『あなた』がスタレキャラと仲良く(意味深)なっちゃった!   作:ザワザワする人

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今日が三月七日という事に朝気づきました。
急ピッチで仕上げたので雑かも。




三月なのか

「ふんふふ~ん♪あ!こっちの服も可愛い!!」

 

あなたは星穹列車の一員で、ナナシビトです。

 

「ね!あんたはどう思う?」

 

列車は今とある星で、物資の補給を行っています。

いつも通り大人組が行こうとしたのですが、なんとあとなのかが立候補。

なのか一人では不安と言うことで、全員でのジャンケンの結果あなたは敗北を喫したのです。

 

まぁ当然の様になのかは普通に物資の補給なんてしません。

先ほどから見ているのは、化粧品や洋服ばかり。

 

[物資の補給じゃなかったっけ?]

 

「ぎ、ぎくぅ」

 

わざわざ効果音を口に出すのは、たぶんわざとではないでしょう。

その証拠になのかは、洋服を持ったまま固まっています。

仕方がありません。このままでは列車がなのかの私物まみれになってしまいます。

 

[自分がこの服買うから、これで最後ね]

 

なのかは目を大きく見開きます。

 

「か、買ってくれるの?」

 

[このままじゃずっと補給なんて出来ないし。姫子さんからもらったお金も無限にあるわけじゃない。これで最後って事にして、物資買いに行くよ]

 

三月なのかは、黙りこくってしまいます。

別にあなたは、怒ったわけではないんですが。

 

「……この服めっちゃ高いよ?」

 

あなたは、なのかのように服も買わなければ、丹恒のように本も買いません。

姫子さんから貰うお小遣いは溜まりに溜まっているのです。

これくらいなら屁でもありません。

 

「うん……!ありがとね!!」

 

やはり彼女には笑顔が似合うと、あなたは再度思ったのでした。

 

 

 

 

 

「これでもう十分だよね」

 

最後の物資を買って、あなたとなのかは列車への帰路を辿っていました。

 

「あ、そうだ!この星で最後に行きたいところがあるんだよね!付いてきてくれる?」

 

仕方がなくあなたは頷きます。

なのかが言った場所は中々に遠い場所でした。

階段を上り、坂を下り、道中で私有地に入ってしまい怒られたり。

 

「はぁはぁ………着いた~!!」

 

そんなこんなでたどり着いた場所。

肩を落として呼吸するあなたに、なのかは前を向くよう促します。

 

[おぉ~~~!!!]

 

まさに絶景でした。

先ほどまで自分たちがいた店がアリのように小さく見えます。

すっかり夜になってしまいましたが、夜空には満点の星空が。

あなたは思わず見入ってしまいます。なのかがどういった顔をしているかに気が付かずに。

 

(し…深呼吸!!落ち着いて……落ち着いて!!)

 

実はなのかがこの場所を選んだのには理由があります。

それは、ネットのある書き込みでした。

 

『成功率120%!!??絶対にうまくいく告白スポット!!』

 

ありきたりな理由ですが、彼女はまだ少女なのです。

自分の背中をそっと押す一押しが必要だったのです。

 

「ちょっといい……?」

 

なのかにしては小さな声に驚き、あなたは横にいたなのかへと向き合いました。

なのかは顔を真っ赤にして、呼吸が荒いです。

 

「う、うちらさ、今まで色んな星を巡ってきたよね」

 

「ウチが何かしでかすたびに、皆に迷惑をかけちゃった」

 

「でもその度にさ、あんたはウチと一緒に謝ってくれた…」

 

「あんたは何にも悪くないのに」

 

「それがとっっても、とっっっっても!!」

 

「ウチには……嬉しかったんだ」

 

なのかは再び深く呼吸をする。

 

「だからその………………」

 

なのかは思い切り目をつむる。

 

「う、ウチは!!」

 

聞こえてくるのは自分の声と拍動だけ。

 

「あんたの事が………好「三月!!避けろ!!!!

 

 

 

 

 

そのせいだろうか。

 

背後からの足音にも。丹恒の声にも気が付かなかった。

 

しかし不運にも、丹恒の声によってなのかは閉じていた目を開く事になる。

 

人の記憶の最たる根源は、眼にある。

 

三月なのかという特殊な人間であったとしても、それは例外ではなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「丹恒!彼の状況は?」

 

「生死に関わるものではなかった。けれど、一定期間は特殊な機器を付けなければいけないらしい。それと脊髄が傷ついているらしい。この星の医療は進んでいるから、治療は可能と言っていた」

 

「………なのかちゃんの方は?大丈夫かしら」

 

「…今は眠っているあいつの傍にいる。一人にした方がいいと思う」

 

「そうね……。三月ちゃんが背負い過ぎないと良いけど……」

 

あの日、三月なのかが見たサイトは正規のものでは無かった。

旅行客を人の気配のない場所へと呼び込み、金銭を奪う。

そういった集団の巣窟だった。

三月なのかに否は無い。

が、彼女自身がそれをどう思うかは彼女にしか分からない。

 

 

 

 

 

 

 

あなたが怪我をしてから、星穹列車の中の生活は少しだけ変わりました。

とはいえ、大きな変化ではありません。

列車はいつも通り星々の間を走り、姫子はコーヒーを淹れ、丹恒は資料を読んでいる。

 

ただ一つ違うのはあなたの部屋に、三月なのかが毎日のようにいることでした。

 

医療区画での治療はすでに終わっています。

この星域の医療技術は高く、命に関わる問題ではなくちゃんと療養すれば元に戻る程度。

 

ですが、脊髄にダメージがあった影響で、しばらくは補助機器を装着して安静。

長時間の移動や激しい動きは禁止になりました。

 

そのため列車内でも、基本は部屋での生活になっていました。

 

「はい、水!」

 

軽い音を立てて机の上にカップが置かれます。

なのかは両手を腰に当て、どこか得意げな顔をしています。

 

「薬飲んだ?」

 

あなたが頷くと、満足そうに笑います。

このやり取りも、もう数え切れません。

 

最初は姫子が「看病は交代制にしましょう」と言っていました。

しかしその提案が出る前に、なのかが手を挙げました。

 

「ウチがやる!」

 

あまりにも勢いよく言ったので、そのまま決まってしまいました。

それからというもの、なのかは毎日あなたの部屋に来ています。

 

朝に一度。

昼に一度。

夜に一度。

 

薬の時間でもないのに来ることも多いです。

 

「歩いちゃダメだからね」

 

「無理しない!」

 

「それ重いでしょ、ウチがやる!」

 

正直、少し過保護なくらいでした。

 

 

その日の夜。

 

列車の窓の外には、あなたが見たこともない程の星空が広がっていました。

 

次の星へ向かう航路。

この辺りは宇宙の塵が少ないらしく、星の光が驚くほど綺麗に見えます。

まるで宝石を散りばめたように。

あなたはベッドの上から、その光景をぼんやり眺めています。

 

コンコン。

軽いノック。

 

「入るよー」

 

なのかの手にはいつものトレーがあります。

 

「夜の薬!」

 

「はい、水」

 

カップを渡されます。

あなたが薬を飲むのを、なのかはいつもじっと見ています。

飲み終わると、満足そうに彼女は頷きます。

 

「よし!」

 

それからトレーを机に置き、いつもの椅子に座ります。

ふと、なのかは窓の外を見ました。

 

「……うわ」

 

なのかは、小さく声を漏らします。

 

「星、めっちゃ綺麗」

 

静かな光が、部屋の中に淡く差し込んでいる。

しばらく、二人は何も言いませんでした。

二人には珍しい沈黙でした。

なのかは普段、こういう静かな時間をあまり作りません。

 

「……ねぇ」

 

ぽつりと彼女の声が落ちます。

 

「ちょっと聞いていい?」

 

あなたが頷くと、なのかは少しだけ視線を落としました。

 

「なんでさ」

 

「ウチを守ったの?」

 

彼女の性格のようにまっすぐな質問でした。

答えは単純です。

 

[仲間だから]

 

なのかは、少しだけ瞬きをします。

 

「……それだけ?」

 

あなたは肩をすくめます。

特別な理由はありません。仲間なのだから守る。当然の事です。

 

なのかはしばらく黙っていました。

星の光が、彼女の横顔を照らしています。

 

「……そっか」

 

小さく彼女は笑います。

 

「やっぱりそうだよね」

 

どこか納得したような声でした。

なのかは椅子からゆっくり立ち上がり、ベットの横まで歩いてきます。

 

「ねぇ」

 

必然的にあなたを見下ろす事になります。

 

「ウチさ」

 

「この前、あの星で言おうとしてたんだ」

 

あなたは眉をひそめます。

なのかは苦笑した。

 

「途中で邪魔入ったじゃん?」

 

確かに、あの時はそれどころではありませんでした。

 

なのかは少しだけあなたから視線を逸らして、星を眺めます。

 

「ウチね」

 

彼女の言葉はあの時と違ってするりと出てきました。

 

「めちゃくちゃ好きなんだ」

 

はっきりした声でした。

冗談の気配はありません。

 

「びっくりした?」

 

[えと……まぁ………]

 

「まぁするよね」

 

「でもさ」

 

またあなたを見ます。

その目は、いつもより静かで美しいものでした。

 

「最近好きになったとかじゃないんだ」

 

彼女は小さく息を吐きます。

 

「結構前から」

 

自分自身に少し困ったように笑います。

 

「たぶん……ウチが思ってるより昔から」

 

軽く言っているようで、言葉はずっと重いものでした。

なのかは、そっとあなたの手に触れます。

そして、一本ずつ指を絡めていきます。

 

「だからさ」

 

視線をあなたにあわせ、目が合います。

 

「仲間だから守っただけでも」

 

指先に少し力が入る。

 

「ウチにはめちゃくちゃ嬉しかった」

 

窓の外では、無数の星が静かに瞬いている。

 

「……困る?」

 

小さく聞きます。

 

「ウチがあんたのこと好きだったら」

 

あなたはすぐには答えれませんでした。

その沈黙の中でなのかは、少しだけ寂しそうに笑います。

 

「まぁ、すぐ返事とかはいいや」

 

彼女は手をそっと離します。

 

「だってウチ」

 

窓の外の星を見ながら言う。

 

「どうせ諦めないし」

 

いつものなのかみたいに笑います。

けれどその夜から。

あなたの部屋に流れる空気は、ほんの少しだけ変わり始めました。

 

 

 

 






湿度が高すぎます~!!

キャラ、シチュエーション募集しております!
今までのお話の続きが見たい!とかでもオッケーです!
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