような男。
逆立ったモヒカン。
鈍く光るゴーグル。
粗雑な肩当て。
世紀末世界に完璧すぎる風貌。
だが。
最も異様なのは武装だった。
車体側面に固定された奇妙な装置。
耐熱タンク。
圧力計。
無骨な配管。
噴射ノズル。
火炎放射器――に見える。
だが違う。
内部で煮えたぎるのは炎ではない。
熱湯。
正気の沙汰ではない。
だがこの世界に正気など存在しない。
「ヒャッハー!汚物は消毒だァ!!」
意味不明な歓喜。
意味不明なテンション。
だが操縦は妙に正確。
加速に迷いはなく、
挙動は安定し、
無駄に運転が上手い。
狂人。
だがただの狂人ではない。
目的地などない。
計画もない。
思想すら怪しい。
それでも。
この男だけは確信に満ちていた。
「ヒャッハー!!」
楽しんだ者だけが勝者であるという、
世紀末の歪んだ真理を体現する存在。
恐怖。
混乱。
理不尽。
それらすべてを引き連れ、
災害のような男が荒野を駆け抜けていく。
叫び声だけを残して。
荒野の住民たちは知らない。
あの黒い影が何者なのか。
どこから現れ、
なぜ走り続け、
何を目的としているのか。
理解しようとした者は消えた。
関わろうとした者も消えた。
ゆえに人々は学習する。
考えるな。
近づくな。
目を合わせるな。
それが正しい世紀末的生存戦略。
だが。
そんな臆病な常識すら嘲笑うかのように、
今日もまた――
「ヒャッハー!!」
絶叫が荒野へ解き放たれる。
爆音と共に。
理不尽と共に。
災害と共に。
世界の理屈を一切顧みぬ怪物が、
何一つ変わらぬ笑顔で駆け抜けていく。
ただ楽しげに。
ただ無責任に。
ただ圧倒的に。
ヒャッハーと叫びながら。
ヒャッハー!
初投稿だァ!!
文章も作法もまだ荒野レベルだが気にするなァ!!
生暖かい目で見守ってくれれば幸いだァ!!