『あなた』がスタレキャラと仲良く(意味深)なっちゃった! 作:ザワザワする人
急ピッチで仕上げたので雑かも。
「ふんふふ~ん♪あ!こっちの服も可愛い!!」
あなたは星穹列車の一員で、ナナシビトです。
「ね!あんたはどう思う?」
列車は今とある星で、物資の補給を行っています。
いつも通り大人組が行こうとしたのですが、なんとあとなのかが立候補。
なのか一人では不安と言うことで、全員でのジャンケンの結果あなたは敗北を喫したのです。
まぁ当然の様になのかは普通に物資の補給なんてしません。
先ほどから見ているのは、化粧品や洋服ばかり。
[物資の補給じゃなかったっけ?]
「ぎ、ぎくぅ」
わざわざ効果音を口に出すのは、たぶんわざとではないでしょう。
その証拠になのかは、洋服を持ったまま固まっています。
仕方がありません。このままでは列車がなのかの私物まみれになってしまいます。
[自分がこの服買うから、これで最後ね]
なのかは目を大きく見開きます。
「か、買ってくれるの?」
[このままじゃずっと補給なんて出来ないし。姫子さんからもらったお金も無限にあるわけじゃない。これで最後って事にして、物資買いに行くよ]
三月なのかは、黙りこくってしまいます。
別にあなたは、怒ったわけではないんですが。
「……この服めっちゃ高いよ?」
あなたは、なのかのように服も買わなければ、丹恒のように本も買いません。
姫子さんから貰うお小遣いは溜まりに溜まっているのです。
これくらいなら屁でもありません。
「うん……!ありがとね!!」
やはり彼女には笑顔が似合うと、あなたは再度思ったのでした。
□
「これでもう十分だよね」
最後の物資を買って、あなたとなのかは列車への帰路を辿っていました。
「あ、そうだ!この星で最後に行きたいところがあるんだよね!付いてきてくれる?」
仕方がなくあなたは頷きます。
なのかが言った場所は中々に遠い場所でした。
階段を上り、坂を下り、道中で私有地に入ってしまい怒られたり。
「はぁはぁ………着いた~!!」
そんなこんなでたどり着いた場所。
肩を落として呼吸するあなたに、なのかは前を向くよう促します。
[おぉ~~~!!!]
まさに絶景でした。
先ほどまで自分たちがいた店がアリのように小さく見えます。
すっかり夜になってしまいましたが、夜空には満点の星空が。
あなたは思わず見入ってしまいます。なのかがどういった顔をしているかに気が付かずに。
(し…深呼吸!!落ち着いて……落ち着いて!!)
実はなのかがこの場所を選んだのには理由があります。
それは、ネットのある書き込みでした。
『成功率120%!!??絶対にうまくいく告白スポット!!』
ありきたりな理由ですが、彼女はまだ少女なのです。
自分の背中をそっと押す一押しが必要だったのです。
「ちょっといい……?」
なのかにしては小さな声に驚き、あなたは横にいたなのかへと向き合いました。
なのかは顔を真っ赤にして、呼吸が荒いです。
「う、うちらさ、今まで色んな星を巡ってきたよね」
「ウチが何かしでかすたびに、皆に迷惑をかけちゃった」
「でもその度にさ、あんたはウチと一緒に謝ってくれた…」
「あんたは何にも悪くないのに」
「それがとっっても、とっっっっても!!」
「ウチには……嬉しかったんだ」
なのかは再び深く呼吸をする。
「だからその………………」
なのかは思い切り目をつむる。
「う、ウチは!!」
聞こえてくるのは自分の声と拍動だけ。
「あんたの事が………好「三月!!避けろ!!!!」
そのせいだろうか。
背後からの足音にも。丹恒の声にも気が付かなかった。
しかし不運にも、丹恒の声によってなのかは閉じていた目を開く事になる。
人の記憶の最たる根源は、眼にある。
三月なのかという特殊な人間であったとしても、それは例外ではなかった。
□
「丹恒!彼の状況は?」
「生死に関わるものではなかった。けれど、一定期間は特殊な機器を付けなければいけないらしい。それと脊髄が傷ついているらしい。この星の医療は進んでいるから、治療は可能と言っていた」
「………なのかちゃんの方は?大丈夫かしら」
「…今は眠っているあいつの傍にいる。一人にした方がいいと思う」
「そうね……。三月ちゃんが背負い過ぎないと良いけど……」
あの日、三月なのかが見たサイトは正規のものでは無かった。
旅行客を人の気配のない場所へと呼び込み、金銭を奪う。
そういった集団の巣窟だった。
三月なのかに否は無い。
が、彼女自身がそれをどう思うかは彼女にしか分からない。
□
あなたが怪我をしてから、星穹列車の中の生活は少しだけ変わりました。
とはいえ、大きな変化ではありません。
列車はいつも通り星々の間を走り、姫子はコーヒーを淹れ、丹恒は資料を読んでいる。
ただ一つ違うのはあなたの部屋に、三月なのかが毎日のようにいることでした。
医療区画での治療はすでに終わっています。
この星域の医療技術は高く、命に関わる問題ではなくちゃんと療養すれば元に戻る程度。
ですが、脊髄にダメージがあった影響で、しばらくは補助機器を装着して安静。
長時間の移動や激しい動きは禁止になりました。
そのため列車内でも、基本は部屋での生活になっていました。
「はい、水!」
軽い音を立てて机の上にカップが置かれます。
なのかは両手を腰に当て、どこか得意げな顔をしています。
「薬飲んだ?」
あなたが頷くと、満足そうに笑います。
このやり取りも、もう数え切れません。
最初は姫子が「看病は交代制にしましょう」と言っていました。
しかしその提案が出る前に、なのかが手を挙げました。
「ウチがやる!」
あまりにも勢いよく言ったので、そのまま決まってしまいました。
それからというもの、なのかは毎日あなたの部屋に来ています。
朝に一度。
昼に一度。
夜に一度。
薬の時間でもないのに来ることも多いです。
「歩いちゃダメだからね」
「無理しない!」
「それ重いでしょ、ウチがやる!」
正直、少し過保護なくらいでした。
□
その日の夜。
列車の窓の外には、あなたが見たこともない程の星空が広がっていました。
次の星へ向かう航路。
この辺りは宇宙の塵が少ないらしく、星の光が驚くほど綺麗に見えます。
まるで宝石を散りばめたように。
あなたはベッドの上から、その光景をぼんやり眺めています。
コンコン。
軽いノック。
「入るよー」
なのかの手にはいつものトレーがあります。
「夜の薬!」
「はい、水」
カップを渡されます。
あなたが薬を飲むのを、なのかはいつもじっと見ています。
飲み終わると、満足そうに彼女は頷きます。
「よし!」
それからトレーを机に置き、いつもの椅子に座ります。
ふと、なのかは窓の外を見ました。
「……うわ」
なのかは、小さく声を漏らします。
「星、めっちゃ綺麗」
静かな光が、部屋の中に淡く差し込んでいる。
しばらく、二人は何も言いませんでした。
二人には珍しい沈黙でした。
なのかは普段、こういう静かな時間をあまり作りません。
「……ねぇ」
ぽつりと彼女の声が落ちます。
「ちょっと聞いていい?」
あなたが頷くと、なのかは少しだけ視線を落としました。
「なんでさ」
「ウチを守ったの?」
彼女の性格のようにまっすぐな質問でした。
答えは単純です。
[仲間だから]
なのかは、少しだけ瞬きをします。
「……それだけ?」
あなたは肩をすくめます。
特別な理由はありません。仲間なのだから守る。当然の事です。
なのかはしばらく黙っていました。
星の光が、彼女の横顔を照らしています。
「……そっか」
小さく彼女は笑います。
「やっぱりそうだよね」
どこか納得したような声でした。
なのかは椅子からゆっくり立ち上がり、ベットの横まで歩いてきます。
「ねぇ」
必然的にあなたを見下ろす事になります。
「ウチさ」
「この前、あの星で言おうとしてたんだ」
あなたは眉をひそめます。
なのかは苦笑した。
「途中で邪魔入ったじゃん?」
確かに、あの時はそれどころではありませんでした。
なのかは少しだけあなたから視線を逸らして、星を眺めます。
「ウチね」
彼女の言葉はあの時と違ってするりと出てきました。
「めちゃくちゃ好きなんだ」
はっきりした声でした。
冗談の気配はありません。
「びっくりした?」
[えと……まぁ………]
「まぁするよね」
「でもさ」
またあなたを見ます。
その目は、いつもより静かで美しいものでした。
「最近好きになったとかじゃないんだ」
彼女は小さく息を吐きます。
「結構前から」
自分自身に少し困ったように笑います。
「たぶん……ウチが思ってるより昔から」
軽く言っているようで、言葉はずっと重いものでした。
なのかは、そっとあなたの手に触れます。
そして、一本ずつ指を絡めていきます。
「だからさ」
視線をあなたにあわせ、目が合います。
「仲間だから守っただけでも」
指先に少し力が入る。
「ウチにはめちゃくちゃ嬉しかった」
窓の外では、無数の星が静かに瞬いている。
「……困る?」
小さく聞きます。
「ウチがあんたのこと好きだったら」
あなたはすぐには答えれませんでした。
その沈黙の中でなのかは、少しだけ寂しそうに笑います。
「まぁ、すぐ返事とかはいいや」
彼女は手をそっと離します。
「だってウチ」
窓の外の星を見ながら言う。
「どうせ諦めないし」
いつものなのかみたいに笑います。
けれどその夜から。
あなたの部屋に流れる空気は、ほんの少しだけ変わり始めました。
湿度が高すぎます~!!
キャラ、シチュエーション募集しております!
今までのお話の続きが見たい!とかでもオッケーです!
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