世紀末ヒャッハー伝説 〈汚物は消毒だァ!!〉 作:ヒツジ(ラム肉
ヒャッハー!!
戦場継続!!
ギルドの切り札消滅!!
常識完全崩壊!!
だが怪物の悪ふざけは終わらない!!
ダム深部より解き放たれる新たな災厄!!
補給という名の地獄!!
ポリたん!!
大量投入であるゥ!!
--------------------
爆炎。
黒煙。
怒号。
戦場はすでに臨界点を超えていた。
EMP。
航空機。
レーザー。
戦車。
すべてが無意味に消費された果ての光景。
理屈の通じない世界。
理性の通じない怪物。
その中心。
ヒャッハーは愉快そうに立っていた。
「ヒャッハー……♪」
鼻歌。
この地獄の只中で。
まるで遠足前夜の子供のような声音。
周囲の兵士たちが凍り付く。
誰もが理解していた。
まだ何かある。
この男がここで満足するはずがない。
ヒャッハーはダム側面へ歩く。
無造作。
悠然。
恐怖という概念を踏み潰す足取り。
そして。
巨大な鉄扉の前で立ち止まる。
戦場がざわめいた。
「……なんだあれ」
「搬入口……?」
旧世界規格の重厚な装甲扉。
無骨。
異様。
そして嫌な予感しかしない存在感。
ヒャッハーは振り返る。
満面の笑み。
「さて」
両腕を広げる。
「手始めに――」
狂気の宣言。
「こいつらをプレゼントだァ!!」
次の瞬間。
ゴゴゴゴゴ……!!
重低音。
振動。
鉄扉がゆっくりと開いていく。
誰も動けない。
誰も理解できない。
ただ。
本能だけが警鐘を鳴らしていた。
そして。
現れた。
「……は?」
間抜けな声が漏れる。
小型。
丸い。
異様な容器。
無数。
無限。
転がり出してきた。
ポリたん。
戦場を埋め尽くす謎の容器群。
ゴロゴロ。
ガラガラ。
ドバドバ。
洪水のように溢れ出す。
「な、なんだコレ……」
「補給物資……?」
誰かが呟く。
ポリたんの一つが砕ける。
内部から流れ出す液体。
「……燃料!?」
空気が変わった。
次の瞬間。
賊徒たちが叫ぶ。
「ヒャッハァァ!!」
理性蒸発。
欲望爆発。
「補給車だァ!!」
銃撃。
破壊。
強奪。
こじ開け。
燃料回収。
戦場の優先順位が瞬時に書き換わる。
生存資源。
最優先。
だが。
異変はすぐに起きた。
ドガガガガガ!!
炸裂音。
悲鳴。
「なッ!?」
ポリたんの一部が。
反撃を開始した。
容器上部。
展開する小型砲塔。
跳ね上がる銃座。
異様な変形機構。
「武装……だと!?」
武装ポリたん。
補給容器と見せかけた自律兵器。
弾幕が荒野を裂く。
賊徒車両粉砕。
兵士転倒。
混乱爆発。
ダム上部。
ヒャッハーが腹を抱えて笑っていた。
「ヒャッハッハァ!!」
歓喜。
「混ぜておいたぜェ!!」
最悪。
最低。
最高にヒャッハー的悪ふざけ。
戦場は瞬時に地獄へ変質する。
補給を奪おうとした者が撃たれる。
撃とうとした者が燃料を見て迷う。
混沌の極致。
だが。
世紀末の住民は適応が早い。
「待て……!」
倒れた武装ポリたん。
そこへ飛びつく賊徒。
目が輝く。
「武装付きじゃねぇか!!」
次の瞬間。
引き剥がし。
分解。
奪取。
略奪。
補給容器ではない。
可搬型武装ユニット。
「使えるぞコイツ!!」
自前車両へ強制接続。
即席火力増強。
理不尽な進化。
軍閥兵も理解する。
「奪え!!」
ポリたん争奪戦開始。
燃料。
武装。
資源。
すべてが混ざり合う。
誰が敵か味方かすら曖昧になる。
ヒャッハーは満足げに頷く。
「ヒャッハー……♪」
心底楽しそうに。
「そうだァ……」
「それでいい」
戦場そのものを玩具にする怪物。
ポリたんは止まらない。
転がる。
砕ける。
撃つ。
爆ぜる。
燃料が飛び散り、
火炎が走り、
弾丸が交差する。
補給という概念の完全破壊。
戦場はもはや戦闘ではなかった。
資源争奪狂騒曲。
悲鳴。
怒号。
爆笑。
混沌。
すべてを見下ろしながら。
ヒャッハーは笑っていた。
「ヒャッハッハァ!!」
狂喜。
「最高じゃねぇか……!!」