聖人に助けられ、漆黒の意志に目覚めた少年はキヴォトスで… 作:鏡八
久しぶりに投稿しました。待っていた方は大変長らくお待たせしました。記念すべき第二話を気に入ってもらえると幸いです。3話の投稿についてはいつになるかわかりますが、気長に待ってくれていると嬉しいです。
あれから数週間経ち、ようやくアビドス校舎が付いた。
ようやくだ、ようやく帰ってこれた。ホシノはどうしてるだろうか?先輩は帰ってきているのか…それが今わかる。
「ホシノ、いるか?」
中は誰もいなかった。どこかにいるんじゃないかと思い、俺は声を出しながら探した
「お~い誰かいねぇのか?」
はぁ、まいったな。誰もいない。しょうがない。先に柴関ラーメンのほうにあいさつしに行くか…
「そこにいるのは誰ですか?」
なんだ?いつからそこにいた。こいつは一体何者なんだ?
「お前は何者だ?なぜここにいる?まさか不良か?ホシノはどうした。さっさと言え!」
「ホシノ先輩のことですか?今は出かけていますよ。ところで結局あなたは誰なんですか?」
嘘は言っていないようだな。よく見ればアビドスの制服を着てやがる。まさか新入生?ここにか?
「お前、新入生か?」
「ええ、そうですけどあなたは?」
「亜川リュウタロウ、この学校の生徒だ」
「あなたがホシノ先輩の言ってた亜川先輩なんですね。初めまして、私は十六夜ノノミといいます」
「そうか、ホシノはどこだ?」
「ホシノ先輩なら今外に出てます。おそらくパトロールに行ってると思いますけど、呼びましょうか?」
「いや、いい」
ホシノはパトロールか、しばらくのあいだ遭難していてどうなったかは知らないが…ユメ先輩は無事に戻ってこれたのか?ユメ先輩が無事かこいつに聞く?いやだめだ、こいつはまだ信用ならない。10分だけここにいよう、それまでにこなかったら飯を食いにに行くとするか。
「ん、この人だれ?」
そう聞いてきたのは狼のような耳を生やし、この暑い中マフラーを巻いたこのアビドス高校の生徒と思わしき人物だった。
「この人は亜川リュウタロウ先輩ですよ、ほら、長い間行方不明だったあの」
「ああ、ホシノ先輩が言ってたあの」
「俺の紹介はいい、それよりお前らはなんなんだ?」
「なんなんだ?と言われましても…」
「ん、この学校の生徒としか言えない」
「確かにお前らは制服を着ている、だがしかし、この廃校寸前の高校に入学したいと思うような物好きはいないんじゃあないのか?」
「ん、あなたはその物好きの一人でもある」
「俺のことはいい、テメェらのことを聞いているんだ。」
「答える意味がない」
「喧嘩売ってるのか?売ってるって言うだったろよ〜その喧嘩、高く買うぜ」
「ヘイローのないあなたに勝てるわけがない」
まさに一触即発の状況、どちらが手を出してもおかしくない状況、そして互いが戦おうとした瞬間…
「はいはい、そこまでだよ二人とも」
その声とともにお互いの身体が止まり、同じタイミングでその声のする方を見た。
ホシノ…なのか?
こいつ、ロングだったか?
「久しぶりだねリュウタロウ、無事に帰ってきてくれておじさんはうれしいよ」
おじ…さん?
「シロコちゃんも喧嘩したらだめだよ」
「ん、私は悪くない、そこのトカゲが悪い」
なんだとこの犬、爪で引っ掻いてやろうか?
「だからケンカはダメだって、リュウタロウもごめんね、この子中々に手のかかる娘でさぁ」
「そんなのはどうでもいい、お前に一つ聞きたいことがある」
「うへ~おじさんに質問?」
「ああ、お前に何があった?」
「おじさんにあったことと言ったらそこのシロコちゃんとノノミちゃんががアビドスに入学したことかな」
「そんなのを聞いてんじゃあねぇぞ!お前の口調と髪型のことについて俺は聞きたいんだ!」
「それはほら、イメチェンってやつだよ」
イメチェンだと?信じられるか、あの頃のトゲトゲしていたホシノが、何をどうしたらこんなふわふわとした感じになる?
それにユメ先輩はどこだ?あの人がホシノと行動しないのは珍しい
「なぁ、ユメ先輩はどこだ?」
それを言った瞬間、ホシノは少し悲しそうな顔をし、すぐに元の顔に戻った。
「ユメ先輩は死んじゃったよ」
「は?」
ユメ先輩が死んだ?
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ!
俺はすぐにホシノに近づき胸ぐらを掴み、爪を突き立てた。
「ホシノ、テメェでも言っていいことと悪いことのある。ユメ先輩が死んだ?そんな冗談はやめろ」
「残念ながら本当なんだ。ユメ先輩は砂嵐に巻き込まれて死んだ。ユメ先輩といっしょに行動していたと思われる龍太郎はしんだと思われてたけど、今こうして生きて帰って来ておじさんはそれだけでも嬉しいよ」
「ッ…」
「わかった、おれはもう出る、じゃあな」
その言葉を言い、ホシノを離してから俺は出ていった。アビドスには重い空気が残り、俺はユメ先輩を犠牲にして生きている。ユメ先輩は俺を導いてくれた。
あの日、アビドスの中学を卒業したが金がなく、どうしようかと路頭に迷っていた俺を助けてくれたのはユメ先輩だった。今思えば俺はユメ先輩助けてもらってばかりだ。中学卒業の時も、アビドス高校に入学にも、そして、あの時も…
だから俺は必ず成し遂げる!例えどのような手段を使ったとしてもユメ先輩の悲願である、アビドスの復興を必ず!
もう一度言うがこの物語は彼がアビドスを復興される物語だ。
彼はその身に漆黒の意志を宿し、あらゆる手段でアビドスを復興していく、そんな物語だ