完璧で究極のアイドルがGI九冠バに転生しました 作:雑穀ライス
年が明けて、1月になった。
私は進級して
アイドルウマ娘としてデビューして、ルビーと一緒にウイニングライブをするときが近づいてきたと思うとなんだか胸の奥が温かくなってきた。興奮し過ぎて全然眠れなかったので深夜の寮のリビングで「Make debut!」を2回ほど歌ってしまったぐらいだ。
なお3回目を歌おうとしたところで寮長に見つかってめっちゃ怒られた。
残当?そんなー(´・ω・`)
それはさておき、私達が2年生に進級したのと同時に一つ下の後輩たちがトレセン学園に進学してきた。
クロノちゃん、ラブちゃん、カレンちゃん、メロディちゃん、ア
そして進学してきた新入生の顔ぶれの中に
もう一度やり直そう。
今度はちゃんと彼を愛してあげよう。
今の私なら、それが出来る。
私はトレセン学園の理事長の入学式の挨拶を聞き流しながら、そんなことを考えていた。
「今日から私もトレセン学園の生徒だな」
「クロノはずっと前からトレセン学園に入り浸ってる印象あるけどね」
「そんなことはないよ。ただちょっとだけ年上のウマ娘に友人が多いだけさ」
「ちょっとだけ…?」
私はトレセン学園の制服を着たクロノちゃんとルビーの3人で学園を歩きながら会話をする。
入学式のセレモニーとトレセン学園のカリキュラムの説明が終わってちょうどお昼時になったので、私たちはお昼ごはんを求めて食堂に向かっていた。途中で飢えた獣のように食堂へと急ぐウマ娘たちに追い抜かされて闘争本能が刺激されたが、ぐっと我慢してルビーたちにペースを合わせて歩き続ける。
ところでクロノちゃんもウチのチームに入ってくるのかな?
社長にはクロノちゃんのことを「ちっちゃいゴールドシップ」って説明してるから社長がクロノちゃんをスカウトするかどうかは未知数だ。クロノちゃんは一見大人しそうに見えて相当な癖ウマ娘だけど、走る才能はかなりあると思う。ゴールドシップさん主催のウェルカムレースでも私たちにかなり食らいついてきたしね。
そんなことを考えながら歩いていると、
「わっ、わわわ〜〜!!!」
階段の上からウマ娘が降ってきた。
私とルビーは素早く反応し、落ちてきたウマ娘をさっと避ける。
「うわっ!?」
しかし、反応の遅れたクロノちゃんはウマ娘を避けられずにモロにぶつかってしまった。
「いたた…」
「ご、ごめんらさい……」
上から降ってきたウマ娘のくぐもった声が聞こえてくる。
激突した二人の様子を見ると、クロノちゃんにぶつかったウマ娘はクロノちゃんのおっぱいを両手で揉みながらクロノちゃんのスカートの中に頭を突っ込むというすごい姿になっていた。
うん、ぶつかったのがクロノちゃんじゃなければ犯罪だったね。危ない危ない。
「ハッ!?暗くて白い!いや水玉!!?」
「見たものを口に出して言うなぁ!?」
「はわわっ!?」
「ひぃっ!?息が当たってくすぐったい!!?」
クロノちゃんのスカートの中でパニくるウマ娘と、そのウマ娘に対して叫ぶクロノちゃん。
ふぅん、水玉かぁ。
クロノちゃんが身体のどの部分に息を吹きかけられたのかすごく気になったが、流石の私でもそれを聞かない程度の常識とデリカシーは持ち合わせていた。ごめん嘘。突然起こったラブコメ漫画の一シーンのようなハプニングに理解と反応が追い付かなくてツッコむタイミングを逃しただけだ。
物事を深く考える前に嘘が出る癖は人生2周目になっても中々治りそうにないなぁ。
クロノちゃんのスカートの中の空気を堪能していたウマ娘が、あたふたしながら顔を出す。
そこから出て来た顔は、なんと私も顔と名前を知っているほどの有名人だった。
「えっ…?あんたまさか、キタサンブラック!?」
「はい…キタサンブラックです……この度は申し訳ございませんでした…」
クロノちゃんに痴漢行為を働いた下手人は、なんと今をときめくGI3冠ウマ娘にして2016年度URA賞年度代表ウマ娘であるキタサンブラックだった。
キタサンブラックは床に正座してクロノちゃんに向かってぺこりと土下座をするが、クロノちゃんがまだ尻もちをついた状態のままだったのでもう一度スカートの中を覗き込もうとしているようにしかみえなかった。一見真面目そうに見えるけど、この人もゴールドシップさん達のように一癖も二癖もある変人ウマ娘なのかもしれない。
もしかしてGIレースを勝利するウマ娘って変人が多かったりするの?
うん、押し倒した相手がぺたんこお子様体形のクロノちゃんでよかった。これが下手に色気のあるウマ娘だったらスキャンダルになっていたかもしれない。スキャンダルコワイ、ダメ、ゼッタイ。
服に付いた埃をぱんぱんと払いながらキタサンブラックが立ち上がると、可愛らしい顔をしている割には意外と背が高かった。もしかしてゴールドシップさんと同じぐらい身長あるんじゃないかな?
それはそうと、毎回キタサンブラックとフルネームで呼ぶのは長いので私は彼女のことをキタさんと呼ぶことにした。流石の私でも自分より身長の高い年上のウマ娘をちゃん付けで呼ぶのはちょっと躊躇う。
「すみません…なんだか最近、こんな感じでほかの子を巻き込んで転ぶことが多いんです……」
「ら…ラッキースケベ体質だと…?キャ…キャラ崩壊が酷過ぎる……」
なんだかクロノちゃんが顔に縦線が入ったような暗い表情を浮かべて大きなショックを受けていた。
クロノちゃんが何に対して絶望しているのかはよく分からないけど、まあゴールドシップさんが1人増えたと思えば大丈夫なんじゃないかな?「類は友を呼ぶ」って本当だったんだね。
(その「類は友を呼ぶ」の中に自分も入っているのでは?)
アーアー、聞こえませーん。
「あの、何かお詫びがしたいんですけど私が出来ることはありますか?なんでもしますので」
申し訳なさそうにキタさんが言う。
ん?今なんでもするって言ったよね?
――授業を終えて食堂へ向かうキタサンブラック。疲れからか階段から転落し、不幸にもクロノジェネシスに追突してしまう。
すべての責任を負ったキタサンブラックに対し、クロノジェネシスに言い渡された示談の条件とは…?
「あ、じゃあお昼ご飯奢ってください」
クロノちゃんの要求は割と普通のものだった。
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登場人物紹介⑲
キタサンブラック(ウマ娘)
スリーサイズはB89・W58・H90(シニア期のステータス)
GI3冠ウマ娘にして2016年度URA賞年度代表ウマ娘。(2017年1月時点)
シニア期に入っても身長が伸び続け、ついに170cmの大台に乗った。ついでにスリーサイズも増量した。そのうちビワハヤヒデみたいな体形になるかもしれない。
本人は明朗快活で困った人を見つけると無視することが出来ない心優しいウマ娘なのだが、肉体に宿っているウマソウルが因獣化した影響でラッキースケベ体質になってしまった。
転んでぶつかったウマ娘をあられもない姿にする特殊能力を持っているが、そのときウマソウルがキタサンブラックの身体を操って相手の服を脱がしているのかどうかは定かではない。
なお右耳ウマ娘とディープインパクト因子を持つウマ娘に対してはラッキースケベは発動しないようだ。
Q:クロノジェネシスの前にキタちゃんからラッキースケベ食らってたウマ娘って誰?
A:スイープトウショウ
Q:ToL〇veる展開はウマ娘の規約的にアウトじゃね?
A:キタちゃんはむっつりスケベ。異論は認めない。
Q:クロノのキタサンへの態度、前話と違って大分柔らかいような…
A:ヒント、常識改変催眠アプリ