完璧で究極のアイドルがGI九冠バに転生しました 作:雑穀ライス
僕の名前はシャインツリー。
家族は僕のことを「ヒカル」と呼ぶ。
「ヒカル」は僕の幼名で「シャインツリー」はウマ娘レース用の登録名…つまり芸名みたいなものだ。
最近は生まれたウマ娘の幼名と登録名を同じにする家庭も増えたらしいけど、僕の親は自分の子供に幼名と登録名の二つの名前を与える人だった。
幼名は日本語、登録名は外国語で名付けるのが両親の拘りだ。僕には双子の妹がいるが、妹も「マイ」という幼名と「アレグリア」という登録名の二つを持っている。
「マイ」
「今マイルって言いました!?」
「言ってないよ…」
僕の妹、マイはちょっと変わった子だ。
独自のマイルールを作って行動し、しかもそのマイルールはある日突然増えたり減ったりする。思いつきで変わるルールはルールと言っていいのだろうか。
人当たりが良い性格で運動センスも抜群にいいのでクラスではかなりの人気者だ。レースでは特に
マイルのレースでは、僕は妹にまだ一度も勝ったことがなかった。
身内というひいき目を抜きにしても、この距離のレースでは多分同世代で妹より速い子は誰もいないと思う。
「マイルを走れば元気になれる!1.25マイルでも1.5マイルでもどんとこいです!!」
「それはマイルレースとは言わないよ」
「足の速い子はモテる」というウマ娘の傾向も相まって誰からも好かれるいい子だけど、思い込みが激しくちょっとした「嘘」に騙されやすいのが玉に瑕だ。
そういうところも含めて、僕には勿体ないほどのよく出来た妹だった。
僕と妹はあまり似ていない。
僕の髪の毛は色素が薄くて金髪に見える栗毛で、妹は黒に近い栗毛だ。髪の毛の色が異なるだけで見た目の印象はかなり違ってくる。
そして身長は同じぐらいだけど、おっぱいは僕のほうが2回り以上大きい。言っておくが、僕の妹は同年代ではそこそこ胸が大きいほうだ。ウマ娘は普通の人間より胸が大きくなりやすいのは知っているけど流石に僕のは少し大きすぎると思う。
身体測定のたびに「これ以上胸が大きくなりませんように」と神様にお祈りしているが、効果はないどころか更に大きくなっているような気がする。
このおっぱいのせいで、僕も妹と同じぐらいモテる。
…ただし「ウマ娘に」という注釈がつくけど。
ウマ娘にとって大きなおっぱいは「心臓が強い」、つまり「スタミナのあるウマ娘」の象徴とされていて憧れの対象になる傾向があり、同じく太ももにみっちり筋肉のつまったウマ娘も「スピードとパワーのあるウマ娘」の象徴とされていて羨ましがられている。
「おっぱいと太ももは大きければ大きいほどいい」
「いやいや、柔らかさも重要だ」
「何を言ってるんだ、弾力のない肉はただの贅肉だろう」
「ここで一句。 『デケえ乳 ぶってえ太もも デカいケツ』」
「「天晴れ!!」」
という助平親父が酒の入ったコップを片手に語ってそうなことを同年代の女の子が真面目に言ってるのだ。
おかげで「ありがたやー、ありがたやー」とか言いながら同級生におっぱいを触られるシチュエーションが学校でたびたび発生する。最近では二礼二拍手一礼をしてから僕のおっぱいを触る子まで出て来た。なぜか妹まで僕のおっぱい参拝に参加してくるので反応に困る。
僕のおっぱいを狙ってくる子が性的な欲求を僕に向けているのならきっぱり断れるのだが、彼女たちの行動は
「おっぱいでっか!太ももぶっと!
めっちゃ早く走れそう!!素敵!!!」
という純粋な肉体美への憧れから来る感情なので邪険に扱いづらくて本当に困る。
ちなみにお腹の肉は余分な斤量扱いだ。多分「妊娠=出走停止」を連想させるから受け入れられていないんだと思う。
そんなクラスメイトの悪意のないセクハラに悩まされながらも僕たちは平和な日々を過ごして小学6年生になり、来年妹と一緒に進学する予定の中央トレセン学園のオープンキャンパスに参加することになった。
そうして観光気分でトレセン学園の中を散策していると。
「確保ー!」
「ひゃわ!?」
突然、妹が誘拐された。
僕は誘拐犯たちを追いかけようとしたけど、相手は本格化を終えた大人のウマ娘であったためお米さん抱っこで子供一人抱えてなお僕より足が速い。あっという間に誘拐犯を見失ってしまった。
文字通り右往左往しながら必死に妹を誘拐した犯人の足取りを追う。すれ違う人たちに聞き込みをしながら妹の行方を追いかけて、ついに僕はトレセン学園の練習場にたどり着いた。
「はぁっ、はぁっ…やっと見つけた……」
練習場に集まったウマ娘の中に妹の姿があることを確認して安心したそのとき。
「……ヒカル?」
「……えっ」
――僕は自分の運命と、この世界で再び巡り合うことになった。
光り輝く星を宿したかのような瞳。
傍に立つウマ娘たちを
僕はその鹿毛のウマ娘とは初対面だった。
そのはずなのに。
なぜか、ずっと探し求めていたものにようやく巡り合えたような喜びと罪悪感で張り裂けそうな胸の痛みが僕の中に広がっていた。
「ヒカルぅーーーー!!!!」
「わぷっ」
鹿毛のウマ娘が僕に飛びついてくる。
放心状態で脱力しながら彼女の顔を見つめていた僕は、いきなり抱き着いてきたその子を受け止めきれずにそのまま一緒に地面に倒れる。
密着した彼女の身体から、どこか懐かしい匂いがした。
「………えっ?」
僕を押し倒して抱きしめている鹿毛のウマ娘から伝わってくる心地よい感触を噛み締めていると、突然彼女が疑問の声を上げた。
「ちょっとヒカル、なんで私よりおっぱい大きい女の子になってるの?」
「えっ!?うわ、ちょっ、待って!!?」
彼女は僕の胸を無遠慮に掴んでくる。
くすぐったくて、ちょっとだけ気持ちいい…じゃなくて!?いきなり何してるの君は!!!?
「うわぁちゃんと乳首まである!作り物じゃないのこれ!!?」
「揉まないで!抓まないでぇ!!!!?」
彼女は僕の胸を揉むだけでは飽き足らず、乳首までいじり始める。いやそれは流石にマズいからやめて!!!?
僕は彼女に胸を揉まれている間、いやらしい声が出ないように必死で自分の口を押さえていたがそのせいで酸欠で気絶しそうになった。
おっぱい責めから解放されて冷静になってから「彼女を突き飛ばして逃げればよかったんじゃないか?」とか思ったけど、時すでに遅し。その発想が思いついたときには彼女は妹と一緒に練習場のスタートゲートの中に入っていた。
なんなんだよ、もう。わけがわからないよ。
まあ嫌じゃなかったというか、ちょっとだけ気持ちよかったから別にいいか…
ハッ!?何を考えているんだ僕は!!?
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登場人物紹介⑳
アレグリア(マイ)
スリーサイズはB84・W55・H85(14歳時点でのサイズ)
シャインツリー(ヒカル)の双子の妹。
姉であるヒカルが幼名と登録名を持っているという設定を作ったせいで玉突き事故的に彼女にも「マイ」という幼名が生えてきた。
ついでに登録名も原作と少し違っているが、まあクロノジェネシスがあんな面白生物になっている時点で原作との乖離は今更である。
おっぱいがマーベラス級にデカい双子の姉が出来たことと名前が少し変わった以外はあまり原作と変わっていない。
Q:どうしてこの世界のウマ娘はこんなに百合百合しいの?
A:全部三女神が悪い