ハンター協会の美食料理人   作:火取閃光

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第25話

 ルキウス達との模擬戦を行って2日が経過した。全員、200階クラスに無事に到達したのだった。

 

 戦闘素人だったアンジェリカや接近戦闘に苦手意識があったポックルとポンズ達も、100階クラス以上の闘士達に揉まれて念能力無しでもそれなりに戦える様にはなった。

 

 ゴンとキルアに関しては元々感覚が優れていた事もあり、朝方と夕方のランニングでは纏に気取られる事は無くなった。

 

 模擬戦に関しては相変わらず手加減されて気絶したり悶絶したりしているが、戦闘中の纏も少しずつ解けにくくなり彼等の成長速度が異常である事が分かった。

 

 また、念能力別の修行では絶を苦手とするアンジェリカとポンズに対して、自身の感覚を言語化すると共にその修練に付き合う姿勢が見られていた。

 

 彼等は念能力を覚える前に絶を習得出来ていたので、今はポックルと同様に練の修行に入っている。

 

 しかし、オーラの絶対量がまだまだ足りない為に溜めが甘くて先に修行しているポックルと同じく苦戦していた。

 

 しばらくの間、ゴンとキルアに関しては纏と練を中心にオーラ量を増やす方針で修行をして、ポックルに関してはズシと同様に周を使ってスタミナも増強する方針で修練を始めていた。

 

 ゴンとキルアとは違いポックルの場合は練を行うだけのオーラ量はクリアしている。

 

 それでも出来ないのはオーラを出力する力や力強さ、スタミナが足りていないからだった。

 

「さて、みなさん。200階クラスに到達おめでとうございます」

 

「ここからは全員念能力者達が相手なので気を抜かない様に」

 

 数千万Jのファイトマネーを貰った後、祝福をしていても真剣な表情のウイングとルキウスの言葉を聞いてズシやポックル、ゴン達も気を引き締めて頷いた。

 

「私とルキウス君、ルーシィさんに関してはフロアマスターには興味ありませんので、登録こそしますが積極的に闘うつもりはありません」

 

「まぁ、念能力者同士の戦闘経験値を与えるのが目的みたいなもんだし、戦いたい場合は戦闘準備期間90日に1回挑戦を受け付ける」

 

「模擬戦同様に手加減するけど、しっかりと試合が成立する様に立ち回るよ!!」

 

 模擬戦はあくまでも未熟な念能力者が熟練の念能力者を相手にした場合、どう言う結果になるのかを身を持って知る為に行っていた。

 

 だから、ルキウスはデコピン縛りをしていたしルーシィは左手のジャブ限定、ウイングは投げ技限定で相手していた。

 

 しかし、それを200階クラスでやるのは見ている観客にも失礼だし、何よりも相手の為にならないからやらないと決めていた。

 

 ルキウス達9名は大人数で200階行きのエレベーターに乗り込み試合や闘士などを登録する窓口へ向かう。

 

 だが、エレベーターを降りた瞬間に鬱屈する程の邪悪極まりないオーラがルキウス達を襲ったのだった。

 

「待っていたよ❤️」

 

「っ!? ヒソカッ……!?」

 

「テメェ、なんでここにっ……!?」

 

「フフッ。なんでここに居るのかって? トランプ占いに導かれたのさ。ボク達は運命の赤い糸によって結ばれていたって訳さ♣️」

 

「うぇっ……!?」

 

「まぁ、冗談なんだけどね♦️」

 

「冗談なのかよっ!? つうか、普通に気持ち悪いわ!!」

 

「……なんで、ヒソカはここに?」

 

「君達が来るずっと前からボクは天空闘技場の常連なのさ。遅かれ早かれ強さを求めて君達がここに来るのは分かっていたからね。

 

 電脳ネットでチケットの手配をしただろう? アレは誰がいつ何処へ行くのか簡単に検索出来るのさ。後は私用船で先回りして待っていただけさ♠️」

 

「ストーカーかいっ!?」

 

「冗談❤️ ボクはここの先輩として君達に忠告しに来たんだけど、どうやら無駄足だったみたいだね♣️」

 

「それって念能力について忠告する気だったのか?」

 

「うん、正解♦️ 良い師匠、良い仲間に巡り会った様だね。それなら無事に洗礼を受けずに済みそうだ♠️」

 

「ヒソカッ! どうすれば俺と戦ってくれるんだ?」

 

「そんなに気を逸るなよ、ゴン。君達の仲間や師匠達以外の闘士と200階クラスで1戦すれば試合を受けても良い。

 

 でも、ボクは既に8勝している。後2勝すればフロアマスターへ挑戦って事で試合の受付が出来なくなるから早めにしてくれよ♣️」

 

「勿論、分かっている」

 

「そう来なくっちゃ❤️ それに、ボクとしてもまさか君がここに居るとは思わなかったよ♦️」

 

「俺は一切会いたく無かったけどな……」

 

「そんなにつれないことを言うなよ♣️」

 

「俺は弟子の教育の為に天空闘技場を使うのであって、お前みたいな快楽殺人者とは殺し合う趣味はねえよ……」

 

「そんなオーラ放っていて良く言うよ❤️」

 

 嫌々そうな言葉とは裏腹にルキウスのオーラはとても好戦的だった。ヒソカの禍々しい程の薄気味悪いオーラとは違い、大自然を彷彿する雄大で磨き上げられたオーラだった。

 

 ヒソカはルキウスのオーラを見て2次試験で直感した自身の感覚は正しかったと頬を緩めた。

 

 ヒソカがルキウスに付けた得点は97点。現状でも高い実力を有していながらまだまだ発展途中と自身の戦闘本能が囁いていたのだった。

 

「強くなる為に鍛えたり戦ったりは好きだからな。お前とは目的の違いじゃないかな?」

 

「そう……。それじゃ、殺しは無しでやり合おうか♦️」

 

「それなら是非も無いが……。俺はこんな一般公開されている場所で能力バレはしたく無いから、メイン能力はまた次の機会とするけどそれでも良いか?」

 

「ふむ……。まぁ、良いよ♠️」

 

「それじゃ、共に最高の遊びを興じようか」

 

「っ!? あぁ、それは楽しみだ❤️」

 

 こうしてルキウスはヒソカと全力で遊び倒す為に闘士登録ついでに試合登録も行った。

 

 ゴンにはヒソカとの強い因縁がある事や弟子のポックル達に念能力者同士のバトルを勉強させる為、試合は1ヶ月後の4月4日に登録したのだった。

 

 ヒソカ級の相手だと隠は必須技能であるので、観戦中はそれを見破る為の凝を習得させたい意図があった。彼もその意見には賛成的で割と待ってくれたのだった。

 

 気分が良さ気なヒソカが帰って行ったのを見てルキウスはオーラを抑える。

 

 そうすると止まった時間が進む様に固まっていたキルア達が水を求める魚の様に激しく呼吸をしたのだった。

 

 念能力を覚えたからこそ始めてヒソカとルキウスの力量と自分達の差を理解したのだった。

 

 そして、四大行を習得する事が念能力者としてのスタートラインに立つ事である本当の意味を理解したのだった。

 

 ゴン達はルキウス同様に闘士登録を済ませて、200階クラスのシステムについて説明を受けた。

 

 ゴンとキルアに関しては200階クラスは念能力の習得が目的みたいな所があったので、フロアマスターへの挑戦やその特典などは特に興味が出るものでは無かった。

 

 登録を終えて説明も受けた事だしそろそろ帰って修行の続きをするかと帰ろうとした時、とある3人組が彼等の前に現れた。所謂新人潰しだった。

 

 彼等の言い分的にはそろそろ戦闘準備期間が終わってしまうからゴン達の中で誰でも良いから戦いたいと言う内容だった。

 

「ふむ、それなら……。ポックル君、ギド選手と戦ってみないか?」

 

「えっ!? 俺が、ですか……? ズシでは無く?」

 

「ズシはウイング先輩の弟子だから、その辺りの決定権は先輩に任せている。だから、これを機会に経験を積んでこい」

 

「っ!? はいっ……!」

 

「そう言う訳だからギド選手、ポックル君との戦闘は2週間後って事で良いか?」

 

「まぁ、良いだろう……。だが、約束を反故にされても困るからこの場で試合登録をしてもらうぞ?」

 

「構わない。ルキウスさんから許可を貰ったんだから全力で迎え撃つ」

 

 ポックルとギドはそのまま3月18日に試合出来る様に登録を済ませて、それぞれの借家へと帰ったのだった。

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