ToLOVEる─ラショナリズム─   作:げるみん

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オチのない短めの日常パート詰め合わせです。
タイトルは品田遊先生リスペクトです。


名称未設定ファイル

ss_1:同型写像

 

戦闘訓練のために結城邸に訪れていたある日。見学していたモモさんとナナさんに休憩中の雑談として以前から疑問に思っていたことを聞いてみることにした。

 

「……ところで、あなたたちのその能力はどういう仕組みなんですか?」

「……さぁ?」

「自然にできたことなので考えたことありませんでしたね」

 

デビルーク人の科学者は調べようとしなかったのだろうか?……高貴な相手を研究対象にすることは不敬にあたるとかで手が出せなかった、という理由が妥当そうに思える。……リト先輩があんなこと(セクハラ)して許されている時点でそうとう緩いか、そもそもそういう法律が存在していない可能性すらあるが。

ぼくはけっこう興味があり、寝る前とかに考えていたぼくなりの仮説があるので検証してみようと思う。

 

「それじゃあちょっとぼくの仮説に付き合ってもらいたいんですけど、大丈夫ですか?」

「まァ大丈夫だけど」

「構いませんよ」

 

了承が取れたので、まず大前提を確かめるところから始めようと思う。これが違っていたらぼくの理屈は根底から間違っている。

 

「よし、じゃあ最初の質問。二人は双子で、一卵性双生児だと思うんですけど、これは正しい?」

「ええ。そうです」

「よし、次はどんな風に動物や植物の言葉が聞こえるかをできるだけ詳しく教えて欲しいです」

「……うーん。動物の鳴き声は普通に聞こえるけど、同時になんて言ってるかも自然に頭に浮かんでわかる感じだ」

「植物は、そっちに意識を向けると思考だけで相互に通信ができます。非活発性植物だと複雑な命令はできませんが、単純な受け答えくらいなら可能です」

 

ぼくが訝しむ顔をしたので地球にはない語彙だと気づいたようで、追加の説明をしてくれる。

 

「……地球にはいませんが、宇宙にはセリーヌちゃんや私の植物たちのように明確な意志と高度な知性をもって動ける活発性植物というのがあり、それの反対で、弱い意思しかもっていない植物が非活発性植物です」

 

……なるほど。結城邸に泊まったときにいた小さい女の子がセリーヌと呼ばれていた気がする。……あの子も人間じゃなかったのか……

 

「へぇーそうなんだ」

「あなたは知っていなさいよ⋯⋯」

 

またケンカが始まりそうな空気を感じたので急いで次の仮説を話し始める。

 

「ぼくの仮説が正しければ、先にこの力が発現したのはナナさんだと思うんですけど」

「どうだっけ?」

「たしかそのはずでしたね。どうしてわかったんですか?」

 

そうだろう。ナナさんが覚えていなくて、モモさんが覚えているというのも予想通りだ。これでやっとぼくの説を発表できる。

 

「ぼくの仮説だと、君たち二人の力は根本が同質のもののはずなんです。珍しい能力が一卵性双生児で発現して、それが全く別物という考え方は合理的じゃない。一卵性双生児であることは()()()()()()()()()()()()()()()()ということです。だから能力の形式が同じである確率は高い。いやむしろ、()()()()()()()()かもしれないという視点で考えるべきです……たぶん二人のそれは〈意識を持つものの考えを読む能力〉。平たく言うと〈テレパシー〉。どちらが先に能力を発現しようと、意識をもつものとして動物より先に植物が思いつくはずがないというのは地球以外でも自明なはずで、きっとナナさんは動物の鳴き声を聞いてなんと言っているのか疑問に思ったときに、自然にその動物に意識を向けて通信を行った。翻訳じゃなくて通信です。当然言葉を発する前になにを言うか考えるはずで、これは鳴き声と同時に聞こえる説明にもなる。最初にこういう勘違いをしたから、気づかない間に動物の声しか聞くことが出来ないという固定観念に囚われてしまった」

「なるほど。筋は通っていますね」

 

モモさんは興味深そうにうなづくが、まだ完全には信じていなそうだ。

 

「試してみますか?……ランド」

『アイヨ』

 

ぼくの体から黒い粘性の液が染み出るように溢れ、ランドの体の一部が露出された。

 

「いまぼくが言った理屈どおりなら、やろうとすればランドの考えていることがわかるはずです」

「わかった。やってみる」

 

ナナさんは目を閉じて集中する。数十秒経ち、ぼくが間違っていたのかもしれないという不安を感じ始めた頃、ナナさんが口を開く。

 

「……あ。うっすらとだけど…………聞こえる」

「よし!これでぼくの理論が一部証明されましたね」

 

ほっと胸をなでおろし、続きを話し始める。

 

「それで次はモモさんが植物の考えしか読めなくなった理由について……詳しい事実は知らないからあくまで予想だけど、ナナさんが特別な力に目覚めることで周りから賞賛を集めたはずで、それを見たモモさんは嫉妬した……はちょっと強い言い方すぎるから、羨ましく思ったんじゃないかと思う。ほとんど同時に生まれたはずの双子だというのにどうして彼女だけが、と。だけど賢いモモさんは、ナナさんと同じ力を望まなかった。二番煎じとして同じ力を得てもナナさんほどの賞賛は得られないし、単純にライバル視していて同じは嫌だったんだと思う。……お下がり感がありますし。それでモモさんは動物の対義語とも言える植物に目をつけた。ナナさんにできるなら自分にもできるはずだと信じながら、必死で植物に意識を向け、それが成功してしまった。さっきのナナさん同様、固定観念に囚われた。こうして二人の能力は選択された。これがニ人の能力が同じなのに、違って見える理由です。どうです?けっこう自信あるんですけど」

「後半はほとんど妄想の域でしたが……なるほど……幼少の頃ですので、あまり記憶がありませんが……たしかに私ならそう考えたはずですね。じゅうぶん妥当性があるかと」

 

モモさんがその記憶を持っているのがベストだったが、忘れているのなら仕方ない。それでもあり得る範囲に収まっていたようで、自信が出てきた。

 

「んー……でもよ、アタシは動物の声は聞こうとしなくても勝手に聞こえてくるぜ?やっぱりモモのやつとはちげーんじゃねーか?」

「……そもそも心を読むっていうのはそこまで意識を割く必要がないんだと思います。それこそ自然にできてしまうくらい。本来ナナさんくらい無意識に使える能力のはずだけど、モモさんは意識が薄く、自分とは思考形態が違う……脳でものを考えていない植物の声を聞こうとしているから、余分にエネルギーが必要なんじゃないかなと」

「なるほど」

「いつ発現したかは知らないけど、十何年もその固定観念に縛られてきたからすぐには外せないと思います。だけど練習すればナナさんは植物の、モモさんは動物の思考を読めるようになると思います」

「ちょっと試してみますか」

 

そういうとモモさんはデダイヤルからチューリップを取り出し、ナナさんに差し出す。ナナさんはチューリップに、モモさんはランドに向かい意識を集中させる。

 

「……ダメですね」

「こっちも全然だ」

 

二人は残念そうにそう言う。

これは予想の範疇だ。そのくらいでできるようになるならもっと前からできていることだろう。

 

「まあ、いきなりやってもそうですよね。そもそも動物は鳴き声を聞くことが、植物は意識の集中がトリガーで全然違いますから。コツを掴めないと難しいんじゃないですか?」

「そうですね。時間があるときに練習してみて、成功したら環さんの仮説が証明されますね」

「そーだな、アタシの方が早く習得してモモのお株を奪ってやるよ」

「なんですって!私のほうが難しいことをしているんですから、ナナのやってる簡単なほうの技術を使えるようになるほうが早いはずよ」

「どーだか、お前はアタマが固いからな」

「フン!」

「フン!」

 

二人とも腕を組んで、お互いに顔を背けてしまう。

ああ、どうしてこんなにスムーズに喧嘩ができるのだろうか。もはやあらかじめ流れを決めていたのではないかと思ってしまう。

 

「……ぼくは喧嘩してほしかったわけじゃないんですけど……ただまだ、解決していない問題が残っています」

「え?」

「なんですか?」

 

ぼくは経験から、この二人が喧嘩してしまったときは別のことに意識を向かせることが効果的だと知っている。そのために伝えるわけじゃないけれど、これを忠告しておく必要がある。

 

「倫理的問題と精神衛生的問題です。当然の帰結ですけど、〈テレパシー〉なんてものを完全に修得してしまったら、人間相手の考えていることも読めるようになってしまう。思考という本人だけの聖域を犯す行為は倫理的に認められてはいけないはずだし、そういうことをして二人の心が保つかが心配です。世の中には想像もつかないほど破滅的で、暗く、おぞましい考えを持っている人がいます。もしそういう思考に触れてしまって、二人の精神が汚染されたり、辛い気持ちにならないという保証はない。使えたら便利な能力だと思うし、二人を疑っているわけではないですけど、これは二人の心の強さと、判断能力と、良心に委ねられすぎる。ぼくとしては鍛えることはおすすめしないし、ぼくだったらしない。どうするかは二人の自由だけど、一応忠告はしておきます」

 

話し終わった後、勝手なことを言っているのに気が付いた。能力の拡張可能性を伝えたくせに、それをしないように言う。自分の理論を証明して欲しいと思いながらすべきでないという気持ちもある。

 

「……なにを考えているかはだいたい予想はつきますが、環さんが気に病む必要はありませんよ。そもそもまだそれが正しいと分かったわけではありませんし、仮にそうだったとしても自分の力だというのに何年も気づかなかった私たちが悪いんですから」

「そうだぜ、あれだったらオフにできるように練習すればいい。あんまお前が難しく考えることねーよ」

 

気遣われてしまった。なんだか恥ずかしくなってきてしまったし、休憩時間の終了間際だったので一言お礼をしたあと師匠のほうに走っていき、訓練を再開した。

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

ss_2:Great Old Ones

 

「そういえばモモさんたちは星間飛行ができるんですよね」

「そうですね、タキオン速なので数時間もあれば隣の銀河に行けるくらいには可能です」

「そりゃ凄い……凄すぎる……」

 

光よりも速いとなると、またもや古典力学が否定されてしまうが、どういう理屈で成り立っているのか訊ねてみても答えられないだろうし、仮に答えられてもぼくの頭脳で理解できる気はしない。

 

「どこか行きたい星でもあるんですか?」

「うーん……行ってみたいとは違う気がするけど、興味があるのはアルデバランの周辺の星の生物ですね」

 

()()()はその辺りだったという記憶はあるが、具体的になんという名前の星かは覚えていない。それに興味はあるが、むしろぼくはアルデバラン星系に生物はいて欲しくない。

 

「聞いた事ない星ですね?」

「そうか、アルデバランは地球での名前だから伝わらないのか……どう伝えればいいのか……」

 

考えてみれば当たり前の話だった。むしろ宇宙人が日本語の固有名詞をいちいち細かく覚えていたら怖いくらいだ。

 

「宇宙では生態系がない惑星は普通、パルサー基準距離集合法で表されますけど……アルデバラン近傍ですか……」

 

知らない言葉が出てきたがいま重要なのはそこではない。

 

「NASAが星の主要構成成分とか質量のデータを公開しているはずなので、それをあてに照合してみるのはどうでしょうか」

「そうですね。ちょっと試してみます……生物がいればこっちのデータベースに載っているかも……」

「生態系があったらあったで恐ろしいから、載っていない方が嬉しいですけど……」

「ありました。ヒアデス星団に1つだけあります」

 

お……おお、じんわりと変な汗が出てきた。

 

「ど、どんな生命体が……?」

「うーん、と……なんと言えばいいか……名状しがたい見た目ですね。黄色いタコみたいな、トカゲみたいな……変な生き物がいるみたいですよ?」

 

ぼくは発狂しそうだった。

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

ss_3:倫理的拡張

 

以前モモさんが言っていたことを信用するなら、植物には意識が存在するらしい。少し考えてみて、それならばぼくには確かめておかないといけないことがあることに気がついた。

 

「突然ですが、盆栽って知っていますか?」

「いえ……地球の文化ですか?」

 

これを聞くのは勇気が要ることだった。

与える栄養を制限することで木の成長をわざと阻害し、小さいままに巨木の存在感を演出することがモモさんから見て虐待と取られてしまう可能性がある。

植物にも知性が存在することがわかってしまった以上、もし盆栽として生かされ続けることを本人(本木?)が嫌がっているならぼくの趣味がひとつ減ることになる。

 

「書いて字の通り、盆の上で木を栽培するんです……ぼくが育てている盆栽の通訳をして欲しくて……」

「なるほど!環さんも植物を愛でているんですねっ」

 

急に興奮した様子で距離を詰めてくる。そ、そんなに植物が好きなのか……ぼくの盆栽に会わせるのが怖くなってきた。場合によっては物凄く嫌われてしまう可能性がある。

盆栽について詳しく説明しながら、普通の人間は植物の声を聞けないどころか意識が存在するとすら思っていないということと、これは虐待ではなく芸術のつもりだということを丁寧に何度も繰り返し伝えながらぼくの家までついてきてもらった。

 

「そんなに予防線を張らなくても……私をなんだと思っているんですか……流石にそのくらい理解していますよ」

 

呆れられながら到着し、庭においてある盆栽を見せ恐る恐る訊ねる。

 

「これがぼくの盆栽……『霊峰』です……ど、どんなこと言っていますか……?」

「こ、これは……」

 

モモさんは盆栽の前で絶句しぷるぷると震えている。そんなに怒っているのだろうか。怖くて顔が見れなかった。

 

「そ、その……すいません……移植してのびのびと成長させてあげようと思いますので……!」

「え?あぁ、いえ!怒っていませんよ!ただその……この『霊峰』さんが、すごい自画自賛をしているのが面白くて……!ふふっ」

 

よ……よかった。モモさんがここまで声を出して笑うのは珍しいのでどうやら許されたらしい。

 

「自画自賛ってそんなに面白いところなんですか?」

「そうですよ!非活発性植物って動物や虫に食べられるのを見ていることしかできないから普通は破滅的で暗い子が多いんです。それに動けないからずっと考え事しているので哲学者みたいな悲観視をしてるんです」

「あぁ……なるほど」

 

たぶんそれはぼくが普段から褒めまくっているからだ。自己肯定感が高く育ってくれて嬉しい親心がある。

 

「普通に育てていてもこんなことになりませんよ?どうやったんです?」

「えーっと……写真撮ったり愛でたり、あとボディビル大会の掛け声みたいな褒め方をしてましたね」

 

植物がぼくの言葉を理解しているとは思えなかったのに声をかけていたのは、実は僕は独り言が多いタイプだからだ。

 

「それじゃないですか。そもそも普通の人は植物に声かけませんよ」

「変ですかね……」

「いえいえ、いいことですよ!私はそういう植物を大切にしてくれる人が好きですし」

 

おお。好感度が下がることを恐れていたのにむしろ上がってしまった。よくやった『霊峰』。高めの栄養剤をあげよう。

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

ss_4:共通項

 

ある放課後、校門でリト先輩に誘われたので一緒にゲームセンターに遊びに来た。

 

ゾンビゲームやリズムゲームをいくつかやり、ゲームセンターから出ようとした頃、出入口の近くにあるたいやきのガシャポンをヤミが欲しそうに見つめていた。そのことに気が付いたモモさんが、好感度を上げるチャンスだと思ったのか、わざとらしく声を上げる。

 

「この間知った地球のおまじないに、ガチャで欲しいものを出したいときはケースを三回撫でてからお金を入れて……ハンドルをゆっくり回すと良いと聞きました。これで試してみましょう。出たものはヤミさんにあげますよ」

「……ありがとうございます。モモ」

 

……あまり一般的ではないが、どこかで聞いたことがあるおまじないだ。たしか……そう。ふぃぎゅ@メイト*1だ。最近出たばかりの*2、ヤミさんと暮らすようになってからやりにくくなってしまったあれの主題歌で歌われていたはず……どうしてモモさんがそんなことを?……試してみよう。

 

「たしか、強く回したら壊れちゃうので気をつけないといけないんですよね。……あとは、路地裏の筐体が当たりやすいみたいなことが()()()()()()はず……」

 

言いながらちらりとモモさんの様子を見てみると、顔を赤らめながらも少し嬉しそうな顔をしていた。……やはり同好の士…………

向こうも視線に気がついたのか、アイコンタクトを交わしピシガシグッグッとハンドシェイクをした。

 

「あとで個人的なお話があります」

「奇遇ですね。ぼくもです」

 

真剣な表情をしている。こんな趣味を話す相手なんかなかなか見つからないだろうし、ぼくも結構興奮している。

 

「なにしてるんだ?お前ら」

「リトさんには関係ありません」

「リト先輩には関係ありません」

「そ、そうか……?」

 

リト先輩は仲間はずれにされたように感じたのか少し悲しそうにしている。

『君の好きな人だろう、メンタルケアは君がしてくれ』と視線でモモさんに指示をするが、彼女は視線で『その場合例のゲームの説明からしなくてはいけないので嫌です』と返事をしてきた。

……一体いつからぼくたちは目線で会話ができるようになってしまったのだろうか。……考えてみればぼくと彼女はけっこう共通点が多いので、なんとなくお互いの考えていることが予想できる……そう思うと、前は難しい相手だと考えていたが、いまは親友になれそうな気がしてきた。

 

「……環は()()()()()()と言っていましたから、おおかたなにかの歌詞だったのでしょう」

「あっ!い、いえその……そうじゃなくて……」

 

モモさんの顔が青ざめ取り繕うとしどろもどろになる。

そうなるのも当然だ。もし興味を持たれて調べられたりして、愛しのリト先輩にアダルトゲームが好きな女の子だとバレたくはないだろう。

……これはぼくのせいだし、助け舟を出してあげないといけない。視線でそうしろと言われているが……ぼくは嘘がつけないからな……

 

「……あるゲームの主題歌でそういうフレーズがあるんです。けっこう話題になったゲームだから誰かがそれについて話しているのを聞いて、地球にそういう文化があるんだと勘違いしたんじゃないですか?」

 

嘘はついていない。ただぼくは彼女の口からそのゲームをやっていると直接聞いたわけではなく、あくまでそういう予想をしていただけだったし、この言い訳もただ確率の低そうな推論を言っただけだ。事象が確定していないことについての予想を言ってもそれは嘘にはならない。ただ間違っている可能性が高いというだけだ。

 

「そ、そうですそうです!」

「なるほど。そういう事でしたか」

 

ふう。なんとかなったか……?ただ、もし帰って調べられたりしたらぼくだけがダメージを受けることになる。

 

その後もしばらく遊び、いい時間になったので解散し、家に帰った頃にモモさんからSNSでメッセージが届いていた。

 

 

─────────────────────────────

 

……

 

MoMo:

それでメアさんが、いまのところ環さんに手を出すつもりはないから仲良くしたい。と、呟いていました。……本当はどう思っているかは分かりませんけど

 

久慈環:

そうですか。もしかしたらヤミが伝えた言葉が響いているのかもしれませんね。教えてくださってありがとうございます。

 

MoMo:

いえいえ。うちの軍師のためですから

 

──今日──

 

MoMo:

環さんってそういうゲームをするんですね?

 

久慈環:

あれは色んなジャンルを幅広くやっているうちの一つですね。意外でしたか?

 

MoMo:

ええ、「そもそも未成年が成人向けゲームを買うのは倫理的に正しくない」とか言い出しそうなイメージですよ

 

久慈環:

モモさんがぼくのことをどう思っているかがよくわかる発言ですね。

 

MoMo:

あはは……それはそうとフォローを入れてくださってありがとうございました。あれは助かりました

 

久慈環:

もっとうまい言い訳ができればよかったんですが、あれだと調べられたときぼくだけが損しますよね。

 

MoMo:

たしかにそうですが、あれ以上の言い訳は思いつきませんよ?あんな短時間で思いつけるのは流石ですね

 

MoMo:

そんなことより例のゲームの話をしましょうよ!いまどこまで進めているんですか?

 

久慈環:

それが……近くにずっとヤミがいるからやるタイミングがなくて……ほとんど進んでいないんですよね。

 

MoMo:

あー……それは……ドンマイです

 

MoMo:

っていうか、そういえばまだどうしてヤミさんのことを呼び捨てするようになったのかを聞いていませんよ!気になります!

 

久慈環:

ヤミからそうするように言われたからですが……どうしてそうなったのかはよく知らないんですよね……

 

─────────────────────────────

 

こんな感じで話していき、かなり長くメッセージ交換をしていたので早く寝たいヤミに嫌そうな目をされたところで切り上げることになった。

*1
エロゲ

*2
ふぃぎゅ@メイトの発売日は2006年11月。ToLOVEるの初連載は2006年で、ダークネスの時系列がその一年後だとするとかなり最新のゲームである。




アイディアが尽きました。

ss_1について
寝る前にふと思いついて勢いで書きました。二人の能力に理屈をつけるならこれはけっこう有り得そうに思います。弱い頭で考えた説ですので多少のガバは見逃して欲しいのと、他に尤もらしい説があったら教えて欲しいです。

ss_2について
クトゥルフ神話ではアルデバランの近くのヒアデス星団の黒きハリ湖にハスターが棲んでいるらしいです。宇宙の話を書くならこれに触れない訳には行かないだろうと思って書きましたが、オチが思いつかなかったです。ちなみにパルサー基準距離集合法は造語で、「表したい星の座標をパルサーという目立ついくつかの恒星からの距離の集合で表す表示方法」です。宇宙空間では方向を決めることと原点の設定が難しいので単純なxyz座標系で表しにくいのでこうなる可能性が高いってchatGPTが言ってました。(これはAI使用タグをつけた方がいいんでしょうか)でも星の位置関係って動き続けるからこれもダイレクトに表せているかと言ったら微妙な気がします。宇宙は疎なのでざっくりとした距離の集合でだいたいの位置を表せて、数年おきに更新するとかなんでしょうか。

ss_3について
盆栽っていいですよね。ミニチュアの巨木って感じで下から見た時の迫力が凄くて好きです。
モモからの好意を得るには植物関連のエピソードが何かしら必要だと思って書きました。

ss_4について
未成年がエロゲを買うのは犯罪です。筆者は法律に明るくないのでよく知りませんが、売るのが犯罪で買うのは問題ないと書かれたサイトもあってよくわかりません。環くんは法律順守の精神が高いので親が買ってきたのを遊んでいたとかなんじゃないですかね。

モモの割合が多すぎる。
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