世紀末ヒャッハー伝説 〈汚物は消毒だァ!!〉   作:ヒツジ(ラム肉

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第23話 「開戦の挨拶」

ヒャッハー!!

 

狂気の演説終了!!

 

逃走禁止!!

 

降伏無効!!

 

退路完全消滅!!

 

そして今――

 

ヒャッハーによる“開戦の挨拶”が炸裂するゥゥゥ!!

 

常識?戦術?倫理観?

 

全部まとめて蒸発だァ!!

 

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沈黙。

 

それは異様な沈黙だった。

 

数千の兵。

 

無数の銃口。

 

戦車。

 

装甲車。

 

武装車両。

 

それらすべてが、

 

ただ一人の男を見上げていた。

 

ダム上部。

 

ヒャッハー。

 

怪物。

 

災害。

 

理解不能領域。

 

「……ではだ」

 

ヒャッハーが呟く。

 

拡声器から離れ、

 

ゆっくりと背後へ歩き出す。

 

その動作だけで、

 

戦場の空気が軋んだ。

 

誰もが理解していた。

 

絶対に碌なことにならない。

 

ヒャッハーの足が止まる。

 

そこに鎮座していたもの。

 

旧世界の遺物。

 

異様な質量。

 

異様な威圧感。

 

異様な存在感。

 

「ヒャッハー……♪」

 

愛おしげに撫でる。

 

まるで恋人でも扱うかのような仕草。

 

レーザーバズーカ。

 

その瞬間。

 

戦場の温度が変わった。

 

ざわめき。

 

恐怖。

 

理解。

 

「おい……」

 

「まさか……」

 

「ふざけんな……」

 

荒野において滅多に見ぬ超級兵器。

 

対戦車どころではない。

 

対軍規模。

 

対地形規模。

 

「手始めに」

 

ヒャッハーが振り返る。

 

満面の笑み。

 

異様なほど楽しそうな顔。

 

「俺からの挨拶だァ!!」

 

次の瞬間。

 

ギュゥゥゥゥゥゥン……!!

 

光。

 

音すら置き去りにする閃光。

 

世界が焼き切れる。

 

一瞬の白。

 

そして。

 

大地が消えた。

 

「な――」

 

誰かの声が途中で途切れる。

 

理由は単純。

 

蒸発したからだ。

 

戦車が消える。

 

装甲が消える。

 

人影が消える。

 

爆発ですらない。

 

破壊ですらない。

 

存在の否定。

 

レーザーの通過した軌跡だけが残る。

 

抉られた荒野。

 

焼け焦げた大地。

 

消失した部隊。

 

戦場が凍り付く。

 

誰も理解できない。

 

理解したくない。

 

だが現実だった。

 

ヒャッハーは笑っていた。

 

腹を抱えて。

 

「ヒャッハッハァ!!」

 

歓喜。

 

純粋な歓喜。

 

そして。

 

さらに最悪の一言。

 

「まぁ」

 

軽い口調。

 

あまりにも軽い。

 

「一個とは言ってねぇ」

 

空気が死ぬ。

 

ヒャッハーがもう一つを持ち上げた。

 

二門目。

 

レーザーバズーカ。

 

戦場絶句。

 

恐怖が臨界点を突破する。

 

「ヒャッハー!!」

 

再び照準。

 

再び閃光。

 

再び世界が焼き切れる。

 

ギュゥゥゥゥン!!!

 

光の暴力。

 

戦場薙ぎ払い。

 

車両列消失。

 

兵員蒸発。

 

地形破壊。

 

何もかもが意味を失う。

 

それは戦闘ではない。

 

災害現象。

 

ヒャッハーだけが笑っていた。

 

「ヒャッハッハァ!!」

 

心底楽しそうに。

 

心底嬉しそうに。

 

「さぁて……!」

 

煙と閃光の向こう。

 

まだ動く影たちへ向けて叫ぶ。

 

「ショーの始まりだぜェ!!」

 

世紀末最大火力。

 

理不尽スターター。

 

開戦確定。

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