転移して最強チート能力者の仲間入りしたけどなんか定期的に時が巻き戻りやがるんだが? 作:如月トッポ
皆さんこんにちは、如月トッポです、たくさん感想の方が来てくれて非常に嬉しくてモチベが上がりまくってたり、
別の方の連載で使おうと思った学マスの絵を描いてたけどそれをすっぽぬかしてこれを進めてたり。
そう言えばぷにぷにで丁度リゼロコラボが来ましたね、やっている人は読者の方の中にいるのでしょうか、今回はニャントスだったり合成が割とゴミだったりありますけれども、
自分は一弾でスバルとエミリアしか取れなくて今回初日ガチャでレムとラムとフェリスが取れて良かった良かった、そしてコラボで若干のネタバレをくらいつつ……
そしてフェリス!お前男なのな!?
はい、脱線が過ぎました、今回も楽しめて頂けたら幸いです、何か質問などありましたら気軽に感想で記入してくださったらなんでも答えますので、どうぞよろしくお願いします、
第十二章 目に見えない強さ
トア「スバルさんどこに行ったんだ......」
トアはロズワール邸から続くスバルのものと思われる足跡を追っている。
トア「(森に続いてる......大丈夫だろうか......)」
そんなことを思いながらトアは急ぎ足で足跡を追っていく、その足跡の周りは枝が踏み折られていたりとかなり荒れており必死さが簡単に見て取れた。
そのまま森の中を進んでいくと血なまぐさい匂いが鼻を突いた。
トア「っ....」
顔を上げ前を見ると軽い血だまりと何かが争ったような跡があり、奥の方に血痕と足跡のようなものが続いていた。
トア「(まずいな、)」
血だまりをみて更にスピードを上げ足跡を追う。
トア「(時が戻ってないということはまだスバルは死んでないはず...)」
そのまま追っていると崖端の少し開けた場所に倒れている人影がみえた
トア「っ.....」
その姿を見た瞬間吐き気がこみあげてきた、目を逸らしたくなる衝動とともに胃酸がせりあがってくる、
その姿は一言で表すのなら、悲惨という他なかった、片方の手首はかろうじて文字通り皮一枚でつながっているような状況で、あちこちに鋭利なもの...おそらく牙か何かで噛まれた、いや、噛み裂かれたような傷が無数にあり血を大量に流し続けている、よく見れば爪もなかったりと、見れば見るほどに痛々しく、見ていられないような状況だった。
唯一の救いは現在スバルの意識が無いことだろうか.....。
トア「(落ち着け...平常心だ..平常心...自分が逃げるわけにはいかない...)」
そう内心で唱えながら深呼吸をし、スバルに近寄り、膝をつく。
トア「早く....早く治さなければ」
トアは震える手をスバルにあてがいマナを集中させる、すると淡く光が集まってくる....が、
トア「(足りない足りない足りない!!なんで!治ってよ!)」
血は止まり、浅い擦り傷などは治っていくが深い傷などは血こそ止まるものの治る気配が一向に見えない。
トア「(治って治って治って治って治って治って治って!!!!!)」
ベアトリス「まったく、そんな程度の魔法じゃ治るものも治らないのよ」
トア「っ!?.........って、ベアトリスさん...?」
トアはその声を聞いて弾かれたように振り返り刀に手をかけたが、声の主を聞いて手を話した。
ベアトリス「どくのよ、邪魔かしら」
トア「は...はい、」
トアが立ち上がり少し横にずれるとベアトリスが膝を着き、治癒を始めた、
トア「(俺とは全然違う....)」
ベアトリスの魔法は先ほどのトアの魔法とは全く別であった、骨がつながり、筋肉がつながり、皮膚がつながっていく、気が付けば痕は残ってるものの傷自体は全て治っていた。
ベアトリス「まぁ、こんなところかしら、」
トア「あっ.....ありがとう....ございます、」
ベアトリス「ふんっ、別にお前に礼を言われる筋合いはないかしら、ベティはこいつとの契約を果たしてるだけなのよ、」
トア「そう.....ですか........」
ベアトリス「お前は、なんでこの男にそんなに肩入れするかしら?」
トア「え?」
ベアトリス「こんな怪しさの塊の男を庇うなんて、どんな理由があるのか気になっただけなのよ」
トア「それならベアトリスさんもでしょう」
ベアトリス「ベティは契約してるからしょうがなくなのよ、全く、面倒なことを引き受けたかしら、で、お前はどうなのよ」
トア「自分は....(まずいな...どうすべきだ?死に戻りにのことをいうわけにもいかないし...)」
ベアトリス「.......」
トア「.......目の前で、人が殺されそうな勢いなのに助けない人なんていませんよ」
ベアトリス「......ふ~ん、」
トア「(どうだ、ばれるか...)」
ベアトリス「それが本当なら、随分とお人よしなのよ」
トア「人として普通だと思いますがね...(本当なら、ね...やっぱばれてんのかな)」
そこから気まずい沈黙が流れ続け、気づけば日が傾き夕焼けに染まり始めていたころ。
ベアトリス「ようやく目を覚ましたのよ」
トア「目を覚ましましたかスバルさん」
スバルが目をあけ体を起こした、時が戻っていない以上、生きていることはわかっていたがやはり起きてるのを見ると安心する。
ベアトリス「.....なんとか言ったらどうなのよ」
スバル「なんとか」
トア「........元気そうでよかったです」
ベアトリス「つまらない上に古臭い、起きて第一声がこれとは救いようがないかしら」
スバル「その格好でアウトドアとは考えられねぇな」
ベアトリス「軽口叩けるくらいなら心配要らなそうかしら」
その時、スバルが唐突に思い出したように体を見て不思議そうに首を傾げた、そりゃそうだろう、見るだけで吐き気がこみあげてくるほどにボロボロに、死体と言われても違和感がないような状態だったはずなのに、今は傷跡こそ残れどほぼほぼ無傷なのだから。
ベアトリス「数が多すぎて傷跡は消せなかったのよ。そのぐらいは自分の不手際の結果だと思って受け止めるかしら」
スバル「どうして……」
ベアトリス「なんなのかしら」
トア「?」
スバル「どうして、助けてくれたんだ? 俺は……」
ベアトリス「別に、ベティは契約を守っているだけなのよ」
トア「目の前で人が殺されそうなのに、見て見ぬふり出来る人間はいませんよ、」
スバル「...実際は結構いるだろ....というか、そうじゃなくて俺は」
トア「誰だって話せないことの一つや二つぐらいあるものでしょう」
スバル「っ......」
ベアトリス「こいつの場合がそれが怪しすぎるのよ」
トア「本質は変わらないでしょう」
スバル「......」
ベアトリス「ベティーが治してやった傷だけど……それを付けた相手はやっつけたのかしら? それとも、逃げられてしまったかしら?」
スバル「……? 傷って、あの黒い狼みたいなののことか? それなら……」
スバルが歩きだし崖の端にたち下に視線を向ける、すると崖下に狼のような、だが折れているものの角のようなものの生えた獣の死体があった。
ベアトリス「相手はあの一匹だけかしら?」
スバル「二匹以上いたら、普通に倍の速さで噛み殺されてたね」
トア「スバルさん、その冗談笑えないです........」
そんな会話を横目にベアトリスは目を閉じ顎に手をあててなにか考えているようなポーズをとっている。
トア「?、何をしているのですか」
ベアトリス「黙れなのよ」
トア「(え?悲し...)」
そして少しするとベアトリスは手をおろし目を開けた。
ベアトリス「周囲に気配も感じないし、たぶん、はぐれた奴なのよ。たまたま結界を抜けたのと出くわしたとしたら、お前の運の悪さも相当なものかしら」
スバル「そんなこともわかんのかよ...、それに生憎俺も自分が不幸の塊なんじゃないか疑ってるとこでな」
トア「....(まぁ、そりゃそういう考えになるだろうな)」
ベアトリス「そうでなければ……まあ、これは考えるだけ無駄かしら」
スバル「なんだよ。そうやって自分ひとりで納得されると気になんなぁ。お前の気付いたその事実に、俺も見たい聞きたい触りたい」
ベアトリス「お前じゃどうにもならないことがひとつ上乗せされるだけなのよ。そんなことより、今後の身の振り方にでも頭を悩ませるかしら、もちろんお前もなのよ」
トア「わかってますよ(武力行使しちゃったからなぁ)」
ベアトリス「言っておくけど、ベティーがやってやれるのはもうここまでなのよ。屋敷に戻って、あの姉妹の姉に弁明する機会なんて作ってやれないかしら。そのチャンスがあったとしたら、投げ捨てたのはお前なのよ」
スバル「俺は……!」
スバルはその言葉を聞き、弾かれるように顔を上げ、いろんな負の感情が入り混じったような表情で言う。
スバル「戻れない俺を、どうしてお前は……?」
スバルが何か呟き考えた末にそうこぼした、すると
ベアトリスト「気まぐれなのよ。せめて目の届かないところで死んでくれないと、ベティーの夢見が悪くて困るかしら。――この期に及んで尻込みしているようじゃ、それも望み薄な気もするのよ」
そんな突き放すような言葉をベアトリスが放つ、まるで私は情には流されないぞとでも言うように。
スバル「俺が、逃げることを選べば……」
ベアトリス「屋敷の連中に見つからないよう、手助けぐらいはしてやるのよ。そのあとでどこへ行方をくらますかは、お前の勝手にするといいかしら」
ベアトリスがめんどくさそうに髪をいじりながらそういう、恐らくこれは本心なのだろう。
トア「自分はスバルさんの意見は尊重しますよ、もう、自分はスバルさんと同罪、いや、それ以上の状態ですので」
ベアトリス「全く、招く客がそろいもそろってこうとは、やっぱり外にはろくな奴がいないのよ」
その後も多少の会話は続きながらもそのままスバルはうずくまり何かを呟き続けている。
スバル「バカでも考えなくてもわからぁ。そうだろ、そうに決まってる」
トア「(あんな目にあったのに、こんなに悩むんだ....見捨てれないんだ......やっぱり、良い人なんだろうな)」
トア「....スバルさん」
スバル「....なんだよ、人が今考えてんだろ、」
トア「スバルさんは何がしたいんですか?」
ただ単純な、そんな問いが零れ落ちた、建前だのなんだの、全てを無視した、逃げ道をなくす、ただ、本心を問う言葉、
スバル「.......俺は、」
スバル「いや.......せっかく……そう、あんだけ苦労して、せっかく拾った命じゃねぇか」
また小声でそんなことを呟き続ける、
トア「(回答になってない......それだけ追い詰められてるのか....)」
スバル「――使い方は、俺が決める」
しばらくしてスバルがそう言い顔を上げたその時。
ベアトリス「下がるのよ」
トア「随分と遅いお目覚めでしたね.....ラムさん」
見上げた視線の先、木の枝の上にそのメイドは立っていた。
スバル「......ラム、」
その呟きが落ちた瞬間、地面が削れ強烈な砂埃が舞った。
トア「っ...(目に入りかけた....)」
咄嗟に腕で目を守った、砂埃が落ち着き、腕をおろすと、目の前の半円に抉られた岩肌が目に飛び込んできた。
トア「(威嚇....なのかな、)」
ベアトリス「見つかったのよ。――あの娘の千里眼は厄介かしら」
スバル「千里眼、ねぇ……」
トア「(いかにも中二病というか....かっこいいけど)」
次の瞬間、ラムが勢いそのまま木から駆け降りるように移動していき簡単に三人の目の前に到着した。
トア「(猫かよ)」
近くに来るとより分かった、いつもと違い髪は乱れ、メイド服には引っかかって破れたような穴が無数に空き、頭にのっかってたよくわかんないあれも無くなっていた、姉妹で準備をしあっていたのであろうか......、その姿は痛々しかった。
ベアトリス「下がるのよ。契約によって、ベティーはこの人間を守る。たとえ相手がお前であっても、容赦はしないかしら」
ラム「ベアトリス様こそ、どいてください。こちらこそ、相手がベアトリス様では手加減など出来かねます」
ベアトリス「面白い冗談なのよ。ベティーに対して、手加減と言ったのかしら?」
ラム「ベアトリス様こそ、ここが屋敷の中でないことをお忘れでしょう。禁書庫と遠く、そして森の中――この条件で、ラムからその殿方を守り切れる自信がありますか?」
トア「なんか、忘れられてますけども......また、寝たいんですか?」
トアがベアトリスとスバルを庇うように少し前に出て刀の鯉口を切る。
トア「(話しぶりからしてベアトリスさんは弱体化してる、あの威力の風の魔法に身体能力.....守りきらまいと......)」
トアの超越の加護が発動し、身体能力がラムより高くなる、そしてお互いに少しづつ構えが低くなっていき一触即発だった雰囲気が今にも爆発しそうになっていく。
その瞬間だった。
スバル「びよーん」
スバルがベアトリスの後ろに立ち豪奢な縦ロールを二本、両手で掴んで思い切り伸ばした。
トア「え...あ、なっ...え?」
スバル「うん、なかなか快感」
ベアトリス「な、な、な、な……」
スバル「?、な?」
スバルは不思議そうに頭を傾けながら言う。
ベアトリス「なにをしてやがるのかしら!? こんな状況で、死にたいのかしら!?」
トア「.....」
もはや声が出なかった、絶句というのはこのようなものなのか、さきほどまで肉体的にも精神的にも死にかけていた人物が、こんな行動をとるとは.......
トア「(なんだ!?どうしたんだ!?また死の直前に陥ったせいで遂に壊れたのか!?まずい....どうすべきだ.....どう動くのが正解だ.....ラムさんを気絶させ、安全を確保する...これが最善か!?)」
思考がめぐる、予想外過ぎた、心が壊れたのなら相当まずい、そう思うと変な汗が出てくる。
スバル「バカ言うんじゃねぇよ、死にたくなんか欠片もねぇ。死ぬのなんざ本当に、人生の最後にいっぺんだけでいい。本気で、そう思う」
トア「え.....(どういうことだ.....え?、)」
そんな周囲の戸惑いや混乱を気にすることもせず、ベアトリスの肩を軽くたたきながらベアトリス前に出てくる。
スバル「トア、ありがとう、下がってくれ」
トア「え....なっ、」
スバル「これは俺の問題なんだ、頼む...」
トア「(本当に大丈夫なのか.....いや、スバルさんの場合、心が死ななければどうとでもなるし.......)わかり....ました.....」
そういい、ベアトリスと同じところまで、刀からは手を離さずに下がる。
そして、一番前に出たスバルが呆然とした顔のラムと堂々と向き合う。
ラム「いい、度胸だわ。やっと観念したってこと?」
スバル「観念とは少し違うな。言うなれば……覚悟が決まった、ってとこか」
ラム「――なにを」
ラムが困惑しながらも怒りに顔をゆがませる、そんな彼女にスバルは手を合わせ、深々と頭を下げた。
スバル「悪かったな。俺がヘタレてたせいで、ずいぶんとお前を悲しませた」
ラム「――! やっぱり、レムのことをなにか」
スバル」「いや、悪いけどそれは本気でわからん。正直、わからないことだらけだ。けど」
トア「(開き直ってる...?)」
スバル「わかんねぇことだらけなのを、知っていこうとそう思ったよ」
ラム「今さら! なにを!」
スバルの決意表明に、しかしそれを戯言だとしか感じられないラムは吠える。彼女は地団太を踏むように足を振り下ろし、
ラム「レムはもう、死んでしまったの! もう、取り返しがつかないの! 今さらなにかがわかったところで、あなたになにができるっていうの!?」
スバル「なにかができる、なんてかっちょいいことは言えねぇ。なにもできなかった結果がこの様だかんな。説得力なんてゼロなのは俺が一番わかってる」
「あなたに、ラムと、レムの、なにがわかるって言うの!?」
スバル「なにもわからねぇよ、知ろうとしなかったからな。肝心な部分はなんにも知らないまんまだ。だけどな」
トア「.......」
スバルの話は相手からしたら支離滅裂なことであった、この場で理解できよう者は死に戻りを理解し、原作の存在を認知しているトアのみであろう、
だが、そのトアですらも、原作はほとんど知らず、まともにスバルと過ごしたのはスバルが森でレムに殺された時と現在のみ、故にスバルとレムやラムたちの会話はほとんど見ていないが故に理解が出来ていなかった。
スバル「お前らだって、知らないだろうが」
ラム「なにを……」
スバル「俺が! お前らを! ――大好きだってことをだよ!」
そのスバルの声がやけにその場に響く、開けたこの場所には声が反射するものも無いはずなのに反響すら聞こえてきそうなほどに。
全員が予想外に予想外を重ねられぽかんとし、呆然とする、今までの様子、してきたこと、雰囲気も何もかもが違う、そのせいで全員の反応が一瞬遅れた、
スバルはその隙を逃さず、ベアトリスの横を抜け一気に走り始めた。
トア「なっ!?」
ラム「――――ッ!」
咄嗟に二人が反応するがそれよりもスバルの方が速かった、片や鬼族、片や創造主の加護というチートを授かった転生者、だが、思考のストップにより一瞬反応が遅れた、そして、その一瞬はどこまでも大きかった。
トア「スバルさん!!」
スバルはトアの叫びに目もくれず、一直線に走り続ける、そしてその先には。
スバル「俺みたいな善人は、死んだら天国に行っちまうからな」
スバルのそんな場違いな呟きだけがあたりに残りながら、スバルの姿は崖の外に消えた。
はい!こんな作品をここまで読んで下さってありがとうございます!
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