再転生したら古龍だった件 作:冷たいお湯
俺の中で何かが燃え尽きた。
多分、無茶しすぎたのかな。
普段から狂化奮闘血氣業鎧とかしてたし、日によっては激昂or活性変換伏魔奮闘とかしてたし。明らか体に悪いよねあれ。
一日中狩りに出ててマトモに飯食ったのなんて……もうナルハタ討伐の宴のときが最後かな?
団子と魚と薬しか口にしてねぇや……あとモンスターの血。
シルドの人達とか、調査団の人達とか……豪華なご飯をご馳走しようとしてくれるんだけど、なんかね。やっぱり団子が1番手早くかきこめて便利だわ。俺にそんな贅沢してもらわなくても自分で食べて欲しいしな。
いやー、キュリアに吸わせすぎたかな。
命が掻き消えている。生命のエネルギーがなくなっていっている。
まぁ、あれだよ。厄災だのなんだのは大抵倒したし、そのうち色んなことも落ち着くだろうさ。
強いて言うなら俺の生命力を吸ったキュリアがどんな特異な存在になるのかが心配だが……俺らの仲も共生みたいなもんだし死ぬだろ。
クッソー。未練がないといえば嘘になるなー。
やっと理論値のお守りも引いたし錬成もめちゃくちゃ頑張った装備が大量にある。
狂化2業鎧2の222なんて暫く呆然としながら見返しまくったぜ?
あー、やべ。俺の装備他の人達が使わないといいなぁ……下手に装備すると死ぬし。
……そういや、前世仲良かったあいつら元気してるかな?健やかに過ごしてりゃいいけど。
なんて、ごちゃごちゃ考えながら。俺は自室の机の上で眠るように息絶えた。
はずなんだけがなぁ。
(なんだここ……キラキラしてる。それになんかふわふわするな……)
忌々しい黒トカゲに植え付けられた第六感で状況を理解しようとする。
しかし、何も分からない。強いて言うなら俺はちゃんと死んだってことぐらいだ。
(……走馬灯みたいなもんかねぇ。もっかい転生とかすんのかな?まぁ……無いか。あ、天国の順番待ち的な?ほら俺、めっちゃ世界救ったし……天国に行かせてもらっても良くない?ダメ?そっかぁ)
(次生まれる時はキリンみたいなやつがいいなぁ。綺麗だし、主人公組みたいなバケモンハンターが来ない限り命の安全が保証されてるし)
《確認しました。「キリン」の身体を生成します》
(ん?……まぁいいか。やっぱり自分の足で色んなところを走り回りたいよな〜!命のやり取りに明け暮れる日々も悪くねぇけど流石に疲れたわ)
《確認しました。ユニークスキル「
《確認しました。疲労の発生しない身体を生成します》
(うーん……あとはやっぱりもう苦しい思いをしたくないなぁ。生きたまま鎧の熱で蒸されるのも
(腹を棘が貫通したまま走り回ることになるのも内臓が見えてるのに動き回らなきゃいけないのも痺れで手足が動かないのに筋繊維が悲鳴をあげる音を聴きながら走るのも意味の分からないエネルギーが全身を駆け巡ってて吐き気が止まらないのに武器を振り続けなきゃいけないのも……あれ?俺の人生ハードモードすぎ?)
(
《確認しました。痛覚無効を取得・・・成功しました》
《確認しました。対熱耐性を取得・・・成功しました》
《確認しました。対寒耐性を取得・・・成功しました。対熱耐寒耐性を獲得した事により、『熱変動耐性ex』にスキルが進化しました》
《確認しました。呼吸の不要な身体を生成します》
《確認しました。ユニークスキル『
《『灼熱の氷』・・・情報不足により実行不能、失敗しました。代行措置としてユニークスキル『
《確認しました。刺突耐性ex及び斬撃耐性exを取得・・・成功しました》
《確認しました。血液及び臓物の不要な身体を生成します》
《確認しました。対電耐性を取得・・・成功しました》
《確認しました。『不明なエネルギー』への対応としてユニークスキル『
《確認しました。エクストラスキル『闘者』を取得・・・成功しました。続けてユニークスキル『
《確認しました。毒無効を取得・・・成功しました》
《確認しました。ユニークスキル『
(しかしまぁ、なんだ……その、あれか?)
(
(あとふざけんなよお前だれが
《・・・》
(お前あれだろ!?今邪眼で見てるからな!?あれなんだろ!?世界のシステム的な!!文句言ってもしょうがないんだろうけどさぁ!!物申したくなるよねぇ!!!)
《・・・確認しました。ユニークスキル『
(クッソこいつ俺の今の邪眼って言葉に反応して「はーやれやれ」みたいな反応して付け足しやがった!!!適当に飴与えときゃ良いってもんじゃねぇぞテメェ!!!!)
その言葉への返答は無かったとさ。ちゃんちゃん。
「…………」
あのごちゃごちゃうるさかったクソシステム野郎……声で判断するならばアマ?まぁ無性だから野郎で……クソシステム野郎の言う通り俺はキリンになってた。キリン装備でお馴染みのキリンだ。
亜種では無かったらしい。ふさふさの毛並みは真っ白だぞ。
ハンター時代に頑張って鍛えた頭脳で言われたスキルは全て覚えてたので、色々試してみた。まぁお察しの通り、訳わかんねぇくらいガチガチだ。タンクだなこりゃ。ランサーか?
「クルルルル………」
あとはやっぱよくわかんないものが多いなー。もはや血も流れてねぇから古龍ですらねぇと思う。浄血取れねぇもん。
宝玉は生成されてたりすんのかな?まぁ気になってもクソ硬いせいで自分で
「GAW!!BOW!!」「BOWBOW!!WOW!!」「GRRRR……」「QuLaLaLaLaLa!!!」「GAOWWWW!!!」「Ohhhhhhhhhohoh!!!」「quququququ………」
……だーもう!
うるせぇ黙っとけ!!!!犬共が!!!キュラゼナは帰れ!!!
バキバキバキバキ……!!!
……あー、またやった。
この世界に来て数ヶ月、俺が未だに人里を探しもせず山奥に引きこもっている理由のひとつがこれだ。ちなみに出たくない理由のうちの3割くらい。
能力が範囲がデカすぎる。うっかり出しちゃったときにとんでもない事になって詰む。どのスキルも、だ。
ちなみにあと7割のうち2割は山奥が案外悠々自適と生活できて楽だから、5割は人間が怖いからだ。
「
でもそれはあくまで俺らハンターに備わっているものであって……あー、ライダーは知らんけどや。こっちの人達にその意識があるとは思えない。
いちばん高いところから見下ろして外を見たことがあるが時代は精々中世と言ったところだ。ギリギリ殺すか殺されるかでやり取りしてる時代だろう。
そんな時代に鳥獣保護法だの、超獣保護法だの*1を求めるのは酷ってもんだろう。
暫くは自分磨きと好きな時に起きて好きな時に寝るこの楽園のような生活を享受したいのだ。わざわざ自分からそんな場所に近づく訳ないし俺も一方的に殺されるわけではない。国の1つくらいなら氷漬けにしてしまうだろう。あの黑き霊獣のように。もしくは、燃やし尽くしてしまうのかもしれないな?紅き黒龍のように。
こんな山奥まで足を運んでまで俺殺そうとするやつなんざ居ないだろ。そもそも俺はずっと姿隠してんだから見つかって溜まるか。
こっちから関わらん限り接触はないだろうな。それが人であるのかはたまた何なのか、あんま関係は無いけど。
そんなことを考えていた時期が俺にもあったんだって。笑えるよね。
許せ。許して。赦してください
思いついただけなんです