『あなた』がスタレキャラと仲良く(意味深)なっちゃった!   作:ザワザワする人

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巡海レンジャー

 

 

「ははは!!惜しいな兄ちゃん!!さっきから良いとこには当たってんだがな!!」

 

あなたはピノコニーでとあるゲームをやっていました。

その名もシューティングゴミゲーム。決してゴミゲーという訳ではありません。

ただのゴミを、持っている銃で撃ち落とすゲームです。そして落としたゴミによって景品が異なります。

ですが、あなたがどれだけ撃ってもお目当てのゴミは倒れません。

あなたの金銭もカンパニーのギャンブラーの様に無限にある訳ではありません。

肩を落として潔く帰ろうとした時に、聞き慣れた声が隣から聞こえました。

 

「おっさん。一回頼む」

 

「あいよぉ!アンタは随分と上手そうだな!」

 

「はっ!誰に言ってやがる!」

 

そう言って白と黒が混ざった長髪の彼は、一撃であなたが狙っていたゴミを吹き飛ばしました。

 

「おっさん、残りの弾はいらねぇ。次の客にでもやりな」

 

「ははは!気に入った!!そうさせてもらうぜ!!ほら、これが景品な!」

 

「……アンタ、こんなのが欲しかったのか?」

 

あなたは首を縦に振ります。

 

「はは〜ん……?さては、アイツ絡みか」

 

ブートヒルに見事に言い当てられたあなたは、動揺を隠せません。

 

「ホーリーベイビーが!!安心しろ。アイツにゃチクねぇよ。ほら。お前が取ったって事にしとけ」

 

そう言ってブートヒルは、あなたに景品の人形を手渡してきました。

ですが、あなたはそれを受け取りません。

 

「あ?受け取れねぇって……あぁそういう事かよ。男としてのプライド……って訳か」

 

「ははは!!良いじゃねぇか良いじゃねぇか!!それでこそ巡海レンジャーだ!!」

 

「でもよ……じゃあこれどうすんだ?」

 

ブートヒルはクルクルと指先で人形を回します。

あなたはブートヒルに提案しました。

 

「俺に?別にいらねぇよ。そもそも、アンタが好きなキャラクター?なんだろ?アンタが持っときゃ良い」

 

「アンタの分身と思えって?……ホーリーウーウーボ!!気に入った!!こいつはありがたく受け取るとするぜ」

 

そういえばなぜブートヒルは急に現れたのか、疑問に思ったあなたは実際に彼自身に聞きました。

 

「あ?あぁ…乱破が腹減ったって煩くてな。アンタの一品食わせりゃ、勝手に黙るだろ?」

 

「安心しろ、材料はもうあった筈だ。あとはアンタが料理するだけだ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「おぉ!コック忍者サン!!待ち侘びたぞ!早く忍料理を作ってくれ!!」

 

目をキラキラとさせながらあなたにお願いする乱破に苦笑いしながら、あなたはドリームリーフの酒場の中へと入ります。

あなたは昔、ある星でコックをしていました。

しかしその星は、宇宙を股に掛ける大悪党に滅ぼされてしまいました。

美味しい料理を作れるからと奴隷の様に働かされていたあなたを助けてくれたのが、目の前にいる二人の巡海レンジャーでした。

 

『!!……お主無事か!?』

『おい乱破!!何、余所見して………ちっ………ホーリーベイビーが!!』

 

助けに来てくれた恩人の二人に、あなたはついていく事にしたのです。

料理以外にできることは特にないあなたは、今日も二人に向けて料理を作ります。

料理が完成したあなたは、カウンターに座る二人の後ろから料理を提供します。

 

【一丁上がり!】

 

「「おぉぉ〜!!!」」

 

あなたが今日作ったのはお寿司でした。

乱破から言われた通りに作っただけですが、見た目は抜群です。

その証拠に、乱破の口からは涎が垂れています。

 

「シルバーガン修羅さん!早速頂こう!!」

 

「待て待て、乱破。そう慌てるな。作法ってもんが——」

 

言い終わる前に、乱破は一貫つまんで口へ放り込んだ。

 

「――んんんんんんんんんんん!!!!!!」

 

目を見開き、全身を震わせ、その場でぴょんぴょんと跳ね回ります。

 

「なんだ乱破?そのリアクションは……毒でも入ってたかw?」

 

「違うぞシルバーガン修羅さん!!これは美味すぎて体が耐えきれぬ時の忍者特有の震えだ!!」

 

「そんな特有あってたまるか」

 

ブートヒルも、あなたが出した寿司に手を出しました。

 

「ホーリーウーウーボ……。こいつは、本物だな」

 

珍しくブートヒルの軽口が止まる事が、それだけで十分な賛辞でした。

あなたは少しだけ肩の力を抜きます。

乱破はというと、既に二貫目に手を伸ばしていました。

 

「待て乱破。全部食う気か」

 

「当然だろう!!これは任務だ!!忍務!!」

 

「どんな任務だよ」

 

「コック忍者サンの料理を余さず胃袋へ収める任務だ!!」

 

誇らしげに胸を張る乱破。

あなたは思わず吹き出しそうになり、慌てて咳払いで誤魔化します。

乱破はあなたの方を見て、首を傾げました。

 

「どうしたコック忍者サン?顔が赤いぞ。火でも使ったか?」

 

あなたは首を横に振ります。

実際に火なんて使っていないからです。

ただ——真正面からそんな顔で言われると、困るだけで。

 

「……お前なぁ」

 

ブートヒルが呆れたように額を押さえます。

 

「そいつはな、アンタに褒められて照れてんだよ」

 

「照れ?なぜだ?」

 

「アンタの料理が好きなんだろ」

 

乱破は少しだけ考えてから、こくりと頷きました。

 

「うむ!大好きだ!!」

 

あまりにも迷いのない声に、片付けていたあなたの手が止まりました。

 

 

「毎日でも食べたい!!コック忍者サンが作るものは全部美味い!!」

 

胸の奥が、じんわりと熱くなります。

けれど乱破は、それ以上何も考えていない顔で三貫目を口に放り込んでいました。

ブートヒルが横目であなたを見ます。

 

「……な?面倒くせぇだろ」

 

小さく肩をすくめる彼に、あなたは苦笑するしかありませんでした。

そして、あなたは乱破の頬に米粒がついていることに気づきました。

無意識に手が伸びていました。

 

「む?」

 

乱破が目を丸くします。

指先に残った米粒を見て、あなたは一瞬だけ固まり——そのまま捨てました。

 

【付いてた】

 

乱破は少しの間きょとんとして、それから笑いました。

 

「気が利くな!!やはりお主は優秀な忍者コックだ!!」

 

あなたは、その笑顔が眩しくて思わず視線を逸らしました。

乱破は何も気付かず、また寿司に向き直ります。

けれどその横顔を、あなたはほんの少しだけ長く見つめてしまいました。

ブートヒルが、ぼそりと呟きます。

 

「……ホーリーベイビーが。両方とも自覚無しかよ」

 

「何か言ったかシルバーガン修羅さん!!」

 

「何も言ってねぇよ。ほら、わさび食え」

 

「それは罠ではないか!?」

 

騒がしい声が酒場に響きます。

あなたは小さく息を吐き、もう一皿、乱破の前に置きました。

乱破はぱっと顔を輝かせます。

その顔を見た瞬間、胸の奥がまた少しだけ痛くなりました。

気付かれないように、あなたはすぐ背を向けます。

乱破は、あなたの背中を見ながら思いました。

 

(……なぜだろう。コック忍者サンが遠くへ行くと、少しだけ……不安になる)

理由は分かりません。

でも、もう一度呼び止めたくなったようです。

 

「コック忍者サン!!」

 

あなたは振り返ります。

乱破は、ほんの一瞬だけ言葉に詰まりましたがすぐにいつもの声で言いました。

 

「……次も、作ってくれ」

 

あなたは少し驚いた顔をして、静かに頷きます。

そのやり取りを見ていたブートヒルは、深く椅子にもたれかかりました。

 

「……こりゃ長ぇ戦いになりそうだな」

 

 

 






次のお話から皆さんのリクエストを書いていこうと思います!

出来る限り全員書いていくつもりです!

一話の長さはどのくらいがいい?

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  • 3000から4000
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