世紀末ヒャッハー伝説 〈汚物は消毒だァ!!〉   作:ヒツジ(ラム肉

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第16話 「世紀末戦争開幕」

ヒャッハー!!

 

軍閥、完全激怒!!

 

討伐ではない!!

 

制圧でもない!!

 

もはや戦争!!

 

戦車軍団!!

 

重武装兵!!

 

物量の暴力!!

 

荒野最大戦力、ヒャッハーダムへ進軍開始!!

 

対するは――

 

たった一人のヒャッハー!!

 

世紀末史上最大規模の衝突が始まるゥ!!

 

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地平線が震えていた。

 

砂塵の向こう。

 

黒い帯のように連なる鋼鉄の列。

 

戦車。

 

装甲車。

 

武装バイク。

 

兵員輸送車。

 

補給車両。

 

軍閥主力部隊。

 

荒野の住民が一生で目にすることのない規模。

 

圧倒的物量。

 

圧倒的暴力。

 

圧倒的制圧力。

 

「前進!!」

 

怒号が響く。

 

指揮車両から放たれる号令。

 

「隊列維持!!」

 

「速度一定!!」

 

「射程圏突入準備!!」

 

実に理性的。

 

実に軍隊的。

 

実に正しい。

 

通常の戦闘理論において。

 

この時点で勝敗は確定していた。

 

個人で対抗できる戦力ではない。

 

拠点単位でも危うい。

 

都市ですら粉砕可能な軍事力。

 

それがヒャッハーダムへ向かっていた。

 

ダム上部。

 

巨大なコンクリート構造の頂。

 

そこに。

 

男は立っていた。

 

逆立つモヒカン。

 

風に揺れる外套。

 

鈍く光るゴーグル。

 

「……ヒャッハー」

 

低く呟く。

 

視線の先。

 

押し寄せる軍勢。

 

普通の人間なら。

 

恐怖する。

 

絶望する。

 

逃走を選ぶ。

 

だが。

 

ヒャッハーは笑っていた。

 

次の瞬間。

 

「ヒャッハー!!」

 

歓喜の絶叫。

 

荒野を裂く狂気の咆哮。

 

そして。

 

ドバァァァァァッ!!

 

熱水。

 

超高圧で噴き出す灼熱の奔流。

 

前衛部隊を直撃。

 

白煙が爆発的に広がる。

 

「なッ――!?」

 

悲鳴。

 

絶叫。

 

視界喪失。

 

装甲越しでも無視できない熱量。

 

兵士たちが吹き飛ぶ。

 

車両が姿勢を崩す。

 

「撃てェ!!」

 

即座の反応。

 

軍閥の対応は早かった。

 

砲撃。

 

銃撃。

 

ロケット。

 

ミサイル。

 

火力の洪水。

 

ダム上部へ収束する破壊。

 

爆炎。

 

衝撃。

 

煙。

 

通常なら。

 

そこに存在するものは何一つ残らない。

 

だが。

 

爆炎の中心。

 

黒い影が飛び出した。

 

「なッ!?」

 

誰かの絶句。

 

ヒャッハー。

 

全身を炎に包まれながら。

 

まるで何事もなかったかのように疾走するモヒカン。

 

減速なし。

 

迷いなし。

 

「ヒャッハー!!」

 

狂気の歓喜。

 

戦車列へ一直線に突撃。

 

硬鞭が唸る。

 

ゴシャァッ!!

 

戦車側面へ直撃。

 

装甲が歪む。

 

鋼鉄が悲鳴を上げる。

 

「馬鹿な……!!」

 

理解不能。

 

あり得ない光景。

 

戦車とは。

 

個人が破壊できる存在ではない。

 

だがヒャッハーは止まらない。

 

再加速。

 

跳躍。

 

砲塔へ飛び乗る。

 

「ヒャッハァ!!」

 

叩きつけられる硬鞭。

 

観測機器粉砕。

 

照準系統破壊。

 

戦車無力化。

 

「止めろォ!!」

 

集中砲火。

 

全火力収束。

 

爆炎。

 

煙。

 

衝撃。

 

だが。

 

止まらない。

 

被弾。

 

爆発。

 

炎上。

 

それでも前進する黒い災害。

 

兵士たちの顔が引き攣る。

 

「なんだコイツは……!」

 

理性が拒絶する存在。

 

ヒャッハーは笑っていた。

 

「ヒャッハッハァ!!」

 

狂喜。

 

純粋な狂喜。

 

「最高じゃねぇかァ!!」

 

火炎放射。

 

掃射。

 

殴打。

 

粉砕。

 

戦場が変質していく。

 

戦争ではない。

 

蹂躙。

 

軍閥側が圧倒的物量。

 

本来なら絶対優位。

 

それなのに。

 

「なぜだ……!」

 

理解が崩壊する。

 

ヒャッハーは止まらない。

 

戦車を倒し。

 

装甲車を叩き潰し。

 

兵士を焼き払い。

 

銃弾を浴びながら突進する。

 

まるで。

 

物理法則を嘲笑する存在。

 

「撃てェ!!」

 

「撃ち続けろ!!」

 

恐怖混じりの怒号。

 

だが効果はない。

 

ヒャッハーは笑う。

 

「ヒャッハッハァ!!」

 

爆炎の中で。

 

弾幕の中で。

 

戦場のど真ん中で。

 

「もっとだァ!!」

 

歓喜の叫び。

 

「戦争ってのはこうでなきゃなァ!!」

 

軍閥兵の心が折れ始める。

 

戦術が通じない。

 

火力が意味を成さない。

 

常識が破壊される。

 

「化け物……」

 

誰かの呟き。

 

それは正確な評価だった。

 

ヒャッハー。

 

災害級存在。

 

戦場を一人で蹂躙する理不尽。

 

それが。

 

軍閥主力部隊と正面衝突していた。

 

そして。

 

誰もまだ知らない。

 

この戦争が。

 

まだ始まったばかりであることを。

 

ヒャッハーの狂気が。

 

まだ序章に過ぎないことを。

 

世紀末史上最大の悪夢が。

 

今まさに幕を開けたことを。

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